ダブルバブルルーフが未来へ。透明な画面と四角い操舵装置で、運転席も大胆に刷新
《画像提供:Response》《photo by Peugeot》 プジョー『RCZ Vision』
プジョーの個性派クーペ、RCZ。その名を受け継ぐ新たな提案が、電気自動車のコンセプトとして姿を現しました。
プジョーは2026年10月11日、パリモーターショーに向けて「RCZビジョン」を発表しました。特徴的なルーフを持つ往年のRCZに着想を得ながら、次世代の電動化技術とデザインを盛り込んだモデルです。市販車の発売発表ではなく、ブランドの将来像を描く一台となります。
技術面の目玉は、ファクトリアル・エナジーと共同開発した全固体電池。1000Vの電気システムと組み合わせ、メーカー公表値では最高出力500馬力、航続距離は最大600kmを掲げています。電池残量10%から80%まで約10分で充電する構想も示しました。
全固体電池による高いエネルギー密度を生かし、電池をコンパクトに収める考え方も特徴です。単に大容量の電池を積むのではなく、低いクーペの姿と効率を両立させようとしています。
《画像提供:Response》《photo by Peugeot》 プジョー『RCZ Vision』
外観で目を引くのは、初代を思わせるダブルバブル形状のルーフ。ガラスのキャビンと大きく張り出す車体を対比させ、流麗さと力強さを重ねました。前後のランプではプジョーの3本の爪を水平に表現し、リアには走行中に展開するアクティブスポイラーを備えます。
室内は、画面を増やすのではなく、必要な情報を必要なときに見せる発想です。透明なマイクロLEDディスプレイを採用し、中央の画面は電源を切ると視界から存在感を薄める構造。運転に集中したい場面では、表示を絞り込めます。
操舵装置には、4つのリングを持つ「ハイパースクエア」を採用。ステアバイワイヤと組み合わせ、ステアリングと車輪を機械的につながず電子制御で操舵します。RCZビジョンではブレーキ操作にも電子制御を取り入れ、運転席から足回りまで新たな技術で結んでいます。
懐かしい名前を使いながら、中身は未来へ大きく踏み出したRCZビジョン。美しいクーペの形と新技術が、今後の市販モデルへどうつながるのか、続報を待ちたいところです。


