自動運転での活用を想定したシートを体験できる!?アディエント!!!
モーターショーでは、新しい車はもちろんのこと、新たなテクノロジーや、ミライのクルマを垣間見ることができるのも魅力の一つですよね。
今回はそんな、未来を感じさせる車を紹介しています。
世界的な自動車シート・サプライヤーとして知られるアディエントはレベル3~4の自動運転での活用を想定した「AI(アディエント・イノベーション)17デモンストレータ」を開発。
上海モーターショー2017の同社ブースでは、その体験デモンストレーションを開催しました。
■自動運転、気になるインテリアは
オーナーがクルマに近づくとドアが開いてシートが乗りやすい位置にまで回転して出迎える
なんて賢い!!
自動運転車の車内インテリアは、ドライバーと同乗者が運転する以外にも多くの時間を費やす空間としてその内容がきわめて重要ですよね。
アディエントは、自動車がコンピュータで運転する機能を備えれば、乗員はおのずとクルマのシートや車内スペースにこれまでにない多様性を求めるようになってくると話します。
そうした自動運連車向けの車内における革新的ソリューションとして開発されたのが、「AI17デモンストレータ」です。
上海モーターショー2017では実際に乗車して体験できます。
シートは見た目も使用感においてもハイエンドなユーザー向けを想定して開発。4席設けられたシートはフル電動化され、操作は車両側からの情報やスマートフォンを介した操作にスムーズに対応できるようになっていました。
その操作感はまるで飛行機のファーストクラスに座ったかのようなゴージャスさ!!
前席に乗車する際は、オーナーが近づくと自動的ににシートが最大70度まで旋回し、簡単かつスムーズに乗り降りが可能となります。
乗車して自動転モードに入ると、シートは内側に15度旋回して少し向き合うコンバースモードとなり、乗員は運転を気にすることなく車内で親密な対話環境を創り出せるというわけ。
乗員に合わせた安全性や快適性、簡便性に最大限に配慮した「コンフォート・シェル」の採用も大きなポイント。各モードごとに乗員が設定したシート位置を記憶して乗員に最適化し、従来の範囲を超えた乗員へのサポートを実現。
リクライニングの他、ヘッドレストや両側アームレスト、レッグレストなどもシンクロできる仕組み。
後席は最大45度のリクライニングを可能とし、レッグレストはシート下部に収納可能。
また、シート座面は上方へ跳ね上げることが可能で、荷物を収納する際に有効となります。
ヘッドレストもユニークでなんと4方向へ動かすことが可能。電動・マニュアルの双方を備え、乗員にとって最適な心地よさを提供します。
アディエントは全世界33カ国230カ所で自動シートの製造と供給を行う世界的な自動車用シートメーカー。同社製シートは毎年2500万台以上の車両に取り付けられています。
また、同社はレカロも傘下に収めており、中国市場での高級車用パフォーマンスシートの投入計画も発表しています。
今後の展開が楽しみですね。
2016年10月に設立されたアディエント
そもそもアディエントとは、一体何なのでしょうか。
Adient PLCは、2016年10月に設立されました。自動車部品大手のジョンソンコントロールの自動車用シート事業部門が独立したものになります。
上海モーターショー2017で初公開された自動運転車用シートは、自動運転「レベル3」および「レベル4」に対応したもの。
両レベルでは、運転の基本動作の多くが自動で行われます。
そのため、運転席にも、自動運転中にリラックスして着座できるデザインを採用しました。
Adient PLCのリチャード・チュン副社長は、「自動運転技術の進歩に伴い、内装が注目点になってくる。上海モーターショー2017で展示した製品やコンセプトは、自動運転の未来に向かっている」とコメントしています。
日々進化し続けているテクノロジー。
私たちが自然に自動運転の車に乗る日もそう遠くないミライかもしれませんね。