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高齢者の運転免許 自主返納。98%認知も利用したいは70%止まり。

高齢者の運転免許 自主返納。98%認知も利用したいは70%止まり。

自動車工業協会が4月9日に発表した「2017年乗用車市場動向調査」で自動車を保有する60歳以上の1197人にアンケートを行いました。本記事ではアンケート結果から浮かぶ高齢者が車離れできない状況に関してご紹介します。

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


若者の車離れ、でも高齢者は車離れが難しい?

自動車工業協会が2018年4月9日に発表した「2017年乗用車市場動向調査」では自動車を保有する60歳以上の1197人にアンケートを行いました。
本記事ではその結果から、高齢者の運転免許自主返納制度に対する認知度や、どのような場合に運転をやめようと考えているかをご紹介します。

運転免許自主返納制度については高齢者の9割が認知

まずは「運転免許自主返納制度」についてご紹介します。「運転免許自主返納制度」は、高齢者による交通事故の増加を受けて1988年4月から導入された制度です。
高齢者の運転免許を自主的に返納してもらうことで、高齢者のによる交通事故を減らそうという取り組みです。

アンケートでは、「自主返納制度を知っていましたか?」という質問に対して、98%(1173人)が「自主返納制度を知っていた」と回答しました。

「運転免許自主返納制度」については、性別・資産・地域などに関係なく非常に認知度が高く、制度についての認知が浸透していることがアンケート結果からも良く分かります。

7割が「運転免許自主返納制度」を利用したい

9割が認知している「運転免許自主返納制度」ですが、60歳以上の運転者に「運転免許自主返納制度を利用したいですか?」との質問には全体の70%(約838人)が利用したいと回答し、制度の認知度も利用意向も高いことが明らかになりました。

しかし、年代別にみると年齢が上がれば上がるほど「運転免許自主返納制度」を利用したい人の率は下がっていることが分かります。

「運転免許自主返納制度」を利用したいとした人は、
60〜64歳 74%
65〜69歳 70%
70〜74歳 68%
75歳以上  65%
と約10%もの開きがあることが分かります。

4割が80歳までに運転をやめると回答

60歳以上の運転者9割に認知され、7割が利用したいと答えている「運転免許自主返納制度」ですが、高齢者は実際に年齢がどのくらいに達したら運転をやめようと考えているのでしょうか?

「いつごろ運転をやめますか?」という質問には、60歳以上の運転者全体の40%(約480人)が80歳で運転をやめると回答しました。

年齢別に最も多い回答は、
60〜64歳 75歳までに運転をやめる 39%
65〜69歳 75歳までに運転をやめる 45%
70〜74歳 80歳までに運転をやめる 62%
75歳以上  80歳までに運転をやめる 48%
となっています。

こうしたアンケート結果をみると、現在60代で「75歳までに運転をやめる」と言っていた高齢者が70代になって「80歳までに運転をやめる」と免許返納を先延ばしにしてしまわないか疑問です。

運転をやめる理由6割が「体力的な衰えを感じたら」

9割の高齢者が運転免許自主返納制度を認知し、7割が免許返納の意思を持ちながらも、実際は4割が80歳まで運転はしたいという回答結果となっています。

では、どういった出来事が起こると高齢者は「運転をやめよう」と思うのでしょうか?

60歳以上の運転者が運転をやめる最も大きな理由として、66%(約790人)が「体力的な衰えを感じたら」運転をやめると答えていることが分かります。2番目に大きな理由としては、40%(約479人)が「運転する必要がなくなったら」と答えています。

「体力的な衰え」「運転する必要がなくなったら」運転をやめたいと思っている、逆にいえば「運転をする必要がある」ためになかなか運転免許自主返納まではできない高齢者の状況が浮かびます。

「免許更新ができなくなったら」「事故が起きたら」という回答も

70歳以上に絞ってみると、2番目に大きな理由は「免許更新ができなかったら」となっており、免許更新を許可されない場合に運転をやめようと考えている高齢者が一定数いることが分かります。

また、比率的には少ないながら、どの世代でも約10%の高齢者が「事故を起こしたら」と回答しています。

運転免許の返納の条件は、「公共交通料金の値下げ・無料化」

また、「どのような条件があれば運転免許を返納するか?」という質問に対しては、67%(約776人)が「公共交通料金の値下げ・無料化」と回答しています。

自動車で自由な移動ができなくなるため、バスや電車といった公共交通料金を手軽に利用できるようにしてほしいという意見が感じられます。

こうした意見を反映し、各自治体は「運転経歴証明書」を提示をすることで公共交通などが割引される特典をもうけています。

「運転経歴証明書」の申し込み方法や特典については下記の記事をご覧ください。

まとめ

調査結果から、高齢者の「運転免許自主返納制度」への認知度は非常に高いものの、運転をやめる年齢は80歳になってからと、まだまだ運転意欲が高いことがわかります。

また、たとえ高齢者であっても交通手段として自動車が必需品であり、車から離れられない高齢者がいることも確かです。

今回の調査に「運転経歴証明書」に関する質問事項はありませんでしたが、「運転経歴証明書」の認知度と利用が広がれば、運転免許自主返納制度を利用する高齢者も増えるのではないでしょうか。

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