トヨタ シエンタなら、デカすぎ・高い・つまんないを一気に解消!
《画像提供:Response 》トヨタ シエンタ(改良前モデル)
少子高齢化、核家族化… 家族のあり方の変化が著しい現代ではあるものの、それでも変わらないことは、ミニバンは家族で使うのにぴったりということではないでしょうか。
大人数で乗れるから、家族揃って移動できるだけでなく、お子さまのお友達と家族ぐるみでお出かけしたり、帰省先でおじいちゃんおばあちゃんも乗せてお出かけしたりなど、ミニバンならではの使い勝手が輝くシーンは数え切れないほどあることでしょう。
でも、大人数が乗れるだけあってミニバンはボディサイズが大きくなりがちですし、そしてサイズが大きくなると価格も上がりがち。近年では押し出しの利く高級ミニバンが一大ブームとなってはいますが、その車両価格を確認するとちょっと驚いてしまうほどお高めですよね。
そんな難点を解消してくれるのが、ミニバンのニーズを満たしつつ、お値段は控えめ、それでいて商用バンのような味気なさも解消してくれる夢のような存在、今回ご紹介していくトヨタ シエンタです。
両側スライドドアに3列シートを備えた立派なミニバンながら5ナンバーサイズに抑えられたボディは、オリジナリティと遊び心あふれる愛嬌のあるスタイル。これなら、世のパパ、ママ、キッズまで全員が幸せになれる、トータルパッケージミニバンかもしれませんよ。
■人気のアルヴェル、本当にあんな大空間は常に必要?
トヨタ アルファード
停まっているだけでも存在感のある大柄なボディが印象的な、トヨタの大型ミニバン、アルファードとヴェルファイア。先行き不安定な現代にあって、高価格帯の車種としては驚異的な販売の伸びを見せていることでも話題です。
威圧的なルックスだけでなく、インテリアの高級感も備わっていますし、価格帯は確かに高めですが、高い人気を理由に下取り価格も高値安定しており、それによって残価設定型プランでは意外とお求めやすくもなる点も人気の一因のようですが、そもそもここまで大柄なミニバンが必要なシーンはそう多くないのではないでしょうか。
ミニバンの乗車定員をマックスに乗せる機会はそこまでなく、大抵はドライバー1人、せめて乗員が1〜2人くらいが利用シーンとして多いのでは。そうなると、アルヴェルのような大型ミニバンは、もはや空気ばかりを運んでいるようなものに思えてきて、無駄も感じられます。
アルヴェルはボディが大きい分エンジンも大きく、燃費もシエンタより悪めですし、税金も高めになります。アルヴェルを運転しているとなんとなく誇らしい気分になってしまうことも事実ですが、生活に合わせた上手なダウンサイジングとして、シエンタのようなサイズがちょうどいいのではないでしょうか。
■こちらも人気のトールワゴン、でも3列目は失いたくない!
スズキ ソリオ
シエンタのようなミニ3列シート車との競合も激しいのが、普通車のトールワゴンスタイルでしょう。スズキ ソリオが流行を生み出したこのジャンルは、今や多数のメーカーがラインナップしており激戦区となっています。
実際、全高を高めにとっているトールワゴンは、ヘタなミニバンを凌ぐ室内高を持つこともあり、3列シートを装備しない分荷室も広々で価格も安くなっており、魅力的ですよね。
しかし、先ほどは乗車定員マックスで乗ることは稀ではないかとしたものの、3列目シートがあるとないとでは大違い。普段3列目を格納して5人乗り車として使う間はトールワゴンの方がユーティリティ性が高い場面もありそうですが、いざ6人、7人で乗る機会が来た場合、トールワゴンでは一度に移動できません。
そんな機会はなかなか無いから、いざというときはレンタカーで、などと割り切ることもできるかもしれませんが、シエンタのようなミニバンを選んでおけばしなくても済む苦労ともいえます。やっぱりミニバンにしておいた方が便利だったかも、と後悔をしないで済むよう、利用シーンをよく見極めて選びたいところですね。
シエンタならではの魅力はここだ!
■視線を奪う、モダンなエクステリアデザイン!
トヨタ シエンタ イメージスケッチ
まるで隈取を思わせるような、ヘッドライトとテールライトから伸びるラインが印象的なシエンタ。そんな特徴的なディテールを備えながらも奇抜でなく、どこか欧州の車のようなまとまりを感じさせる高度なデザインは、ファミリーカーとはいえ車に夢を諦めたくない方にこそぴったりの遊び心が感じられます。
デザインモチーフは高機能な「トレッキングシューズ」というシエンタは、確かにスポーティな印象も感じられます。近年では高機能なスポーツ用品を日常のファッションに取り入れる方も多く、シエンタもそのような多様な使い方にマッチしたデザインといえるでしょう。
また、ミニバンらしからぬ低重心なデザインもシエンタの魅力。もう少しサイズの大きな5ナンバーミニバンでは「ハコ」感が強いものも多いのですが、シエンタは車体の低い位置にデザインのアクセントがあるので、どっしりと構えたような印象がスポーティさに貢献していますね。
■アレンジ力だけじゃない!楽しくなるインテリア
《画像提供:Response 》トヨタ シエンタ インテリア
シートが3列あることから、あっちを格納して、こっちを倒してと、様々な使い方が実現できるシートアレンジの豊富さは、シエンタだけでなくミニバン全体の大きな魅力。
そこにシエンタは、エクステリア譲りの遊び心のあるインテリアでも差をつけます。
精悍なブラックや明るいフロマージュなどバリエーションも豊富なインテリアカラーだけでなく、アクセントでオレンジの鮮やかさが品よく配されていたり、ダッシュボードが大胆にうねる造形になっていたりと、ただの実用車に留まらない個性が感じられます。
もちろん、ミニバンらしく使い勝手は抜群。スイッチ類も手が届きやすいところに設置されていますので、誰が運転しても、誰が乗っても、安心の使いやすさも備わっています。
■乗り降りもくつろぎも、使い勝手がよすぎる低床フロア
トヨタ シエンタ 福祉車両
なんと地上から330mmという低い乗り込み口もシエンタの大きな魅力のひとつで、お子さまでもひとりで乗れてしまいそう。持ちやすいグリップもさまざまな場所に設置されており、ご年配の方の乗り降りにも低床フロアが役立ちます。
室内高は1,280mmと余裕なので、乗り込んだ後の車内での移動も楽々です。
さらに乗り降り時だけでなく、車内でのくつろぎにも低床フロアが大活躍。シートがフロアに対して程よい高さに設定されているので、しっかり腰掛けて座れる、落ち着きの乗車姿勢を取ることができます。
通常ラインナップとして用意されている福祉車両でもこの構造が役立っており、シエンタならあらゆる人の快適が実現できることがわかりますね。
■ガソリンもハイブリッドもミニバントップ級の低燃費
《画像提供:Response 》トヨタ シエンタ インテリア
WLTCモードでガソリン車は最高17.0km/L、ハイブリッド車は最高22.8km/Lという低燃費もうれしいポイントで、これはミニバントップレベルの低燃費となっています。
特にハイブリッド車では、1.5リッターガソリンエンジンにモーターが加わることでより一層パンチのある加速が可能。それでいて普段は静粛性が高く、いいことづくめですね。
ガソリン車もCVTによってパワーを効率よく伝達できるので、1.5リッターエンジンで元気よく走ることができます。乗車定員が多くなっても、ガソリン車もハイブリッド車もしっかりと加速することができます。
■トヨタの安全装備がしっかり備わる安心感!
《画像提供:Response 》トヨタ シエンタ
ご家族を乗せる機会も多いミニバンだからこそ絶対に重要視したいポイントは、安全性能でしょう。
シエンタでは、廉価グレードのX以外でトヨタセーフティセンスを標準装備。Xであってもリーズナブルな価格でメーカーオプション設定されていますので、どのグレードを選んでも安心の予防安全装備を備えることができそうです。
トップグレードのGクエロであっても、サイドエアバッグ・カーテンシールドエアバッグが標準装備とならない点はややマイナスではありますが、トップグレード限定ではなく全グレードでオプション設定されている点はうれしいところ。
激安車では一番高いグレードでしかカーテンエアバッグが選べなかったりするので、幅広く選択できるシエンタでは、ぜひ選んでおきたいオプションですね。
トヨタ シエンタのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,260mm×1,695mm×1,675mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,750mm | |
最大乗車定員 | 7名 | |
車両重量 | 1,380kg | |
燃費 | WLTCモード:22.8km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ガソリンハイブリッド 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 54kW(74PS)/4,800rpm | |
エンジン最大トルク | 111N・m(11.3kgf・m)/3,600-4,400rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 45kW(61PS) | |
モーター最大トルク | 169N・m(17.2kgf・m) | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 電気式無段変速機 | |
新車価格 | 2,345,455円(消費税込) |
3列がいらないなら、使い勝手爆上げの「ファンベース」はいかが?
《画像提供:Response 》トヨタ シエンタ ファンベース アクセサリー装着車
低床のフロアを活かし、さらにユーティリティ性能を向上させたのが、2列シート仕様のシエンタ「ファンベース」。改良によってファンベースのグレード展開が増えたこともあり、さらに選びやすさが増しています。
標準仕様のシエンタは3列目シートが床下収納できる点がポイントで、格納時には荷室幅がしっかりとれる点が魅力なのですが、シエンタ ファンベースではそんな3列目シートを取り払ってしまうことで、使い勝手の幅がさらに広がっています。
《画像提供:Response 》トヨタ シエンタ ファンベース シートアレンジ例
ファンベース最大のポイントは、荷室長が2m以上も確保できるフラットラゲージモードかもしれません。2・3列目シートを格納した時にどうしても段差ができてしまう3列シート仕様と違い、2列目シートから荷室までフラットな空間が確保できるファンベースなら、車中泊にもぴったり。
フラットラゲージモードでも車内高の余裕からしっかりした高さが確保されていますので、自転車を積んだり、長さのあるサーフボードなどの荷物を積んだりと、利用シーンがさらに広がります。
トヨタ シエンタ、ライバルと比べてどうだ?
ホンダ フリード クロスター
やはりシエンタ最大のライバルは、ホンダのフリードでしょう。ほぼ同等のボディサイズに3列シートを備える点も共通ですし、シエンタ ファンベースと同じ2列シート仕様のフリード+の設定があるなど、使い勝手では甲乙つけ難い印象もあります。
差があるポイントとしては、3列目シートの格納方法が大きいかもしれません。シエンタが床下に収納するのに対し、フリードは左右へ跳ね上げるタイプ。荷室高が取れるのはフリードのタイプですが、収納にやや力が必要な場合もあり、実際に実車でぜひ試していただきたいところです。
また、フリードにはSUV風味のアクティブなエクステリアを持つ「クロスター」が設定されているのもポイント。シエンタにも海外仕様ではクロスオーバーグレードがデビューしていますので、日本へも導入してもらいたいところですね。
【2021年最新】トヨタ シエンタの新車・中古車価格まとめ
《画像提供:Response 》トヨタ シエンタ(改良前モデル)
2021年3月現在、シエンタは「X」「G」「Gクエロ」の3グレードがあり、3列シート仕様と2列シートのファンベース、ガソリン車とハイブリッド車、7人乗りと6人乗りがラインナップされているので、全部で15通りのバリエーションがあります。
税抜新車価格帯では、最も廉価なのはファンベースXのガソリン車で164.5万円、最も高価なのはGクエロ ハイブリッドの約234.5万円となっています。
全体的に100〜200万円台で収まってくれるのは、魅力の数々を考えるとかなりの高コスパだといえるでしょう。
トヨタ シエンタ モデリスタパーツ
また2021年3月現在の中古車は、先代モデルと現行モデルを合わせて4,500台あまりの在庫が確認でき、驚くほどの在庫の豊富さでは無いものの選びやすさもある印象です。
現行モデルに限ると、税込中古車本体価格平均は155.8万円となっており、もはや軽スーパーハイトワゴンの新車価格と同等の価格帯にまで下がってきていますね。
それでいて3列シートと普通車の余裕がありますので、やはりファミリーにぴったりな車となっています。
まとめ
《画像提供:Response 》トヨタ シエンタ(改良前モデル)
トヨタ シエンタの魅力をお伝えしてきました。
シエンタという名前はスペイン語で「7」を表すシエテと、英語で「楽しませる」を表すエンターテインを組み合わせたものなのだとか。その名の通りに7人全員を楽しませてくれる、ファミリー満足度の高いシエンタにぴったりの名前ですね。
初代モデルでも丸目でユニークな印象でしたが、現行の2代目はさらに進んだアヴァンギャルドさがうれしいところ。きっとご家族でのお出かけのいい思い出をいくつも作ってくれることでしょう。