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車両通行帯とは?トンネルや車両通行帯のない道路でのルールをわかりやすく解説

車両通行帯とは?トンネルや車両通行帯のない道路でのルールをわかりやすく解説

車両通行帯はルールがわかりにくく、違反かどうかをめぐって裁判で争われたこともあるほど。そこで今回は、車両通行帯とは何か、定義や注意すべきポイント、違反になりやすい事例などをまとめました。

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


車両通行帯とは?

非常に分かりにくいルールの車両通行帯!どんな見極め方があるか?

非常に分かりにくいルールの車両通行帯!どんな見極め方があるか?

「車両通行帯」とは何でしょうか?普段なんとなく使っている言葉ですが、いざ説明しようとすると難しいですよね。

車両通行帯は道路標示のひとつで、自動車が通行するエリアのことです。そして、ほかの走行ルールと影響を及ぼし合うので、複数の意味を持ち、走行方法に違いをもたらします。

今回はそんな車両通行帯についてまとめています。

車両通行帯の定義

車両通行帯とは、自動車が通行するために区切られたエリアのことで、同一方向に走る複数のコースがある場合、それを車両通行帯と呼びます。

似たような意味のワードに「車線」という言葉があります。車両通行帯と非常に似ていて、車線も自動車が走るために区切られたエリアなのですが、決定的に違うのは車両通行帯が同一方向に走る車のコースなのに対し、車線は同一方向とは限らないところ。つまり車両通行帯より広い意味を持ち、単に線で区切られた車が走るエリアを車線と呼びます。

センターラインとの違い

センターラインは中央線とも呼ばれ、対向車線との間にある進行方向を分離するためのラインのことで、必ずしも線である必要はなく、線の代わりに中央分離帯になっている道路もあります。

ラインには、白い破線・白い実線・黄色の実線の3種類があり、それぞれ決められた意味を持っていますが、実はセンターラインと車両通行帯では同じ種類の線でも意味に違いがあります。まとめると以下の通りです。

白い破線 白い実線 黄色の実線
センターライン ・追い越し可
・はみ出し可
・はみ出し禁止 ・追い越しのためのはみ出し禁止
車両通行帯 ・追い越し可
・車線変更可
・追い越し可
・車線変更可
・車線変更禁止

このように、単純に線の色と形状だけで固定の意味を持つわけではないので、これがセンターラインを表すものなのか、車両通行帯を表すものなのかを確認の上、交通法規を守る必要があります。

車両通行帯のない道路の通行方法

車両通行帯のない道路では、どんな通行方法が適用される?

車両通行帯のない道路では、どんな通行方法が適用される?

もちろん、車両通行帯がない道路もあります。むしろ、全体からみるとそうした道路のほうが多いかもしれません。こういったことから、どちらかというと車両通行帯がある道路における運転に慣れていないドライバーのほうが多いので、運転する際は注意が必要でしょう。

まずは車両通行帯のない道路における通行方法です。

車両通行帯のない道路はどんなところ?

車両通行帯のない道路とは、片側1車線の道路をいいます。

車両通行帯とは走行レーンが区分されてコースのある道路を指すので、片側2車線以上の道路に限定されます。つまり、片側1車線道路に車両通行帯は存在しないということになります。

車両通行帯のない道路でのルール

では片側1車線の道路を車が走行する場合、センターラインから左側ならどこを走ってもOKなのでしょうか?実は、どこを走ってもよいというわけではありません。車両通行帯のない道路では、左端に寄って通行すること(キープレフト)がルールになっています。

キープレフトは左側通行の原則とも呼ばれ、対向車との接触を防いだり、追い越しや右折などをスムーズにするためのものです。この目的からもわかるように、車両通行帯のない場合はもちろん、車両通行帯のある場合でも、キープレフトの原則は適用されます。

車両通行帯で注意すべきポイント

車両通行帯では、どんなポイントで注意したらいい?

車両通行帯では、どんなポイントで注意したらいい?

道路交通法では、車両通行帯を走行する場合の原則として、1番左にある第一通行帯を走らなければならないと規定しています。

そのため右側の車両通行帯は、一般走行するためのスペースではなく、追い越しや右折のために空けておくスペースということになります。

仮に3車線以上の場合、一番右側の通行帯が追い越しや右折のスペースとなり、残りの車線は一般走行するための通行帯です。このとき、1番左にある第一通行帯を速度の遅い車両が通行し、速度に応じて右寄りの車両通行帯を走行することがルールとされています。

道路標識・道路標示について

車両通行帯を示すものには、道路標識と道路標示がありますが、どんな違いがあり、具体的に何を指しているでしょうか。

道路標識とは、指示や交通規制を表す標示板のこと、道路標示とは、路面上に描かれた記号や文字のことを指します。例えば、交差点のポールに「止まれ」の標示板が掲げられているものが道路標識、路面にペイントなどで「止まれ」と書かれているものが道路標示となります。

前述のとおり、白線や黄色の実線で車両通行帯への指示が行われるので、道路標示による指示は分かりやすいでしょう。一方、道路標識で車両通行帯を示す例として「専用通行帯」があります。これはその通行帯を専用に通行する車両を示す標識のことで「路線バス専用」などがあり、指定された車と小型特殊車、原動機付自転車、および自転車などの軽車両を除く他の車は走行できません。

車両通行帯の境界線

道路交通法では、車で通行するときに「道路の中央(もしくはセンターライン)から左の部分を通行しなければならない」という規定があるので、基本的に境界線はセンターラインとなります。

ただし例外もあって、工事などのために左側部分に十分な道幅がないときや一方通行のときは、センターラインを境界線とはみなしません。そのようなわけで、車両通行帯を走行するときは状況に応じた判断が求められます。

車両通行帯違反での罰則と違反金

車両通行帯違反(追い越し違反)では、車両の種類によって以下の違反点数と反則金が課せられます。

反則金 違反点数
大型車 12,000円 2点
普通車 9,000円
二輪車 7,000円
小型特殊車・原付 6,000円

注意!車両通行帯違反になりやすい事例

高速道路におけるトンネル内での走行には、特に注意が必要!

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スピード違反や一時停止違反と違って車両通行帯の違反はわかりにくい部分があるため、違反になりやすい事例を覚えておくとよいでしょう。

トンネル内での追い越し

車両通行帯の違反で注意したいのは、トンネル内における走行、特に追い越しについてです。

道路交通法では、トンネル内の追い越し禁止について「車両通行帯の設けられた道路以外」と定めています。つまり、車両通行帯があるトンネル内での追い越しは禁止されていません。

ただし、車両通行帯がないトンネルにおける追い越しは禁止されていますし、高速道路ではそもそもトンネルを追い越し禁止区間としているところも少なくありません。

こうした背景にあるのは、トンネル内が交通事故の起こりやすいところであること。トンネル内は視界が変わることが影響して車間が詰まりやすいとされており、追突などの危険性が増すとされています。

さらにトンネル内の事故で火災などが発生した場合は、さらに重大な被害へと発展してしまう可能性があり、事故の影響の大きさという観点からも、危険性の高いところといえます。そのため、追い越しを禁止されていないトンネルでも、トンネル内での追い越しは控えることをおすすめします。

高速道路での追い越し車線の長距離走行

前述のとおり、車両通行帯のある道路における、1番右側の車線は追越車線です。そのため、追い越した後も長距離にわたりその車線を走り続けると、車両通行帯違反になってしまう恐れがあります。追越車線はその名のとおり、あくまで追い越しのための車線であって、ずっと走行してよい車線ではないからです。

内閣府が発表している、令和2年中における道路交通法違反の取締り件数、575万1,798件のうち「追越し・通行区分」違反は21万240件でした。この件数は、駐停車違反や免許不携帯などよりも多く、より気を付けるべき違反であることがよくわかります。

なおこのルールは、車両通行帯がある道路すべてに適用されます。ですから高速道路だけでなく一般道においても、追越車線をずっと走っていると通行帯違反になる可能性があります。

まとめ

今回は、車両通行帯についてまとめました。

車両通行帯は、道路状況や道路標識・道路標示によって、ルールや違反が変化する規則です。運転中、適切な判断ができるよう、今回の記事を参考になさってください。

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