トップへ戻る

トヨタ ヴェルファイア  走りとその魅力

トヨタ ヴェルファイア 走りとその魅力

トヨタ自動車のラグジュアリーミニバン『ヴェルファイア』。乗り心地はいったいどうなのか?レポートしました!

[PR]本ページはプロモーションが含まれています
⏳この記事は約3~4分で読めます。


  • カービュー査定

トヨタ ヴェルファイアについて知りたい

ヴェルファイアは高級ミニバン屈指の成功作となった『アルファード』が第2世代モデルに切り替わった2008年、その兄弟モデルとしてデビューしました。

現行モデルである2代目は2015年1月に登場した第3世代アルファードと兄弟関係にあります。

大半の部品は両モデル共通ではありますが、フロントとリアのデザインは明瞭に差別化されています。

アルファードが古典的な価値観にもとづく高級感の演出がなされているのに対し、一方ヴェルファイアは相当に“ワル”なイメージでデザインされています。

今回はそんなワルなヴェルファイアの試乗記をお届けします。

トヨタ ヴェルファイア 試乗記

乗り心地の良さはレクサス以上!?

◆乗り心地の良さ、遮音性はレクサスLSをしのぐ

まずはトータルのインプレッションから。現行ヴェルファイアは、威圧的な外観や豪華さてんこ盛りのインテリアといった見かけこそ成功作となった旧型をリファインした程度の変化だが、シャシーが新設計された効果は絶大で、クルマの中身は長足の進化を遂げていた。全備重量2.2トンという重量級ボディにモノを言わせた圧倒的なクルーズ感、中低速域での驚異的な乗り心地の良さ、遮音性の高さなどは、トヨタの高級車ディビジョン、レクサスのトップモデル『LS600h』をしのぐほどだった。

クルマとしてのバランスは良くなく、ドライビングも退屈だが、クルマの楽しみはドライビングだけで成り立っているわけではない。クルマで友人、客人、家族をもてなしたい、ひたすら安楽な移動を楽しみたい、豪華なクルマを他人に見せびらかしたいといった顧客層にとっては、このクルマを所有、運用すること自体がプレジャーになることだろう。

では、細部についてみていこう。現行ヴェルファイアの最大の美点は“動く応接室”と表現すべき安楽さ。単に内装が豪華というだけでなく、防振、防音が徹底されているうえ、重量級ボディと柔らかめのサスペンションセッティングの組み合わせにより、ローリング、ピッチングとも非常に穏やか。剛性やサスペンションの容量が大幅に引き上げられた効果はてきめんだった。

旧型ヴェルファイアは押しの強い外観や豪華な内装で顧客の心をつかむことに成功したが、実際に運転してみると、静粛性は大したことがなく、乗り心地もちょっと路面が荒れると途端に低質さが顔を出してがっかりさせられたりした。新型ではそのような旧型のネガは全部解消されていた。市街地では道路の補修跡や段差、アンジュレーション(うねり)などの不整をほとんど全部タイヤ、サスペンション、ラバーマウントで吸収するようなイメージ。また、ボディの遮音材やガラスも良いスペックのものを使っているようで、室内はまるで外界と隔絶されたように静かだった。

高速道路やバイパスなど、速度レンジが上がっても基本的には快適そのものだ。現行ヴェルファイアはボディの揺れ方のコントロールがとても上手い。この種の大型ミニバンやSUVのようなロールセンターと乗員の上体の距離が長いクルマの場合、クルマがちょっと揺れただけでも身体の移動量が大きくなる。その条件で乗り心地を良くするカギとなるのは、揺れの加速度を小さくすることだ。

現行ヴェルファイアはアンジュレーションを通過したりワダチを踏んだりしても、ロール方向への車体の揺れも、そこから水平への戻りもゆったりしており、身体へのストレスは非常に小さいものだった。このあたりの味付けのポリシーは、スポーティさを無理矢理出そうとして揺すられ感が強く出てしまっていたレクサスのクロスオーバーSUV『RX』よりよほど優れていた。

ヴェルファイア、結局のところはどう?

現行ヴェルファイアは操縦性が悪い、運転行為自体は退屈といった欠点もあるものの、オプションてんこ盛りで650万円という価格帯としては限界に近い豪華さ、乗り心地の良さ、静かさを持つクルマであった。内外装のデザインは有体に言えばあらゆる部分が露悪的にすぎるが、そういう仕立てをすることに対する照れがまったくなく、徹底的に露悪を貫いているあたり、いっそすがすがしく感じられる。

現行モデルがデビューしたとき、開発担当者のひとりはセンターコンソールやダッシュボード、シートなど各部をどうデザインすればより力強く感じられるかということを徹底的に考え抜いたと語っていた。が、それは開発陣のこだわりのほんの一部分でしかない。ロングドライブ中、ナイトクルージングの時間帯にはインパネや運転席まわりの透過スイッチ類が都会の夜景を思わせるような表情で光ったり、七色に変わるインテリアイルミネーションが装備されたりと、まさに満艦飾である。

見逃してはならないことは、これらの演出をただ漫然と盛り込むだけでは、顧客の心をつかむものには到底ならないということだ。アルファード/ヴェルファイアの開発陣には、初代アルファードから連綿と関わってきたというスタッフが少なからずいたのだという。長年、こういうクルマが好きな顧客は何を望んでいるのかを懸命に考えているうちに、顧客が皆まで言わずとも彼らを喜ばせることは何かということを考え、顧客の思いを上回るようなクルマを先回りして実現させることができるようになったのであろう。

いかがでしたでしょうか。
ミニバンは兄弟車も含め、多くありますので、迷うこともあるかと思います。
そんなときは試乗記をご参考くださいね。

  • カービュー査定

関連する投稿


【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

【2025年最新】新車で買える!おすすめMT車(マニュアル車)メーカー別全まとめ

最近では年々その数を減らしながらも、スポーティな走りや「車との一体感をより感じやすい」「運転感覚を楽しみやすい」として、一部のユーザーから熱烈な支持を受けるMT車(マニュアル車)。そんな根強い人気もあってか、各メーカーにはわずかながらにMT車(マニュアル車)のラインアップが残っています。この記事では、新車で購入可能な現行車種のMT車(マニュアル車)をメーカー別に紹介します。スポーツカーや、SUV、軽自動車など、意外とバラエティ豊富な車種が生き残っていますので、お気に入りの1台を見つけてみてください。


【2025~2026年 新車情報】新型車とモデルチェンジ予定の車を総まとめ

【2025~2026年 新車情報】新型車とモデルチェンジ予定の車を総まとめ

2025年から2026年以降に登場予定の新型車とフルモデルチェンジ・マイナーチェンジの発表があった新車情報をまとめて紹介。新情報は追加・更新していきます。(2025年9月18日更新)


トヨタ新型「アルファード/ヴェルファイア」発表!510万円の最安価グレードも登場

トヨタ新型「アルファード/ヴェルファイア」発表!510万円の最安価グレードも登場

トヨタは2024年12月20日、高級ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」の一部改良モデルを発表。同時にプラグインハイブリッドモデルの追加や、豪華な”4座仕様”の追加も発表しました。一部改良モデルは2025年1月7日より、PHEVモデルは2025年1月31日より販売される予定です。


フィアット新型「ドブロ」発表! ポップなミニバンが大幅改良

フィアット新型「ドブロ」発表! ポップなミニバンが大幅改良

Stellantisジャパン株式会社は2024年12月5日、フィアットのMPV(Multi-Purpose Vehicle=マルチ・パーパス・ビークル)「ドブロ(Doblo)」および「ドブロ マキシ(Doblo MAXI)」の最新モデルを発表。同日より、全国のフィアット正規ディーラーにて発売しました。


日産 新型「セレナ 4WD」発表!「e-4ORCE」モデル&スポーティモデル追加

日産 新型「セレナ 4WD」発表!「e-4ORCE」モデル&スポーティモデル追加

日産は2024年10月3日に、「セレナ」のe-POWER車に、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載した新たな4WDグレードを設定したと発表しました。実際の発売は11月中旬を予定しています。


最新の投稿


スズキ新型「e ビターラ」発表!高性能な4WDモデルも用意

スズキ新型「e ビターラ」発表!高性能な4WDモデルも用意

スズキは2025年9月16日、スズキ初となるバッテリーEV(BEV)の量産モデル「e ビターラ(e VITARA)」を正式発表しました。2026年1月16日より、販売を開始する予定です。


【軽自動車販売台数ランキング】一番売れてる"軽"はどれ!? 人気の軽スーパーハイトワゴン戦を制するのは?

【軽自動車販売台数ランキング】一番売れてる"軽"はどれ!? 人気の軽スーパーハイトワゴン戦を制するのは?

全軽自協(全国軽自動車協会連合会)が発表した2025年8月新車販売台数ランキングによると、これまでと変わらずホンダ「N-BOX」が1位で、以下5位まで順位の変動はなし。6月に新型となったダイハツ「ムーブ」が3位で固定化されたようです。このほか9位だったスズキ「アルト」が6位になるなど、一部の車種が躍進を見せています。


【車未所持者向けアンケート】車は買う?シェアで十分?20代のカーライフ意識調査【関東工業自動車大学校調べ】

【車未所持者向けアンケート】車は買う?シェアで十分?20代のカーライフ意識調査【関東工業自動車大学校調べ】

関東工業自動車大学校は、20代の車未所持者を対象に車の購入に関する意識調査を実施し、結果を公開しました。


【新車販売台数ランキング】人気のトヨタ「ライズ」がまた急上昇?相変わらず強いトヨタ車!8月はどんな車が売れたのか

【新車販売台数ランキング】人気のトヨタ「ライズ」がまた急上昇?相変わらず強いトヨタ車!8月はどんな車が売れたのか

自販連(日本自動車販売協会連合会)が発表した2025年8月の新車販売台数ランキングによると先々月急上昇し、先月急落して9位となったトヨタ「ライズ」がまた急上昇し3位に戻ったほか、ホンダのコンパクトミニバン「フリード」が6位まで急上昇するなど多くの変化がありました。


御料車「センチュリーロイヤル」はどんな車?特別仕様や特徴・役割を徹底解説

御料車「センチュリーロイヤル」はどんな車?特別仕様や特徴・役割を徹底解説

天皇皇后両陛下がご乗車になる車は「御料車(ごりょうしゃ)」と呼ばれ、単なる移動のための手段を超えた存在です。歴代の御料車は、時代ごとの技術力や文化を象徴しながら、皇室と国民、さらには国際社会とをつなぐ役割を果たしてきました。その中で「センチュリーロイヤル」は、2006年にトヨタ自動車が宮内庁の要請を受けて製造した現代の御料車です。本記事では、センチュリーロイヤルが誕生した背景から、その仕様や役割を詳しく紹介します。