中型バイクとは
中型バイクとは免許区分のひとつで、250ccから400cc程度の排気量を持つ普通自動二輪車・中型自動二輪車を指します。排気量が小さく軽量な原付や、排気量が大きい大型バイクに比べ、中型バイクはバランスが取りやすく、操作性や走行性能のバランスが良いことが特徴です。
バイクには、スポーツ、ネイキッド、クルーザーなど、さまざまなタイプがあります。それぞれのタイプによって、乗車姿勢やスタイリング、走行性能などが異なるため、自分に合った車種を選ぶことが重要です。
中型バイクは、サイズのバリエーションも豊富で、初めてのバイクとしても十分に楽しめるため、初心者にも人気があります。また、排気量が小さい原付や小型免許では走れない高速道路の走行が可能なので、長距離のツーリングにも適しています。
ただし、強風に対する安定性が劣る車種もあるので、高速道路での走行には注意が必要です。運転には慣れも必要ですが、中型バイクのバランスの良さと操作性の高さは、バイクライフを楽しむ上で非常に魅力的な特徴といえます。
中型バイクを運転するためには、日本では「普通自動二輪車免許」、いわゆる中型免許が必要です。この免許を取得することで、排気量400ccまでのバイクを運転できますが、排気量400ccを超えるバイクの運転には「大型自動二輪車免許」が必要となります。
また、普通自動二輪車免許にはAT限定とMTがあります。AT限定の場合、運転できる二輪車は基本的にスクータータイプのみに限られます。バイクを趣味として楽しみたい、さまざまなバイクに乗ってみたいとお考えでしたら、MTでの取得が望ましいでしょう。
中型バイクの種類
ここからは、アメリカン(クルーザー)、ネイキッド、スーパースポーツ、オフロード、トラッカー、ビッグスクーター、6タイプの特徴や魅力をわかりやすく解説します。
■アメリカン(クルーザー)
アメリカンバイクは、長いツーリングやゆったりとした走り向きのバイク。車体が長く低重心で足つきが良く、リラックスした姿勢で乗れるため、長時間のドライブでも疲れにくいのが特徴です。
おすすめの使い方は、週末のツーリングや長距離移動。ゆったりとした走りを楽しみたい方や、アメリカンなデザインを好む方に向いています。
■ネイキッド
《画像提供:Response》《写真撮影 真弓悟史》MTの頂点にいるヤマハMT-10 SP(右)とスポーツCBの頂点にいるホンダCB1000R(左)
ネイキッドバイクは、フレームやエンジンが露出したシンプルなデザインが特徴で、軽量で取り回しが良いバイク。街乗りからツーリングまで幅広く対応できるので、初心者から上級者まで楽しめます。
通勤や街乗りの日常使いからお休みのツーリングまで、シンプルなデザインと使いやすさを求める方におすすめです。
■スーパースポーツ
《画像提供:Response》《写真撮影 安藤貴史》BMW M1000RR(東京モーターサイクルショー2023)
スーパースポーツバイクは、サーキットや高速道路での走行を想定して作られた高性能なバイク。エアロダイナミックなデザインと高出力エンジンが特徴で、スピード感を楽しめるので、サーキット走行やスポーツ走行を楽しみたい方に向いています。
スピード感やスポーティな走りを求める方におすすめです。
■オフロード
《画像提供:Response》《写真提供:本田技研工業》ホンダ CRF250L(スウィフトグレー
オフロードバイクは、未舗装の道や山道を走行できるように設計されたバイク。高い車高とサスペンション性能が特徴で、悪路でも快適に走れます。
オフロード走行やアドベンチャーツーリングを好むアウトドア派の方におすすめです。
■トラッカー
《画像提供:Response》スズキ・グラストラッカービッグボーイ
トラッカーバイクは、ダートトラックレースの競技用バイクをモチーフにしたカスタムが施されたバイクで、シンプルで頑丈なデザインが特徴です。
街乗りからオフロードまで対応できる汎用性の高さや、カスタムのしやすさが魅力です。街乗りやツーリング、そしてオフロードでのアドベンチャーに向いており、オリジナリティを大切にする方や、オールラウンドな使い方をしたい方におすすめです。
■ビッグスクーター
ビッグスクーターは、文字通り大型のスクーターのことで、快適な乗り心地と実用性が特徴です。
足を前に置いて乗れるので姿勢が楽なことや、収納スペースの大きさが魅力で、通勤や通学、ショッピングなどの日常使いや、ツーリングにおすすめです。快適性や実用性を重視する方や、幅広く楽しめるバイクを好む方に向いています。
ぜひ自分の好みや使い方に合ったバイクをみつけてくださいね。
中型バイクおすすめ人気車種9選!
これからバイクに乗ってみたいと考えている初心者から、すでにバイクに乗り慣れているベテランライダーまで、幅広いニーズに応える中型バイクを日本の人気メーカーから9車種紹介します。
それぞれの特徴や魅力も解説していきますので、自分にぴったりの一台を見つけて、充実したバイクライフを楽しみましょう!
■ヤマハ SR400
《画像提供:Response》《写真撮影 佐藤 旅宇》ヤマハSRメンテナンス/カスタムショップ「ナインゲート」
ヤマハ SR400は、シンプルでクラシカルなデザインが魅力のシングルシリンダーのバイクです。取り回しが良く、初心者にも扱いやすいのが特徴です。また、カスタムのしやすさも人気の理由のひとつです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2,085mm×750mm×1,110mm |
---|---|
ホイールベース | 1,410mm |
シート高 | 790mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 175kg |
燃費 | WMTCモード:29.7km/L |
エンジン種類 | 空冷4ストローク・単気筒SOHC2バルブ ガソリン 399cc |
エンジン最高出力 | 18kW(24ps)/6,500rpm |
エンジン最大トルク | 28N・m(2.9kgf・m)/3,000rpm |
トランスミッション | 常時噛合式5速・リターン式 |
新車価格 | 680,000円(消費税抜) ※販売終了モデルのため参考価格 |
■ヤマハ YZF-R25
《画像提供:Response》《写真提供 ヤマハ発動機》ヤマハ YZF-R25 ABS WGP 60th アニバーサリー
ヤマハ YZF-R25は、スポーツバイクのスタイルを持ちながら、扱いやすさを兼ね備えたバイクです。軽量でありながら、高回転までスムーズに吹け上がるエンジンが特徴で、サーキット走行からツーリングまで幅広く楽しめます。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2,090mm×730mm×1,140mm |
---|---|
ホイールベース | 1,380mm |
シート高 | 780mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 169kg |
燃費 | WMTCモード:25.8km/L (クラス3・1名乗車時) |
エンジン種類 | 直列2気筒水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ ガソリン 249cc |
エンジン最高出力 | 26kW(35ps)/12,000rpm |
エンジン最大トルク | 23N・m(2.3kgf・m)/10,000rpm |
トランスミッション | 常時噛合式6速・リターン式 |
新車価格 | 628,000円(消費税抜) |
■ヤマハ TW200
《画像提供:Response》reproducible【東京ショー2001 MC出品車】余裕の走りを獲得したヤマハ『TW225』
ヤマハ TW200は、オフロードバイクのような見た目と、街乗りも快適にこなせる性能が魅力のバイクです。太いタイヤと高いグラウンドクリアランスが特徴で、オフロード走行も楽しめます。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2,090mm×830mm×1,110mm |
---|---|
ホイールベース | 1,330mm |
シート高 | 790mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 128kg |
燃費 | 49.0km/L 国交省届出(60km/h走行時) |
エンジン種類 | 4サイクル・空冷・SOHC・2バルブ ガソリン 196cc |
エンジン最高出力 | 12kW(16ps)/8,000rpm |
エンジン最大トルク | 15N・m(1.52kgf・m)/7,000rpm |
トランスミッション | リターン式・5段変速 |
新車価格 | 299,091円(消費税抜) ※販売終了モデルのため参考価格 |
■ヤマハ ドラッグスター400
《画像提供:Response》《画像 ヤマハ発動機》XVS400ドラッグスター(2016年)
ヤマハ ドラッグスター400は、アメリカンスタイルのクルーザーバイクです。低重心で安定感があるため、初心者でも乗りやすいのが特徴です。カスタムのバリエーションも豊富で、オーナーの個性を表現できます。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2,340mm×840mm×1,065mm |
---|---|
ホイールベース | 1,610mm |
シート高 | 660mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 234kg |
燃費 | 39.0km/L 国交省届出(60km/h走行時) |
エンジン種類 | 空冷4ストローク・V型2気筒SOHC2バルブ ガソリン 399cc |
エンジン最高出力 | 22kW(30ps)/7,500rpm |
エンジン最大トルク | 31N・m(3.2kgf・m)/6,250rpm |
トランスミッション | 常時噛合式5速・リターン式 |
新車価格 | 710,836円(消費税抜) ※販売終了モデルのため参考価格 |
■ヤマハ XMAX
《画像提供:Response》《写真提供 ヤマハ発動機》ヤマハ XMAX ABS 2021年モデル(グレー)
ヤマハ XMAXは、スポーティなデザインと、快適な走行性能を兼ね備えたスクーターです。大型のシートと収納スペースがあり、長距離の移動にも適しています。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2,185mm×775mm×1,415mm |
---|---|
ホイールベース | 1,540mm |
シート高 | 795mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 179kg |
燃費 | WMTCモード:33.8km/L (クラス2・1名乗車時) |
エンジン種類 | 水冷・4ストローク・SOHC・4バルブ・単気筒 ガソリン 249cc |
エンジン最高出力 | 17kW(23ps)/7,000rpm |
エンジン最大トルク | 24N・m(2.4kgf・m)/5,500rpm |
トランスミッション | Vベルト式無段変速・オートマチック |
新車価格 | 595,000円(消費税抜) |
■ホンダ レブル250
《画像提供:Response》《写真提供 本田技研工業》ホンダ レブル250(パールスモーキーグレー)
ホンダ レブル250は、クルーザースタイルのバイクで、低重心で扱いやすいのが特徴です。静粛性が高く燃費も良いため、通勤やツーリングにおすすめです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2,205mm×820mm×1,090mm |
---|---|
ホイールベース | 1,490mm |
シート高 | 690mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 171kg |
燃費 | WMTCモード:33.7km/L (クラス2-2・1名乗車時) |
エンジン種類 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒 ガソリン 249cc |
エンジン最高出力 | 19kW(26ps)/9,500rpm |
エンジン最大トルク | 22N・m(2.2kgf・m)/6,500rpm |
トランスミッション | 常時噛合式6段リターン |
新車価格 | 555,000円(消費税抜) |
■ホンダ CBR250RR
《画像提供:Response》《写真提供:本田技研工業》ホンダ CBR250RR
ホンダ CBR250RRは、軽量で高性能なスポーツバイクです。エアロダイナミックなデザインと高性能なエンジンが特徴で、サーキット走行からツーリングまで幅広く楽しめます。また、取り回しもしやすく、初心者にもおすすめの一台です。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2,065mm×725mm×1,110mm |
---|---|
ホイールベース | 1,390mm |
シート高 | 790mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 168kg |
燃費 | WMTCモード:27.4km/L (クラス3-2・1名乗車時) |
エンジン種類 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列2気筒 ガソリン 249cc |
エンジン最高出力 | 31kW(42ps)/13,500rpm |
エンジン最大トルク | 25N・m(2.5kgf・m)/10,750rpm |
トランスミッション | 常時噛合式6段リターン |
新車価格 | 790,000円(消費税抜) |
■ホンダ CB400
《画像提供:Response》《画像:本田技研工業》ホンダ CB400スーパーフォア(マットベータシルバーメタリック)
ホンダ CB400は、扱いやすさと力強い走りを両立したネイキッドタイプのバイクです。直列4気筒エンジンを搭載し、滑らかな加速と安定した走行性能が魅力です。街乗りからツーリングまで、幅広いシーンで活躍します。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2,080mm×745mm×1,080mm |
---|---|
ホイールベース | 1,410mm |
シート高 | 755mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 201kg |
燃費 | WMTCモード:21.2km/L (クラス3-2・1名乗車時) |
エンジン種類 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒 ガソリン 399cc |
エンジン最高出力 | 41kW(56ps)/11,000rpm |
エンジン最大トルク | 39N・m(4.0kgf・m)/9,500rpm |
トランスミッション | 常時噛合式6段リターン |
新車価格 | 804,000円(消費税抜) |
■ホンダ フォルツァ
《画像提供:Response》《写真提供:本田技研工業》ホンダ フォルツァ(パールスモーキーグレー)
ホンダ フォルツァは、快適な走行性能とスタイリッシュなデザインを兼ね備えた大型スクーターです。大容量の収納スペースと快適な乗り心地が特徴で、通勤やツーリングに適しています。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2,145mm×750mm×1,360mm |
---|---|
ホイールベース | 1,510mm |
シート高 | 780mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 186kg |
燃費 | WMTCモード:32.0km/L (クラス2-2・1名乗車時) |
エンジン種類 | 水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒 ガソリン 249cc |
エンジン最高出力 | 17kW(23ps)/7,750rpm |
エンジン最大トルク | 24N・m(2.4kgf・m)/6,250rpm |
トランスミッション | 無段変速式(Vマチック) |
新車価格 | 629,000円(消費税抜) |
まとめ
中型バイクを選ぶ際には、自分の好みや用途に合わせて、アメリカン(クルーザー)、ネイキッド、スーパースポーツ、オフロード、トラッカー、ビッグスクーターなど、さまざまなタイプから選ぶことが重要です。
中型バイクは排気量が250ccから400cc程度で、操作性や走行性能のバランスが良く、初心者にも人気があり、高速道路を走行できるため、長距離のツーリングにも適しています。
今回の記事を参考に、あなたにぴったりの中型バイクを見つけて、バイクライフを充実させてください。
よくある質問
■高速道路は何ccから乗れる?
高速道路では、排気量125cc超のバイクが走行できます。原付や小型限定二輪などの排気量125cc以下のバイクは走行できません。免許の種類は「普通二輪免許」、いわゆる中型免許以上で走行が可能です。125cc以下のバイクで高速道路に進入した場合は、通行禁止違反が適用され、違反点数2点、反則金6,000円(50cc以下は5,000円)が科せられます。
■中型二輪免許は何日で取れる?
中型二輪免許の取得期間は、おおよそ2週間から1ヶ月程度です。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、個人差や通う教習所によって異なります。