街なかはモーター、高速域はエンジンが主役。eTSIとPHEVの間を埋める新仕様
フォルクスワーゲンは2026年7月21日、「ゴルフ」に新しいフルハイブリッド仕様を設定し、ドイツで先行販売を開始したと発表しました。マイルドハイブリッドの「eTSI」、プラグインハイブリッドの「eHybrid」や「GTE」に続き、外部充電を必要としない「Hybrid」が加わります。
《画像提供:Response》《Photo by VW》フォルクスワーゲン ゴルフ ハイブリッド
新仕様のポイントは、普段の給油スタイルを変えずに、モーターだけで走る機会を増やせること。1.5リッターターボエンジン「1.5 TSI evo2」に、駆動用モーターと発電機、総容量1.6kWhのバッテリーを組み合わせています。減速時の回生とエンジンによる発電で電力を蓄えるため、自宅の充電設備も、出先の充電スタンドも必要ありません。
走行中は、車両が状況に応じて3つの動作モードを自動で切り替えます。低速ではエンジンを止めてモーターで走り、必要に応じてエンジンを発電に利用。およそ60km/h以上の郊外路や高速道路ではエンジンを主役とし、加速時にモーターが力を添えます。ドライバーが細かな使い分けを意識する必要はない仕組みです。
燃料消費量は、比較対象となる110kWの「ゴルフ 1.5 eTSI」に対して、WLTP複合値で10~15%削減。市街地では最大35%の削減効果をうたっています。信号待ちや低速走行が多い場面ほど、電動化の持ち味が出る設計といえそうです。
《画像提供:Response》《Photo by VW》車体後部にHybridバッジを備えたゴルフ
省燃費だけでなく、走りにも余裕を持たせています。システム最高出力は125kW(170PS)、最大トルクは309N・mで、0-100km/h加速は7.5秒。比較対象のeTSIより出力を高めながら、燃料消費を抑えた点は見逃せません。
気分やルートに合わせて選べる走行プロファイルは「エコ」「コンフォート」「スポーツ」の3種類です。自動で切り替わる駆動の動作モードとは別に、こちらはドライバーが選択する設定。エコでは最大出力を70%に制限して省エネルギーを優先し、スポーツでは素早くフルパワーを引き出せる制御としています。
外観上の目印は、車体後部の「Hybrid」バッジ。ドイツでの価格はR-Line仕様が4万1,400ユーロからで、同じハイブリッドシステムはSUVの「Tロック」にも展開されます。
充電環境は用意できないけれど、静かな電動走行や燃料消費の少なさは取り入れたい。そんな使い方に応えるゴルフの新しい選択肢です。今後のラインアップ拡充にも注目したいところです。


