シカゴオートショーとは?
《写真提供:response》original 【シカゴモーターショー05】マイバッハより広い後席、ダッジ ラム
シカゴオートショーは、全米最大級のオートショーで、ニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐアメリカ第三の巨大都市シカゴで開催されることからその名前が付けられています。
シカゴは、広いアメリカのほぼ中央に位置する地の利があり、各種コンベンションや産業見本市が開催されることで有名です。都市人口も多く、交通の要衝でもあることから、シカゴオートショーはアメリカで開かれる数あるオートショーのなかでも、もっとも集客力があるオートショーとされています。
シカゴオートショーの始まりは1901年で、日本の元号でいうと明治34年になり、このオートショーがいかに長い歴史と伝統をもつかが分かるでしょう。1935年以降は自動車関連製品にも出展のすそ野が広げられ、ショーの拡大を続けてきました。
アメリカ国内のオートショーは総じて事業者向けなことが多いですが、シカゴオートショーは一般コンシューマー層も主なターゲットとしており、訴求力のあるイベントといえます。2007年からは国際自動車工業連合会(OICA)認定の国際オートショーとなり、さらなる飛躍を遂げています。
たとえばシカゴオートショー2017では、最新モデルや新型車の発表はもとより、レーシングカーや貴重な旧車両コレクションなども展示され、幅広いニーズを意識したイベントになっていました。さらに、毎年のシカゴオートショーを楽しみにできるよう、イベントは前年度のコンセプトと被らないよう企画されており、評価されています。
シカゴオートショー2024の開催概要
《写真提供:response》《photo by SUBARU》 スバル・クロストレック 新型の「スポーツ」(シカゴモーターショー2023)
開催展名
2024 CHICAGO AUTO SHOW
開催日時
2024年2月10日(土)~2024年2月19日(月)
・2月10日(土) 10:00~21:00
・2月11日(日) 10:00~18:00
・2月12日(月)~2月18日(日) 10:00~21:00
・2月19日(月) 10:00~20:00
会場
McCormick Place
住所:2301 S Martin Luther King Dr, Chicago, IL 60616 アメリカ合衆国
主催者
Chicago Automobile Trade Association(CATA)
出展対象品目
各種自動車:エコノミー、クロスオーバー、コンセプト、コンバーチブル、スポーツ・ユーティリティ、スポーツカー、スポーティークーペ、スーパーカー、セダン、ディーゼル、ハイブリッド、ピックアップ、ミニバン、ラグジュアリー、ワゴン、電気自動車
開催周期
毎年
■チケット購入方法
シカゴオートショー2024のチケットは、公式サイトから事前購入が可能です。また、一般公開の日に「McComick Place」のチケットブースでも購入できます。
注意点は、会場となる「McComick Place」がキャッシュレス施設なところ。支払いはクレジットカードとデビットカードのみで、現金での購入はできません。なお、チケットブースはショー終了の1時間前まで開いています。
チケット価格
・大人:17ドル
・シニア(62歳以上):12ドル
・子ども(4歳~12歳まで):12ドル
※3歳以下のお子さまは有料の大人が同伴する場合、入場無料です。ただし、家族会員のみとなります。
シカゴオートショー2024の展示車両情報
《写真提供:response》4台が展示されたレクサスLFA(シカゴモーターショー12)
シカゴオートショー2024の展示メーカーと展示車両を完全網羅。展示予定車両はタイプ別に紹介します。
■展示メーカー一覧
・ACURA
・BMW
・BUICK
・CADILLAC
・CHEVROLET
・FORD
・GMC
・HONDA
・HYUNDAI
・KIA
・LEXUS
・LUCID
・MAZDA
・NISSAN
・SUBARU
・TOYOTA
・VOLKSWAGEN
■展示予定車両
・コンセプトカー
・コンバーチブルカー
・クロスオーバー
・ディーゼル
・エコノミーカー
・電気自動車
・ハッチバックタイプ
・ハイブリッドカー
・ラグジュアリーカー
・ミニバン
・ピックアップトラック
・セダンタイプ
・SUV
・スポーティクーペ
・スーパーカー
・バンタイプ
・ワゴンタイプ
シカゴオートショー2023で注目を集めた車種を紹介!
《写真提供:response》《photo by Chicago Auto Show》 トヨタ・グランドハイランダー
前回の開催となったシカゴオートショー2023で注目を集めた車種を5台、紹介いたします。
■ジープ ラングラー ルビコン(Jeep Wrangler Rubicon)
《写真提供:response》《photo by Jeep》 ジープ・ラングラー・ルビコン 392 の「20thアニバーサリー・エディション」(シカゴモーターショー2023)
ステランティスN.V.傘下のジープは、シカゴモーターショー2023において、オフロードSUV「ラングラー ルビコン」の20thアニバーサリーエディションを初公開しました。
「ルビコン」は世界でもっとも過酷なオフロードコースといわれる「ルビコントレイル」にその名が由来しているハードモデルで、より濃厚なジープらしさを味わいたい方におすすめです。シカゴモーターショー2023では誕生から20年となったのを記念して、新しい7スロットグリルやトリプルフープグリルガードを備えた20thアニバーサリーエディションがお披露目となりました。
なお、20thアニバーサリーエディションは、強烈なパワーを誇る「ルビコン392」グレードも選択可能。パワートレインは「392」の由来ともなっている6.4L V型8気筒ガソリンエンジンを搭載し、最大出力470hp、最大トルクは65kgmを発生させます。
■トヨタ グランドハイランダー(Toyota Grand Highlander)
《写真提供:response》《photo by Toyota》 トヨタ・グランドハイランダー
トヨタ自動車の北米法人トヨタモーターノースアメリカは、新型SUVの「グランドハイランダー」を発表し、シカゴモーターショー2023で初公開しました。
これまで北米市場では、3列シートのミドルクラスSUV「ハイランダー」がラインナップされてきましたが、新たに公開された「グランドハイランダー」はさらに居住性をアップ。ハイランダーと同じく3列シートを装備し、上級グレードの2列目シートはキャプテンタイプを選べます。そしてボディ拡大の恩恵から、3列目シートの快適性と荷室容量が向上しています。
パワートレインには「ハイブリッドMAX」と呼ばれる最新のハイブリッドシステムを設定し、2.4L 直列4気筒ガソリンターボエンジンに、フロントアクスルとリアアクスルにそれぞれ1基のモーターの組み合わせを選択できます。
■クライスラー 300C(Chrysler 300C)
《写真提供:response》《photo by Chrysler》 クライスラー 300C の2023年モデル
前述のジープグランドと同じくステランティスN.V.傘下のクライスラーは、上級セダン「300C」をシカゴモーターショー2023に出展しました。
クライスラー300シリーズの源流は、1955年に発売を開始した「クライスラー・300レターシリーズ」で、パワフルなエンジンとグラマラスなボディフォルムで高い人気を誇りましたが、時代の流れとともにいったん生産終了。しかし1999年にクライスラー300シリーズとして復活し、2011年にはフルモデルチェンジして2代目300が登場。そのタイミングで、本革シートや20インチホイールを備えたラグジュアリーグレードに「300C」という名称が与えられました。
こうした長い歴史を持つ300シリーズも、今回出展された「300C」が最終モデルとなり、およそ70年に及ぶクライスラーの大型セダンの歴史に幕を下ろすこととなります。2023年モデルの300Cも、クライスラーエンジン最大の特徴ともいえる6.4L V型8気筒ガソリン「HEMI」エンジンを搭載し、最後の雄姿を見せてくれています。
■ダッジ チャージャー・デイトナ SRT コンセプト(Dodge Charger Daytona SRT Concept)
《写真提供:response》《photo by Dodge》 ダッジ・チャージャー・デイトナ SRT コンセプト
ダッジブランドは、コンセプトカー「チャージャー・デイトナ SRT コンセプト」をシカゴモーターショー2023に出展しました。
ダッジブランドが誇るマッスルカー「チャージャー」に高性能なEVを搭載させ、排出ガスゼロを目指したコンセプトカーで、近年のEV人気やEVへのシフトを見据えたモデルです。
ダッジブランドの主力を担うチャレンジャーとチャージャーは近々生産終了となる予定で、このコンセプトカーは代わりにデビューするEVマッスルカーという位置づけのようです。
■ヒュンデ アイオニック6(Hyundai Ioniq 6)
《写真提供:response》《photo by Hyundai》 ヒョンデ・アイオニック 6 (米国仕様)
ヒョンデ(旧呼称:ヒュンダイ)はシカゴモーターショー2023において、EVの4ドア新型クーペ「アイオニック6」のアメリカ仕様車を出展しました。
これは日本市場にも導入されている「アイオニック5」の後継モデルで、流線形でスポーティなシルエットを持つ4ドアクーペです。
ボンネットからルーフを経由し、リアエンドまで続く流線形状はデザインとしての魅力だけでなく、Cd値(前面空気抵抗)にも貢献し、航続走行距離の拡大を後押しします。
■スバル クロストレック(SUBARU CROSSTREK SPORTS)
《写真提供:response》《photo by SUBARU》 スバル・クロストレック 新型の「スポーツ」
スバルの北米部門であるスバルオブアメリカは、小型SUV「クロストレック スポーツ」をシカゴモーターショー2023で初公開しました。
アノダイズドイエローのアクセントが前後バンパーやボディサイドに配され、通常のクロストレックとは違った印象を与えるスポーツモデルです。アメリカだけで発売される予定で、日本仕様にはない2.5L 水平対向4気筒エンジンを搭載。最大出力は182hp、最大トルクは24.6kgmで、トランスミッションはスバル独自のオートマトランスミッションである「リニアトロニックCVT」が採用されています。
また、新世代アイサイトを標準装備し、高い安全性を提供。視野角は従来モデルと比べて約2倍に拡大しているほか、画像認識ソフトや制御ソフトの改良で、より高い精度の認識を可能にしています。
■フォルクスワーゲン アトラス(Volkswagen Atlas)
《写真提供:response》《photo by VW》 フォルクスワーゲン・アトラス 改良新型
フォルクスワーゲンはシカゴモーターショー2023において、大型SUV「アトラス」の改良型となる2024年仕様を初公開しました。
アトラスは北米市場を念頭に開発された大型SUVで、比較的リーズナブルな価格帯ながら、3列シートの7人乗りで、フォルクスワーゲンが北米市場で販売している車両で最大の大きさを誇ります。ヨーロッパ市場や日本市場では販売されていません。
改良された新型アトラスは、新しいフロントデザインを採用し、ワイドなフロントグリルにヘッドランプの配光を最適化する「アダプティブ・フロントライティング・システム(AFS)」を装備。インテリア類も大幅にグレードアップされています。
シカゴオートショー2023の様子
こちらの動画は、「シカゴオートショー2023」の様子です。
全編英語の音声解説ですが、実際に各社ブースや注目車種を触りながらの映像なので、非常に分かりやすいでしょう。会場のリアルな雰囲気も楽しめます。
まとめ
《写真提供:response》《photo by Alfa Romeo》 アルファロメオ・トナーレ・プラグインハイブリッド Q4
今回は「シカゴオートショー2024」の開催概要や、どのような特徴のあるイベントなのかをまとめました。
120年以上の歴史を持つ伝統的なオートショーでありながら、参加者を飽きさせることのない多様性と工夫が凝らされています。全米最大級のオートショーにふさわしい内容になること間違いなしですので、ぜひチェックしてみてください。