ジャパンモビリティショーとは
《画像提供:Response》〈図版提供:日本自動車工業会〉ジャパンモビリティショー2023 テーマロゴ
2019年以来4年ぶりの開催となる、東京モーターショーは「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー)」として名称とコンセプトを改め、2023年10月26日(木)から11月5日(日)まで、東京ビッグサイトで開催しています。
新たなジャパンモビリティショーは、これまでのモーターショーのように車に限ったイベントではなく、自動車の枠を超えて他産業やスタートアップなど新しい出展社も招き、幅広いジャンルを横断したイベントとなりましたが、例年通り自動車メーカーからは、多数の新型車やコンセプトモデルの発表がありました。
今回はJAPAN MOBILITY SHOW 2023で登場した新たな車から注目の車種を10台厳選し、紹介します。
ジャパンモビリティショー2023 注目車種10選
■次期型MR2…じゃなかった?トヨタ「FT-Se」
《画像提供:Response》〈写真撮影:郡大二郎〉トヨタ FT-Se(ジャパンモビリティショー2023)
トヨタ「FT-Se」は、TOYOTA GAZOO Racingが取り組む「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の思想のもと、カーボンニュートラル時代におけるスポーツカーの選択肢の一つとしてトヨタが提案した“高性能スポーツBEVモデル”です。
主なコンポーネントは同時に発表された「FT-3e」と共有しているというから驚きです。この車についてはそのフォルムから「次期型MR2」なのではないかという期待が見られましたが、そのような話は語られませんでした。
■ランクル初のEV&モノコックボディ トヨタ「LAND CRUISER Se」
《画像提供:Response》〈写真提供:トヨタ自動車〉トヨタ ランドクルーザーSe
LAND CRUISER Se(ランドクルーザー エスイー)は、ランドクルーザーシリーズ初のBEVモデルのコンセプトカー。スタイリッシュかつ高い上質感を兼ね備えたスタイリング、BEVならではのトルクフルな走りを提案するほか、世界の多様なニーズに対応した3列シート仕様となっています。
全長5,150mm×全幅1,990mm×全高1,705mmで、ホイールベース3,050mmと巨大。市街地などのオンロード走行時、BEVならではの高い静粛性による快適な室内空間を醸成、モノコックボディで意のままに操るハンドリングとラフロード(荒れた道)を安心して滑走できる走破性が追求されています。
■まさかの次期型プレリュード!?ホンダ「プレリュード コンセプト」
《画像提供:Response》〈写真撮影:小松哲也〉ホンダ プレリュード・コンセプト (ジャパンモビリティショー2023)
プレリュードは1978年に誕生したホンダのクーペで、“デートカー”の代表的な存在の一つです。1996年に登場した5代目モデルが、2001年で生産終了となると、以降同名を関した車両は販売・発表されていませんでした。そんな中ジャパンモビリティショーでこのプレリュード名を関したプレリュード コンセプトが発表されました。
スペシャリティスポーツモデルだというこの車について、ホンダ代表執行役社長、三部 敏宏氏は「このモデルは、本格的な電動化時代へ“操る喜び”を継承する、Honda不変のスポーツマインドを体現するモデルの先駆けとなります」とコメントしています。また、“現在、鋭意開発を進めている”とも発言しており、今後の動向に期待が高まります。
■軽じゃない!?ダイハツ「ビジョンコペン」
《画像提供:Response》〈写真撮影:豊崎淳〉ダイハツ ビジョン コペン(ジャパンモビリティショー2023)
ダイハツ「ビジョンコペン」は、軽オープンカー「コペン」のDNAである風とともに走る喜びを進化させるオープンカー。ボディサイズは全長3,835mm×全幅1,695mm×全高1,265mmで、ホイールベース 2,415mmと、軽規格を完全に超えています。
また搭載されるエンジンの排気量 は1,300ccと、こちらも軽規格を超えており、どちらかというとマツダ「ロードスター」などと近しいパッケージングです。
初代コペンを彷彿させるエクステリアデザインと、電動開閉式ルーフ「アクティブトップ」を備えるほか、FRレイアウトとCN燃料の活用を見据えた内燃機関の組み合わせにより、走る楽しさを極めた新たな“小型オープンスポーツ”です。
■次期型RX-7なのか…? マツダ「アイコニックSP」
《画像提供:Response》〈写真撮影:宮崎壮人〉MAZDA ICONIC SP(マツダ アイコニックSP)
マツダ「アイコニックSP」は、新しい時代に適合した、新しいジャンルのコンパクトスポーツカーコンセプト。マツダならではのコンパクトでレイアウトの自由度が高い2ローターRotary-EVシステムを採用し、走りの良さを想起させる低重心のプロポーションを実現しています。
また、ヘッドランプはリトラクタブル式を採用。ロータリー+リトラクタブル+マツダというとやはり連想されるのはRX-7…同車が今後どのような展開を見せるか注目です。
■未来のデリカ! 三菱「D:X Concept」
《画像提供:Response》〈写真撮影:関口敬文〉Mitsubishi D:X Concept
三菱「D:X Concept」は、三菱の伝統的なSUVミニバン「デリカ」の未来をイメージしたという、電動クロスオーバーMPVのコンセプトカー。MPVならではの便利で快適な広い室内空間と、SUVならではの高い走破性を兼ね備え、行動範囲を限定しないPHEVがもたらす力強く快適な走りにより、さまざまな冒険の良き相棒として、アクティブなモビリティライフをサポートするといいます。
現実離れしたサイズ感とデザインとなっており、今すぐ市販車になるとは思えませんが、現行デリカも販売開始から16年経過していますし、未来のデリカをイメージしたというからには、今後登場するであろう“次期型デリカ”に何かしらの影響をもたらすことでしょう。
■迫力あるローアンドワイドなクーペ! スバル「SUBARU SPORT MOBILITY Concept」
《画像提供:Response》〈写真撮影:豊崎淳〉スバル スポーツモビリティ コンセプト(ジャパンモビリティショー2023)
スバル「SUBARU SPORT MOBILITY Concept」は、電動化時代も、日常から非日常まで意のままに運転し、いつでもどこへでも自由に走って行ける愉しさを表現したという2ドアクーペ。SUBARU SPORTの進化を予感させるBEVのコンセプトモデルだといいます。
ドライバーを中心に、四輪を意のままにコントロールするイメージを基本骨格とし、低く座りながらも視界と見切りの良さを確保する事で、安心して走りを愉しめるパッケージングを実現。外装にあたるボディパネルは面数やキャラクターラインを極力少なくし、張りのあるクリーンな立体でプロテクション感と空気の流れを感じさせる造形となっています。
■これもう絶対次期型スイフト! スズキ「スイフト コンセプト」
《画像提供:Response》〈写真撮影:宮崎壮人〉スズキ スイフト・コンセプト(ジャパンモビリティショー2023)
スズキ「スイフト コンセプト」は、2000年から続く「Drive&Feel」という言葉を大切に開発し続けてきた「スイフト」の新たな価値をご提案するコンセプトモデルだといいます。おおよそコンセプトモデルとは思えないほど詳細に作りこまれており、これはまもなく登場するであろう次期型スイフトだと推測できます。
内外装は「ハッとするデザイン」をテーマにしたというクラスを超えた上質な仕上がり。数多くの先進安全技術や、高効率エンジンの搭載などを採用し、走行性能と燃費性能の向上を両立しているといいます。
■これが次期型GT-R!?日産「ニッサン ハイパーフォース」
《画像提供:Response》〈写真撮影:宮崎壮人〉日産自動車 ハイパーフォース(ジャパンモビリティショー2023)
日産「ニッサン ハイパーフォース」は、究極のドライビングプレジャーを追求しながら、高い環境性能と日常での快適性を兼ね備えたという次世代の高性能スーパーカー。
最適な重量バランスで搭載した全固体電池と高出力モーターのパワートレインは、最大出力1,000kWを発生し、圧倒的な加速力を発揮します。強力なダウンフォースを生み出す空力設計、進化した電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」、高強度カーボンを活用した軽量化車体により、サーキットやワインディングロードで今までにないコーナリング性能と卓越した操作性を実現します。
そのエクステリアの随所には、四連丸形テールライトなど、歴代スカイラインやGT-R要素が織り込まれておりSNSや各紙などでは、早速次期型GT-Rを表すものと噂されています。
■トヨタのSUVミニバン!?トヨタ車体「クロスバン ギア コンセプト」
《画像提供:Response》〈写真撮影:豊崎淳〉トヨタ車体 クロスバン ギア コンセプト(ジャパンモビリティショー2023)
トヨタ車の生産・開発に携わるトヨタ車体が初公開した「クロスバン ギア コンセプト」は、多様化するライフスタイルに合わせ、すべての人が人⽣を楽しむ事ができる次世代のキャブワゴン。乗用ミニバンの大空間とSUVのアクティブスタイルを両⽴した新しいカテゴリーの車だといいます。
ボディサイズは全長4,695mm×全幅1,820mm×全高1,855mmで、乗車定員は6名。ドアには前後両側スライドドア…リンクドアが採用されこれまでの車にはない、大開口部を実現します。これらの特徴は、2019年の東京モーターショーの際、同社が出展していた「Tjクルーザー」を思い出します。このまま市販化というわけではないかもしれませんが、今後のトヨタ車に大きな影響を与えるかもしれません。
これだけじゃない!JAPAN MOBILITY SHOW 2023
《画像提供:Response》〈写真提供:日産自動車〉ニッサン ハイパーツアラー
ここまで、様々な注目車種を紹介してきましたが、市販前提と思われる「スペーシアコンセプト」や「ヴェルファイア スペーシャスラウンジ コンセプト」、日産エルグランドの未来形のような「ハイパーツアラー」など、魅力的な車はまだまだあります。
気になる方は、2023年11月5日(日)まで開催されているので、是非直接見てみてください。