室内が広いコンパクトカーとは
■コンパクトカーとは
《画像提供:Response》コンパクトカーとは
コンパクトカーは、文字通り外寸が小さな車です。一方で室内をなるべく広くするということは、車として一つの理想的な形です。
現在は、コンパクトなミニバンが多数発売されており、より広い室内空間を求める場合にはコンパクトミニバンが理想的です。
しかし、コンパクトミニバンは全高が高く、操縦性などではコンパクトカーに一歩劣る面があります。乗用車としての運動性能を求める場合には、コンパクトカーの方がより理想的です。
■室内が広い車のメリット
《画像提供:Response》〈写真撮影:小林岳夫〉トヨタ ヤリス ハイブリッド
室内が広いと、乗っている人は開放感を感じます。また、シートの背もたれの角度や座面の長さが適正になるので、座り心地が良く、疲れにくいという利点があります。
ボディ形状によってはより多くの荷物を積無事が可能なので、レジャーや多人数での宿泊を伴うドライブも快適になります。
ただし、単純な室内長や幅、容積だけで決まらないのが、「広さ感」です。一般的には、頭上空間が広々としていた方が「広く」感じられるようです。一方で、最近では単純な広さよりも、心地よい適度な包まれ感を演出する車も出てきています。
また、車内から見える外の風景も重要であり、視界が良く外の風景が良く見える車は、実際の容積以上に広々とした印象を受けるものです。
■室内の広いSUVやミニバンとの違い
《画像提供:Response》〈写真撮影:中野英幸〉ホンダ フィット
コンパクトカーは、5ナンバーサイズの車で、ミニバン形状ではないセダンやハッチバック、ステーションワゴンを示すことが多いようです。
5ナンバーサイズのミニバンもいくつかあり、確かに室内や荷室容積は大きいのですが、主にファミリー層が選択する車種となっています。
コンパクトカーは、昨今価格が上がりつつある車の中でも比較的安価になっていて、さらに車らしい魅力があったり、ドライバーズカーに仕上がっていたりするために、高い満足感を得られます。
■室内の広さは何で決まる?
《画像提供:Response》ボルボ V40 D4 R-Design ポールスターエディション
前述の通り、室内の広さは、単なる室内容積の大小では決まりません。
基本は車の前後方向の室内長、横幅方向の室内幅、客室底面から屋根までの室内高の数値の大きさが基本ですが、Aピラー(もっとも前の柱)の角度が寝ていないことや、車を前後方向から見てピラーが内側に倒れこんでいる「台形ボディ」になっていないことも重要です。
室内の色使いや内装パネルの形状による「広さ感」、凹凸の少なさもポイントです。また、2人乗車が基本なら、前席だけが広ければよい場合もあります。
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■トヨタ カローラシリーズ/カローラ フィールダー
《画像提供:Response》〈撮影:中村孝仁〉トヨタ カローラスポーツ 1.2ターボ
カローラシリーズは、カローラ/カローラ ツーリング/カローラ スポーツが中心とはなっていますが、旧モデルのカローラ アクシオ/カローラ フィールダーも販売中です。
カローラアクシオは4ドアセダン、カローラフィールダーはステーションワゴンモデルで、ともに2012年登場と古くなってしまっているのですが、サイズや形状の点で、良く練られた使いやすいモデルになっています。
エンジンは、1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジンと1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドの2種類。コンパクトなボディサイズで広い室内を競っていた頃の国産車の良さが残っているところが魅力です。
特にステーションワゴンは荷物室の奥行が長く、長尺ものの搭載に便利だったり、4人分の旅行バッグなどをもって出かけるのに便利です。全高が低いボディで、シート位置も比較的低いことから、カーブなどで乗員の頭が横に揺れにくいことも特徴の1つ。
マニアックな面白みはありませんが、実用的な道具として大活躍してくれることでしょう。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,495mm×1,745mm×1,435mm |
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ホイールベース | 2,640mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,230kg |
燃費 | WLTCモード:19.4km/L |
エンジン種類 | 直列3気筒 ガソリン1,490cc |
エンジン最高出力 | 88kW(120ps) /6,600rpm |
エンジン最大トルク | 145N・m(14.8kg・m) /4,800-5,200rpm |
駆動方式 | 2WD(前輪駆動方式) |
トランスミッション | Direct Shift-CVT(ギヤ機構付自動無段変速機) |
新車価格 | 1,809,091円(消費税抜) |
■トヨタ アクア
《画像提供:Response》〈写真提供:トヨタ自動車〉トヨタ アクア Z(2WD)(ダークグレー×ポップオレンジクリスタルシャイン)<オプション装着車>
アクアは、トヨタ最小クラスのハイブリッド車、かつ低燃費車です。2021年にフルモデルチェンジされ、2代目になりました。
初代アクアは、ほぼ同じクラスにヴィッツがあり、なおかつヴィッツにもハイブリッドモデルが追加され、競合してしまいました。そのヴィッツがフルモデルチェンジでヤリスになり、アクアよりもやや小さなクラスへ移行したために、アクアはより乗用車らしいモデルへと「深化」しました。
初代アクアは、空気抵抗を軽減して燃費を重視したために、一番前のピラー(柱)が寝ていたために、室内が狭く「2人乗りが主体で4人でも座れる」ようなモデルでした。ヤリスの登場で、主に2人乗りで使用するモデルがヤリスになったために、アクアは4人乗りモデルとして定着しました。
アクアのハイブリッドシステムは、トヨタ最新の3気筒エンジンと最新の電池の組み合わせ。エンジンとモーター系統ともにパワーアップされ、燃費もヤリスに次いで良く、2人から4人でドライブする車としては高い満足を得られます。
特に2021年のフルモデルチェンジで4WDモデルが追加され、降雪地帯の方でも選びやすい車になりました。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,050mm×1,695mm×1,485mm |
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ホイールベース | 2,600mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,080kg |
燃費 | WLTCモード:35.8km/L |
エンジン種類 | 直列3気筒 ガソリン1,490cc |
エンジン最高出力 | 67kW(91ps) /5,500rpm |
エンジン最大トルク | 120N・m(12.2kg・m) /3,800-4,800rpm |
駆動方式 | 2WD(前輪駆動方式) |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
新車価格 | 1,815,455円(消費税抜) |
■トヨタ パッソ/ダイハツ ブーン
《画像提供:Response》〈撮影:井元康一郎〉トヨタ パッソ X Gパッケージ
トヨタ パッソはトヨタ最小の乗用車モデルで、ダイハツ ブーンは姉妹車になります。登場は2016年と古いのですが、コンパクトな乗用車モデルとして設計されており、奇をてらわないスタイルと広い視界、シンプルな内装を特徴とするモデルです。
エンジンはやや古くなった1.0リッター直列3気筒エンジンのみで、出力も69馬力と余裕は少々ありません。連続登坂路を定員乗車で走行したり、荷物を満載したり、スポーツドライビングには向きませんが、普段使いには十分です。
また、個性的な雰囲気を演出したモデルとして、パッソはMODA、ブーンはCILQまたはSTYLEというフロントマスクが異なる仕様も用意されています。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,650mm×1,665mm×1,525mm |
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ホイールベース | 2,490mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 910kg |
燃費 | WLTCモード:21.0km/L |
エンジン種類 | 直列3気筒 ガソリン996cc |
エンジン最高出力 | 51kW(69ps) /6,000rpm |
エンジン最大トルク | 92N・m(9.4kg・m) /4,400rpm |
駆動方式 | 2WD(前輪駆動方式) |
トランスミッション | CVT |
新車価格 | 1,159,091円(消費税抜) |
■ダイハツ ロッキー/トヨタ ライズ/スバル レックス
《画像提供:Response》〈撮影:小松哲也〉ダイハツ・ロッキー(赤)/トヨタ・ライズ(青)
ロッキー、ライズ、レックスは、いずれも比較的角ばったボディスタイルのコンパクトSUV。客室、荷室とも比較的大きな容積を実現しています。
室内の広さは、単なる寸法だけで考えるのではなく、室内に凹凸が少なかったり四隅がはっきりしていることも重要です。ロッキー、ライズ、レックスは、SUVとしての性格以上に、荷物を積みやすいことや室内空間を広く感じられることがメリットといえます。
スタイルは少しずつ異なり、駆動系統は選択肢が限られていきます。まず、レックスは前二輪駆動のターボなしエンジンのみの、実質1種類。ロッキーとライズには、ターボエンジンを搭載する四輪駆動モデルが存在しています。山岳路や4-5人乗車時、荷物を満載した際にも、比較的余裕のある走りが可能です。また、ロッキーとライズには、ハイブリッドモデルが存在しています。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,995mm×1,695mm×1,620mm |
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ホイールベース | 2,525mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 910kg |
燃費 | WLTCモード:20.7km/L |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒 ガソリン1,196cc |
エンジン最高出力 | 64kW(87ps) /6,000rpm |
エンジン最大トルク | 113N・m(11.5kg・m) /4,500rpm |
駆動方式 | 2WD(前輪駆動方式) |
トランスミッション | CVT(自動無段変速機/7速シーケンシャルシフト付) |
新車価格 | 1,560,909円(消費税抜) |
■日産 ノート
《画像提供:Response》〈写真撮影:中野英幸〉日産 ノート
日産 ノートは、現行モデルになってからはハイブリッド専用車になりました。旧型の途中で加わった、日産自慢のe-POWERシステムを搭載しています。
初代は単に室内が広いコンパクトなハッチバックモデルでしたが、現行モデルは広さを追求するよりも、「乗った人が快適に感じられる、適度な囲まれ感」を感じられる演出がなされています。
特に運転席と助手席の間に設けられたセンターコンソールが、囲まれ感を象徴しており、絶対的な広さよりも乗った人が座席で快適と感じられるようになっています。全高も比較的高く、横方向には囲まれ感を感じても、頭上空間は決して狭くありません。
エンジンは1.2リッター直列3気筒エンジンで、エンジンは発電機を作動させて駆動はモーターで行う方式を採用。静かで振動が少なく、コンパクトカーながら高級感も感じさせます。
一方、全長が短いために荷物室の奥行きはそれほどではありません。室内が広いことは快適につながりますが、吟味された快適さを望むのでしたら、ぴったりの1台です。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,045mm×1,695mm×1,505mm |
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ホイールベース | 2,580mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,220kg |
燃費 | WLTCモード:28.4km/L |
エンジン種類 | DOHC水冷直列3気筒 ガソリン1,198cc |
エンジン最高出力 | 60kW(82ps) /6,000rpm |
エンジン最大トルク | 103N・m(10.5kg・m) /4,800rpm |
駆動方式 | 2WD(前輪駆動) |
トランスミッション | ラック&ピニオン式 |
新車価格 | 1,849,000円(消費税抜) |
■ホンダ フィット
《画像提供:Response》〈写真撮: 中野英幸〉ホンダ フィット e:HEV RS
フィットは2001年に登場し、当時コンパクトカーブームを起こした車種です。現行モデルは2020年に登場し、2022年にマイナーチェンジを受けた4代目となります。
フィットは、5ナンバーサイズに収まるコンパクトなサイズに、可能な限り広い室内を実現しています。室内寸法を広くするには、サイズの大型化で簡単に実現できますが、フィットは運転時の取り回しの良さや軽さを重視し、現在でも5ナンバーサイズを維持しています。
若い人のパーソナルカーからファミリーカーとしての使用まで可能で、ユーザーのライフステージが変わっても、長期間所有することが可能です。
車種構成は、シンプルなBASIC、ファミリーカーとしての性格を強めたHOME、やや高級志向のLUXE、SUV風の意匠でやや地上高が高いCORSSTAR、そしてスポーティーなRSです。
RSは、ドライバーはファミリーカーとして使用しつつ運転も楽しめるという1台で二つの性格を味わうことも可能です。CROSSTARは、SUV的な雰囲気を気軽に楽しみたい方におすすめです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | FF:3,995mm×1,695mm×1,515mm 4WD:3,995mm×1,695mm×1,540mm |
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ホイールベース | 2,530mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | FF:1,080kg 4WD:1,160kg |
燃費 | WLTCモード:FF:18.7km/L WLTCモード:4WD:16.6km/L |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒横置 ガソリン1,496cc |
エンジン最高出力 | 87kW(118ps) /6,600rpm |
エンジン最大トルク | 142N・m(14.5kg・m) /4,300rpm |
駆動方式 | FF/4WD |
トランスミッション | 無段変速オートマチック(トルクコンバーター付) |
新車価格 | FF:1,448,000円(消費税抜) 4WD:1,628,000円(消費税抜) |
■スズキ スイフト
《画像提供:Response》〈撮影:井元康一郎〉スズキ スイフトハイブリッド
スイフトは、軽乗用車が主体のスズキの中では上級車に位置するために、他社のコンパクトカーと比較して高級感を感じさせる作りになっていることが特徴です。
サイズはコンパクトで、荷室は決して広いとはいえません。しかし全高が高く、乗った人には特に頭の付近が広く感じられることが特徴です。また、高級感を感じさせるとはいっても高級車然としたものではなく、カラーも鮮やかな赤やオレンジ、青などの色がラインアップされており、軽快感が感じられることもポイントです。
エンジンは1.2リッター直列4気筒エンジンで、ガソリンエンジンのみのモデルとマイルドハイブリッドモデルがあります。いずれも走りの性能はごく普通で、過不足はありません。ハイパワーを望む人にはスイフトスポーツがおすすめです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2WD:3,845mm×1,695mm×1,500mm 4WD:3,845mm×1,695mm×1,525mm |
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ホイールベース | 2,450mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 2WD・5MT:860kg 2WD・CVT:890kg 4WD・CVT:950kg |
燃費 | WLTCモード:2WD・5MT:21.8km/L WLTCモード:2WD・CVT:20.0km/L WLTCモード:4WD・CVT:18.8km/L |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列4気筒 ガソリン1,242cc |
エンジン最高出力 | 67kW(91ps) /6,000rpm |
エンジン最大トルク | 118N・m(12.0kg・m) /4,400rpm |
駆動方式 | 2WD(前2輪駆動)/フルタイム4WD |
トランスミッション | ラック&ピニオン式 |
新車価格 | 2WD・5MT:1,406,000円(消費税抜) 2WD・CVT:1,410,000円(消費税抜) 4WD・CVT:1,553,000円(消費税抜) |
■スズキ クロスビー
《画像提供:Response》〈撮影:中村孝仁〉スズキ クロスビー
クロスビーは、同じスズキのヒット車であるハスラーをモチーフとしたコンパクトカーです。
ミニバンにも似たボディ形状ながら外寸はコンパクトサイズで、比較的角ばったボディスタイルにより十分な室内スペースを得られます。ただし、全長が短く比較的全高が高いスタイルであるために、長尺ものを搭載することには向きません。
この車の特徴は、ポップでかわいらしいスタイルと13色の中から選べるカラーにあります。ポップな色合いを選べば、日常生活を彩ったり、旅行の非日常感を演出するのにぴったり。室内の広さや高い積載性能は欲しいけれど、商用バンのような味気無さはイヤ、という方におすすめです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,760mm×1,670mm×1,705mm |
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ホイールベース | 2,430mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 2WD:960kg 4WD:1,000kg |
燃費 | WLTCモード:2WD:18.2km/L WLTCモード:4WD:17.0km/L |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒直噴ターボ ガソリン996cc |
エンジン最高出力 | 73kW(99ps) /5,500rpm |
エンジン最大トルク | 150N・m(15.3kg・m) /1,700-4,000rpm |
駆動方式 | 2WD(前2輪駆動)/フルタイム4WD |
トランスミッション | 6AT |
新車価格 | 2WD:1,673,000円(消費税抜) 4WD:1,805,000円(消費税抜) |
■スズキ ジムニーシエラ
《画像提供:Response》〈撮影:中野英幸〉スズキ ジムニーシエラ
ジムニーシエラは、軽乗用車のジムニーよりも幅広のタイヤを装着するために幅が広げられた車です。そのため室内広さは軽乗用車並みなのですが、現代の車としてはかなり角ばったボディスタイルをとっているために四隅が広く、室内が広く感じられることが特徴です。
ジムニーシエラは、世界的にも評価されている悪路走破性が最大の特徴です。仮に悪路を走破しに行くのではなくても、毎日の生活に彩りが加わったり、休日のレジャー感がより楽しいものに変わってくることでしょう。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,550mm×1,645mm×1,730mm |
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ホイールベース | 2,250mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 5MT:1,080kg 4AT:1,090kg |
燃費 | WLTCモード:5MT:15.4km/L WLTCモード:4AT:14.3km/L |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列4気筒 ガソリン1,460cc |
エンジン最高出力 | 75kW(102ps) /6,000rpm |
エンジン最大トルク | 130N・m(13.3kg・m) /4,000rpm |
駆動方式 | 2WD(前2輪駆動)/フルタイム4WD |
トランスミッション | パートタイム4WD |
新車価格 | 4WD・5MT:1,694,000円(消費税抜) 4WD・4AT:1,784,000円(消費税抜) |
■マツダ マツダ2
《画像提供:Response》〈撮影:中野英幸〉マツダ2
マツダ2は、以前デミオと名乗っていましたが、2019年のマイナーチェンジを機にマツダ2に車名が変更されました。初代から2代目までのデミオはコンパクトなワゴン車でしたが、3代目から現在の4代目は、パーソナルなコンパクトハッチバックボディとなっています。
3代目以降のモデルは、主に前席の2人が快適に乗れるようにした車で、一種のクーペのような車に。後席や荷室の容積は決して広くなく、特に丸いボディ形状から荷室は狭い方だといえます。
しかし、4人で乗車することが時々だったり短距離だったりする場合、あるいは荷物を満載する機会ほとんどなければ、これで十分なサイズだといえます。1人や2人乗りの車と考えれば、室内は広く感じられるはずです。
最大の特徴は、コンパクトなサイズにしてはやや大きな1.5リッターガソリンエンジンやディーゼルエンジンの搭載で生まれる余裕ある走りです。今どきうれしいMT車も多くのグレードに設定されています。
なお、特殊なモデルとしてガソリンエンジンには15MBというモデルが設定されており、特に走りを重視したモデルです。この種の車が好きな方にはぴったりの仕様でが、現在は受注停止中で来春受注再開の見込みです。
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 2WD:4,065mm×1,695mm×1,500mm 4WD:4,065mm×1,695mm×1,525mm |
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ホイールベース | 2,570mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 2WD:1,090kg 4WD:1,170kg |
燃費 | WLTCモード:2WD:20.3km/L WLTCモード:4WD:18.1km/L |
エンジン種類 | 宏?湫?4??DOHC16バルブ ガソリン1,496cc |
エンジン最高出力 | 81kW(110ps) /6,000rpm |
エンジン最大トルク | 142N・m(14.5kg・m) /3,500rpm |
駆動方式 | 2WD(FF)/4WD |
トランスミッション | 3要素1段2相形(ロックアップ機構付) |
新車価格 | 2WD:1,371,500円(消費税抜) 4WD:1,571,500円(消費税抜) |
広いだけならミニバンもあるけど、コンパクトカーならではの魅力も!
《画像提供:Response》〈写真撮影:小林岳夫〉トヨタ アクア 新型とヤリスハイブリッドを比較。写真はアクアの4WD(e-Four)と2WD
1996年に発売されたデミオや、2000年に発売されたフィットがもたらした「室内が広いコンパクトカーブーム」は、発展的にトヨタ シエンタやルーミーなどの「コンパクトミニバン」に移行しました。
そのため、「なるべくサイズは小さくて、室内が広いことが重要」という方はコンパクトミニバンを選択するようになり、コンパクトカーで室内の広さを求める方は、むしろ「快適な車内空間を望む」傾向にあるといえます。その点から、日産 ノートやマツダ2は快適さを求めたモデルといえるでしょう。
一方、従来からのファミリーカー的性格を求めるのでしたら、トヨタ パッソ/ダイハツ ブーンやホンダ フィットがあります。流行りの中心のSUVでしたら、ダイハツ ロッキー/トヨタ ライズ/スバル レックスやスズキ ジムニーワイドです。
軽乗用車の質の向上や、ユーザーの上級志向や安価志向などの影響から、やや中途半端な位置づけになってきてしまっているコンパクトカー市場ですが、じっくり選べばまだまだ面白い車種があります。価格と内容のバランス、走りの性能などから、好みの1台を見つけ出してください。