概要・走行性能
■概要・特徴
トヨタのエスティマは発売当初から人気のLクラスミニバンで、多くの人に人気の車種です。そして、フルモデルチェンジした3代目の発売から10年の2016年に三度目のマイナーチェンジをし、さらに売り上げを伸ばしています。
エンジンとハイブリッドは基本的に変更はされていなく燃費等の性能は今までと同じです。ボディサイズはほぼ同じ大きさですが、ヘッドランプが薄型になり、その下側のグリルは開口部を大きく見せるなどフロントマスクの形状が大きく変わりました。ノア、ヴォクシー、エスクァイアに並んでトヨタのミニバンとして今後もきっと親しまれていくことでしょう。
■デザイン・ボディーカラー
ボディーカラーはツートンも合わせて全部で10色。どれも従来のエスティマの良さを保ちながらツートンカラーによって新しさを出し、丸みを帯びたワンモーションフォルムにピッタリの洗練されたカラーとなっています。特にツートンカラーの上下に分かれた大胆なカラーリングの見た目の美しさは、街中でも存在感を際立たせ輝きを放ちます。
また、洗車などによる細かいすり傷を自己修復するセルフリストアリングコートを全カラーに採用しているので、新車時の光沢とカラーを長い期間保持することに貢献し、常に先進的で洗練された状態でいることが出来るのが嬉しいです。
■エンジンシステム
エスティマではガソリンエンジンは直列4気筒の2.4リッターエンジンを搭載し、扱いやすさとスムーズな加速を高次元で実現可能にしました。ハイブリッドには2.4リッターエンジンを搭載。そしてTHSⅡを採用し、環境への配慮と走りの気持ち良さの両立を目指し、低燃費で優れた走行性能を実現しました。
また、EVドライブモードというのが搭載されており、モーターのみで静かに走行ができ、深夜や早朝などのエンジン音が気になるときなどに非常に便利な機能です。
■燃費(JC08モード)
ガソリンエンジン燃費は11.4km/Lで、低燃費化を推し進め環境性能も備えています。ハイブリッド燃費は、18.0km/Lという低燃費を実現。E-Four(電気式4WDシステム)用リヤモーターは、フロントモーターとは独立したリヤモーターにより後輪を駆動させ、滑りやすい路面での発進性や走行安定性をアシストしてくれます。
また、制動時には充電機能としても働き、フロントモーターとあわせて燃費向上に貢献してくれます。環境性能・エコカー減税も踏まえてハイブリッド車の方がコストパフォーマンスが高いといえると思います。
車内空間
■搭乗人数・室内空間
室内空間についてですが、搭乗人数最大8人の車内は(7人乗りのタイプもあります)、大人が8人乗っても充分ゆとりがあり、どの席に座っても窮屈に感じることなくお車での移動が可能です。また、シートはブランノーブ+合成皮革シートを採用しています。
ブランノーブとは革の高品質であるヌバックをファブリックで表現したもので、これによりなめらかで極上の肌触りのシートが実現。長時間の運転や、車内でお休みになる際ものんびりとリラックスして過ごすことが出来ます。また、エアコンと助手席頭上にある吹き出し口を通じて、ナノイーを放出。室内の空気環境を爽やかにし、車の中でエステ気分を味わえます。
■シート
エスティマはシートアレンジも多彩に出来るので、乗車する人数などによって都度変更することが出来ます。スーパーリラックスモード(セカンドシート超ロングスライド)は、最大800mmの超ロングスライドを活かした最大の特徴なのではないでしょうか。ミニバンにありがちな後部座席の狭さを一気に解消し、むしろ贅沢な空間が味わえます。
さらに、電動床下格納機能付サードシートは、デッキサイドトリムに設置されたスイッチを操作するだけで、左右別々に床下に格納、そして復帰させることができます。シートを格納するとフラットでワイドな使いやすいスペースが出現し大きな荷物も余裕をもって載せる事が出来ます。
■快適性能
車内を快適に過ごす為の性能が充実しているのもエスティマの魅力です。まず、車内での日焼けを防ぐ為に全方位に約99%UVカットガラスを採用。手袋や日焼け止めと同じ効果があるので日焼けが気になる方には嬉しい装備です。そして大型ムーンルーフ&サンシェードは、車内を明るくでき、天気の良い時や夜のドライブなどの際にいつもと違った雰囲気を演出出来ます。
車を止めてシートをリラックスモードにしてゆったり星空を眺めるなんてのもいいかもしれませんね。また、後部座席のドアにはデュアルパワースライドドアを両側に採用しているので、狭い駐車スペースでの乗り降りに非常に便利です。
■ラゲッジスペース
ラゲッジスペースについても油断することなく荷物の積み下ろしが楽に出来るように配慮されています。パワーバックドアはスイッチひとつでバックドアを開閉できる機能で、荷物を抱えたときなどストレスなく開閉が出来ちゃいます。
また、通常でも荷物を載せるのに充分なスペースがありますが、電動床下格納機能付サードシートを利用することによりまたさらに多くのそして大きな荷物を載せることが出来ます。これだけのスペースがあればほとんどの荷物の事で悩むことが無くなるのではないでしょうか。
運転支援・安全性・装備
■安全装備(Toyota Safety Sense C)
エスティマには先進技術の安全装備が搭載されているのでいくつかご紹介します。
●プリクラッシュセーフティシステム進路上の先行車をレーザーレーダーと単眼カメラで検出し、衝突が予測される場合には警報を発して回避操を促します。その際ブレーキを踏むと強力なアシストが作動し、もしその時ブレーキが踏めなくても自動ブレーキが作動します。
●先行車発進告知機能渋滞や信号待ちなどで先行車に続いて停止し、先行車の発信に気付かない場合にブザーとディスプレイで教えてくれます。
●オートマチックハイビーム夜間の歩行者などをいち早く発見出来るようハイビームとロービームを自動で切り替えてくれます。切り替え忘れを防いでくれるので非常に便利です。上記以外にも安全関しては様々な部分で配慮されています。
■運転支援・予防安全・衝突安全
エスティマは事故を未然に防ぐ予防安全と、万一の時の衝突安全に余念がありません。搭載されているレーダークルーズコントロールという機能は、ミリ波レーダーセンサーからの情報により先行車を認識し、適切な車間距離を保ちながら追従走行をサポートしてくれて追突を防いでくれます。
また、衝突安全については、SRSエアバッグシステムを搭載し、後部座席までしっかり衝撃を最小限に抑えてくれます。歩行者の安全にも配慮し、歩行者障害軽減ボディによって少しでも歩行者に与える障害を軽減します。様々な状況を想定し、車内にも車外にも安全に配慮されているのでもしもの時も安心です。
■バリエーション・価格
エスティマの各パッケージとグレードの価格は、ガソリンエンジン車で340万円台~370万円台、ハイブリッド車で430万円台~490万円となっております。
ガソリンエンジン車とハイブリッド車で多少価格の差はありますが、ハイブリッド車にはエコ運転をアシストしてくれる機能やエコカー減税も対象となるので、長い目で見ると金額に対してそこまで大きな開きがあるとは限らないと思われます。
■試乗評価
エスティマの実際の乗り心地はどうなのか、試乗した方の感想です。「エスティマ史上最上の走りの質感、安定感(青山氏)」「ミニバンの特等席であるべき2列目シートの乗り心地が良くない(松下氏)」このように運転をするには非常に良い評価を得ているようですが、一方で後部座席については厳しい意見もありました。
ただ、「振動減衰性能が格段によくなっていた(青山氏)」と、決して悪いだけではなく、従来のエスティマに比べると座り心地もかなり良くなっているのではないでしょうか。気になる方は一度試乗してみるのが良いかもしれません。