カローラアクシオ/フィルダーの福祉車両
10月11日にマイナーチェンジされたカローラシリーズは、インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ)を新たに設定。また、「Toyota Safety Sense C」を全車に標準装備するなど、安全装備の充実が重点的に行われ、デザインにおいてもフロントグリルを中心に意匠を変更し、よりスタイリッシュに進化しています。
同時に福祉車両ウェルキャブシリーズも同様の改良を受け、マイナーチェンジされました。仕様はアクシオ、フォルダーともに「助手席回転スライドシート車“Aタイプ”」と「助手席回転スライドシート車“Bタイプ”」の2タイプを設定しています。
助手席回転スライドシート車“Aタイプ”は、助手席が手動で回転し、車外へスライド、助手席が手動で回転するタイプで、車への乗降時に足腰に若干負担を感じている方に非常に役立つ仕様です。障がい者だけではなく、お年寄りなどにも役立つ機構です。
助手席回転スライドシート車“Bタイプ”は、助手席回転スライドシートに加えて、電動式の手動車いす用収納装置が装備されています。トランクルームに付属のアームを利用して車いすを釣り上げることができ、介助者の疲労を軽減できます。
1.5L、ハイブリッドともに「G」グレードがベースとなっており、価格は、アクシオの助手席回転スライドシート車“Aタイプ”が1,887,840円から。助手席回転スライドシート車“Bタイプ”が1,828,000円から。フィルダーが同1,975,320円、1,944,000円からとなっています。“Bタイプ”の方が安いのは、消費税非課税になるからです
プリウスα(アルファ)の福祉車両
S(5人乗り)助手席リフトアップシート車“Bタイプ”
11月21日に一部改良され、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を全車標準装備したプリウスα(アルファ)にも、ウェルキャブシリーズが設定されています。
プリウスαのウェルキャブには、「助手席リフトアップシート車」と「フレンドマチック取付用専用車」が設定されます。
「助手席リフトアップシート車」には、電動で助手席が回転し、車外へスライドダウンする「助手席リフトアップシート車Aタイプ」と、Aタイプに加えて、手動車いす用収納装置(電動式)を標準装備。30kgまでの手動車いすを吊り上げ、容易に積み下ろしができる「Bタイプ」があります。
また、手の力が弱い方が自分で運転する「フレンドマチック取付用専用車」には、“タイプⅠ”と“タイプⅡ”」が設定されます。
プリウスαのウェルキャブは、「助手席リフトアップシート車」と「フレンドマチック取付用専用車」は、5人乗り7人乗りそれぞれの、SとS“ツーリングセレクション”がベースとなります。
フレンドマチック取付用専用車 タイプⅠ&タイプⅡ 標準装備
・専用パワーステアリング(車速感応式)
ベース車に比べて発進・低速時のステアリング操作力を35~50%軽減しています。
・バックドアストラップ
車いすに座ったまま、バックドアを閉める方向に引き寄せることができます。
・助手席前倒し機構&操作ストラップ
操作ストラップを引き上げれば助手席の背もたれが前に倒れ、折りたたんだ車いすを出し入れする際に便利です。
専用パワーステアリング(車速感応式)
タイプⅡ 標準装備
タイプⅡにはタイプ1の装備に加えて、車いすからの移乗をスムーズにするため、シート昇降機能を備え、ポジション調整も容易な、リモコン式専用運転席パワーシートを標準装備しています。
助手席リフトアップシート車“Aタイプ”が2,792,000円、“Bタイプ”が2,865,000から。
フレンドマチック取付用専用車 タイプⅠが2,754,000円から、タイプⅡが2,891,000円からとなります。
ヴォクシー、ノア、エスクァイアの福祉車両
ヴォクシー ウェルキャブ 車いす仕様車“タイプⅢ”(電動ウェルチェア+ワンタッチ固定仕様)
電動ウェルチェア/手動ウェルチェア
ヴォクシー、ノア、エスクァイアのウェルキャブに、車いす仕様車“タイプⅢ”(電動ウェルチェア+ワンタッチ固定仕様)を設定し12月25日に発売します。
電動ウェルチェア
「タイプⅢ」では、従来の「タイプⅡ(手動ウェルチェア)」を電動化すりるにより、介助者による負担を大幅に軽減、また手元のジョイスティックの操作により、自走が可能となっています。さらに、ワンタッチ固定装置により、車いす乗降時のスイッチ操作などを減らすことで、車いすの固定・解除手順を簡略化し、介助者の負担を軽減しています。
価格は、ヴォクシー/ノアが「2.0X」ベースで3,554,000 円。エスクァイアは「Xi」がベースとなり3,747,000 円となります。
まとめ
日産では「ライフケアビークル」、ダイハツが「フレンドシップ」など、すべてのメーカーで、トヨタと同じような仕様をラインナップしています。今回ご紹介したトヨタのウェルキャブシリーズには自ら運転するタイプがあります。高齢化社会を迎えた現在、これらの装備と、「Toyota Safety Sense P」などの運転者支援システムが加わることで、体に障がいがあったり体力が弱まっていたとしても、安全に運転することが出来る車種が増えることが期待されます。