人とくるまのテクノロジー展2018 5月23日~25日開催

自動車技術会は、5月23~25日の3日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2018横浜」を開催します。
このイベントは自動車産業の第一線で活躍するエンジニアのための自動車技術専門展として1992年に始まりました。
今回で27回目となる本イベントですが、597社・1207小間と過去最大規模の出展となります。
出展内容で今回、「世界初」が12件、「日本初」が19件。
主催者企画として「社会を、生活を変えてゆく、自動運転技術」をテーマに、運転の自動化に向けて進化する技術を中心とした展示・講演を行います。また、一般道路の試乗会としては12車種を用意。
また、自動車技術分野を代表する賞である「自動車技術会賞」の受賞者を開催日初日に発表します。
本記事では、人とくるまのテクノロジー2018展に出展されるテクノロジーの最新情報についてお届けします。
人とくるまのテクノロジー展2018 気になる出展社×テクノロジーチラ見せ!
■新型レーザースキャナー(ヴァレオ)

レーザースキャナー SCALA 2
「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」で、レーザースキャナーSCALAの最新モデル「ヴァレオSCALA 2」を世界初展示します。
SCALA 2は、現行品に比べて垂直方向の視野角が3倍広くなり、路面表示の読み取りなども可能になります。
また、広い視野を幅広い角度で、高解像度かつ正確に検知でき、昼も夜も、低速でも高速でも機能し、静止物も動く対象物も、あらゆる障害物を検知してくれます。
また、他にもディープラーニングを活用した画像認識により、自動運転に必要な各種タスクを実現する「AI 3D認知技術」を紹介。ハイダイナミックレンジ(HDR)、メガピクセル、視野角190°の魚眼レンズを用いた360°検知を行い、高精度な物体検知と姿勢推定を実現。自動駐車や自動運転での重要なデータとなる車の全周囲にある対象物の位置とサイズと、それぞれの移動方向を認知できます。

AI 3D認知技術
■ステアリング補助機能付ハブベアリング「sHUB」(NTN)

NTNは、業界初となる前輪に搭載可能なステアリング補助機能付ハブベアリング「sHUB」を出展します。
従来のステアリング装置は、ハンドル操作の角度によって転舵するタイヤの角度が一定に設定されており、走行しながら直進やコーナリングなどの走行条件ごとに最適な設定に変更することはできませんでした。
そこで今回開発したsHUBは、左右各輪の転舵角度を個別に補正できるモジュール商品。既存ステアリング装置を変更することなく車両の前輪転舵・懸架装置に取り付け可能になります。
sHUBは、運転時のハンドル操作角度と車速データをもとにタイヤの転舵角度を最適に補正。コーナリング性能や高速直進時の安定性を向上させるほか、スリップなど非常時の車両姿勢の安定化を図るとともに、燃費改善にも貢献してくれるとのこと。

■フォレスター 新型の技術を解説!(スバル)

SUBARUは、新型『フォレスター』を出展し、先進安全性能や走行性能を動画、デジタルパネルで解説する予定です。
新型フォレスターは、取り回しの良さと室内の広さを両立したパッケージングや、スバル初となる乗員認識技術「ドライバーモニタリングシステム」など、使い勝手の良い装備を採用。
スバル共通のデザインフィロソフィー「DYNAMIC × SOLID」のもと、SUVらしい逞しさ・機能的で使いやすさが感じられるデザインを表現しています。
■ADAS技術を支える実験車両を紹介(ZMP)

ZMPは、ADAS・自動運転技術の実用化を支える新製品、サービスを出展します。
ZMPは、自動運転車開発プラットフォーム「RoboCarシリーズ」販売を通じて、自動車メーカ/部品メーカ等へADAS・自動運転技術開発のプラットフォーム車両として提供。
自動運転技術を活用し、2020年東京五輪での無人タクシーの実現を目指し、東京お台場での公道での自動運転の実証実験を進めています。
同社ブースでは、自動運転技術開発プラットフォーム「RoboCar MiniVan」と自動運転制御開発ソフトウェア「IZAC」を活用したカスタマイズ支援サービスのほか、宅配ロボット「CarriRo Delivery」の実機展示とサービスを紹介するほか、新製品の紹介も行う予定。
■HUD搭載の スペーシア 新型を展示(スズキ)

スズキは四輪車・二輪車・船外機の最新商品や技術を展示します。
四輪車に関しては、軽乗用車 新型『スペーシア』を展示。軽自動車初採用となった後退時の衝突被害を軽減する「後退時ブレーキサポート」や、フロントガラスに進入禁止の道路標識や車速、シフトポジションなどをカラー表示するヘッドアップディスプレイといった最新技術を紹介。
また、新型『スイフトスポーツ』に搭載した1.4リットル直噴ターボエンジンのカットモデルを展示。エンジン内部の動きをAR(拡張現実)技術を活用した360度のコンピューターグラフィックスにて紹介します。
さらに、環境負荷低減、軽量化に貢献する無塗装材着部品として、インパネカラーパネルなど樹脂材料をはじめ、同社製品の内外装に採用された無塗装材着部品を展示する予定です。
■大型トラック ギガ 搭載のパワートレイン他(いすゞ)

いすゞ自動車は、安全・経済・環境技術に対する最新の取り組みについて紹介するとしています。
いすゞブースでは、平成28年排出ガス規制に適合した、大型トラック『ギガ』に搭載の直列6気筒エンジン「6UZ1-TCS」のカットモデルを展示するほか、また、同じくギガに搭載する12段・後退2段の多段トランスミッション「MJX12」のカットモデルも展示。
また、いすゞディーゼルエンジンの原点とも言えるDA4型ディーゼルエンジン(空冷式直列4気筒)のカットモデルを展示する予定。
いすゞは欧米先進国でも技術が完全には確立されていなかったディーゼルエンジンの開発に注力し、1936年にDA4型ディーゼルエンジンの開発に成功。同エンジンは、経済産業省が認定する2008年度「近代化産業遺産」に登録されています。
そのほかいすゞブースでは、NGV(天然ガス自動車)や小型EVトラック「エルフ EV」、各種先進安全技術、データ通信を活用した顧客サポート「みまもり」「プレイズム」などを動画やパネルで紹介します。
■自律モーターサイクル「モトロイド」展示他(ヤマハ発動機)

ヤマハ発動機は、ロボティクス技術を応用した試作モデル「モトロイド」などを展示する予定です。
モトロイドは、「人とマシンが共響するパーソナルモビリティ」を目指した概念検証実験EVモデル(二輪)です。
知能化と自律技術を適用した高度なバランス制御を実装、マシンが自らの状態をセンシングして重心移動によって起き上がりそのまま不倒状態を保ってくれます。
また、ユーザーを認識して歩み寄ってくるほか、ライダーアクションに呼応するような反応を見せるHMI機能など、さまざまな機能を備えているとのこと。
他にも製造現場を自律走行する無人搬送車の先行開発モデル「AFV(オートノーマスファクトリービークル)」や、企画展示ブース「自由な移動の拡大」ゾーンにて、同社独自のLMW機構を備えたフロント2輪の小型電動立ち乗りモビリティ「トリタウン」を展示する予定です。

最後に
いかがでしたか。
出展社すべての出展情報をお伝えできないのが残念です。人とくるまのテクノロジーという響きに少しでもピンときた方は、ぜひ、明日から始まる人とくるまのテクノロジー2018展に足を運んでみてくださいね。