【2021お盆の渋滞予測】どこがいつ混む?最新予測はどう?
渋滞 イメージ
毎年の恒例行事という感もあるお盆の帰省ラッシュなどによる渋滞ですが、昨年から続くコロナウイルスの影響によって、人々の動きにも変化が見られます。
特に現在は、観光や旅行などの人出が回復してきている傾向と、7月8月と感染者数が急拡大している背景が組み合わさって、より混雑予測が困難になっています。高速道路の渋滞も同様に予測が非常に困難になっているということもあり、各高速道路管理会社では、2021年のお盆時期の渋滞予測情報を軒並み提供停止しています。
そのため現状でははっきりとした予想はできず、実際にお盆期間に突入してみないとどこがどのように混雑するのかがはっきり分からないといった状況になっています。
そこで、過去の渋滞実績などをもとに、例年であれば混雑が予想される場所と時間帯や、渋滞情報等が確認できるサービスをご紹介しますので、今年の混雑予想の参考にしてみてください。
本記事は2021年の記事です。2022年の渋滞予測はこちらからご覧ください。

【2022年お盆の渋滞予測】休みはいつから?帰省ラッシュはいつからはじまる? | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/5804行動制限も徐々に緩和されはじめている昨今。今年のお盆期間における高速道路の混雑はどれくらいになるのでしょうか。今回は過去のお盆期間や直前の大型連休での高速道路の交通量や渋滞発生箇所の情報をもとに、2022年のお盆期間の渋滞予測をまとめました。
■NEXCO東日本管内 2021年ゴールデンウィーク期間の実績
《画像提供:Response 》NEXCO東日本 E-NEXCO Wi-Fi SPOTロゴ
NEXCO東日本では、例年であれば連休などの前には綿密な渋滞予測情報を提供しているのですが、2021年のお盆時期に関しては、直近のコロナウイルス関連の感染拡大等による影響もあって予測が困難ということで、渋滞予測情報の公開を見合わせています。
そのため、直近での連休の混雑状況として、2021年のゴールデンウィーク期間の混雑状況を参考までにご紹介します。
2021年のゴールデンウィーク期間は、期間中の平均日交通量が2019年の同時期の6割程度に留まっていたなど、コロナ禍で外出機会が減っていることをうかがわせる状況でした。
とはいえ、30km以上の長い渋滞も例年通りに発生しており、最も長いものでは5月4日の夕方に、関越道上り線 川越IC付近を先頭に40km以上の渋滞が発生するなどしていました。
上下線別で、ゴールデンウィーク期間中に長い渋滞が発生したワースト3地点をご紹介します。
上下線 | 道路名・渋滞発生箇所(要因) | ピーク日時 | 延長 | ||||||||
下り線 | 関越道 高坂SA付近(交通集中及び事故) | 5/2 9:30頃 | 30.9km | ||||||||
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下り線 | 関越道 高坂SA付近(交通集中及び故障車) | 5/3 10:00頃 | 29.9km | ||||||||
下り線 | 関越道 高坂SA付近(事故及び交通集中) | 5/1 11:05頃 | 24.7km | ||||||||
上り線 | 関越道 川越IC付近(交通集中) | 5/4 18:20頃 | 41.1km | ||||||||
上り線 | 関越道 高坂SA付近(交通集中及び事故) | 5/3 17:10頃 | 31.8km | ||||||||
上り線 | 東北道 加須IC付近(事故及び交通集中) | 5/3 18:45頃 | 28.6km |
この表を見ると、通過する車の台数が減っていた2021年のゴールデンウィーク期間でも、交通集中による渋滞が発生しやすい地点では長めの渋滞が変わらず発生していることが分かりますね。
また、大規模な渋滞が発生したのは関越道が中心で、帰省ラッシュでもお馴染みの「下り線 高坂SA」や「上り線 川越IC」付近で頻発していることが読み取れるものの、例年混雑が定番の東北道や常磐道などでは、あまり長い渋滞は発生しなかった模様です。
また混雑のピーク時間帯は、下り線では連休期間前半の午前中が、上り線では後半の夕方が、それぞれ多かったようです。この点は、お盆期間でも参考にできそうです。
■NEXCO中日本管内 2021年ゴールデンウィーク期間の実績
《画像提供:Response 》NEXCO中日本 C-NEXCO Free Wi-Fiロゴ
NEXCO中日本でも、NEXCO東日本と同じく2021年のお盆時期の渋滞予測情報の公開を見合わせています。そのため、直近での連休の混雑状況として、2021年のゴールデンウィーク期間の混雑状況を参考までにご紹介します。
2021年のゴールデンウィーク期間は、NEXCO東日本と同様に期間中の平均日交通量が2019年の同時期の6割程度に留まっていたとされています。しかし、30km以上の長い渋滞が例年通りに発生しており、最も長いものでは5月4日の夕方に、中央道下り線 藤野PA付近を先頭に約40kmの渋滞が発生するなどしていました。
上下線別で、ゴールデンウィーク期間中に長い渋滞が発生したワースト3地点をご紹介します。
上下線 | 道路名・渋滞発生箇所(要因) | ピーク日時 | 延長 | ||||||||
下り線 | 中央道 藤野PA付近(事故及び交通集中) | 5/2 10:55頃 | 39.5km | ||||||||
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下り線 | 東名道 海老名SA付近(交通集中) | 5/2 12:05頃 | 24.8km | ||||||||
下り線 | 東名道 海老名JCT付近(交通集中) | 5/3 12:05頃 | 21.7km | ||||||||
上り線 | 中央道 小仏TN付近(故障車及び交通集中) | 5/4 18:45頃 | 31.4km | ||||||||
上り線 | 東名道 中井PA付近(事故及び交通集中) | 5/4 19:05頃 | 31.4km | ||||||||
上り線 | 東名道 大和TN付近(交通集中) | 5/3 19:20頃 | 26.1km |
この表を見ると、毎年よく聞く渋滞頻発ポイントでは、コロナ禍で減少した交通量でも大変な混雑となっていることが読み取れます。また、故障車や事故などが発生していなくても、交通集中のみの理由で長い渋滞が発生しやすくなっていることがわかりますね。
例年では、連休ともなると50km以上にもなる過酷な渋滞が発生することもしばしばの中央道下り線ですが、それでも長いとはいえ40km程度に収まっているのは人流の変化を表しているのかもしれませんね。30km以上の渋滞発生回数は、2019年の同時期と比較しても8割減となる「3回」に抑えられていました。
また混雑のピーク時間帯は、こちらも下り線では連休期間前半の午前中が、上り線では後半の夕方が、それぞれ多かったようです。
■NEXCO西日本管内 2021年ゴールデンウィーク期間の実績
《画像提供:Response 》NEXCO西日本 ロゴ
NEXCO西日本でも、NEXCO東日本・NEXCO中日本と同じく2021年のお盆時期の渋滞予測情報の公開を見合わせています。そのため、直近での連休の混雑状況として、2021年のゴールデンウィーク期間の混雑状況を参考までにご紹介します。
2021年のゴールデンウィーク期間は、NEXCO東日本・NEXCO中日本と同様に、期間中の平均日交通量が2019年の同時期の6割程度に留まっていたとされています。
2019年の同時期の実績では、30km以上の渋滞が7回発生していましたが、2021年では30km以上の渋滞の発生はなく、10km以上の渋滞も2019年同時期の178回に対して2021年はわずか4回と、大幅に人流が抑制されていたようです。
上下線別で、ゴールデンウィーク期間中に長い渋滞が発生したワースト3地点をご紹介します。下り線では、10kmを超える渋滞が期間中1回しか発生していなかったことがわかります。
上下線 | 道路名・渋滞発生箇所(要因) | ピーク日時 | 延長 | ||||||||
下り線 | 湯浅御坊道 川辺第1TN付近(交通集中) | 5/3 12:50頃 | 18.2km | ||||||||
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上り線 | 湯浅御坊道 有田南IC付近(交通集中) | 5/4 17:00頃 | 19.7km | ||||||||
上り線 | 湯浅御坊道 有田南IC付近(交通集中) | 5/3 17:15頃 | 19.6km | ||||||||
上り線 | 名神道 蝉丸TN付近(交通集中及び事故) | 5/3 10:45頃 | 11.6km |
この表だけを見ると、NEXCO西日本管内では数十kmに及ぶ渋滞が発生しにくいようにすら思えますが、例年では名神高速道路の下り線 旧山科バスストップ付近や、上り線 草津JCT付近など、帰省ラッシュ時には30〜40kmの渋滞が発生するような混雑スポットもあります。
2021年のゴールデンウィークでは、交通量が減少したとともに、利用者が混雑のピーク地点・時間を避けることに成功していたのかもしれませんね。
また混雑のピーク時間帯は、下り線では連休期間前半の午前中が、上り線では後半の夕方が、やはりそれぞれ多かったようです。
■現在の混雑情報を調べるにはどうする?
《画像提供:Response 》日本道路交通情報センター(JARTIC) 渋滞予想 画面イメージ
ここまでご紹介してきたのは2021年ゴールデンウィーク期間中の混雑実績であり、お盆休暇の混雑を直接予想しているものではありません。運営各社としても予想を控えて現状を注視しているような印象もあり、我々利用者としてもその時その時で混雑状況を確認しつつ、臨機応変に対応していくほかなさそうです。
高速道路だけでなく、都市高速や一般道路までの現在の混雑状況をチェックしたいなら、日本道路交通情報センター(JARTIC)の公式サイトを活用することができます。5分ごとの更新で24時間情報が提供されているので、渋滞が発生したことをすばやく察知できることでしょう。
そのほか、JARTIC提供の情報をもとにしたサービスとして、NEXCO東日本が提供する「ドラぷら」や、NEXCO西日本が提供する「iHighway」を利用することで、NEXCO西・中・東の高速道路と本州四国連絡高速道路の最新情報を知ることができます。
これらのサイトでは、交通情報のほか、現在のライブカメラ映像なども確認ができるので、実際にどの程度混雑しているのかを目で見て確認することもできます。
渋滞対策として、これら2つを考慮しておこう
■混雑のピークタイムを避けて通行する
《画像提供:Response 》渋滞 イメージ
休日はできるだけ長く目的地でゆったりと過ごしたいものですよね。そう思う多くの人が同じ時間帯に高速道路を利用することで、渋滞も長くなりがちといえるでしょう。
原則として、連休期間の前半は都市部からの下り方向が、後半は上り方向が混雑することがほとんどであり、特に上り方向のピークは、連休最終日を自宅でゆっくり過ごしたいという希望もあってか最終日の1日前に集中することも多いようです。
また時間帯としては、下り方向では午前中、上り方向では夕方に混雑するケースが多いようです。これは、目一杯目的地での時間を取った結果として見ると分かりやすいですね。
そのため、混雑を避けるには、下り方向なら午後や夜間、上り方向なら午前中のうちに混雑が予想される区間を通過しておくように心がけておくとよいでしょう。当然ながら、ピークを外した夜間などに通行する際は、居眠り運転などのないように安全運転を心がけることも大切です。
■迂回路をあらかじめ調べておく
《画像提供:Response 》渋滞 イメージ
例年混雑して大渋滞となるような地点では、迂回ルートが提案されていることもあります。例えば、大渋滞が定番の関越道上り線を避けて、北関東道へ迂回すれば、距離が伸びても所要時間が大きく短縮できる可能性もあります。
これらの迂回ルートをあらかじめ調べておけば、いざ混雑に遭遇してもスムーズに対応できるかもしれません。
高速道路上の電光掲示板に路線ごとの所要時間が表示されるなどの場合も多いですので、見逃さないように注意しておくとよいでしょう。
また、「VICS(道路交通情報通信システム)」などによる最新の交通情報を確認できるカーナビを利用すれば、自動的に混雑を回避した迂回ルートを提案してくれることもありますし、迂回先のルートが今どれだけ混んでいるかを確認することもできます。
渋滞にハマっても大丈夫なように、事前のメンテと早めの給油!
JAF ロードサービス イメージ
猛暑日も続く8月ですので、渋滞は車にとってもかなり過酷な条件となります。例えば渋滞中に故障によってエンジンが動かなくなってしまってエアコンが作動しなくなったりすると、場合によっては命に関わる可能性もありますので、万全の状態にメンテナンスをしておきたいところです。
普段乗っていない車をそのまま遠出に使ってしまうと予想外のトラブルが発生してしまうこともありますし、高速道路での速度域の高い運転や、渋滞での高い負荷によって故障を誘発してしまうこともあるかもしれません。
渋滞の発生は交通集中が主な要因とされていますが、それでも故障車による長い渋滞が発生することもしばしばです。非常に多くの人に迷惑をかけてしまうおそれもありますので、前もって一通りプロの目での点検を受けておくと安心ですね。
また渋滞が長くなると、給油が可能なサービスエリアなどに到達するまでに時間がかかり、ガソリンの残量が非常に気になってくる場合もあります。「まだ半分残っているから」と給油を先延ばしせずに、こまめに満タンにしておくと、突然の渋滞でも安心でしょう。
長い渋滞では数時間車内にカンヅメ!準備しておきたいグッズとは
《画像提供:Response 》渋滞 イメージ
数十kmに及ぶような渋滞になると、長い場合ではノロノロ運転で数時間車内に閉じ込められてしまうこともありますし、サービスエリアやパーキングエリアは大混雑してしまうので、このご時世では利用をためらってしまうこともありそうです。
長い渋滞にはまってしまうと、食事が予定通り取れないことも予想されますので、食料や水分をあらかじめ車内に用意しておけば安心ですね。
また、困ってしまうのがトイレ事情。やっと辿り着いたサービスエリアではトイレでも大渋滞が発生しているなんてこともしばしばです。あまり積極的に使いたいと思う類のものではありませんが、非常用の携帯トイレや、トイレ用の目隠しポンチョなども準備しておくと安心でしょう。
また、近年では充電用のUSBソケットを標準装備する車も増えてきていますが、長時間の渋滞では充電ニーズに対してソケット数が足らなくなってしまうこともあるかもしれません。アクセサリーソケットを利用したUSB充電アダプターなどがあれば、より安心かもしれませんね。
まとめ
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2021年のお盆の混雑予想に関して、分かっていることをご紹介してきました。今年の夏は昨年と同じく混乱が続いていますが、人出増加に歯止めがかかっていないような印象もあり、実際に高速道路がどれだけ混雑するのかが予想しにくくなっています。
感染対策をしっかり行なってお盆期間に高速道路で移動される方は、事故のないよう安全運転を心がけてくださいね。
よくある質問
■なぜお盆休みは渋滞が多発するの?
お盆期間周辺で高速道路などで渋滞が多発するのは、多くの会社で休みの期間が重なってしまうことが理由のひとつでしょう。多くの人が同じ時期に連休を利用して一斉に帰省や旅行をすることで、キャパシティを超えた台数が一斉に高速道路を利用する「交通集中」の状況になってしまうと、渋滞が発生しやすくなります。
■2021年のお盆は渋滞予測ができないの?
2021年7月から8月にかけてコロナウイルス新規感染者数が大幅に増加しているなど、今後の情勢が見通しにくくなっている上、各自治体などからは県をまたいだ不要不急の移動を自粛するよう求められているなど、実際の混雑状況がどうなるかの見通しが非常に立てにくくなっています。そのため、高速道路運営各社としては、混雑予想を前もって公表していません。