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幻の国産車!?スズキのキザシを追え!!

幻の国産車!?スズキのキザシを追え!!

スズキが2009年に発売したセダン『キザシ』。この『キザシ』という言葉には、物事の始まりの予兆という意味と、芽が出るという二つの意味があります。今回の記事では、志高く誕生したものの短命に終わった『スズキ キザシ』の物語を追います。


スズキ『キザシ』ってどんなクルマ?

2009年7月に米国スズキで発表された『スズキ キザシ』(以降、キザシ)は、同年12月から日本国内での受注生産が始まりました。

日本国内以外にも、北米、欧州、中国で販売され、日本の警察車両としても活躍しましたが、2015年12月に販売終了と、短命に終わったモデルです。生産台数が少ないことから幻の国産車とも呼ばれています。

「総生産台数は少ない」
キザシは受注生産の為、総販売台数は3,500台程と決して多くありません。後程詳しく述べますが、その3,500台のうち約900台が警察で使われています。

「カタログは今も取引されている」
販売を終了すると共にスズキの公式サイトにあるラインナップからもキザシは姿を消しました。販売が終了した為、カタログ請求もできなくなっていますが、インターネットのオークションでは、幻の国産車であるスズキ キザシのカタログは、現在もマニアの間で取引されています。

「レンタカーで乗るキザシ」
只でさえ、生産台数の少ないキザシ。街中で見かけることもまれなこの車を、レンタカーで乗ることが出来るショップがあります。かつてスズキのフラッグシップセダンを、中古で買おうかどうしようか迷っている方は、購入前にレンタルしてみてはいかがでしょうか。

キザシのスペックをチエック!!

キザシのグレードは、『2.4』と『2.4 4WD』の二つだけと至ってシンプルな構成になっています。

【キザシのエンジン】

グレード『2.4』、『2.4 4WD』共にエンジンは『J24B』。
総排気量2393㏄、直列4気筒のDOHCエンジン。最高出力は188馬力、最大トルクは230/4000rpm

発売に先立つ事2年程前、2007年9月のフランクフルトモーターショーでは、2リットルのターボディーゼルエンジンを搭載していましたが、キザシの市販モデルでは遂にターボ搭載車は実現しませんでした。ターボモデルに期待していた人はさぞや残念な思いをしたことでしょう。

トピックとしては、2010年8月にアメリカのユタ州で行われたカーイベントで、市販の2.4をベースにターボチャージャーを搭載したカスタム車が走行し、時速約328㎞/hという同イベントでのクラス最高速度記録を樹立したことくらいでしょうか。

【キザシのサスペンション】

キザシのサスペンションを見てみましょう。

サスペンション(前):フロントはオーソドックスなストラット式を採用しています。
サスペンション(後):リアはマルチリンク式を採用しています。

【キザシのボディ】

スズキのフラッグシップモデル(発売当時)だけあって、堂々たる体格を誇ります。ナンバープレートはもちろん3ナンバーになります。

ボディサイズ
・全長:4650mm
・全幅:1820mm
・全高:1480mm

ボディーカラー
・ボディーカラーは、スーパーブラックパール、プレミアムシルバーメタリック、スノーホワイトパールの3色をラインナップ。カラーバリエーションが少ない気がするが、そもそも生産台数が少ない為、多くを期待することは難しかったのかもしれません。

【キザシのトランスミッション】

2007年9月発表のコンセプトカー「コンセプト・キザシ」では6速MTを、そして同年10月に発表された「コンセプト・キザシ2」では、6速ATを搭載していましたが、発売された市販車のキザシに搭載されていたのは『2.4』、『2.4 4WD』共に、そのどちらでもない『ジヤトコ製JF011E型CVT』(6速MTモード付CVT)でした。

パドルシフトを備えているので、伝統的なMT車、またはAT車に慣れている世代のユーザーからは、ひょっとするとゲームマシンの様な印象を持たれたかもしれません。

【キザシの燃費】

気になる燃費については、2009年発売の『CBA-RE91S』型で12.6km/l。『CBA-RF91S』型で11.4km/lとなっています。

『キザシ』の評価は?

ユーザーからの評価はどうでしょうか?キザシを所有している(または購入しようとしている)人は気になる部分だと思います。
まず、残念な点としては「カラーバリエーションが少ない」、「エンジン音が気になる」といった声が聞かれますが、逆に、満足できた点としては「この装備でこのお値段はお買い得!」、「値段の割に高級感がある!」、「スズキの技術の結晶」、「車体剛性が高い」

といったものがあります。発売当時のフラッグシップモデルなだけあり、全体的には高評価が多い様です。気合を入れてつくったスズキの開発陣も喜んでいることでしょう。しかし、その高評価も生産台数には結びつかなかった様です。

ただ一つ言えることは、評価が低かったのは車そのものではなく、スズキの販売姿勢についての様です。

スズキの販売店に行ってもキザシの実車はなく、宣伝もされていなかった為にユーザーがキザシという車を知る機会は皆無に等しかったのです。スズキはキザシという車をもっと宣伝すべきだったのではないでしょうか。

『キザシ』を見たら覆面パトカーと思え!?

なんと、900台ものキザシが、警察庁に覆面パトカーとして採用されています!これは2012年以降の市販車台数を超える数です。

つまり、市販車を覆面パトカーとして使っているのではなく、覆面パトカーを市販していると言えなくもない状況になっているのです。これは、事件ですね!

2013年に一括購入され、全国の警察署へ捜査用車両として配備されているキザシ。性能の割に値段が安かったことが理由ではないかと言われていますが、意外にも現場での評価は芳しくない様です。理由はひとえに、キザシが目立つからです。覆面パトカーなのですから、周りの人から気にされてはいけないのです。であるにもかかわらず、目立ってしまうクルマ、それがキザシです。

キザシを与えられた全国の捜査官たちは、スズキ車であることを強烈にアピールするロゴマークを取り外したり(スズキに対しては失礼?)フロントグリルを目立たない形状の物へ交換したり、ひたすら目立たない様に努力していると言います。だがしかし、リアルーフ中央にピンと立ったアンテナでどうしても目立ってしまうのです。

直しても直しても立ち上がってくる寝ぐせの髪の毛の様に、目立たない様、いくら努力しても目立ってしまう車、それがキザシ。

街中でキザシをみたら気を引き締めましょう。いくら、キザシが捜査用覆面パトカーで、交通違反の取り締まりには従事していないのだとしても、です。

因みに2014年には白黒パトカーとしてもキザシが採用されています。

※神奈川県警のみでの採用です。

『キザシ』のリコール詳細

スズキ自動車公式サイトでのリコールに関するお知らせは以下の通りです。

・リコール開始日:平成30年5月18日
不具合の内容 無段変速機(CVT)コントローラにおいて、内部基板に装着している抵抗の製造管理が不適切なため、接合部に亀裂が生じて、抵抗値が高くなることがあります。そのため、CVTの油圧制御が不良となり、走行中に車速が低下し、加速が困難になるおそれがあります。

・リコール対象型式
CBA-RE91S/CBA-RF91S
・リコール対象車の車体番号(シリアル番号)の範囲、及び製作期間
RE91S-110052~RE91S-111680/平成24年7月20日~平成27年12月18日
RF91S-110024~RF91S-110786/平成24年7月19日~平成27年12月18日

・改善の内容
全車両、CVTコントローラを良品と交換します。

以上の様な内容です。キザシのオーナーは、すぐに車検証を確認し、もし愛車が対象となっている場合は最寄りのスズキ自動車販売店へ早めに問い合わせましょう。

『キザシ』のUSDMや逆輸入車『SUZUKI KIZASHI』について

USDMとは、直訳では「アメリカ国内市場」のことです。ただし近年は、アメリカ国内仕様に似せてクルマをカスタムすることを指すことが多くなっています。キザシのUSDMでは、サイドマーカーを光らせる事が人気の様です。

また、北米市場で販売されていたSUZUKI KIZASHI (スズキ キザシ)を逆輸入して
日本仕様には無い6MT(マニュアル)の操作を愉しむ人もいる様です。

因みに、アメリカ西海岸から日本までの陸送費(フェリー料金)は十数万と驚くほど安いのですが、アメリカ国内での陸送費、国内通関手続きの費用、国内改善と呼ばれる改造の費用などを含めると、軽く100万円を超えます。日本仕様車をカスタムする方が現実的な様です。

『キザシ』新型モデル?

残念ながら2015年に生産終了したキザシに新型モデルの噂はありません。ここでは中古車価格を調べてました。

・中古価格帯:59.8万円~154 万円

贅沢装備満載なセダンとしては、お買い得な車種ではないでしょうか。但し、出回っている数が少ないので近隣地域で探すのは苦労しそうですね。全国からネットで希望車種を探してくれるショップか、遠方へも陸送してくれる遠隔地のショップへ相談しましょう。

幻のクルマでもドレスアップ&チューンがしたい

キザシの様に希少性の高いクルマの場合、ドレスアップパーツやチューンナップアイテムがなかなか見つからないのですが、キザシが好きな人は皆、工夫してクルマいじりを楽しんでいます。

エアロパーツ、フロントグリル、ヘッドランプなどをカスタムする事で、只でさえ目立つキザシが自分だけのお気に入りになります。

但し、車両本体同様、キザシ用のカスタムパーツは希少なので、中古パーツショップで見たら即買いの心構えが必要です。

他車種用の純正ホイールや、車高調キットを使うのも一つの方法ですが、適合車種の確認は怠らないよう注意しましょう。

【まとめ】スズキ キザシの総合的まとめ

一言で言うなら、「見つけたら、買いましょう!」です。

スズキからはこのクラスのセダン(もしかしたらセダンそのものも)出てくることはもう、ない可能性が高いと思われます。

気になる方はぜひ、試してみてはいかがでしょうか。

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