稀少な軽SUV「スズキ ハスラー」の販売快進撃が止まらない
《画像提供:Response 》スズキ ハスラー
「遊べる軽」のフレーズ通り、遊び心あふれる軽SUVがスズキ ハスラーです。
ぱっちりとした丸目や笑顔を思わせる表情で親しみやすさがありつつ、どこかレトロな印象もあるほか、SUVらしいゴツゴツとした造形も取り入れられており、エクステリアデザインだけでもかなりの奥深さを感じさせるハスラー。
ルックスだけではなく、余裕のある最低地上高やアプローチアングルなどで悪路走破性まできちんと考慮されていたり、室内の使い勝手はハイトワゴン同様に余裕がたっぷりな点など、かゆいところに手が届く仕上がりに定評があります。
ハスラー登場以前は、本格派のクロカンSUVとしてはジムニーがあるものの、軽クロスオーバーSUVというジャンルはラインナップが薄めでした。しかし2014年発売の初代ハスラーはそのジャンルの魅力を確立することに成功し、一躍人気車種の座を獲得。
継続的な人気を誇った初代モデルの魅力を引き継いで、2020年にデビューした現行型である2代目も高評価を得ており、販売も好調です。
廉価にSUVの魅力を楽しむことができるハスラーは、軽自動車だけに税金などの維持費もお安め。そこで気になってくるのは、毎日のガソリン代に直結する燃費性能ではないでしょうか。
この記事では、カタログ燃費や実燃費、ライバル車種との比較を通して、ハスラーの燃費情報を詳しくまとめていきます。
スズキ ハスラーのどんなところが人気?おさらいしよう
■キュートかつ力強い?!独特な世界観のエクステリア
《画像提供:Response 》スズキ ハスラー
ハスラーの大きな特徴といえば、やはりエクステリアデザインが挙げられるでしょう。水平基調でシンプルな印象ながら、丸目のヘッドライトをはじめとしたキュートな印象と、大型クロカンSUVを思わせるゴツゴツとした造形がうまく組み合わされており、独特の世界観が演出されています。
イエローやオレンジなど、ハスラーの明るいイメージにもマッチしたポップなエクステリアカラーが用意されている点も注目ポイントで、全グレードで2トーンとモノトーンを合わせて10通りものカラーバリエーションから選択が可能です。
■毎日乗っても見飽きない、遊び心満載のインテリア
《画像提供:Response 》スズキ ハスラー インテリア
エクステリアが凝りに凝ったデザインなハスラーは、室内に乗り込んでも新鮮な印象です。ボディカラーに応じてコーディネートされる3種類のインテリアカラーで個性を発揮することができます。色合いだけでなくデザインも遊び心が満載で、特にダッシュボードなどはアウトドアギアを思わせるゴツめの形状で、一目でハスラーらしさが感じられます。
また、室内の実用性や使い勝手もしっかり考えられており、厚みがあり座り心地のいいリヤシートをワンタッチでフラットに格納できる「ダブルフォールディング」機構を全車で標準装備するなど、見た目だけではない、実力派のインテリアとなっています。
■かしこい4WDシステムで走破性も抜群
《画像提供:Response 》スズキ ハスラー
クロスオーバーSUVの中には2WDモデルしか用意されないものもある中、ハスラーでは高機能な4WDシステムをきちんと用意。通常時には前輪駆動として燃費への悪影響を抑えつつ、スリップを感知すると瞬時に4WDに切り替わる優れものです。
また4WD仕様では、ヒルディセントコントロールといったアシスト機能も備わる上、滑りやすい路面での発進に大いに役立つブレーキLSD機能「グリップコントロール」モードや「スノーモード」も装備されるなど、大型SUV並みの豪華装備。突然の悪天候でも安心ですね。
■安心の「スズキセーフティサポート」を全車標準装備
《画像提供:Response 》スズキ ハスラー メーターパネル
もはや標準装備となった自動ブレーキなどの予防安全装備もハスラーは充実しており、全車で「スズキセーフティサポート」が標準装備という点は大きな魅力です。またターボモデルにはスズキの軽で初となる全車速追従機能付ACCが備わるので、ロングドライブもへっちゃらですね。
肝心の自動ブレーキ機能である「デュアルカメラブレーキサポート」は夜間の歩行者検知にも対応するなどこちらも抜かりなし。また、最廉価グレードではスズキセーフティサポート非装着仕様も選択できます。
スズキ ハスラーのスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,680mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,460mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | 820kg | |
燃費 | WLTCモード:25.0km/L | |
エンジン種類 | 直列3気筒ガソリンハイブリッド 657cc | |
エンジン最高出力 | 36kW(49PS)/6,500rpm | |
エンジン最大トルク | 58N・m(5.9kg・m)/5,000rpm | |
モーター種類 | 直流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 1.9kW(2.6PS)/1,500rpm | |
モーター最大トルク | 40N・m(4.1kg・m)/100rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | CVT | |
新車価格 | 1,380,000円(消費税抜) |
スズキ ハスラーの燃費情報を総まとめ!おすすめグレードは?
《画像提供:Response 》スズキ ハスラー
ハスラーの魅力をご紹介してきましたが、やはり実際に購入を検討する際に気になるのは燃費性能ですよね。ここからは、ハスラーの燃費性能を詳しく見ていきましょう。
まずは、カタログ燃費値です。新車販売されるすべての乗用車のカタログに表示されている「WLTCモード燃費」を確認することによって、おおよその燃費性能を把握することができます。
現行モデルのハスラーのWLTCモード燃費は、全車でマイルドハイブリッド仕様ということもあり非常に優秀。燃費値としては自然吸気エンジンとターボエンジン、2WDと4WDの組み合わせで4種類に分けることができます。
より低燃費なのは自然吸気エンジン車で、2WD仕様で25.0km/L、同4WD仕様で23.4km/Lとなっています。ターボエンジン車は2WD仕様で22.6km/L、同4WD仕様で20.8km/Lとなっています。
2WDモデル同士で詳しい燃費値の内訳を見ていくと、市街地モードでは自然吸気が22.9km/Lでターボが19.7km/L、郊外モードでは自然吸気が26.4km/Lでターボが24.4km/L、高速道路モードでは自然吸気が25.1km/Lでターボが23.0km/Lとなっています。
モード別の違いを見ると、市街地モードで強みを見せる自然吸気エンジンに対し、郊外モードや高速道路モードではパワーに余裕のあるターボエンジンが光る印象ですね。また自然吸気エンジンとターボエンジンでの燃費の差が少ない印象もあり、ターボの選びやすさが光る印象です。
スズキ ハスラーのカタログ燃費まとめ表
自然吸気 2WD | 自然吸気 4WD | ターボ 2WD | ターボ 4WD | |
---|---|---|---|---|
WLTCモード燃費 | 25.0km/L | 23.4km/L | 22.6km/L | 20.8km/L |
市街地モード(WLTC-L) | 22.9km/L | 22.1km/L | 19.7km/L | 18.5km/L |
郊外モード(WLTC-M) | 26.4km/L | 24.1km/L | 24.4km/L | 22.3km/L |
高速道路モード(WLTC-H) | 25.1km/L | 23.5km/L | 23.0km/L | 21.0km/L |
■スズキ ハスラーでもっとも低燃費なのはどのグレード?
《画像提供:Response 》スズキ ハスラー
ハスラーでもっとも低燃費なのは、マイルドハイブリッドが組み合わされた自然吸気エンジンの2WD仕様で、WLTCモード燃費は25.0km/Lとなっています。全高が1,680mmと、アルトなどのセダン系よりもかなり高めに設定されていることや、SUVらしく大径のタイヤを装備することなどを考えると、非常に優れた燃費性能が実現されていることがわかります。
また、ターボ車でもマイルドハイブリッドが装備されることもあり、2WD仕様で22.6km/Lと良好な燃費性能となっています。
ハイトワゴン同様の使い勝手を維持したハスラーは燃費と使い勝手のバランスが取れている印象で、たとえばよりユーティリティ性能に優れるスーパーハイトワゴン系と比べてもかなり優れたカタログ燃費となっています。
スーパーハイトワゴン系の例としてスズキ スペーシアをチェックしてみると、ハスラーと同様に全車マイルドハイブリッド仕様ながら、WLTCモード燃費は自然吸気エンジンで22.2km/L、スペーシア カスタムのターボエンジンで19.8km/Lと、車重が重めということもあってガクッと落ちる印象です。
■実オーナーが投稿!スズキ ハスラーの実燃費データまとめ
《画像提供:Response 》スズキ ハスラー エンジンルーム
カタログ燃費が優秀でも、現実世界における実燃費が伸びなくては意味がないというもの。そこでしっかり確認しておきたいのが、実オーナーが投稿した燃費記録をまとめている情報サイト「e燃費」のデータです。
2021年10月現在、現行モデルのハスラーの実燃費平均値を確認してみると、もっとも低燃費なのは自然吸気エンジンの2WD仕様で20.67km/Lと、平均値でもリッターあたり20キロを超える好成績を残しています。
続いて自然吸気エンジンの4WD仕様で19.75km/L、ターボエンジンの2WD仕様で19.48km/Lと肉薄した燃費値が続いた後で、ターボエンジンの4WD仕様が16.79km/Lとなっています。
さすが全車でマイルドハイブリッド採用ということもあり、全体的に実燃費の伸びが非常にいい印象です。自然吸気エンジンの2WD仕様ではリッターあたり30キロ超えの燃費を記録している方も少なくないほか、ターボ車でも2WD仕様ならリッターあたり20キロを超える燃費を記録しているユーザーの方も多く、どのグレードを選んでもガソリン代がしっかり節約できそうですね。
■スズキ ハスラーのカタログ燃費、ライバル車と比べるとどうなの?
ダイハツ タフト
ハスラーのライバル車といえば、ダイハツ タフトが直接的に競合するモデルとなっています。どちらもハイトワゴン径のクロスオーバーSUVとなっており、角張ったフォルムなどはハスラーと非常に似た印象もありつつ、タフトはやや全高が低めに抑えられていることで、比較的伸びやかな印象が感じられます。
タフトのエンジンは、自然吸気とターボの2種類という点こそハスラーと同様ですが、ハスラーのようなマイルドハイブリッド機構を持ちません。その結果、WLTCモード燃費では自然吸気の2WD仕様が20.5km/L、同4WD仕様が19.7km/L、ターボの2WD仕様が20.2km/L、同4WD仕様が19.6km/Lと、ハスラーと比較すると燃費面では劣る印象です。
実燃費で見ても、どのグレードもリッターあたり17キロ前後に落ち着いており、やはりハスラーには届かない結果となっています。
まとめ
《画像提供:Response 》スズキ ハスラー
ハスラーの燃費情報を詳しくご紹介してきました。
軽クロスオーバーSUVジャンルを牽引する人気車種のハスラーだけに、現行型の2代目では全車でマイルドハイブリッド仕様とするなど、燃費性能も抜群に高められていることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
遊び心を感じさせるデザインに、頼れる4WDシステム、さらにクラスをリードする低燃費まで揃っているということで、これからもハスラーの人気は衰えることがなさそうです。
よくある質問
■ハスラーという車名は、どういう由来や意味なの?
ハスラーは英語で「ばくち打ち」や「やり手」などの意味を持ちちますが、それらの意味はあまり重視されておらず、1960〜80年代にかけて販売されていたスズキのオフロードバイクに用いられていた名称を引き継いだものとなっています。オフロードバイクの軽やかな走破性やアクティブなイメージを活かしたネーミングです。
■現行型ハスラーは何代目?いつ発売されたの?
現行型のハスラーは2代目モデルとなっており、2019年から発売されました。初代は2014年登場と比較的歴史の浅い車ではありますが、近年のSUVブームをうまく掴み、初代にして定番車種としての座を確立しました。