ホンダのN-ONE(エヌ・ワン)とは
2012年式 初代N-ONE
2011年11月に発売された初代N-ONEは、ホンダ初の市販軽乗用車である「N360」をモチーフに開発された軽トールワゴンです。
「N360」をモチーフとしたことでレトロ感のあるエクスエリアになり、先にデビューしたN-BOXと同じエンジンとCVTを採用していました。
また、VSA(車両挙動安定化制御システム)とHSA(ヒルスタートアシスト機能)に加えて、エマージェンシーストップシグナルを軽自動車として初の全タイプに標準装備するなど、安全装備も充実していました。
2015年7月のマイナーチェンジにおいて、ローダウンサスペンションと特別形状のロールーフを採用して全高を65 mm下げた低全高タイプの「LOWDOWN」が加わっています。
そして、3度のマイナーチェンジと数多くの改良を重ねながら、2020年3月の生産終了まで8年以上の長きにわたって販売されました。
N-ONEは新型となってどこが変わったのか?
新型N-ONE RS
2018年式 初代N-ONE RS
新旧のN-ONEの画像を並べてみましたが外観での違いが分かるでしょうか?グレードは両車ともRSで、ボディカラーも同じなので、注意してみてもわからない人が多いでしょう。さらに見続けると上下のフロントグリルの形状が異なっているのが見えてくるはずです。
■タイムレスデザイン
N-ONE 新型(RS)
新型N-ONEは、「N360」をモチーフにしたしたタイムレスデザインとされ、先代のコンセプトを踏襲していることがわかります。初代N-ONEの「丸・四角・台形」を基本とするデザインはそのままの、タイムレスデザインをベースにしたデザインを追求しています。バンパー下部はより安定感のある形とし、彫りの深いLEDヘッドライトは白色のデイタイムライトがウインカー時にオレンジ色の点滅に切り替わり、勢いを演出しています。
ホンダ N-ONE プレミアムツアラー
また、インテリアはエクスエリアに比べて印象は変わっていて、「心地よい開放感」を高めています。インストルメントパネルは大胆にそぎ落とされ、メーターの端から助手席の端まで伸びるようなデザインになっています。
そして、異形2眼コンビネーションメーターと、ステアリングホイール周辺のスイッチ類が見やすさと使いやすさを向上させています
■室内空間はさらに快適に
N-ONE 新型(RS)
特許技術「センタータンクレイアウト」による新しいプラットフォームによる低床で広い室内空間はこれまで以上に快適で、前席シートは初代のベンチタイプに替わってセパレートタイプを採用し、コンソールボックスを備えています。
また、荷物などの置き忘れ注意喚起をメーターに表示する「リアシートリマインダー」を軽自動車で初めて採用しています。
■ホンダ・センシングは全タイプに標準装備
初代モデルでメーカーオプションとされていた安全装備の「あんしんパッケージ」は、「ホンダ・センシング」となって全タイプに標準装備されています。
ホンダ・センシングは衝突軽減ブレーキなどの基本の8つの機能に加え、後方誤発進抑制機能やオートハイビームが設定されています。また、MTの軽自動車では初めてACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)とLKAS(車線維持支援システム)が採用されています。
またそれ以外にも、パーキングセンサーシステム、オートブレーキホールド機能、電子制御パーキングブレーキなどで、安心・安全な運転環境をサポートしています。
N-ONEに搭載されるホンダ・センシングの機能
①衝突軽減ブレーキ(CMBS) | ⑥路外逸脱抑制機能 |
②誤発進抑制機能 | ⑦渋滞追従機能付ACC (アダプティブ・クルーズ・コントロール) |
③歩行者事故低減ステアリング | ⑧LKAS(車線維持支援システム) |
④先行車発進お知らせ機能 | ⑨後方誤発進抑制機能 |
⑤標識認識機能 | ⑩オートハイビーム |
2021年2月現在 ホンダ公式サイトより
新型N-ONEのグレードと価格
新型N-ONE CVT
グレード構成は「オリジナル」「プレミアム」、ターボ仕様の「プレミアム・ツアラー」と「RS」となり、RS以外はそれぞれにFFと4WDが設定されています。
また「RS」では、CVTのほかにFFターボ軽として初となる6速MTが選べる点がポイントです。
グレード名 | エンジン | ミッション | 駆動方式 | 車両本体価格(消費税抜き) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オリジナル | 660cc | CVT | FF | 1,454,000円 | ||||
660cc | CVT | 4WD | 1,575,000円 | |||||
プレミアム | 660cc | CVT | FF | 1,618,000円 | ||||
660cc | CVT | 4WD | 1,739,000円 | |||||
プレミアムツアラー | 660ccターボ | CVT | FF | 1,718,000円 | ||||
660ccターボ | CVT | 4WD | 1,839,000円 | |||||
RS | 660ccターボ | CVT/6MT | FF | 1,818,000円 |
2021年2月現在 ホンダ公式サイトより
新型N-ONEのスペック
N-ONE 新型(Original)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,545~1,570mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,520mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 840~910kg | |
燃費 | WLTCモード:20.2~23.0km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒 同ターボ | |
最高出力 | 43kW(58PS) /7,300 rpm 47kW(64PS) /6,000 rpm ターボ | |
最大トルク | 65N・m (6.6kgf・m) /4,800 rpm 104N・m (10.6kgf・m) /2,600 rpm ターボ | |
駆動方式 | FF 4WD | |
トランスミッション | CVT 6MT |
2021年2月現在 ホンダ公式サイトより
N-ONEの中古車相場

ホンダ N-ONE
見た目が変わらないN-ONEなら、中古車を探すのもありではないでしょうか?新型が出たことで中古車市場にも多くの初代モデルが流通しています。中古車なら新車では高くてあきらめがちなターボや上級グレードが狙えます。
ただし、人気車種なので相場は高く、高年式だと新車に近い価格になりかねません。ここは総額100万円以下に抑えるのがポイントとなります。
N-ONE中古車相場
生産期間 | 中古車平均相場(消費税込み) |
新型 2020年11月~生産中 | 192.4万円 |
2019年10月~2020年10月生産モデル | 131.9万円 |
2017年12月~2019年9月生産モデル | 131.1万円 |
2015年7月~2017年11月生産モデル | 101.8万円 |
2014年5月~2015年6月生産モデル | 83.2万円 |
2014年4月~2014年4月生産モデル | 78.3万円 |
2012年11月~2014年3月生産モデル | 71.7万円 |
2021年2月現在 レスポンス中古車検索より
まとめ
見かけは初代から「変えないこと」を選び、見えない部分で大きな進化を遂げた新型N-ONEは、流行を追うのではなく、自分が良いと思うものを大事にする人に最適な車と言えます。
また、新型だけでなく、N-ONEは中古車であっても魅力あふれる車です。