0~100km/hは2.5秒。大きく開くリアセクションの下には、エンジンではなくモーター
《画像提供:Response》《photo by Peugeot》 プジョー E-T16コンセプト
張り出したフェンダーに、大きなリアウィング。プジョーが、往年のラリーマシンを思わせる迫力のEVを公開しました。
2026年10月11日に発表された「E-T16コンセプト」は、1985年と1986年の世界ラリー選手権で活躍した205 T16へのオマージュです。プジョースポールと共同開発し、次世代の電動技術でその精神を表現しています。
動力源は、前に1基、後ろに2基を配置した電気モーター。合計816馬力を発揮し、メーカー公表の0~100km/h加速は2.5秒、0~300km/h加速は16秒という強烈な性能を掲げました。
速さを支えるのは、前後だけでなく後輪の左右にも駆動力を配分するトルクベクタリングです。路面のグリップに応じて制御を変え、3基のモーターを生かします。電池の冷却にも競技で得た知見を取り入れ、連続して高い出力を使う場面に配慮しています。
《画像提供:Response》《photo by Peugeot》 プジョー E-T16コンセプト
デザインには、205 T16の記憶を現代の機能へ読み替える工夫が詰まっています。グレーの車体を赤いラインが一周し、かつてのエンジン吸気口に当たる部分には充電口などを配置。リアセクション全体を大きく開くと、2基のモーターやサスペンションが姿を見せる構造です。
コックピットには21インチのパノラマディスプレイと、ステアバイワイヤ式の操舵装置「ハイパースクエア」を採用。カーボン製シェルのバケットシートや4点式ハーネスを組み合わせ、走りを中心に据えた空間に仕立てました。
800Vシステムに85kWhのバッテリーを搭載し、電池残量10%から80%までの充電は15分未満としています。極端な性能だけでなく、EVとしての使い勝手にも目を向けた構想です。
プジョーは、ランプの表現や次世代コックピットを通じて、次期E-208の方向性も示すと説明しています。ただし、この816馬力仕様がそのまま市販されるという意味ではありません。名車の熱量をどのように次の小型車へ受け継ぐのか、今後の展開に注目です。


