トヨタ ハイエース 概要・走行性能
■概要・特徴
トヨタのハイエースは、初代が1967年に登場した歴史があり長く親しまれているワンボックスワゴンです。エンジンのパワーや荷室容量の大きいことから、宅配業や送迎バスなどの企業の貨物車、社用車として多く使われています。
また、ロング、スーパーロングとさまざまなタイプがあり、10人乗りで大人数での移動には非常に便利です。2014年にマイナーチェンジし内外装を一新。ほぼすべてのモデルにスライド式のサイドガラスを標準装備し、マルチインフォメーションディスプレイを搭載するなど、これからも愛され続けるように常に進化しています。
■デザイン・ボディーカラー
デザインはマイナーチェンジの際に、エアロスタビライジングフィンを装備し走りを向上させる機能を持たせました。商用車では初の装備で、大したことのない突起のようで空力を安定させる役割を果たすので、操縦安定性に一役買っています。
元々はモータースポーツなどで使われてきた技術ですが、ハイエースにはドアミラー部のほか、リアコンビネーションランプに4連のフィンが装着されています。これにより、車輌回りに生まれる空気の流れに渦を発生させ、車体を左右から押し付ける効果を発揮して操縦安定性を促します。
見た目にもリヤビューのメリハリが増し、機能性を重視したフォルムになっています。カラーは全部で8色。シックな色からツートンまで幅広く用意され、機能性の高いデザインに気品あるボディカラーが非常に映えます。
■エンジンシステム
エンジンは2.7L DOHC Dual VVT-iで高出力と低燃費を両立させたガソリンエンジンです。そして快適なドライブを支えてくれる配慮もしっかりされています。
イージーメンテナンスはエンジン冷却水やウォッシャー液のタンク等をフロント部に内蔵し、これにより液量のチェックや補充などの日常的なメンテナンスが簡単にできるように配慮されています。お仕事などで日々使っていくなかで運転性能の低下や急な故障になどが起きないよう考えられた設計が非常にありがたいです。
■燃費(JC08モード)
ハイエースのガソリンエンジン燃費は最大でGL(2WD)モデルで9.7km/Lです。環境性能・エコカー減税については現状ではあまり貢献できておらずエコカー減税も対象から外れています。
しかし今後は環境性能にも対応していくという開発者の意見があるので、4ナンバーに留まりつつ人にも環境にも優しいハイエースを作り上げていくことでしょう。
トヨタ ハイエース 車内空間
■搭乗人数・室内空間
ハイエースの室内空間は、とても広々としていて運転手も同乗者もゆったりと過ごすことが出来ます。乗り心地に関しては搭乗人数に左右されず、一人でも大人数でも安定した走行性能を発揮してくれます。
走行性能だけでなく便利な機能として、ドアの解錠・施錠は、スマートキーを携帯していればドアハンドルのスイッチを押すだけで解錠・施錠が出来ます。多くの荷物を抱えているときなどは煩わしい操作をしなくてもワンタッチで解錠出来るので非常に助かります。
さらにブレーキを踏みながらエンジンスイッチを押すだけで始動も出来るなど便利な機能がたくさん備わっています。
■シート
ロング、スーパーロングのほかに2/5人乗りのバン、10人乗りのワゴン、そして15人乗りのコミューターのタイプがあるハイエース。シートアレンジもお手の物です。ただでさえ広い空間を乗る人数や荷物によってシートを倒したり跳ね上げることによりさらに広いスペースが作れます。
そして、シートは一見普通のシートに見えますが、座ってみると非常に心地の良い作りになっています。耐久性があり、さらに疲れにくいシートとなっているので、長距離や長期間使用される車としては抜群の作りです。
■快適性能
ハイエースでの移動を快適にする装備がいくつも備わっています。リアのスライドドアにはドアハンドルを軽く引くだけで自動開閉するパワースライドドアを設定しました。スライドドア、バックドアともにイージークローザーにより力をかけずにどなたでも開閉が可能です。
挟み込み防止機能も付いているので、安心してドアの開閉が可能です。
スライドドア開口部寸法は開口幅が1180mm、開口高が1680mm、ステップ高が390mm(2WD)と非常に広く、お子様やお年寄りなどもスムーズに乗り降りが出来るのでこちらも安心です。
■ラゲッジスペース
ラゲージスペースはさすが商用車でよく使われるだけあって非常に広く、荷物の積み下ろしもスムーズに出来ます。さらに最後列スペースアップシートを採用しています。
このため4人掛けの最後列シートをそれぞれのサイド部分にはね上げ格納することにより、ラゲージスペースが格段に広がり、大きな荷物や多くの荷物を大量に載せることが出来るようになります。
お仕事用の車としてはもちろんですが、旅行やキャンプなどプライベートでも大活躍出来るのが長きにわたり人気の理由のひとつかもしれません。
トヨタ ハイエース 運転支援・安全性・装備
■運転支援・運転のしやすさ
速オートマチックトランスミッションは、滑らかな変速フィーリングをもたらすフレックスロックアップと不要なシフトチェンジを低減する登降坂制御付きの電子制御式オートマチックです。マニュアル感覚のシフト操作が出来るシーケンシャルシフトマチックも備えているので自分の運転を楽しみたい人にはこちらの機能を利用すると良いでしょう。
乗り心地を左右するサスペンションは、ダブルウィッシュボーン式のフロントサスペンションと車軸式半楕円板ばね式のリヤサスペンションを採用。優れた操縦安定性と乗り心地を両立していて気持ち良く移動が出来ます。
ビスカスカップリングを採用したセンターデフ方式のフルタイム4WDシステムは駆動力を効率良く配分し、滑りやすい路面での走行をサポートしてくれます。
■安全装備
長距離や長期間の運転に使う事の多いハイエースは安全装備には一層力を入れています。予防安全としては、LEDヘッドランプを採用し、オートレベリング機能により車両姿勢の変化に応じて照射軸を一定に保ち、先行車・対向車への眩惑防止にも配慮します。
そして車外の明るさに応じて自動的にヘッドライトを点灯・消灯し付け忘れを防ぎ事故を防ぎます。また、万が一を想定して衝突安全性能にも配慮してあります。衝突安全ボディを搭載し外からの衝撃を抑えつつ車内にはではエアバッグや3点式リヤシートベルトなど外からも中からも危険から守る配慮がされています。
■試乗記
試乗してみた方からさまざまな感想をいただきました。「インテリアはもはや商用車のイメージではない(高山氏)」「高速巡航時のエンジン回転数が下がり、静粛性にも寄与(高山氏)」
このように以前あったハイエースのイメージがガラリと変わり、商用車としてではなく、自家用車としても使いやすくなっているのではないでしょうか。また、「エアロスタビライジングフィン」(高山氏)を装備することにより静粛性や安定した走りに繋がっていることは間違いないようです。
新しいハイエースを今一度ご自身の手で確かめてみてはいかがでしょうか。