根強い人気を誇るMTの車…数は少なくなってきたが?
《画像提供:Response》〈写真提供:Pagani Automobili S.P.A.〉パガーニ ウアイラ・ロードスターBC
日本の自動車市場では、AT車の人気がやはり圧倒的です。日本自動車販売協会連合会の調査では、2019年に発売された国産乗用車のなんと98.6%がAT車で、MT車は残りのわずか約1%と、かなり少数です。
そのためMT車のラインアップは年々縮小傾向にあり、過去にMTの設定があった車たちも、その採用を取りやめることが珍しくありません。一方こんな時代だからこそ、こだわりの強いMT車が2025年現在でも販売を継続しています。
今回は、現行販売されている貴重なMT車を、メーカー別に1台ずつ紹介します。スポーツカーや、SUV、軽自動車など、意外とバラエティに飛んでいますので、お気に入りの1台が見つかるかもしれません。
MTの「限定解除」はたった"4時限"でできる?
警察庁が出している"運転免許統計"では、2022年にMTも運転可能な免許とAT限定免許の割合は27:73(普通免許で卒業)と、かなりAT免許が優勢。AT免許の比率は年々増加しており、MT車を運転できない方がかなり増えているといえます。
当然のことながらAT限定免許ではMT車を運転できませんが、いざMTを運転したいとなったときに行う「限定解除」は、意外と手間のかからないことはあまり知られていないかもしれません。
AT限定免許の限定解除は、限定解除講習を実施している自動車教習所なら教習自体は実技4時限の受講のみでOK。また、複数回の受験が必要になってしまうことも多々ありますが、運転免許試験場でのいわゆる「一発試験」での限定解除も可能です。
"MT車が乗れるようになる"というよりも、"制限なくすべての普通車が運転できるようになるフリーパス"と考えると、今すぐにMT車を手に入れる予定のない方でも、時間を見つけて限定解除にチャレンジしてみるのもおすすめです。
少しでも気になったら近所の自動車教習所で限定解除講習を行なっているかどうか、問い合わせてみましょう。
【2025年最新】MTが選べる現行乗用車、メーカー別全まとめ
ここからは、MTの設定がある現行販売車種をメーカー別にまとめて紹介します。メーカーによって様々ですが、コンパクトカー、セダン/ワゴン、SUV、スポーツカーと、少ないながらもあらゆるボディタイプの車種でMTを選べます。
【トヨタのMT車】さすが世界一の自動車メーカー!豊富なラインアップ
トヨタのMT設定車種には、本格的なスポーツカーからコンパクトカー、セダンまで、意外に多くのラインアップが存在します。
■GRカローラ:本格的な4WDスポーツハッチバック
《画像提供:Response》〈写真撮影 宮崎壮人〉トヨタ GRカローラ RZ
トヨタの「カローラ シリーズ」といえば、世界で売れ続けている車の一つで、1966年の発売以降、世界中で愛されてきました。時代の変化に合わせ、ワゴン、SUVなど様々なボディタイプも登場し、それぞれのライフステージに適応できるよう進化を続けています。そんなカローラシリーズの中でも、「GRカローラ」は、ハッチバックモデル「カローラ スポーツ」のハイパフォーマンスモデルです。
ボディサイズは、全長4,410mm×全幅1,850mm×1,480mmと、通常のカローラ スポーツと比較すると、オーバーフェンダーによって全幅が拡大しています。エンジンは、最高出力304馬力、最大トルク400N・mを発揮する1.6リッター直列3気筒ターボエンジン。トランスミッションは、6速MTと8速ATがあり、駆動方式は4WDです。
通常モデルに加え、後席シートを廃絶して2人乗りとなるほか、さらなるエンジンチューンによって最高出力を400馬力とした超高性能モデル「モリゾウエディション」も存在しています。2025️年2月にはマイナーチェンジを実施しており、現在の姿になっています。
このマイナーチェンジではスーパー耐久シリーズなどのモータースポーツに参戦する中で得た学びを生かし、高速コーナーでの旋回性能、加速性能や冷却性能などを改良したほか、GRヤリスにも採用されている世界トップレベルの変速スピードを目指したという新開発の8速AT 「GAZOO Racing Direct Automatic Transmission(GR-DAT)」を追加設定するなど、あらゆる面で走行性能を強化しています。
また、エクステリアでは主に、フロントフェイスのデザインを変更。バンパーの形状を変更したことで、冷却性能や空力性能を高めています。
トヨタ GRカローラのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,410mm×1,850mm×1,480mm | |
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ホイールベース | 2,640mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,480kg | |
燃費 | WLTCモード:12.4km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒インタークーラーターボ 1,618cc | |
エンジン最高出力 | 224kW(304ps)/6,500rpm | |
エンジン最大トルク | 400N・m(40.8kgf・m)/3,250-4,600rpm | |
駆動方式 | 4WD | |
トランスミッション | iMT(6 速マニュアル) | |
新車価格 | 5,163,636円(消費税抜) |
■ヤリス:安価で扱いやすいコンパクトカー
《画像提供:Response》〈撮影 宮崎壮人〉トヨタ ヤリス
トヨタ「ヤリス」は、1999年に発売されたコンパクトカー。発売当初は、日本では「ヴィッツ」の名称で販売されていましたが、2020年登場の4代目から、日本でも国際名称として用いられていた「ヤリス」として販売されるようになりました。
現行モデルはこのときに登場した4代目で、一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表する普通自動車の車名別販売台数の月間ランキングで、常に1~3位に入る人気車種です。
コンパクトカーならではの「軽快なハンドリング」という強みを活かしつつ、「上質な乗り心地」と「最新の安全・安心技術」を備えたクルマを目指して開発されており、コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)を採用し、軽量かつ高剛性、低重心なボディを実現しています。
パワートレインは、最高出力69馬力の1.0リッター直列3気筒エンジンもしくは、最高出力120馬力を発揮する1.5リッター直列3気筒エンジン、もしくは最高出力91馬力の1.5リッター直列3気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。このハイブリッドシステムは、力強くシームレスな走りとともに、クラス世界トップレベルとなるWLTCモード36.0km/Lの低燃費を実現しています。
このうち、最高出力120馬力を発揮する1.5リッター直列3気筒エンジンには、CVTの他に、MTが用意されています。
この6速MT車には、しっかりレーダークルーズコントロールなど高度な安全機能が備わっている点も魅力の一つです。
トヨタ ヤリスのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,950mm×1,695mm×1,495mm | |
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ホイールベース | 2,550mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,000kg | |
燃費 | WLTCモード:19.0km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒 1,490cc | |
エンジン最高出力 | 88kW(120ps)/6,600rpm | |
エンジン最大トルク | 145N・m(14.8kgf・m)/4,800-5,200rpm | |
駆動方式 | 2WD | |
トランスミッション | 6 速マニュアル | |
新車価格 | 1,863,636円(消費税抜) |
■カローラ アクシオ /フィールダー:継続販売されている旧モデルにMTあり!
《画像提供:Response》〈写真提供:トヨタ自動車〉トヨタ カローラ アクシオ ハイブリッドEX
トヨタのカローラシリーズは、1966年の誕生以来、世界中のユーザーの期待や時代のニーズを超える「プラスα」の思想を基に、常に進化と挑戦を重ねてきた歴史の長いモデル。
時代とともに変わりゆくユーザーのライフスタイルに合わせ様々なボディタイプがラインアップされており、現在では世界で元も売れているクルマの一つです。
現行モデル日本で販売されているのは、セダンの「カローラ」、ステーションワゴンの「カローラ ツーリング」、5ドアハッチバックの「カローラ スポーツ」、前述の本格スポーツモデルの「GRカローラ」、SUVの「カローラ クロス」ですが、実は旧モデルとなる「カローラ アクシオ/フィールダー」も継続販売されています。
カローラ アクシオ/フィールダーは2012年に誕生した通算11代目となるカローラを継続販売しているモデルで、アクシオがセダン、フィールダーがステーションワゴンです。
2017年にマイナーチェンジを受けており、現在の姿になっています。この時、インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ)を新たに設定し安全性を高めているほか、「Toyota Safety Sense C」を全車に標準装備。デザインにおいてもフロントグリルを中心に意匠を変更し、よりスタイリッシュに進化しています。
ボディサイズは、全長4,400mm×全幅1,695mm×1,460-1,500mmと比較的扱いやすいサイズ感。
パワートレインは、最高出力103馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒エンジン(4WD車用)、最高出力109馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒エンジン(2WD車用)、最高出力74馬力の1.5リッター直列4気筒エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムの3種類が用意されます。
この内、最高出力109馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載するモデルにMTが用意されています。
現在では商用車的な立ち位置のカローラ アクシオ/フィールダーですが、それだけに実用性やコストパフォーマンスも高い一台です。利便性の高いクルマでMTが欲しいという方にピッタリな1台といえるでしょう。
トヨタ カローラ アクシオのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,400mm×1,695mm×1,460mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,600mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,070kg | |
燃費 | WLTCモード:17.2km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 80kW(109ps)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 138N・m(14.1kgf・m)/4,400rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動方式 | |
トランスミッション | 5 速マニュアル | |
新車価格 | 1,490,545円(消費税抜) |
■コペン GRスポーツ:軽オープンスポーツの本格モデル!
《画像提供:Response》〈撮影:井元康一郎〉コペン GR SPORTのフロントビュー(クローズ)
ダイハツ「コペン」は、2002年に誕生した軽オープンスポーツカーで、現行モデルは2014年に誕生した2代目。当時新しかった骨格構造「D-Frame」により、骨格のみでスポーツカーに求められる高い剛性を確保したほか、サスペンションやパワートレーンの専用チューニングを行うことで、高いレベルの操縦安定性と乗り心地を実現したモデルです。
そんなコペンですが、実はさらなるスポーティさを追求した「GR SPORT」がトヨタから販売されています。
コペンGR SPORT は、TOYOTA GAZOO Racingが展開するスポーツカーシリーズ「GR」初となる軽規格の2シーター・オープンスポーツ。
ボディサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,280mmと、軽自動車らしくかなりコンパクト。
パワートレインは、最高出力64馬力、最大トルク92N・mの直列3気筒ターボエンジンで、これに組み合わせるトランスミッションはCVTもしくは5速MTが設定されます。
通常モデルと比較して異なるのは、ボディ剛性や足回りのチューニングを中心に強化が行われている点。
フロントブレース追加やセンターブレースの形状変更などボディの最適な剛性バランスを実現しているほか、その造り込んだボディ剛性に対して、サスペンションのスプリングレートを最適化し、専用のショックアブソーバーとの組み合わせによって、しなやかな動きと接地感のあるフラットな乗り味を追求しています。
また専用のエアロパーツが装備されるなど、デザインにも変更が加えられており、迫力あるデザインとなっています。
トヨタ コペン GRスポーツのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,280mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,230mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 850kg | |
燃費 | WLTCモード:18.6km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒 658cc | |
エンジン最高出力 | 47kW(64ps)/6,400rpm | |
エンジン最大トルク | 92N・m(9.4kgf・m)/3,200rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動方式 | |
トランスミッション | 5 速マニュアル | |
新車価格 | 2,324,000円(消費税抜) |
■GRヤリス: サーキットを走るために生まれたヤリス!
《画像提供:Response》〈写真撮影:中野英幸〉進化型GRヤリス
トヨタ「GRヤリス」は、コンパクトカー「ヤリス」の名称を冠し、2020年9月に登場した本格的なスポーツハッチバックです。
現在販売されるのは、2024年1月に公開されたマイナーチェンジモデル。新開発の8速AT「GR-DAT」を新たに採用するなど、大幅な進化を遂げています。
エクステリアでは、本格的なスポーツ走行における”利便性”を追求 。インテリアでは、スーパー耐久シリーズ参戦車および全日本ラリー参戦車をモチーフに、操作パネルとディスプレイをドライバー側へ15度傾けて設置することで、視認性と操作性を改善しています。
搭載される1.6Lターボエンジンは、エンジン出力を200kW(272ps)から224kW(304ps)へ、トルクを370N・m(37.7kgf・m)から400N・m(40.8kgf・m)へ向上しました。
組み合わせるトランシミッションには、前述の8速ATのほかこれまで通りの6速MTも継続採用。走りを楽しむユーザーにとって嬉しい選択肢を残してくれました。
また、GPSによる位置判定より、サーキットなどの利用可能エリアに入るとアンチラグ制御、スピードリミッター上限速度の引き上げなど、GRヤリスのポテンシャルを引き出す機能も搭載しています。
さらに、モータースポーツ参戦を考慮した縦引きパーキングブレーキも新設定されており、本格的なスポーツモデルとなっています。
トヨタ GRヤリスのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,995mm×1,805mm×1,455mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,560mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 1,280kg | |
燃費 | WLTCモード:12.4km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒インタークーラーターボ 1,618cc | |
エンジン最高出力 | 224kW(304ps)/6,500rpm | |
エンジン最大トルク | 400N・m(40.8kgf・m)/3,250-4,600rpm | |
駆動方式 | 4輪駆動方式 | |
トランスミッション | iMT(6速マニュアル) | |
新車価格 | 4,527,273円(消費税抜) |
■GR86:名車の名前を冠するスポーツクーペ
《画像提供:Response》〈写真撮影:宮崎壮人〉トヨタ GR 86
トヨタ「GR86」は、トヨタの名車「カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86型)」を源流にもつFRスポーツカーです。SUBARUと共同開発されたモデルで、SUBARUからは「BRZ」として展開されています。
初代モデルは、2012年に「86」として登場、現行モデルとなる2021年に登場した2代目モデルより名称を改め“GR86”となっています。
ボディサイズは、全長4,265mm×全幅1,755mm×全高1,310mmで、ホイールベース2,575mmと比較的コンパクト。
外装は、先代モデルを踏襲しながらもより先進的でスポーティな仕上がり。内装も、スポーティかつ質感の高い上品な印象となりました。
パワートレインは、最高出力235馬力、最大トルク250N・mを発揮する水平対向4気筒エンジンを搭載。組み合わされるトランスミッションは6速ATのほか、スポーツカーらしく6速MTもしっかり設定されています。
直近では、2023年9月に一部改良が行われておりMT車にアイサイトを標準設定する他、VSC制御最適化によるコーナリング時の走行安定性・安全性能向上が図られています。
また、電子スロットル出力特性の変更によるコントロール性の向上が図られ、走行性能を向上しています。
トヨタ GR86のスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,265mm×1,775mm×1,310mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,575mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,260kg | |
燃費 | WLTCモード:12.0km/L | |
エンジン種類 | 水平対向4気筒 2,387cc | |
エンジン最高出力 | 173kW(235ps)/7,000rpm | |
エンジン最大トルク | 250N・m(25.5kgf・m)/3,700rpm | |
駆動方式 | FR(後輪駆動方式) | |
トランスミッション | 6速マニュアル | |
新車価格 | 2,669,091円(消費税抜) |
■スープラ:復活を遂げた本格スポーツクーペ
《画像提供:Response》〈photo by Toyota〉トヨタ・スープラ 一部改良モデル(上)と「A90 Final Edition」(下)日本仕様のプロトタイプ
トヨタ「スープラ」は、1978年に誕生したスポーツカーで、直列6気筒エンジンのFR車という特徴を継承し続けているモデルです。
現行モデルは、2019年に17年ぶりの復活を果たした通算5代目(日本国内では3代目)のモデル。BMWとの共同開発で誕生し、BMWからは同様の設計を用いた「Z4」が展開されています。
ボディサイズは、全長4,380mm×全幅1,865mm×全高1,295mm。パワートレインは、最高出力197~258馬力、最大トルク320〜400N・mを発揮する2リッター直列4気筒エンジン、もしくは最高出力387馬力、最大トルク500N・mを発揮する3リッター直列6気筒エンジンの2種類。これに組み合わされるトランスミッションは8速ATのほか、3リッター車にのみ6速MTが設定されています。
直近では、2024年11月にこの3リッター車の一部改良モデルが登場しており、市街地からワインディング、サーキットまで存分に走りを楽しめるように、「さらなる一体感のある走り」を追求し、安心・安全のためのブレーキ性能を向上させた上で、ボディ、サスペンション、シャシー剛性の向上およびチューニングの最適化、空力性能の改善を実施しています。
また、この一部改良モデルの発表とともに、”現行スープラの集大成”とされるグローバルで300台限定の特別仕様車「スープラ“A90 Final Edition”」が公開されています。
Final Editionというだけあって、このモデルの登場と同時に現行スープラの生産終了がアナウンスされており、まもなく買えなくなってしまう1台です。
トヨタ スープラのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,380mm×1,865mm×1,295mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,470mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 1,520kg | |
燃費 | WLTCモード:11.0km/L | |
エンジン種類 | 直列6気筒 2,997cc | |
エンジン最高出力 | 285kW(387ps)/5,800rpm | |
エンジン最大トルク | 500N・m(51.0kgf・m)/1,800-5,000rpm | |
駆動方式 | FR(後輪駆動方式) | |
トランスミッション | 6速マニュアル | |
新車価格 | 6,648,182円(消費税抜) |
■トヨタの商用車なら、これら3車種でもMT選択が可能
《画像提供:Response》〈写真提供:トヨタ自動車〉トヨタ・タウンエース・バンGL 4WD 4速AT
MTが設定される乗用車については上記の通りですが、商用車にも、まだまだMT選択が可能な車が存在します。
それがダイハツ「ハイゼットトラック」のOEMで軽トラックの「ピクシストラック」、同じくダイハツ「ハイゼットカーゴ」のOEMで軽バンの「ピクシス バン」、同じくダイハツ「グランマックス」のOEMで商用バンの「タウンエース」、日野「デュトロ」のOEMで商用トラックの「ダイナ」です。
日常使いには、少し厳しい車両もありますが、一部利便性の高いモデルもあり、近年では車中泊用に改造されたモデルも多く展開されています。
【レクサスのMT車】国内では初のレクサスMTが誕生!?
トヨタの高級ブランド「レクサス」ですが、これまで国外ではMTの車の展開実績がありますが、国内では存在していませんでした。
しかし、2024年7月に国内で初かつ唯一のMTの車「LBX MORIZO RR」が登場し、状況が変わっています。
■レクサス LBX MORIZO RR:会長の愛称を冠した特別な1台
《画像提供:Response》〈写真提供 レクサス》 レクサス LBX MORIZO RR
レクサス「LBX」は、「これまでの高級車の概念を変える、コンパクトサイズながらも走りやデザインも上質であるサイズのヒエラルキーを超えたクルマをつくりたい」との想いをもとに、「本物を知る人が、素の自分に戻り気負いなく乗れるクルマ」を目指したというコンパクトSUV。そんなLBXの、ハイパフォーマンスモデルが「LBX MORIZO RR」です。
ボディサイズは、全長4,190mm×1,840mm×1,535mmで、ホイールベース2,580mmと、標準モデルと比較してもボディサイズはあまり大きく変更はありません。
エンジンは、トルクフルなパワーをもたらす最高出力304馬力、最大トルク400N・mを発揮する1.6L直列3気筒インタークーラーターボエンジン(G16E-GTS)を搭載。
また、車両性能を最大限に引き出すため、Direct Shift 8ATの設定のほか、LEXUS初となる6速iMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)が設定されました。
内外装には専用装備が施され、標準モデルとは一線を画す存在感を放ちます。
レクサス LBX MORIZO RRのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,190mm×1,840mm×1,535mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,580mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,440kg | |
燃費 | WLTCモード:12.5km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒インタークーラーターボ 1,618cc | |
エンジン最高出力 | 224kW(304ps)/5,500rpm | |
エンジン最大トルク | 400N・m(40.8kgf・m)/3,250-4,600rpm | |
駆動方式 | 4輪駆動方式 | |
トランスミッション | 6速iMT | |
新車価格 | 5,909,091円(消費税抜) |
【日産のMT車】気づけば日産唯一のMT車に
スポーツカーのイメージが強い日産ですが、気づけばMTが設定されるのは1台だけになってしまいました。それが日産「フェアレディZ」です。
■フェアレディZ:MTを継続設定した唯一の日産車
《画像提供:Response》《写真提供 日産自動車》 日産 フェアレディZ の2025年モデル(新色ワンガンブルー)
フェアレディZは、世界で累計180万台以上の販売を記録した、日産を代表するスポーツカー。2022年に登場した現行モデルとなる7代目フェアレディZは、歴代モデルのオマージュを感じさせる内外装デザインを取り入れファンを魅了しています。
また、ハイパフォーマンスモデルとなる「フェアレディZ NISMO」も存在しています。
ボディサイズは、全長4,380mm×全幅1,845mm×全高1,315mmと、比較的扱いやすいサイズ感。パワートレインは、新開発3.0リッターV型6気筒ツインターボエンジン。最高出力405馬力、最大トルク475N・mと、先代モデルより出力を大幅に向上させています。
これに組み合わされるトランスミッションは9速ATに加えて6速MTが設定されています。この6速MTは、大トルクのエンジンに対応するため、クラッチディスクとギヤトレインを強化しているほか、新設計のシンクロナイザーシステムの採用やシフトプロファイルの変更により、ドライバーの意のままのスムーズなシフトチェンジを可能としています。
直近では、2024年11月に一部改良モデルが発表されており、新たにSOSコールを全グレードに標準装備としたほか、新たなカラーとしてワンガンブルー、ミッドナイトパープル、バイブラントレッド/スーパーブラック 2トーン、ブリリアントホワイトパール/スーパーブラック 2トーンを追加しています。
また、生産数には限りがあるとのことで、受注数は限定的。唯一MTのラインアップが残るフェアレディZですが、希少な車となっています。
日産 フェアレディZのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,380mm×1,845mm×1,315mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,550mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 1,570kg | |
燃費 | WLTCモード:9.5km/L | |
エンジン種類 | DOHC・筒内直接燃料噴射V型6気筒 2,997cc | |
エンジン最高出力 | 298kW(405ps)/6,400rpm | |
エンジン最大トルク | 475N・m(48.4kgf・m)/1,600-5,600rpm | |
駆動方式 | 後駆動方式 | |
トランスミッション | 6速マニュアル | |
新車価格 | 4,998,000円(消費税抜) |
■日産の商用車ならMTの選択が可能
《画像提供:Response》〈写真提供:日産自動車〉日産 NT100クリッパートラック GX 4WD
MTが設定される乗用車が少ない日産ですが、商用車ではMTの選択が可能な車が存在します。
それがスズキ「キャリイ」のOEMで軽トラックの「クリッパートラック」、同じくスズキ「エブリイ」のOEMで軽バンの「クリッパーバン」、いすゞ「エルフ」のOEMで商用トラックの「アトラス」です。
いずれもOEM車ですが、日産のエンブレムを装備したMT車はこれらも存在します。
【ホンダのMT車】限られたラインアップだがどれも楽しそうな車たち!
日産に負けないくらいスポーティなクルマのイメージの強いホンダですが、MTのラインアップが残っているのは3台。軽トールワゴンやハッチバック、本格的なスポーツカーと、どれも運転が楽しそうなクルマたちです。
■N-ONE:スポーティな"RS"にのみ 6速MT設定
《画像提供:Response》〈写真撮影:小林岳夫〉ホンダ N-ONE RS
ホンダ「N-ONE」は、2012年に誕生した軽トールワゴン。N-WGNや、N-BOXなど、ホンダの軽「Nシリーズ」の第三弾です。
現行モデルは、2020年に登場した2代目。Nシリーズの提案する"Nのある豊かな生活"という想いのもとに日本の生活と時間を見つめて、日々の生活に寄り添いながら長く使えて飽きがこない、末永く愛せるクルマを目指したといいます。
エクステリアは、「丸・四角・台形」をN-ONEらしさを構成する基本のかたちと定めた、よりN-ONEらしいデザインに。インテリアは、「M・M思想」から生まれた、燃料タンクを前席の下に収めるHonda独創のセンタータンクレイアウトにより、ミニマルで心地よい室内空間を追求しています。
また先進の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を標準装備しています。
そんな現行型のN-ONEにはスポーティな専用の内外装をまとった”RS”が存在します。どうグレードで軽自動車初のFFターボと6速MTの組み合わせを設定しています。
通勤・通学や買い物といった街乗りからロングドライブまで、日々クルマを運転するなかで身近に「運転の楽しさ」「操る喜び」を感じられるよう、走行性能が磨き上げられたモデルです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,545mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,520mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 840kg | |
燃費 | WLTCモード:21.6km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒横置 658cc | |
エンジン最高出力 | 47kW(64ps)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 104N・m(10.6kgf・m)/2,600rpm | |
駆動方式 | FF | |
トランスミッション | 6速マニュアル | |
新車価格 | 1,964,000円(消費税抜) |
■シビック:新登場の"RS"に 6速MT設定あり!スポーティなハッチバックモデル
《画像提供:Response》〈写真撮影:宮崎壮人〉ホンダ シビックRS
ホンダ「シビック」は1972年に登場したモデルで、ホンダの中でも長い歴史をもつ特別なモデルです。基本的には、3ドアもしくは5ドアハッチバック、および4ドアセダンですが、歴代モデルの中にはステーションワゴンやクーペも存在しており、その時代に合わせた展開が行われて来ました。また、本格スポーツモデルである「タイプR」も存在しています。
現行モデルは、2021年に登場した11代目。ホンダのクルマづくりの基本である「人中心」の考え方を深く掘り下げ、親しみやすさと特別な存在感をあわせ持つことで、乗る人すべてが「爽快」になることを目指して開発されています。
搭載されるパワートレインは、最高出力182馬力・最大トルク240N・mの1.5リッター直列4気筒VTECターボエンジンを搭載するガソリンエンジンモデルと、最高出力141馬力・最大トルク182N・mを発揮する2.0リッター直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッドモデル「e:HEV(イーエイチイーブイ)」が用意されます。
現在販売されているのは、2024年9月に登場したマイナーチェンジモデル。この時、フロントフェイスをより端正なデザインに変更するとともに、軽快かつ意のままに操る喜びの提供を目指した新グレード「RS」を、ガソリンモデルに設定しました。
RSでは、ブラック加飾されたヘッドランプリング、ドアミラーカバー、シャークフィンアンテナ、エキパイフィニッシャー、ホイールナットを装着したほか、車両前後にRSエンブレムを採用しています。
このグレードは、ガソリン車のみの設定ですが、唯一MTが設定されています。また減速操作に合わせてエンジン回転数を自動で制御し、スムーズなマニュアル運転操作をサポートするレブマッチシステムも採用しています。
さらに、慣性モーメントを30%低減したシングルマス軽量フライホイールや、専用のサスペンション、専用チューニングされたステアリング、大型化したフロントディスクローターを装備ししています。
このほか4つのドライブモードスイッチ(NORMAL/SPORT/ECON/INDIVIDUAL)や、RS専用のウエルカムアニメーションが入った液晶メーターも用意。総合的なパフォーマンスアップと特別装備でドライバーを高揚させてくれる1台です。
ホンダ シビックのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,560mm×1,800mm×1,410mm | |
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ホイールベース | 2,735mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,350kg | |
燃費 | WLTCモード:15.3km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒横置 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 134kW(182ps)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 240N・m(24.5kgf・m)/1,700-4,500rpm | |
駆動方式 | FF | |
トランスミッション | 6速マニュアル | |
新車価格 | 3,999,000円(消費税抜) |
■シビック タイプR:伝統の本格スポーツカー
《画像提供:Response》〈写真撮影:高木啓〉シビックタイプRレーシングブラック・パッケージ(東京オートサロン2025)
ホンダ「シビック タイプR」は6代目「シビック」に初めて設定された本格スポーツカーです。現行モデルは、11代目シビックをベースとして2022年に誕生したタイプRとしては6代目となるモデルです。
スポーツモデルの本質的価値である「速さ」と官能に響く「ドライビングプレジャー」が両立する究極のピュアスポーツ性能を目指したモデルとなっており、ホンダ独自のVTEC TURBOエンジンをさらに磨きあげることで、出力とトルクの向上を実現するとともに、痛快なドライビングフィールを追求しています。
さらにTYPE R専用のデータロガー「Honda LogR(ホンダ ログアール)」を搭載しクルマの機械的な運動情報などをリアルタイムに伝えます。
搭載されるエンジンは、先代モデルの2.0L VTEC TURBOエンジンの骨格をベースに、ターボチャージャーの刷新などにより、最高出力243kW、最大トルク420N・mへと向上。
組み合わされるトランスミッションは、当然6速MTのみですが、この6速MTは究極のシフトフィールを目指した新設計のシフトレバー構造を採用しており、レバーの高剛性化と横方向のレバーのガタつき要素を排除し、ダイレクト感と節度感を向上させています。
また、トランスミッション内部のシフトリンク機構の最適化や、シフトゲートのストレート部分を延長することで、5速から4速といった斜めシフト時のスムーズ感を向上しています。
直近では、2025年1月に開催された「東京オートサロン2025」にて「シビックタイプR RACING BLACK Package」が初公開され、長らく止まっていた受注が再開されました。
ホンダ シビック タイプRのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,595mm×1,890mm×1,405mm | |
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ホイールベース | 2,735mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,430kg | |
燃費 | WLTCモード:12.5km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒横置 1,995cc | |
エンジン最高出力 | 243kW(330ps)/6,500rpm | |
エンジン最大トルク | 420N・m(42.8kgf・m)/2,600-4,000rpm | |
駆動方式 | FF | |
トランスミッション | 6速マニュアル | |
新車価格 | 4,543,000円(消費税抜) |
■ホンダの軽商用バン「N-VAN」でもMTが選べる!
《画像提供:Response》〈撮影:安藤貴史〉ホンダ N-VAN
MTが設定される乗用車については上記の通りですが、ホンダでは軽商用バンの「N-VAN」にもMTが設定されています。
ホンダの軽自動車シリーズ「Nシリーズ」の軽商用バンとして2018年に誕生した同車は、働く人々の生活を見つめ、さまざまな仕事での使いやすさや優れた走行性能、安全性能を追求し、軽バンの新基準となることを目指して開発されたモデル。
広い室内空間、使い勝手のよい荷室など、一人ひとりの暮らしになじむ機能性やデザインに加え、全タイプに標準装備とした先進の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」などの充実した装備により、商用ユースの方からレジャー用途の一般ユーザーまで、幅広い層のユーザーから支持を得ているといいます。
直近では、2024年4月に一部改良モデルが発表されており、「N STYLE+」シリーズ第4弾となる特別仕様車「STYLE+ NATURE」が登場するなど、商品力を高めています。
【マツダのMT車】ラインアップ縮小傾向もまだ現存
美しい鼓動デザインのクルマを展開しているマツダには、近年でも多くのMTの車がラインアップされていました。しかし、その展開は年々縮小傾向にあり、現在では、3車種のみとなってしまいました。
■MAZDA3 :美しすぎるハッチバックをMTで…残念ながらセダンにはMTなし
《画像提供:Response》〈写真提供:マツダ〉MAZDA3 ソフトウェアアップデートで商品改良
マツダ「MAZDA3」は、2003年に登場した「アクセラ」を源流とするモデルで、ハッチバックとセダンの2タイプをラインアップ。2019年に発売されたアクセラから数えて4代目となるモデルからグローバルでの名称であるMAZDA3に統一されました。
現行モデルはその4代目で、ボディサイズは、ハッチバックモデルが全長4,460mm×全幅1,795mm×全高1,440mm、セダンモデルが全長4,660mm×全幅1,795mm×全高1,445mmと、大きすぎず小さすぎずの丁度いいサイズ感です。
パワートレインには、純ガソリンエンジンや、マイルドハイブリッド、ディーゼルエンジンといった幅位広い選択肢が用意されています。
そしてハッチバックモデルのマイルドハイブリッド車だけ、”6速MT”も設定。残念ながらセダンモデルにはMTの車はありません。
直近では2024年8月に一部改良が発表されており、グレード体系の刷新やアルミホイールとドアミラーカバーを黒色に変更できるメーカーセットオプション「ブラックアピアランスパッケージ」の新設定、音声操作できる「Amazon Alexa(アマゾン アレクサ)」の採用、「マツダオンラインナビ」の搭載などが行われています。
マツダ MAZDA3のスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,460mm×1,795mm×1,440mm | |
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ホイールベース | 2,725mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,360kg | |
燃費 | WLTCモード:17.5km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ 1,997cc | |
エンジン最高出力 | 115kW(156ps)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 199N・m(20.3kgf・m)/4,000rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 5.1kW(6.9ps)/1,800rpm | |
モーター最大トルク | 49N・m(5.0kgf・m)/100rpm | |
駆動方式 | 2WD(FF) | |
トランスミッション | 6MT | |
新車価格 | 2,649,000円(消費税抜) |
■MAZDA2 :国産唯一無二の"ディーゼルエンジン+MT"が選択可能!
《画像提供:Response》《写真撮影 中野英幸》 マツダ2 改良新型(BD ルーキードライブ)
「MAZDA2」は、国内ではデミオの名前で販売されていた、コンパクト5ドアハッチバックです。現行モデルは、デミオから数え4代目モデルで2019年9月12日より「MAZDA2」の名称に変更されました。
直近では、2023年1月27日にマイナーチェンジモデルが発表されており、「好きを探せる相棒」をコンセプトに大幅な変更が行われました。
エクステリアでは、フロント、リアバンパーやグリルなどのデザインを変更。内装デザインの見直しも実施。
さらに、グレード体系を見直し、「自分らしく、自由な発想で、遊び心を持って」をイメージして開発された「15 BD」「XD BD」と、スポーティさを強化した「15 SPORT」「XD SPORT+」、質感を高めた「15 Sunlit Citrus」に集約、ユーザーが選択しやすくなりました。
この中でMT車が設定されるのは、「15 SPORT」「15 SPORT+」と「XD SPORT+」。それぞれ専用のメッシュグリルや、アルミホイールなどを採用する特別なグレードです。
パワートレインは、「15 SPORT」では最高出力110馬力・最大トルク142N・mを発揮する1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジンを搭載、「XD SPORT+」では最高出力105馬力・最大トルク220N・mを発揮する1.5リッター直列4気筒ディーゼルエンジンを搭載。
これに組み合わせるトランスミッションは、どちらも6速MT。国産コンパクトカーとして唯一、低速域で力強いディーゼルエンジンとMTの組み合わせが選べるモデルになっています。
マツダ MAZDA2のスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,080mm×1,695mm×1,525mm | |
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ホイールベース | 2,570mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,070kg | |
燃費 | WLTCモード:20.2km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 81kW(110ps)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 142N・m(14.5kgf・m)/3,500rpm | |
駆動方式 | 2WD(FF) | |
トランスミッション | 6MT | |
新車価格 | 1,894,000円(消費税抜) |
■ロードスター/ロードスターRF:ラインアップ拡大中の大人気オープンスポーツ
《画像提供:Response》《写真撮影 諸星陽一》 マツダ ロードスターRS
マツダ「ロードスター」は、初代が1989年にデビューした2人乗り小型オープンスポーツカーです。初代から、現行モデルとなる4代目にわたって、同ボディタイプとしては異例の120万台以上を生産するなど、世界中に根強いファンがいます。
現行モデルとなる4代目ロードスターは、2015年に誕生したモデル。翌年の2016年には、リトラクタブルハードトップモデルとなるRFも誕生し、バリエーションを増やしています。
直近では、2023年10月にマイナーチェンジが行われ現在の姿に。この時のマイナーチェンジについてマツダは、「現代に求められる新たな安全法規に適合しながら、ロードスターらしさを追求した進化により、「人馬一体」の走りの楽しさをさらに高めています」と説明しています。
エクステリアでは、デイタイムランニングライトの変更によって、目元にスポーティな軽快さを付与。テールランプも立体的となり、より鮮明な印象を高めています。
インテリアでは、8.8インチのセンターディスプレイを新たに採用。また、往年のライトウェイトオープンスポーツカーを彷彿とさせるスポーツタン内装とベージュ幌のカラーコーディネーションを設定する「S Leather Package V Selection」を新たにグレード追加しています。
走行性能面では、加速・減速時のデファレンシャルギヤの差動制限力を変化させることでクルマの旋回挙動を安定させる、新開発のASYMMETRIC LIMITED SLIP DIFFERENTIAL(アシンメトリックLSD)を採用したほか、エンジンの改良も実施。
1.5リッターエンジンのSKYACTIV-G 1.5では、国内ハイオクガソリンに合わせた専用セッティングを施すことで更なる高効率化を実現し、出力を3kW向上、MT車ではSKYACTIV-G 2.0も含めた駆動力制御に最新の制御ロジックを導入し、アクセル操作時のレスポンスを改善するなど、ロードスターならではのリニアで軽快な走りに磨きをかけています。
さらに、MT車にはサーキット走行に最適化したダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)の新制御モード「DSC-TRACK」を追加。MT車に対する走りのこだわりをより高めました。
このほか、2025年1月には、ソフトトップモデルのハイパフォーマンスモデル「マツダスピリットレーシング・ロードスター」も発表されています。
このモデルは内外装を専用装備としたほか、今まで国内ではRFにのみ搭載されていた2.0リッターエンジンをソフトトップモデルに搭載。専用チューニングを施した「12R」も用意する予定で、そのラインアップを拡大しています。
マツダ ロードスター/ロードスターRFのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,915mm×1,735mm×1,235mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,310mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 1,010kg | |
燃費 | WLTCモード:16.8km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 100kW(136ps)/7,000rpm | |
エンジン最大トルク | 152N・m(15.5kgf・m)/4,500rpm | |
駆動方式 | 2WD(FR) | |
トランスミッション | 6MT | |
新車価格 | 2,635,000円(消費税抜) |
■マツダの商用車ならMTの選択が可能
《画像提供:Response》〈写真提供:マツダ〉マツダ スクラムバン PC(2WD, 4AT)
MTが設定される乗用車が減少傾向にあるマツダですが、商用車ではMTの選択が可能な車が存在します。
それがスズキ「キャリイ」のOEMで軽トラックの「スクラムトラック」、同じくスズキ「エブリイ」のOEMで軽バンの「スクラムバン」、いすゞ「エルフ」のOEMで商用トラックの「タイタン」、ダイハツ「グランマックス」のOEMで商用バンの「ボンゴバン」です。
いずれもOEM車ですが、マツダのエンブレムを装備したMT車はこれらも存在します。
【スバルのMT車】国内はもう1台だけ!?
先進安全装備「アイサイト」や、水平対向エンジンなどで知られるスバル。スポーティなクルマのイメージも強い同社ですが、現存するMT車のラインアップは1台のみ。国外には「WRX」にMTが設定されている地域もありますが、残念ながら日本国内にはありません。
■BRZ:現存するスバル唯一MT車はコンパクトFRスポーツ!
《画像提供:Response》〈写真撮影:雪岡直樹〉スバル BRZ 新型
スバル「BRZ」は、水平対向エンジン搭のFRレイアウト2ドアスポーツカー。トヨタと共同開発されたモデルで、トヨタでは「GR86」として展開されています。
2012年に登場した初代モデルでは、「低重心」「コンパクト」という特長を持つ水平対向エンジンを搭載することで、クラストップの優れたハンドリング性能を実現。現行モデルは2021年7月に発表された2代目で、トヨタ自動車との共同開発車ではありながらも、それぞれの個性を際立たせる走りの味が追求されており、BRZの持ち味は「誰もが愉しめる究極のFRピュアスポーツカー」となりました。
ボディサイズは、全長4,265mm×全幅1,755mm×全高1,310mmとコンパクトで扱いやすいサイズ感が特徴的です。
パワートレインは、最高出力235馬力、最大トルク250N・mを発揮する水平対向4気筒エンジン。これに組み合わされるトランスミッションは6速ATのほか、6速MTが設定されています。
直近では2023年9月に一部改良が行われ、スバル初となるMT車向けの運転支援システム「アイサイト」を採用したほか、2024年7月12日にも一部改良が行われ、スーパー耐久シリーズに参戦しているTeam SDA Engineeringの取り組みで得た知見から生まれた、MT車専用「SPORTモード」を新たに採用するなど、MTモデルに対する改良が多く行われています。
スバル BRZのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,265mm×1,775mm×1,310mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,575mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,260kg | |
燃費 | WLTCモード:12.0km/L | |
エンジン種類 | 水平対向4気筒 2,387cc | |
エンジン最高出力 | 173kW(235ps)/7,000rpm | |
エンジン最大トルク | 250N・m(25.5kgf・m)/3,700rpm | |
駆動方式 | 2WD(FR) | |
トランスミッション | 6MT | |
新車価格 | 3,020,000円(消費税抜) |
■スバルの商用車ならMTの選択が可能
《画像提供:Response》〈画像:SUBARU〉スバル サンバートラック TC スマートアシスト
MTが設定されている乗用車が1台しかないスバルですが、商用車ではMTの選択が可能な車が存在します。
それがダイハツ「ハイゼットトラック」のOEMで軽トラックの「サンバートラック」、同じくダイハツ「ハイゼットカーゴ」のOEMで軽バンの「サンバーバン」です。
いずれもOEM車ですが、スバルのエンブレムを装備したMT車はこれらも存在します。
【三菱のMT車】乗用車には設定なし
信頼性の高い4WD性能や、唯一無二のSUVミニバン「デリカ」などで知られる三菱。本格的なSUVのイメージも強い同社ですが、現存するMT車のラインアップはありません。
過去には「ランサーエボリューション」など、様々なスポーツカーが存在しましたが、現状スポーツカーのラインアップは国内外で1台もなくMT車もありません。今後の復活に期待です。
■三菱の商用車ならMTの選択が可能
《画像提供:Response》三菱 ミニキャブ トラック
MTが設定される乗用車が1台もない三菱ですが、商用車ではMTの選択が可能な車が存在します。
それがスズキ「キャリイ」のOEMで軽トラックの「ミニキャブトラック」、同じくスズキ「エブリイ」のOEMで軽バンの「ミニキャブバン」です。
いずれもOEM車ですが、三菱のエンブレムを装備したMT車はこれらも存在します。
【ダイハツのMT車】最後に生き残ったのは軽オープンスポーツ!
個性的な軽自動車を多数展開するダイハツ。MT車のラインアップが最後まで残ったのは、軽オープンスポーツカーでした。
■コペン:多数のバリエーションを展開する"軽オープンスポーツ"
《画像提供:Response》〈撮影 雪岡直樹〉 ダイハツ コペン セロ
ダイハツ「コペン」は、2002年に誕生した軽オープンスポーツカー。現行モデルは、2014年に誕生した2代目です。当時新しかった骨格構造「D-Frame」により、骨格のみでスポーツカーに求められる高い剛性を確保したほか、サスペンションやパワートレーンの専用チューニングを行うことで、高いレベルの操縦安定性と乗り心地を実現しています。
外装デザインの変更を容易にする内外装着脱構造「DRESS-FORMATION」も採用しており、様々なバリエーションの用意を用意。初代モデルの印象をより色濃く残した「セロ」やSUV風味の「X-PLAY」(現在は販売されない)、さらなるスポーティさを追求した「GR SPORT」が存在します。
ボディサイズは、ボディサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,280mmとかなりコンパクト。
パワートレインは、最高出力64馬力、最大トルク92N・mの直列3気筒ターボエンジンで、これに組み合わせるトランスミッションはCVTにくわえ、5速MTが選択できます。
直近では、2024年12月に一部改良モデルが発売されており、コーナーセンサー(リヤ)を2個から4個に変更し、法規対応を行っています。
ダイハツ コペンのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,280mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,230mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 870kg | |
燃費 | WLTCモード:19.2km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒12バルブDOHCインタークーラーターボ横置 658cc | |
エンジン最高出力 | 47kW(64ps)/6,400rpm | |
エンジン最大トルク | 92N・m(9.4kgf・m)/3,200rpm | |
駆動方式 | FF(前2輪駆動) | |
トランスミッション | 5MT | |
新車価格 | 1,853,000円(消費税抜) |
■ダイハツの商用車ならMTの選択が可能
《画像提供:Response》〈写真提供:ダイハツ工業〉ダイハツ・ハイゼットカーゴ
MTが設定される乗用車が1台しかないダイハツですが、商用車ではMTの選択が可能な車が存在します。
それがダイハツ「ハイゼットトラック」とダイハツ「ハイゼットカーゴ」です。
様々なメーカーにOEM展開されており、兄弟車が存在する同車。ダイハツのエンブレムを装備した希少なMT車です。
【スズキのMT車】スポーティなハッチバックや本格四駆まで!意外と豊富なラインアップ
庶民に愛される安価で高コスパなクルマを多数展開するスズキ。そんなスズキには意外とMT車のラインアップが残っています。しかもスポーティなハッチバックや本格四駆など、MTを楽しめる車たちです。
■ワゴンR:今ではもうこのクルマだけ!希少なハイトワゴン
《画像提供:Response》〈撮影:島崎七生人〉スズキ ワゴンR ハイブリッド FX
ワゴンRは、1993年に誕生した軽ハイトワゴン。当時としては珍しかった全高を高く取ったスタイルで、室内空間を広く取ることに成功、革新的なハイトワゴンとして人気を博しました。
現在販売されるのは2017年に登場した6代目モデル。主に通常モデルの「ワゴンR」、専用装備で上質感を高めた「ワゴンR スティングレー」、エアロパーツなどでスポーティな印象を高めた「ワゴンR カスタムZ」の3種が展開されます。
また、ワゴンRシリーズには「スマイル」も存在しますが、こちらは更に全高を高めスライドドアを装備した全く別のモデルとなっています。
ボディサイズは、ボディサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,650mm。パワートレインは最高出力49馬力を発揮する直列3気筒エンジン、もしくはこれにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド車、このマイルドハイブリッドにターボを組み合わせ最高出力64馬力としたターボエンジンを用意しています。
ちなみに通常モデルのワゴンRには、ノンターボのエンジンとマイルドハイブリッド、ワゴンR スティングレーにはターボエンジンのみが、ワゴンR カスタムZにはマイルドハイブリッドとターボエンジンが設定されます。
MTが設定されるのは、通常モデルのワゴンRのノンターボエンジンのみ。最安価なベースグレードにのみ設定されており、決してスポーティなモデルとはいえませんが、各社が通常モデルのハイトワゴンでMTの設定をやめていく中、生き残っている希少な存在です。
スズキ ワゴンRのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,650mm | |
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ホイールベース | 2,460mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 2WD:730kg 4WD:780kg | |
燃費 | WLTCモード:2WD:24.8km/L WLTCモード:4WD:23.0km/L | |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 657cc | |
エンジン最高出力 | 36kW(49ps)/6,500rpm | |
エンジン最大トルク | 58N・m(5.9kgf・m)/5,000rpm | |
駆動方式 | 2WD・4WD | |
トランスミッション | 5MT | |
新車価格 | 2WD:1,177,000円(消費税抜) 4WD1,289,000円(消費税抜) |
■ジムニー/ジムニー シエラ/ジムニー ノマド:コンパクトな本格クロカンをMTで堪能
《画像提供:Response》〈写真撮影:内田俊一〉スズキ ジムニーノマド
スズキが展開するコンパクト本格4輪駆動車のジムニーシリーズは、軽自動車規格に収まるボディサイズで660ccエンジンを搭載する「ジムニー」と、オーバーフェンダーなどで車幅が拡張し普通車規格となったほか1,500ccエンジンを搭載する「ジムニー シエラ」の2車種展開でした。
現行モデルは2018年に登場した4代目で、コンパクトながら本格的な走破性やシンプルで愛着の湧きやすいデザインなどが人気を集め、長納期が発生した人気モデルです。
そんなジムニーシリーズには、インドでジムニー シエラの5ドア版とも呼ぶべき「ジムニー5ドア」が登場。2025年1月に日本仕様車として「ジムニー ノマド」が公開されており、日本での展開もスタートし、ジムニー/ジムニー シエラ/ジムニー ノマドの3車種での展開となりました。
ノマドのボディサイズ全長3,890mm×全幅1,645mm×全高1,725mm、ジムニー シエラと比較すると、ホイールベースを340mm延長させています。
パワートレインは、ジムニーには最高出力64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボエンジンを、ジムニー シエラとジムニー ノマドには最高出力102馬力、最大トルク130N・mを発揮する1.5リッター直列4気筒エンジンが搭載されます。
トランスミッションはいずれのモデルにも4速ATに加え”5速MT”が用意されており、すべてのモデルでMT車を楽しむことができるようになっています。
また、ノマドでは、ジムニーシリーズの特長であるラダーフレームをジムニー ノマド用に新たに制作しており、重量増加に対して必要な剛性を確保したほか、「FRレイアウト」、「副変速機付パートタイム4WD」、「3リンクリジッドアクスル式サスペンション」などの車体構成をしっかり継承しています。
ジムニー自体、国内ではライバルの存在しない唯一無二の存在かつMTの用意まであることで、人気を集めないわけがなく、ジムニー ノマドは発売当初から受注停止となっています。
スズキ ジムニーのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,725mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,250mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 1,040kg | |
燃費 | WLTCモード:16.6km/L | |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒インタークーラーターボ 658cc | |
エンジン最高出力 | 47kW(64ps)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 96N・m(9.8kgf・m)/3,500rpm | |
駆動方式 | パートタイム4WD | |
トランスミッション | 5MT | |
新車価格 | 1,730,000円(消費税抜) |
■スイフト:スポーティなハッチバックにはしっかりMT設定あり!
《画像提供:Response》〈写真撮影:雪岡直樹〉スズキ・スイフト
スズキ「スイフト」は、2000年に少し車高の高めたSUV風のコンパクトカーとして登場(国外ではイグニスとして販売)、2004年に登場した2代目から現行モデルと同様のコンセプトを持つコンパクトハッチバックとなり、世界へ展開されました。
現行モデルは2023年に誕生した5代目。コンセプトは「エネルギッシュ×軽やか 日常の移動を遊びに変える洗練されたスマートコンパクト」です。
歴代のスイフトで培ってきたデザイン性や走行性能に加え、安全装備や利便性の高い装備が充実したことで、スイフトの魅力であるデザインと走りに「クルマと日常を愉しめる」という新たな価値が加わったモデルに仕上がっています。
パワートレインは、最高出力82馬力を発揮する新開発の1.2リッター直列3気筒エンジン(Z12E型)もしくはこれにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステム採用。組み合わせるトランスミッションはCVTですが、マイルドハイブリッド車には、これまで通りの5速MTもしっかり用意されています。
また、空力性能はデザイン性を維持しながらバックドアサイドスポイラーの採用や、フロントストレイク、フロントバンパー、ホイール形状などを最適化したことにより、先代のスイフトより空気抵抗を約4.6%低減し、コンパクトカークラストップレベルの空力性能を実現。
さらに、ボディの高張力鋼板使用範囲の拡大や構造用接着剤の採用により、剛性を高めたことで優れた操安性や乗り心地に貢献。さらにバッフル材追加やボディ結合部へ減衰接着材の塗布などにより静粛性を高めています。
スイフトのハイパフォーマンスモデルである「スイフト スポーツ」にもMTは設定されていますが、こちらは未だフルモデルチェンジされておらず4代目のまま。しかもファイナルエディションが登場しており、まもなくの終了が予定され、次期型の発表はありません。
スズキ スイフトのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,860mm×1,695mm×1,500mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,450mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 920kg | |
燃費 | WLTCモード:25.4km/L | |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 1,197cc | |
エンジン最高出力 | 60kW(82ps)/5,700rpm | |
エンジン最大トルク | 108N・m(11kgf・m)/4,500rpm | |
モーター種類 | 直流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 2.3kW(3.1ps)/1,100rpm | |
モーター最大トルク | 60N・m(6.1kgf・m)/100rpm | |
駆動方式 | 2WD(前2輪駆動) | |
トランスミッション | 5MT | |
新車価格 | 1,748,000円(消費税抜) |
■スズキの商用車ならMTの選択が可能
《画像提供:Response》〈撮影:会田肇〉試乗車のエブリイワゴン PZターボスペシャル
意外にもMTが設定される乗用車が豊富なスズキですが、商用車でもMTの選択が可能な車が存在します。それが軽トラックのスズキ「キャリイ」と軽バンのスズキ「エブリイ」です。
様々なメーカーにOEM展開されており、兄弟車が存在する同車。信頼性の高いモデルです。
【光岡のMT車】クラシックカーのような現代のクルマ…意外とMTが豊富?
■リューギ/リューギワゴン:レトロなコンパクトセダンにもMTあり!
他メーカーからのベース車供給を受け、クラシカルな印象の車を展開する光岡。以外にもMT車のラインアップは豊富で、コンパクトカーから、2ドアオープンまで様々な車が用意されます。
《画像提供:Response》〈画像:光岡自動車〉光岡 リューギ(左)とリューギワゴンEX
光岡「リューギ EX」は2014年6月に「リューギ ワゴンEX」は2016年1月に誕生したミディアムクラスのセダン/ステーションワゴンです。
車名の由来となった「流儀」の意味は、「ある物事に対するその人なりの、やり方、スタイル」。
クラシカルなスタイリングに、気品あふれる高級感と、個性あふれる顔立ち、手作りゆえの希少性を備え、最新の性能と装備で安心して気軽に楽しめるモデルで、ベースとなっているのは、リューギ EXがトヨタ2代目「カローラ アクシオ」、リューギ ワゴン EXがトヨタ3代目「カローラ フィールダー」です。
エクステリアでは、大型で縦型のラジエターグリルに、丸型ヘッドランプを配置し、メッキ加工を施した前後のバンパー部に厚みを持たせる事で、ミディアムクラスとは思えない、堂々たる存在感を放ちます。
ラジエターグリル上面に貼付するエンブレムの素材には、伝統工芸のひとつである「七宝焼き」を採用。少量生産ならではの拘りがここに現れています。
パワートレインは、ベース車両と同様で1.5リッター直列4気筒エンジンと、これにモーターを組み合わせたハイブリッドモデルを用意。1.5リッター直列4気筒エンジンの純ガソリン車に5速MTモデルが用意されています。
直近ではベース車両の生産終了が発表されており、同車も近いうちに消滅してしまうかもしれません。
光岡 リューギ EXのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,510mm×1,695mm×1,460mm | |
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ホイールベース | 2,600mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,080kg | |
燃費 | - | |
エンジン種類 | 直列4気筒 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 80kW(109ps)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 138N・m(14.1kgf・m)/4,400rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動方式 | |
トランスミッション | 5速マニュアル | |
新車価格 | 2,795,000円(消費税抜) |
■ビュート ストーリー:レトロデザインの愛らしいコンパクトハッチ!
《画像提供:Response》〈写真提供:光岡自動車〉光岡 ビュート ストーリー
光岡 「ビュートシリーズ」は、英国の名車風のデザインで人気を博したコンパクトセダンもしくはハッチバック車です。1993年1月の発売以来、累計13,000台を販売するなど、光岡の名前を広めた車でもあります。
長年ビュートシリーズのベース車両には日産「マーチ」が用いられていましたが、マーチが生産終了したため、現行モデルとなる4代目ビュート改め「ビュート ストーリー」は初めてトヨタ車である「ヤリス」をベース車として採用しました。
ボディサイズは、全長4,090mm×全幅1,695mm×全高1,495mm-1,510mmととてもコンパクト。
エクステリアは、輝く瞳のような丸型ヘッドランプやハート型のグリルなど、これまでのビュートシリーズのレトロで愛らしいデザインを継承しながらも、先進安全装置を充実させることで、利便性を高めながらもクラシカルなスタイルを維持。
インテリアは、インパネとシートが同色となるオプションや8色から選べるレザーシートを採用するなど、ベースとなるヤリスの印象を感じさせません。
パワートレインは、1.0リッター直列3気筒エンジン、1.5リッター直列3気筒エンジン、1.5リッター直列3気筒エンジン+モーターのハイブリッドの3種類から選択が可能です。
これに組み合わせるトランスミッションは、1.0リッターエンジン搭載モデルではCVT、1.5リッター直列3気筒エンジン+モーターのハイブリッドモデルではE-CVTが組み合わせられますが、1.5リッターエンジン搭載モデルではCVTだけでなく”6速MT”も選択可能です。
クラシカルな雰囲気のビュートストーリーをMTで操れば、よりレトロな気分でドライブができるかもしれません。
光岡 ビュートストーリーのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,090mm×1,695mm×1,495mm | |
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ホイールベース | 2,550mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,030kg | |
燃費 | - | |
エンジン種類 | 直列3気筒 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 88kW(120ps)/6,600rpm | |
エンジン最大トルク | 145N・m(14.8kgf・m)/4,800-5,200rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動方式 | |
トランスミッション | 6速マニュアル | |
新車価格 | 3,500,000円(消費税抜) |
■M55:今後の展開に期待の限定モデル
《画像提供:Response》〈写真提供:光岡自動車〉光岡 M55コンセプト
ミツオカが、2023年11月17日に創業55周年記念モデルとして作製・公開したのが「M55 CONCEPT(エムダブルファイブ コンセプト)」。現行モデルのホンダ「シビック」をベースとした、ダッジ「チャレンジャー」や”ケンメリ”を思い起こさせる丸目4灯のクラシカルなデザインを持つモデルに仕上がっていました。
このM55 CONCEPTの市販モデルとして、2024年11月に誕生したのが「M55 Zero Edition(エムダブルファイブ ゼロエディション)」です。
ボディサイズは、全長4,735mm×全幅1,805mm×全高1,415mm。
エクステリアは、コンセプトモデルとほとんど変わらないクラシカルなデザイン。インテリアは、基本的にシビックのままですが、シートは専用本革シートとなっており、ハトメ加工を施された淡いブルーのレザーが印象を大きく変えています。
パワートレインは、ベースとなるシビック同様、最高出力182馬力、最大トルク240N・mを発揮する1.5リッター水冷直列4気筒ターボエンジン。組み合わせるトランスミッションは6速MTのみです。
生産台数は100台予定。受注は終了していますが、ミツオカは、今後のM55シリーズについて、「順次CVT、e:HEVをベースにした追加モデルの投入も検討する」と明言しており、MTのみの「Zero Edition」以外にも、M55が誕生する可能性を示唆しています。
MT車が今後も展開されるかは不明ですが、ベース車のシビックにはRSというMTグレードも用意されており、新たなMTのM55が登場する可能性もあるでしょう。
光岡 M55のスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,735mm×1,805mm×1,415mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,735mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,360kg | |
燃費 | - | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 134kW(182ps)/6,000rpm | |
エンジン最大トルク | 240N・m(24.5kgf・m)/1,700-4,500rpm | |
駆動方式 | FF | |
トランスミッション | 6速マニュアル | |
新車価格 | 7,350,000円(消費税抜) |
まとめ
《画像提供:Response》〈photo by Porsche〉ポルシェ911の7速MT車
新車で買える国産のMT乗用車を全モデル紹介しました。年々減少傾向にありながらも、未だバラエティ豊富なラインアップが用意されており、お好みのモデルをきっと見つけられたのではないでしょうか。
2025年4月1日に施行予定の道路交通法施行規則等の改正により、MT免許取得に必要なカリキュラムが変更となる見込みです。今までMT免許の取得はMT車で教習を行い取得して来ましたが、AT車で基本的な教習を行い、オプションとして、限定解除のような形で僅かな時間でMTの練習をすることになります。
ますますMT免許の所得率は減っていくことになると思われ、MTの免許の取得が少なくなるということは、さらにMT車が減少してしまう可能性も。
MT車がどうしても新車で欲しいという方は、今のうちに、MT車の購入を検討しておくことがおすすめです。
新車購入なら自動車ローンがおすすめ
新車購入なら自動車ローンがおすすめです。大きなメリットは、一括払いの重圧を感じず、お財布にやさしく車を手に入れられること。さらに、金利が低い場合、他の支払方法よりも賢い選択となることもあります。
自動車ローンを利用して車を購入する場合、まずはローン会社の比較が大切です。金利や手数料、審査のスピードなど、自分に合った会社を見つけましょう。