三菱アウトランダーPHEVに新型が登場
■一部改良を行った新型PHEV
三菱『アウトランダーPHEV』が一部商品改良を行いました。
そのポイントはEVモードの追加や新グレードの投入、PHEVシステムの進化などです。
アウトランダーPHEVが評価されている点について、三菱自動車広報部商品広報主任の田中直哉氏は、「室内や荷室の広さや5人乗りであること。
そしてSUVならではの高い4WD性能が。更に、モーター走行が生み出す力強さとレスポンスの良い走り。それに相まって長距離ドライブにおける疲労感の少なさが挙げられる」と話します。
疲労感軽減については、「モーターのレスポンスが早いことから、自分の思い通りにクルマが動くというところにも通じている」といいます。
また、フロントフェイスの「“ダイナミックシールドデザイン”や、インテリアもあまり派手ではなく落ち着いた雰囲気が評価されている」と述べます。
これら強みを踏まえ、新型では「PHEVシステムの進化と新機能の追加。4WDのS-AWC性能の向上。予防安全技術、三菱e-Assistの強化。スマートフォンと連携するナビゲーションの設定が行われた」と説明しました。
三菱のアウトランダーが一部改良!価格は253万8000円から
http://matome.response.jp/articles/249三菱自動車は、ミッドサイズSUV『アウトランダー』に予防安全機能の向上や「スマートフォン連携ディスプレイオーディオ(SDA)」の設定など一部改良を施し、3月2日から販売を開始する。
■気になる!試乗した感想は?
このクルマ。基本的には限りなくシリーズハイブリッドに近い。即ちそれは、通常走行の大半をモーターで走り、エンジンは発電機として機能する。そしてより多くのパワーを必要とする時に、エンジンパワーがアシストしてこの時はパラレルハイブリッドになる。12KWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、おおよそ60kmのEV走行を可能にしている。新型『プリウスPHV』に次いでEV走行の距離が長いのではないかと思う。しかもそれを1.9トンもあるクルマで達成しているのだから素晴らしい。このEV走行時の快適さは以前書こうと思って書けなかったアウトランダーPHEVの大きな美点で、それを通常使用ならロングドライブに行かない限り、常に享受できるところが最高である。
■アウトランダーPHEV、走りはまだまだ改善の余地あり!?
今回は高速道路での試乗が出来なかったため、断定はできないが、恐らく高速での乗り味は向上していると思われる。しかし一般道がどうかというと、残念ながらそれは達成されていないように思えた。特に路面の補修跡などを通過する際は、どうしても突き上げ感だけでなく、その後に収束するまでの余韻が残ってしまう。部分部分を強化すると、そこは良くなるだろうが、全体として見た時に入力された力の逃げ場所が無くなって、結果としてそれがアンバランスを生んでしまった印象が否めない。とりわけその補修跡を通過した時などに入力されるステアリングの振動がひどく、あたかもステアリングポスト剛性がないようにすら感じてしまう。
改良点といえばもう一つ。今回から新たに「EVプライオリティーボタン」が新設された。その周囲には、セーブモードとチャージモードのボタンもつく。しかし、チャージモードとすると、アイドリングさえストップしなくなるが、これはやり過ぎ。エンジニアの人に聞くと、外部電源に使ったり、アウトドアに使用する際を考慮してと言うが、クルマは本質的には走るのが目的なので、出来ることならそちらを優先していただきたいと思う。