アルファード 概要・走行性能
■概要・特徴
Lクラスミニバンのトップシェアを誇る、トヨタの『アルファード 』。これはヴェルファイアの兄弟車種になります。
最大の特徴としては「大空間高級サルーン」をキーワードに開発されているだけあり、広い室内空間、床下収納スペース、ロングシートスライド、低床フラットフロアなどを実現させ、まるで高級ホテルのようなくつろぎを与え、ラグジュアリーでゆとりに満ちた大空間を有する車になっています。
また、高級セダンに引けを取らない高い基本性能を兼ね備えており、ハイブリッドだからこそ両立できた、卓越した低燃費とパワフルな動力性能を兼ね備え、上質な乗り心地と操縦安定性を実現しています。
■デザイン・ボディーカラー
大空間高級サルーンの時代を高らかに告げる、「豪華・勇壮」なエクステリアデザインとなっています。
ボディーカラーは全7種あります。
ブラック、グレーメタリック、シルバーメタリック、グレイッシュブルーマイカメタリックが標準カラー。
ホワイトパールクリスタルシャイン、ラグジュアリーホワイトパールクリスタルシャインガラスフレーク、スパークリングブラックパールクリスタルシャインはメーカーオプションとなります。
■エンジンシステム
搭載するエンジンは2.5L直4アトキンソンサイクルと3.5L V6の2種類。前者には電気式4WDを採用するハイブリッド仕様もラインナップされています。
ハイブリッドシステムには、圧倒的な環境性能と走りの気持ち良さの両立をめざし、低燃費、優れた走行性能、低排出ガス、静粛性を実現しています。
具体的には、
・2.5L 2AR-FXEエンジン
・ハイブリッドトランスアクスル(6速シーケンシャルシフトマチック)
・パワーコントロールユニット
・ニッケル水素バッテリー
・E-Four(電気式4WDシステム)
・回生ブレーキ/ECB(電子制御ブレーキシステム)
があることで、マニュアル感覚でシフトチェンジできる機能を楽しみつつ、街中での機敏な走り、高速道路での滑らかな加速を体感できます。
■燃費
ガソリンエンジン燃費とハイブリッド燃費では当然後者が優れていますが、前者にもアイドリングストップ機能やSuper CVT-i(自動無段変速機)が付いており、優れた環境性能を持つエコドライブが可能です。
エンジンの軽量化や吸排気システムの最適形状化を徹底しており、運転状況に応じて吸・排気バルブの開閉タイミングを最適に制御するDual VVT-i(吸・排気連続可変バルブタイミング機構)の採用により、ゆたかなエンジンパワーを実現し、吸気系にはACIS(可変吸気システム)を採用し、低中速域から高速域まで、全域で力強いパフォーマンスを発揮するとともに、優れた燃費を両立しています。
また、アルファードはエコカー現在対象の車になります。
例えば、8人乗りのGグレード車で約73,900円も減税されます。
アルファード 車内空間・快適性能
■搭乗人数・室内空間
■搭乗人数
7人乗りと8人乗りがありますが、徹底した振動・防音対策や、風切り音に有利な車両形状の追求によって、高級車に相応しい静粛性を達成しています。
■室内空間
広さ、質感、アレンジなど、すべてがかつてないミニバンの居住空間を実現しており、まさにエグゼクティブラウンジと言えます。格納式テーブルなどの加飾には、工芸品の味わいを持つオリーブ・アッシュバール杢柄の3D木目調パネルや金属調素材であしらってあります。
また、気分で変えられるLEDルーフカラーがあり、後席を包むように、天井に光のラインが走ります。カラーLEDによる多色化を図ることで、16色もの豊富なバリエーションが生まれ、高級感と先進感のある居住空間を演出できます。
■シート
ゆとりあるシートサイズと上質な肌触りのセミアニリン本革のシート材質で、伸ばした脚をゆったりと受けとめるパワーオットマンは、電動で前後140mmの伸縮調整でき、極上の心地よさを叶えてくれます。
世界初の機構として採用された、ロングスライドレールにより、最大1,160mmの助手席スーパーロングスライドが可能です。シートサイドのスライドレバーを引くことで、助手席を後方に移動させるなど多彩なシートアレンジが楽しめます。
■ドア・乗降性
パワースライドドアに、ワンタッチで簡単に開閉できるスイッチを採用しています。
スマートキーを携帯していればワンタッチスイッチを押すだけで解錠&ドアオープンすることができます。また、半ドア状態でも自動でしっかり閉めてくれるイージークローザー付です。
後席の乗り降りをしやすくするために、細部まで配慮が施してあります。低床フロア化にしたことで、乗降口のステップを幅広くし、低い位置に設定されました。またスライドドアの開口幅も780mmと拡大し、アシストグリップも大型化することで、様々な体格の方が乗り降りしやすいようにしています。
■ラゲッジスペース
従来型と比較して、サードシートの薄型化により、スペースアップ時の荷室幅が拡大しています。
また、ラゲージ床下に大容量の床下収納が設定されているため、観葉植物など横置きにできない荷物も収納できるようになりました。
この床下収納は、サードシートのスライド機構を実現しながら、大容量148L(スペアタイヤ装着車は66L)を確保しています。デッキボードは脱着折りたたみ式を採用しており、荷物の出し入れがしやすく、使い勝手にも優れます。ラゲージルーム左右にはランプを設置しているので夜間でも使いやすいです。
アルファード 装備・安全性
■運転支援・運転のしやすさ
アルファードには以下の装備があり、ドライバーの運転を支援しています。
■パノラミックビューモニター
車両を上から見たような映像をナビ画面に表示するモニター。運転席からの目視だけでは見にくい、車両周辺の状況をリアルタイムでしっかり確認できます。さらにクルマを透かして外を見るような映像で周辺を確認できるシースルービューや、発進時に側方から現れる人やクルマなどを検知してお知らせする左右確認サポートも採用しています。
■インテリジェントパーキングアシスト2
超音波センサーとカメラを使って駐車スペースを検知し、区画線を検出できた時のみ目標駐車位置を自動設定します。
スイッチを押すだけで、適切な後退開始位置への誘導と後退駐車のためのステアリング操作のみ自動でアシストします。手動による目標駐車位置設定が不要となり、また前進誘導機能が加わったことで使い勝手が向上しました。
さらには、切返しを伴う駐車、縦列駐車、縦列出庫などもアシストし、さまざまな駐車・出庫シーンに対応します。
※パノラミックビューモニターとインテリジェントパーキングアシスト2は、同時装着できません。
■レーダークルーズコントロール
高速道路で定速走行だけでなく、0km/hから約100km/hの広い範囲で先行車との車間距離を適切に保ちながら追従走行ができます。先行車が停止した時には適切な車間距離を保ってスムーズに停止し、停止状態を維持。先行車が発進すると、アクセル操作またはスイッチ操作により追従走行を再開します。
ただし、いずれの機能にも限界があり、装置を過信せず、安全運転をお願いします。
■安全装備
アルファードには安全装備として、予防安全・衝突安全 の為に様々な配慮があります。その中でも特徴的なものを紹介します。
■プリクラッシュセーフティシステム(ミリ波レーダー方式)
進路上の先行車や障害物などをミリ波レーダーで検出し、衝突する可能性が高いと判断した場合に警報やブレーキの制御により衝突回避を支援します。
万が一、先行車と衝突する場面に遭遇した場合には、警報の後、ドライバーがブレーキを踏むと、プリクラッシュブレーキアシストがブレーキ力を強力にアシストし、先行車20km/h、自車80km/hの場合では最大60km/h程度減速します。
また仮にドライバーがブレーキを踏めなかった場合でも、プリクラッシュブレーキが作動。先行車20km/h、自車50km/hの場合では最大30km/h程度減速し、衝突を回避あるいは衝突の被害を軽減します。
■インテリジェントクリアランスソナー(8センサー)
アクセルの踏み間違いや踏みすぎなどで起こる衝突を緩和し、被害の軽減に寄与するシステムです。車庫入れなどの運転時、障害物の接近を表示とブザーで知らせる「クリアランスソナー」に、障害物との接触を緩和する機能を新たに追加。前後進行方向にある壁などの障害物を検知している場合、発進時にエンジン出力を抑制し、さらに距離が縮まると自動的にブレーキをかけます。車載センサーを前後8つにすることで検出範囲を拡げています。
■バリエーション・価格
アルファードはハイブリッド車とガソリン車の2種があり、各パッケージとグレードは以下の通りです。
■ハイブリッド車(価格は400万円前後~700万円ほど)
HYBRID Executive Lounge
HYBRID G“Fパッケージ”
HYBRID G
HYBRID X
HYBRID SR“Cパッケージ”
HYBRID SR
■ガソリン車(価格は300万円前半~400万円台中心)
Executive Lounge[3.5L]
GF[3.5L]
G[2.5L]
x[2.5L]
SA“Cパッケージ”[3.5L]/S“Cパッケージ”[2.5L]
SA[3.5L]/S“Aパッケージ”[2.5L]
S[2.5L]
その他、特別仕様車として「SA“TYPE BLACK”」「S“Aパッケージ・TYPE BLACK”」もあります。
■試乗記
アルファードの試乗者の感想にはどんな意見があるでしょうか。
「静粛性が俄然高くなっている」(中村氏)
「空のビジネスクラスを意識した」(島崎氏)
「乗り心地は決して褒められたものではない」(青山氏)
といったように、従来型の車と比べ、スムーズな加速性や、贅沢な移動空間としては好評を得ているが、人によっては走行感覚が納得いかないこともあるようです。
ぜひお近くのディーラーで試乗して判断してみてはいかがでしょう。