世界中で流行のUberは国内でも普及するのか

世界中で流行のUberは国内でも普及するのか

世界中の100以上の都市で利用できる配車・ライドシェアサービス「Uber」。現在日本では、黒塗りハイヤー車両の配車サービス「UberBLACK」「uberTAXI」などを利用することができます。


ライドシェアサービス「Uber」が日本に上陸

現在、クルマのオーナー自身がドライバーとなって利用者を乗せるライドシェアのような新たな移動提供サービスがで急速に発展しています。

米Uber社は、スマートフォンアプリでタクシーやハイヤーを呼べる配車サービスを世界451都市で展開。日本でも2014年8月より東京都内全域で本格的にタクシーの配車サービスを開始しています。

Uberの画面イメージ。「乗車記録」画面で、誰にいくら支払ったか確認できる

日本では自家用車で乗客を運ぶことがいわゆる「白タクシー」として道路運送法で禁止されているため、Uberもライドシェアという形でのサービス提供はできませんでした。

そこで国内では黒塗りハイヤー車両の配車サービス「UberBLACK」やタクシーの配車サービス「UberTAXI」としてサービスがスタートしています。

「uberTAXI」は、各タクシー会社が提供する車種を即時手配できるサービス。料金はメーター料金+迎車料(各タクシー会社の規定に準ずる)となる。Uberが展開するアジア地域において、初の試みとのことです。

またハイグレード車両のタクシーを手配できるUberとして世界初のサービス「uberTAXILUX」も展開がされています。

このサービスではトヨタクラウンロイヤルシリーズ、BMW 7シリーズ、Lexus LS、トヨタアルファード等のハイグレード車両を手配でき、料金はメーター料金+迎車料+Uber取扱料金(一律500円)で利用する事ができます。

海外ではどうなの?ドライバーの声は

Uberのライドシェアサービスは世界380都市(2016年2月現在)で利用することができる。タクシーよりも安価で、クルマさえ持っていれば誰でもUberドライバーとして働き始めることができるのが特徴です。

クルマの街デトロイトでは

クルマの街として知られるデトロイトで配車サービスUber(ウーバー)がサービスを始めたのは2013年。

誰もが自分のクルマを使って始められるUberは、その後順調に普及を続け、デトロイトでも市民や旅行者の足として広く使われています。デトロイトのUberドライバーはサービスについて次のように語っている。

◆カートさん「週末ドライバー、客の多くはバーに」

雪が降る中、ビュイック『ルサーン』に乗って現れたのは、随分ときちっとした身なりをした男性、カートさんだった(Uberドライバーはラフな格好をした人が多い)。「Uberで働き始めて4か月。週末にしかやってないよ」と言い、「主に金曜日の夜と、土曜日の夜に5時間ぐらいやってるんだけど、お客さんは多いよ。まぁ、ほとんどバーへの送迎なんだけど」と、公共交通が発達していないアメリカに、市民の足としてUberがうまく溶け込んでいることを教えてくれた。アメリカの多くの都市では電車もバスもないか使い勝手が悪く、外でお酒を飲む際にはクルマで行き、飲む量を抑える必要がある。

本職を尋ねると、ビジネスコンサルタントをしているというカートさん。Uberで働く理由は「妻が家にいるから、家を出る口実だよ」と笑いながら答える。「それほどの稼ぎにはならないけど、まぁお小遣いって感じかな。ドライブが好きだし、いろんな人と会えるのも楽しいよ」と明かした。

◆モハメッドさん「学生でも働ける環境」

モハメッドさんが乗るクルマはフォード『フュージョン』。現役の大学生で、アルバイトとしてUberドライバーをしているという。「一年前に始めたよ。学校のあと2時間ぐらい働いて、それから帰って勉強するんだ」と、空いた時間を使って働いていると話す。「稼ぎはそれほど良くないけど、学生だとお金を稼げる機会もあまりないから、そういう意味では助かってるよ」と、学業に追われて時間の制限がある中で、空いた時間に働くことができるUberが役立っていると話した。

◆モハメッドさん「タクシーよりも、安心、早い、安い」

こちらのモハメッドさんはトヨタ『プリウス』に乗ってやってきた。子供が二人いるといい、フルタイムでUberドライバーをしている。「生活費は稼げてるよ」と少し控えめな言い方。「以前はタクシードライバーとして働いてたんだけど、Uberに乗り換えたんだ」と明かした。「タクシーの時は、お客を乗せないで待っている時間が多かった。今はUberを使う人が多いから、以前よりも少しだけど多く稼げてるよ」と、確実にタクシーよりもUberの方が利用者が多くなっていることを感じ、転職したことを明かした。

人々がUberを選ぶ理由については、ドライバーの顔が見えるから安心感(Uberは配車を依頼し、ドライバーが承諾するとドライバーの顔と名前、クルマの車種とナンバープレートがスマートフォンに表示される)や、アプリ経由での支払いにより現金を使わない安心感、配車の早さ、料金の安さなどを上げていました。

様々な人種、言語、ライフスタイルが溢れるロサンゼルスでは

様々な人種、言語、ライフスタイルが溢れる街ロサンゼルスではUberドライバーたちの多くが「あまり稼げない」という現実を口にしつつも、時間を有効活用できること、副業的な稼ぎ方ができることなど金額以外の大きな魅力があることを語っています。

フリーランスグラフィックデザイナーをやっているというデイビッドさんは、自分の好きな時間に好きなだけ働けるUberに利便性を感じている。「収入はまあまあ。何時間働くかによるね」と、収入に関して特に不満はない様子。「それに僕はドライブが好きなんだ。今まで行ったことがない場所に行くかもしれないし、いろんな人に会える。そんなのもUberの魅力だね」。

◆トロスさん「リムジンの運転手より良い。時間が自由だからね」

「以前はリムジンの運転手をしていたんだ」と言うのは、アルメリア出身というトロスさん。運転するクルマはキア『オプティマ』だ。早朝から午後4時頃までUberの運転手として働いていると言う。

「以前の仕事場がリトル・トーキョー(日本人街)だったから、よく日本人を乗せて、いろんな所に連れて行ったよ。でも毎日朝の6時から夜の6時までクルマ の中にいなくちゃいけなかった。仕事がない時も、ずっと待機だ」と、リムジン運転手をやめた理由を話す。「Uberなら2時間でも何時間でも、働きたいだけ働けるのが良い」とは言うものの、以前よりも収入は減ったと言う。「それでも、時間が自由っていうのは最高だよ」。

◆マニュエルさん「働けば働いただけ稼げる」

「タクシーより早いし安いから、使う人が多いんじゃないかな」というのは、ロサンゼルス出身のマニュエルさん。クルマはBMW『3シリーズ』だ。「乗せる人にもいろんな人がいるからね。前なんてロサンゼルスからサンフランシスコまで連れて行ったこともあるよ。確か5時間半ぐらいかかって、600ドルぐらいになったかな」と笑う。

Uberを始めて半年ほどになるというマニュエルさん。「フルタイムで働けば生活費も稼げる。週末も働けば、一年で5万ドル稼ぐことだって可能だよ」と、働けば働いただけ稼げる魅力を話す。「僕は1日20~25回人を運ぶって決めてるんだ。とは言っても、本職は自動車整備士。今Uberやってる人の50%は、仕事がなかった人。残りの50%は別に仕事があって、お小遣い稼ぎとしてやってるんじゃないかな」

観光都市ラスベガス

世界一の観光都市として知られすでに交通機関が発達している「ラスベガス」でもUberは急速に普及してきており、そこで働くドライバーたちもその働き方に様々な意見を持っているようです。

◆スタニスラバスさん「ラスベガスにはドライバーが多すぎる」

キア『ソウル』に乗って現れたのは、ニューヨーク出身のスタニスラバスさん。Uberのドライバーとして働き始めてから4か月だというが、それほど忙しくはないという。「とても多くのドライバーがいるから、お客さんを取れたらラッキーって感じだね」と、現状ではドライバーの数が利用者に対して多いと愚痴をこぼす。

また、「(ラスベガスには)モノレール、タクシー、バスのような交通機関がたくさんある。世界中のいろんなところから人が来るけど、Uberのことを知らなくてタクシーを使う人が多い気がする」と、観光都市として交通機関がすでに発達しているラスベガスにおいて、既存の交通機関がUber普及の障害になっていると漏らした。「ラスベガスでは施設によってUberのピックアップとドロップオフサイトが決まっている。守らないと警察に罰金を取られる。すべてのホテルにもあるから、一つ一つ覚えるのが大変」とラスベガスならではの苦労も語った。

◆マークさん「タクシーよりも一般的になってきていると思う」

「他の都市だと地元の人の方が多く使ってるみたいだけど、ここでは地元の人と旅行客両方に広く使われているよ」と話すのは、ヒュンダイ『エラントラ』に乗るマークさん。

「3週間前にやっと空港でのピックアップとドロップオフができるようになったんだ。それまでは見つかると100ドルの罰金を払わされていたんだ」と、ロサンゼルスでもまだ実現していない、空港でのピックアップが最近になって実現したことを説明する。「(空港でのピックアップが許可される前)僕も一回警察に通報されたんだけど、その際の罰金はUberが払ってくれたよ」と、Uberがドライバーを守ってくれていると説明。

Uberの普及については「ラスベガスでは、タクシーよりも一般的になってきていると思う。タクシードライバーは失礼な人もいるし、車内も汚い。あまりまともに車両のメンテナンスもしてないしね」と、Uberのクオリティが普及を促進していると話す。以前はレンタカー屋で5年半働いていたというマークさん。「(Uberは)自分で働きたい時間を選べるのがいいよ。頑張れば一年で6万ドルぐらい稼げるから、十分生活費にはなる」。

◆バセットさん「Uberからドライバーへのサポートが必要」

トルコ出身のバセットさんは、フォード『フォーカス』に乗りUberドライバーとして働いている。「ラスベガスではタクシーがすごく稼いでいるが、タクシーには悪い面がいろいろある」と、車内の清潔さや料金の支払い方法においてはUberに分があると説明し、「これからはUberが流行るんじゃないかな」と語る。

Uberでは事前に登録したクレジットカードから利用料が支払われるので、ドライバーと現金のやり取りをする必要がない。「ドライバーとしては気が楽」と、そのメリットを強調する。Uberドライバーは「結構いい仕事だと思う」と言いつつも、「心配なことは、ガソリンの値段」と、その不安定な部分を指摘する。

今後の国内でのライドシェアサービスに期待

現在、国内では道路運送法の規制により、ライドシェアサービスという本来の形のUberを体験することはできません。

一方で、規制緩和の動きも進んでおり、国家戦略特区諮問会議において安倍首相は「過疎地などでの観光客の交通手段」としてライドシェアサービスを解禁する意向を表明しており、ライドシェアサービスの国内展開にも期待が持たれます。

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