グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードとは
《写真提供:response》《Photo by Tristan Fewings/Getty Images Entertainment/ゲッティイメージズ》 グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード、2019年のテーマはアストンマーティンだった。
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、レース愛好家のリッチモンド公爵主催の、博物館級のクラシックカーたちを集め、実際に走らせて楽しむカーイベントです。毎年、イギリス ウェスト・サセックスにあるグッドウッドで開催され、世界中のモータースポーツファンでにぎわいます。
このカーイベントは、新旧のレーシングカーやスポーツカーがそのフォルムや佇まいだけでなく、エンジン音やスピードを見せ聴かせてくれる点で、世界に類を見ないタイプのイベントです。
主催者のリッチモンド公爵は、南イングランドのサセックス州チチェスターの丘陵地に東京ドーム約950個分の広大な敷地を所有しており、名車たちがこの敷地内を疾走します。
普段は博物館などで大切に展示されている車両たちが、この時期は「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に参加するため博物館では見られなくなるといわれるほど、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」はその名が知られています。
実際ヒルクライムレースでは、F1マシンからヴィンテージカーまでがフルスロットルでタイムを競います。誕生した時代がまったく異なるため、本来であれば同じレースに出てこないであろう車たちが共演する夢の時間です。タイム以外にも、ホイールスピンやドーナツターンなどの妙技で盛り上げてくれます。
ハンドルを握るのは現役バリバリのレーサーから、往年の名ドライバーまでさまざま。このクライムレースに勝者や敗者はおらず、その雄姿とカルチャーを観客が堪能する時間です。今年は、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」のロードレースのDAZNでの配信が予定されており、いろいろな楽しみ方ができるでしょう。
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024の開催概要
《写真提供:response》《photo by Macerati》 マセラティ MC20(グッドウッド2021)
開催展名
Goodwood Festival of Speed 2024
開催日時
2023年7月11日(木)~7月14日(日)
会場
チチェスター郊外 ウエスト・サセックスのグッドウッドハウス周辺
住所
Chichester, West Sussex PO18 0PX, UK
アクセス方法・駐車場
■電車の場合
・チチェスター(Chichester)駅からバスで約15分
■車の場合
・ロンドン ヒースロー空港より車で約1時間40分
・チチェスター(Chichester)駅からバスで約15分
■駐車場
フェスティバル会場の駐車場は無料で、毎日午前6時30分から営業しています。駐車場はすべて草地なのでご注意ください。
なお、どの駐車場も夜間の駐車やキャンプは禁止されています。
主催者
第11代リッチモンド公爵(チャールズ・ゴードン=レノックス氏)
テーマ
Horseless to Hybrid – Revolutions in Power
「Horseless(ホースレス)」とは馬なし馬車の意味で、1894年に「パリ~ルーアン」間を走った世界初の自動車レースから130年を記念したテーマです。
■チケット購入方法
チケットはすべて公式サイトから購入可能です。チケット単体のほか、高級レストランでの食事やヘリコプター飛行、キャンプ用パッケージなどさまざまなオプションチケットがあります。価格も超高額の2,750ポンドまで、さまざまなチケットが用意されています。
■代表例
・Thursday Admission:70ポンド
・Sunday Admission:95ポンド
・Ballroom:912ポンド
・Roving Grandstand:40ポンド
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024出展車両をピックアップ
執筆時点で、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」の展示・出走が分かっている車両をいくつかピックアックします。
■BMW M5
《写真提供:response》《photo by BMW》 BMW M5 新型
BMWは「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」で、新型のBMW M5をワールドプレミアします。M5はラグジュアリークラスのスポーティモデルで約40年の歴史を持ち、「アウディ RS6」や「メルセデス Eクラス」などのライバルとしのぎを削ってきた名車です。
通算7代目となる新型M5は、歴代で初めてパワートレインを電動化したM HYBRIDドライブシステムを搭載し、4.4L V8エンジンと電動モーターの組み合わせです。V8エンジンは最大出力585hp、最大トルク750N・m、電動モーターは最大出力197hp、最大トルク280N・mを発揮します。
■BYD デンツァ D9
《写真提供:response》《photo by DENZA》 デンツァ D9
BYDは「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」で、デンツァブランドの電動ミニバン、「デンツァ D9」をイギリスで初公開します。デンツァは中国のBYDとドイツのメルセデスベンツが共同開発した新エネルギー高級ブランドです。
デンツァ D9は、デザイン、快適性、インテリジェンス、安全性など、全方位で高級機能を備え、ファミリーにもビジネスにも適合した7人乗りEV。「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」では、来場者がデンツァ D9の広々とした内装や最新技術を体験できる展示となります。
■JLR ディフェンダーOCTA
《写真提供:response》《photo by JLR》 ディフェンダー OCTA のプロトタイプ
JLR(ジャガー・ランドローバー)は「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」で、「JLR ディフェンダーOCTA」をヒルクライム出走させます。ディフェンダーの高性能モデルに位置づけられるJLR ディフェンダーOCTAは、直前の2024年7月3(日)(水)にワールドプレミアされる予定で、さっそくその走りを堪能できる機会となります。
OCTAの名称は、ダイヤモンドの八面体形状(octahedron)から来ており、その硬質性や希少性を表現。搭載されたV8ツインターボ+マイルドハイブリッドガソリンエンジンは限りなくパワフルで、6Dダイナミクスエアサスペンションがオンロードでもオフロードでも、快適性や操縦安定性を提供します。
■SUBARU プロジェクト・ミッドナイト
《写真提供:response》《photo by SUBARU》 スバルの新型マシン「プロジェクト・ミッドナイト」
SUBARU(スバル)は「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」で、「プロジェクト・ミッドナイト」と呼ばれる新型マシンを初めて公開します。すでにプロジェクト・ミッドナイトのティザー写真は公開されていますが、全容がお披露目となるのは初めてです。
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」では、過去4度ラリークロスチャンピオンになり、スバル・モータースポーツUSAのドライバーでもあるスコット・スピードが参加予定。プロジェクト・ミッドナイトと呼ばれる新型マシンでヒルクライムを疾走する予定になっています。
■アストンマーティン バリアント
《写真提供:response》《photo by ASTON MARTIN》 アストンマーティン・バリアント
アストンマーティンは「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」で、新型スポーツカー「アストンマーティン バリアント」の実車を世界で初めて公開します。バリアントは、アストンマーティン・アラムコ・F1のドライバーであるフェルナンド・アロンソの依頼で誕生した特別モデル。
最高出力は745ps、最大トルクは753N・mで、V12エンジンと6速マニュアル・トランスミッションを搭載するほか、カーボンセラミックブレーキも標準装備しています。さらに大幅な重量削減が実施され、マグネシウム製トルクチューブや軽量マグネシウムホイールを使用。公道走行が可能な設定ながら、サーキットでの活躍を強く意識した仕上がりになっています。
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023の様子
映像でも、そのスピードやエンジンサウンドが迫ってくるよう。その場にいたら…興奮冷めやらぬこと間違いなしです。
まとめ
《写真提供:response》グッドウッド名物のヒルクライムに挑むプジョー208 T16パイクスピーク
今回は「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」について、開催概要や出展される予定の車たちをまとめました。
博物館級の名車たちが集まり、その走りで魅了する、世界でも稀なモーターイベントです。実際に足を運べたら最高ですが、DAZNなどでリアルタイム観戦するだけでも名車たちのスピードとエンジンサウンドを味わえて鳥肌ものでしょう。
ぜひ「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024」をチェックしてみてください。