マツダ デミオとは?
マツダ2
一昔前まで普通車と言えばセダンスタイルのものが一般的でした。しかし、近年ではハッチバックタイプのモデルが主流になりつつあります。そんなハッチバックモデルの人気が高まるきっかけのひとつとなったのがコンパクトカーの台頭です。
90年代から2000年代にかけて多くのメーカーがコンパクトサイズのハッチバックを数多く発売し、それぞれのメーカーの代名詞的なモデルへと成長していきました。トヨタで言えばヴィッツ(現ヤリス)、ホンダであればフィット、日産であればマーチ、スズキであればスイフトなどがそんなモデルにあたります。
もちろん、マツダも90年代にコンパクトハッチバックを市場に投入しました。それがデミオです。発売から何度かのモデルチェンジを繰り返し、マツダを代表する人気モデルに成長したデミオ。今回はそんなデミオがどんな車なのか、その魅力や価格などについても詳しくご紹介します。
■長年にわたって愛されるコンパクトカー
デミオの誕生は、1996年まで遡ります。この初代モデルはコンパクトサイズで非常に実用性が高いことから、一般ユーザーはもちろんのこと営業車などとしても幅広い層の支持を集めました。その後、スタイルが大きく変更されたのが2007年のフルモデルチェンジです。
3代目にあたるモデルで、現行モデルにかなり近いスタイリッシュなデザインへと変更されました。以前のモデルは車内スペースの広さなど実用性を重視して設計されていましたが、この3代目モデルからは欧州などで人気を集めているコンパクトハッチバックへと路線変更が行われたのです。
当時、他社のコンパクトハッチバックはよりサイズアップしていくという傾向の中、デミオのみがよりコンパクト化したことで大きな話題を呼びました。これには賛否両論がありましたが、結果として世界的に高い人気を集めるヒットモデルとなりました。
このように大きな変化があったものの、デミオは90年代から現在でも愛され続けているロングセラーコンパクトカーなのです。
そんなデミオに2019年、新たに大きな変化がありました。
■デミオからマツダ2へ
2019年、デミオはマツダ2へと名称が改められました。モデルそのものが消滅したわけではありませんが、20年以上愛され続けたデミオという名称はなくなったのです。もともとマツダ2という名称はヨーロッパ市場などで使われていたもので、日本市場でも名称が統一されることになりました。
一見すると、長年にわたって日本市場で愛されたデミオという名称を変更するとなればデメリットの方が大きく感じられるかもしれません。しかしこの変更には、マツダのブランド名を強めたいという想いが込められています。
モデル名ではなくブランド名を強調することによって、「モデルではなくブランドによって選ばれるメーカーになりたい」というコンセプトのもとで今回の大きな変更が行われたのです。
■高級感溢れるエクステリア
ここからはデミオの魅力をご紹介します。初代や2代目モデルでは実用性重視のミニバン的な色合いが強かったことから、高級感を意識したデザインは採用されていませんでした。
しかし3代目以降のモデルからコンセプトが変更され、高級感あるエクステリアが採用されるようになりました。現行モデルであるマツダ2では、上位モデルにあたるマツダ3(旧・アクセラ)やマツダ6(旧・アテンザ)にもひけをとらない高級感あるエクステリアに仕上げられるようになっています。
■クラスを超えた上質なインテリア
近年のマツダ車はクラスを問わずインテリアにも力を入れています。それはマツダ2も例外ではありません。立ち位置としてはコンパクトカーであり、比較的廉価なモデルにあたりますが、クラスを超えた上質なインテリアが採用されています。
上位モデルと共通するデザインで高級感があり、他メーカーの同クラスモデルと比較してもインテリアの質感は非常に上質なものとなっています。
普段使いならマツダ2?それとも軽?
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コンパクトカーにすべきか軽自動車にすべきかで悩んでいるという方も多いようです。実際にマツダ2は普通車とはいえコンパクトなサイズにまとめられていますので、軽自動車と比較されるケースも少なくありません。
そこで、ここではマツダ2と軽自動車をさまざまな角度から比較していきます。
■維持費なら軽に軍配
まずはコストの面です。維持費を考えるのであれば税金などが安価な分、軽自動車の方が有利になります。また、もともと軽自動車は排気量が小さい分だけ燃費性能が高いものが多い傾向にありますが、近年ではハイブリッドを採用したモデルも増えており、さらに燃費が向上しています。
そのためガソリン代などのランニングコストの面でも、軽自動車の方が有利なケースが多いでしょう。しかし、購入費用に関してはそれほど大きな差がありません。かつては普通車よりも軽自動車の方が安価なケースがほとんどでしたが、現在ではプレミアムグレードの軽自動車が増えたこともあって、コンパクトカーとの価格差はほとんどなくなっています。
また中古市場などにおいては軽自動車の人気が高いことから、マツダ2などのコンパクトカーの方が安いケースもあります。
■走行性能でマツダ2が圧倒
どの軽自動車と比較するのかにもよりますが、走行性能の面ではエンジンの排気量が大きい分だけマツダ2の方が有利でしょう。特にマツダ2は軽量なボディを採用していますので、よりパワフルでキビキビとした走行が可能です。
また車高も低く、空力性能の点においても近年主流となっているハイトワゴンタイプの軽よりも優れていると言えます。
■ロングドライブの快適性は?
ロングドライブの快適性においてもマツダ2の方がやや有利でしょう。やはり高速道路などにおける走行もとても安定していますし、パワー的にも余裕があります。
車内空間の広さに関しては近年の軽自動車もマツダ2などのコンパクトカーに負けていませんが、シートの質感や静寂性などの面においてはやはり普通車の方が有利なケースが多いでしょう。特にマツダ2はインテリアの質感が高く車内の快適性が高いこともあって、軽自動車より有利な可能性が高いと言えます。
■街乗りしやすいのはどっち?
街乗り性能においてはほぼ互角であると考えていいでしょう。小回りが利くという点は軽自動車のメリットのひとつです。しかしマツダ2もサイズがコンパクトなのみでなく、かなり小回りが利きます。また停車や発進にもそれぞれ強いため、街乗りはどちらも快適です。
ただし近年主流になっているハイトワゴンタイプの場合、使用できない立体駐車場もありますので注意が必要です。それに対してマツダ2は車高が低いことから、ほとんどの駐車場に対応することができます。
マツダ デミオ(マツダ2)の価格
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ここではマツダ2の新車価格や中古市場価格についてご紹介します。自動車購入の予算について悩んでいる方は参考にしてみてください。
■デミオ(マツダ2)の新車価格
マツダ2もマツダの他のモデルと同様に、ガソリンエンジンモデルとディーゼルエンジンモデルが展開されています。ただ、現在は名称がマツダ2へと変更されていますので、マツダ2の新車価格をご紹介します。
ガソリンエンジンモデルのベースグレードは2WDで1,326,500円(税抜)、4WDは1,516,500円(税抜)です。ディーゼルエンジンモデルは2WDで1,730,000円(税抜、)4WDは1,920,000円(税抜)です。
※新車価格は公式サイトより。(2021年3月調べ)
ガソリンモデルとディーゼルモデルでは、価格にかなりの開きがあります。ガソリンエンジンモデルはベースグレードとはいえ、税抜きで130万円台とかなりのお買い得感があります。現行モデルの質感の高さや走行性能などを考えると、かなりのコストパフォーマンスであると言えるでしょう。
■デミオ(マツダ2)の中古市場価格
デミオ(マツダ2)は歴史の長いモデルだけあって、中古車市場にもかなりの台数が出回っています。価格帯も幅広く、現行モデルに近いスタイルに変更された3代目以降のモデルでも、20万円前後から程度の良いものが購入可能です。
さすがにマツダ2に名称が変更されて以降のモデルは、新しいこともあって価格は高めです。しかしデミオ時代のモデルであれば高年式のものが安価で販売されているケースもありますので、かなりお買い得感があります。
■おすすめのグレードは?
デミオ(マツダ2)の中古車は、グレードよりも状態によって価格差が左右されがちです。なので、グレードよりも「どの世代のモデルを選ぶのか」が重要となります。3代目モデルから現在のスタイルにかなり近くなりましたが、すでに発売から10年以上が経過していますので、状態をしっかりと確認する必要があります。
より状態がいいモデルを求めるのであれば、4代目以降の世代のモデルがおすすめです。
またディーゼルエンジンモデルは人気が高いことから、その分だけ価格も高めになりがちです。そのため、コスパ重視で考えるのであればガソリンエンジンモデルを選ぶと良いでしょう。
まとめ
マツダ2
デミオは、90年代から20年以上にわたってマツダを代表するコンパクトカーとして愛され続けてきたモデルです。2019年以降はモデル名がマツダ2へと変更されましたが、名前は変わってもコンセプトは受け継がれており、正統に進化し続けているモデルでもあります。
またコストパフォーマンスにも優れたモデルとなっていますので、できるだけ安く、魅力的なコンパクトカーが欲しいという方にもおすすめです。