覆面パトカーってどんなもの?2種類ある?
TVのドキュメンタリー番組や刑事ものドラマで見ることの多い覆面パトカーですが、そもそもどういったものか説明できる人は実は多くはありません。
そこで最初に「覆面パトカー」とはどのようなパトカーなのか説明します。
街中でもよく見る、白と黒の二色のものは「制服パトカー」と呼ばれ、基本的に交通の取締活動で使用されます。
一方で、街中で一般車と同じ見た目のパトカーを「覆面パトカー」と呼んでいます。
この覆面パトカーはさらに二種類に分けることができます。
一つは、「機動捜査車両」と呼ばれるものです。
刑事が使うもので、犯人を追いかけたり、現場に向かったりするパトカーです。
わかりやすいもので言うと、刑事ものドラマで見かける一般車と同じ見た目のパトカーです。
もう一つが「交通取り締まり専用覆面パトカー」と呼ばれるものです。
車に乗っていて一般の方がお世話になる可能性があるのが、このパトカーです。
というのも、こちらは交通違反や速度制限を超えている車両を取り締まるのが主な仕事となっていますので、車を運転される人全てが対象になるからです。
今回の記事ではこの「交通取り締まり専用覆面パトカー」について書いていきたいと思います。
覆面パトカーの見分け方
ここではまず覆面パトカーの主な見分け方を説明していきます。
いくつかポイントがありますので、そのポイントごとに項目を分けて説明していきます。
■覆面パトカーには特定の車種が多い!
《写真 ヒコセブン》1/18 トヨタ・クラウン(GRS202)2011警察本部交通部交通覆面車両(銀)
まずはトヨタ クラウンです。
クラウンは、13代目のS20#型や14代目のS21#型がよく使われています。
いわゆる覆面パトカー、正式には交通取締用四輪車に使われるクラウンは、ハイパワーな3.5L V6モデルが使われていると言われています。これは、交通取締りの際にスピートを上げて逃げるクルマを追跡するために、パワーが必要だからと言われています。
《撮影 太宰吉崇》スバル・レガシィ B4
スバル レガシイB4も覆面パトカーとして使われています。ワゴン系が人気のレガシイのなかで、セダンのB4、しかもハイパフォーマンスモデルのターボでボンネットにはエアスクープもついているという、かなり目立つもモデルとなっています。
レガシイB4には、一般的な市販車にはついているリアワイパーが、覆面パトカー使用には無いという特徴があり、覆面パトカーマニアには容易に識別できる、という特徴があります。
トヨタ マークX
トヨタ マークXも覆面パトカーとして多様されています。マークXには、スーパーチャージャー付のハイパワーモデルも覆面パトカーとして導入されているそうで、警察のエンジンパワーに対するこだわりが伝わって来ます。
覆面パトカーは、いずれもセダンモデルが採用されていますが、最近のSUV人気でセダンの販売が落ち込んでいることから、公道で紹介した車種のセダンを見たら、覆面パトカーでじゃじゃいのか?と、逆に目立ってしまうかもしれませんね。
■覆面パトカーのナンバーの特徴
警察は管轄の県内での取り締まりが基本です。
つまり、走行している車が走行地域以外のナンバーをつけているようであれば、覆面パトカーではありません。
例えば、神奈川県や静岡県で「札幌」、「八王子」といったナンバーの車でトヨタ クラウンだとしても覆面パトカーではないのです。
この見分け方は簡単です。
逆を言えば、走行地域とナンバーの地域が一緒でしたら覆面パトカーという可能性はあります。
他には、地名の横の三桁の最初の数字が「8」の車は覆面パトカーの可能性が高いです。
覆面パトカーは以前は特殊改造車扱いになるため、「8」をつけなくてはいけないとされていました。
しかし現在は覆面パトカーが一般車と同じ扱いで「3」や「5」となりました。
そのため「8」じゃないから大丈夫という気持ちではなく、常に注意してください。
「3」や「5」だから大丈夫というのはもう過去の話です。
その他の見分け方 細かい部分に注意してみると意外と沢山の見分け方が
車の車種やナンバー意外の外見での見分け方も載せておきます。
■①バックミラーが二つ存在している。
通常は運転手が確認できればいいので、一つしかバックミラーはつかないです。
しかし、覆面パトカーの場合は運転席側も助手席側も両者が周囲をいつでもチェックして、取り締まることができるようにするために二つつけられています。
■②車の後部にエンブレムがついていない。
覆面パトカーには車体後部に付いているグレード名のエンブレムが無いことが多いようです。
クラウンの場合は、市販されているものは車体後部の右にグレード名のエンブレムがついていますが、覆面パトカー仕様にはついてない事が多いようです。
■③車体がキレイに保たれている。
パトカーをはじめ、警察関係の車、バイクは必ず毎日洗車されています。
なので、汚れている覆面パトカーは存在しないと考えてもらっても過言ではありません。
怪しい車を見つけて、その車がキレイな場合は覆面パトカーかも?と思ったほうがいいかもしれません。
■④車の屋根にパトカーランプ(赤色灯)を収納している凹みがある。
覆面パトカーの屋根には必ずパトカーランプを格納している凹みが存在しています。
ただ、覆面パトカーはリアガラスに濃ゆいスモークフィルムが貼られている事が多いため、実際に識別するのは用意ではありません。
■⑤走行速度や交通ルールをしっかり守って走っている。
基本的に交通違反で取り締まる車がない時、覆面パトカーは走行車線を速度を守って走っています。
三車線の道路では一番左のレーンを走っていることが多いです。
交通違反車を追いかけて、制限速度を超えて走る時は、パトカーランプを付け、緊急走行表示を他の車に示さなくてはいけないというルールがあります。
逆に、ランプを付けていないときは、覆面パトカーといえども一般道の走行ルールに従わないといけません。
そのため、取り締まる車を探すためのパトロール中やそういった車がいない場合は、必ず制限速度を守って走っています。
走行車線をで速度制限を守り、一番左のレーンで走っているトヨタ クラウンやスバル レガシィといったクルマは、覆面パトカーである事もあるため、要注意です。
■⑥専用のアンテナを搭載している
警察の車は無線をのせているので、そのための専用のアンテナを着けています。
そのアンテナは屋根に付いていることが多いので、そういった車は覆面パトカーの可能性が高いかもしれません。
■⑦ヘルメットや帽子を被り、制服を着ている二人組の車
覆面パトカーは二人一組で行動しています。運転手と速度違反を計測する人が別のためです。
また警察官のため、制服を着てヘルメットや帽子を着用しています。
ですので、二人組で横に並んで座っているクラウンやマークXを追い抜くときには、注意したほうが良いかもしれません。
■⑧周囲がおとなしく走っている
高速道路で、周りの車がおとなしく走っていることを感じたことは一度くらいはあると思います。
この場合、先頭を走っているのがトヨタ クラウンやスバル レガシィで覆面パトカーの可能性が高いです。
捕まってしまった場合はどうなるの・・・?
もしも走行中、スピード違反で捕まってしまった場合は超過速度に応じた点数がつき、罰金の支払い、違反金の支払いが課せられます。速度に応じて点数も違反金も異なります。
加点される点数によっては免停~免許取消しになることもあります。
前歴なしでも、一般道路で30㎞以上のスピード違反の場合は一発で免停となります。
ただ、免停になってもすぐその場で運転できないとかではなく、捕まった日はそのまま運転して帰ることができます。
後日送られてくる書類に記載してある運転免許停止処分者講習、あるいは出頭して免許証を預けた日からです。
罰金も一般道路では9,000円~18,000円、高速道路でも9,000~25,000円と速度によって異なります。
ただ、40~50㎞以上は簡易裁判所での罰金決定で10万円ほどになることもあります。
いずれにせよ捕まって良いことは何一つないので注意してください。
まとめ
意外と細かい部分を注意してみれば覆面パトカーを見分けることはできると思います。
特に車種とナンバーだけでもしっかり予防できるはずです。
ただ、見分けられるようになったとしても、交通違反をしてしまっては取り締まられるだけでなく、事故の原因にもなります。
捕まった場合の罰金、違約金の高さにも驚かれたと思いますので、ムリな運転は必ずやめて下さい。
これから特に年末年始に向かって、様々な行事で車を運転する機会は多くなりやすい時期です。
しっかり交通ルールを守り、覆面パトカーのお世話になることなく、快適なカーライフを過ごしていきましょう。
覆面パトカーに関するFAQ
■覆面パトカーって、なに?
パトカーには、いわゆる白黒の特徴的な塗装をしたパトカーと、一般のクルマと同じ外見をしたパトカーの2種類があります。そして、一般のクルマと同じ外見をしたパトカーも、2種類に分けられます。
1つ目は、捜査員が捜査活動のために使うパトカーで、警察では「機動捜査車両」などと呼ばれています。
2つ目が、いわゆる「覆面パトカー」と言われるもので、一般車両に偽装しながら、交通の取締を行います。
■覆面パトカーって、どんな車種があるの?
覆面パトカーでよく使われている車両には、トヨタ クラウンがあります。また、同じトヨタのセダンで、マークXもよく使われているようです。