暑さや日焼けに効率的対策!「カーフィルム」で快適車内
ジリジリとした日差しや寒々とした冷気、どちらも運転中はできるだけ感じたくないもの。しかし、窓を閉めていても、夏場は直射日光の紫外線や赤外線などを、冬場は外気の冷たさが車内に伝わってしまいます。
これまでは車内のプライバシーを確保する性能が重視されてきたカーフィルムも、紫外線・赤外線対策や遮熱性能も合わせて重視されることが増えてきており、暑い夏や寒い冬も愛車で快適にドライブできる室内環境の構築に大いに役立っています。
後部座席の同乗者や荷物を守るだけでなく、色味の薄いカーフィルムではフロントガラスやフロントドアガラスなどに施工がしやすいものも登場していますので、ぜひチェックしてみてください。
■純正でプライバシーガラスの車にも、カーフィルムで対策強化
カーフィルム 施工イメージ
国産車では、プライバシーガラス仕様のリヤドアガラスやリヤガラスが標準装備という車も少なくありません。そのような車にお乗りの方でも、純正プライバシーガラスはスモークが薄めで車内が見えやすいことを気にされる方や、純正プライバシーガラスの紫外線・赤外線カット性能や遮熱性能に不満を持っている方もいるでしょう。
そんな場合は、カーフィルムを追加施工することで、理想の性能をさらに追求することが可能。スモーク度合いをより強めたり、色合いはそのままクリア仕様の遮熱フィルムを施工したりと、希望に合わせてさまざまなカーフィルムを選択できます。
当然、純正でプライバシーガラスでない車でも、カーフィルムを施工することによる効果は抜群。快適性が大きく向上しますし、エアコンの効きが改善されたりする場合もあるので、ドライブの楽しさも増しそうです。
カーフィルムって自分で貼れる?車種専用カット済みフィルムも
《画像提供:Response 》カーフィルム施工 イメージ
カーフィルムは、スマートフォンなどの保護フィルムなどよりもかなり面積の広い自動車のガラスに施工することになりますので、素人がきちんと施工できるのか不安に感じている方も多いかもしれません。
実際、汚れやシワなく完璧な仕上がりのフィルム施工は、慣れていないと難しいところもあり、フィルム施工はプロにおまかせするという方も少なくありません。
しかし、カーフィルムはオートバックスやイエローハットのようなカー用品店などでも手軽に購入ができますし、施工用の道具などもリーズナブルな価格で手に入れることができますので、1、2回は失敗するつもりでチャレンジしてみると、愛車への愛着もより増すかもしれませんね。
スマートフォンなどの保護フィルム貼り付けとカーフィルムの施工で大きく異なるのは、カーフィルムは施工時に施工剤や洗剤などを入れた水をたっぷりスプレーし、細かな位置を調整しながら、気泡をヘラで追い出しながら貼り付けていくというところ。そのため、作業終了後も乾燥させる時間が必要となります。
また、大きく湾曲したようなガラスでは難易度が一気に上昇します。車種専用の形状にカット済みの状態で販売されているカーフィルムなどもありますので、うまく活用することで慣れていない方でも挑戦しやすくなるでしょう。
■違法改造はNG!気をつけておきたい車の窓関連の法律
《画像提供:Response 》フロントガラス交換 イメージ
カーフィルムの施工で気をつけておきたいのは、フロントガラスとフロントドアガラスへ貼り付けることのできるカーフィルムは、非常に厳格に規制されているという点です。
道路運送車両の保安基準や保安基準の細目を定める告示などで、運転席よりも前のガラスに関しては、フィルムを施工した状態で透明かつ可視光線透過率が70%以上である必要があることが定められています。
第29条
(中略)
3 自動車(被牽引自動車を除く。)の前面ガラス及び側面ガラス(告示で定める部分を除 く。)は、運転者の視野を妨げないものとして、ひずみ、可視光線の透過率等に関し告示 で定める基準に適合するものでなければならない。
4 前項に規定する窓ガラスには、次に掲げるもの以外のものが装着され、貼り付けられ、 塗装され、又は刻印されていてはならない。
(中略)
六 前各号に掲げるもののほか、運転者の視野の確保に支障がないものとして告示で定
めるもの
第195条
(中略)
5 窓ガラスへの装着、貼り付け、塗装又は刻印に関し、保安基準第29条第4項第6号の告 示で定めるものは、次の各号に掲げるものとする。
(中略)
六 装着され、貼り付けられ、又は塗装された状態において、透明であるもの。この場
合において、運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分にあっ
ては可視光線透過率が70%以上であることが確保できるもの
70%といわれても、どの程度の透明度なのかイメージがつきにくいですが、近年標準装備されることも多い紫外線や赤外線カット仕様のフロントガラスでは、純正状態でも70%少々の透過率しかないこともあるそう。かなり透明度の高いカーフィルムであっても、フィルム施工後にガラスの可視光線透過率が70%を下回ってしまった場合は、保安基準に違反してしまうことになります。
保安基準に違反していると車検に通らなくなるほか、あまりに濃いスモークがフロントガラスなどに貼られていると不正改造車として検挙される可能性もあります。
フロントガラスなどにフィルムを施工したい場合は、これらの基準を満たすかどうかを確認する必要があるので、個人での施工は難しい面もあります。カー用品店や、カーフィルム専門店などで相談してみるのが安心でしょう。
一方、リアドアガラスやリアクオーターガラス、リアガラスなどには制限がなく、濃いスモークどころか真っ黒で透過しないフィルムを貼り付けることも可能です。そのため、DIYでのカーフィルム施工は、これらのガラスへの貼り付けがポピュラーとなっています。
【2023年】カーフィルムおすすめ10選
■ペルシード ミニバン1台分 HCフィルム ダークスモーク PFHW212
標準的なフィルム単体よりもややお値段が高めな分、ミニバンのサイドウィンドウとリヤウィンドウをまとめて施工が可能な2種類のフィルムがセットとなっているこちらの商品。
フィルムの施工時に必須のゴムヘラとプラスチックヘラも付属するなど、これさえ買っておけば準備OKという点が嬉しいですね。
肝心のフィルムはダークスモーク色で、紫外線カット率は約99%、赤外線カット率は約18%。ハードコートフィルム仕様となっており、施工時や施工後も傷に強く、仕上がりが長持ちしてくれそうです。
■ペルシード 貼り易い赤外線カットHCフィルム CL PFD2005
クリアタイプとなるこちらの商品は、スモークフィルムよりもさりげなくカーフィルムを利用することができます。純正でプライバシーガラス仕様となっている車などへの追加施工もおすすめですね。
クリア仕様ながら断熱フィルムとなっており、紫外線は約91%カット、赤外線は約60%カットと性能は十分。日焼け防止だけでなく、夏場の熱気や冬の冷気の大幅カットが期待できます。
ハードコート仕様なので、DIY施工でも擦り傷が目立たないクリアな仕上がりが期待できそう。フィルムのサイズは、サイドガラス約2枚分となる55cm×2m巻です。
■ペルシード 透けないフィルム BK PXV2070
可視光線透過率0%と文字通り「透けない」、ゼロブラックカラーのフィルムです。スモークタイプのように車外から車内が見えないだけではなく、車内から外も見ることができない特殊な仕上がりです。
普段使いの車にはなかなか施工しにくい商品ではありますが、盗難や車上荒らし対策として抜群の効果を発揮してくれそうです。透過率0%だけあって紫外線・赤外線は共に約100%カットとなっているので、本来の使い方ではないものの、ご自宅の本棚近くの窓などの日差しが気になる場所に施工したという例も見られました。
フィルムサイズは、リヤガラス約1枚分の20cm×5m巻となっています。
■槌屋ヤック 極厚ハードコートフィルム リア用 スーパースモーク FA-32
20cm×6m巻と、フィルムサイズが大きめなこちらの商品は、可視光線透過率11%と強めのスモークで、紫外線カット率は99%と日焼け対策にもぴったりです。
フィルム厚さが自社比で2倍という極厚フィルムによって、施工のしやすさも定評があります。曲面的なリヤウィンドウなどにも、コシがあるフィルムで貼りやすいとの声も聞かれました。
ハードコーティングフィルムとなっており、施工時や施工後に傷がつきにくい仕上がりです。施工時に必須のスキージ(ヘラ)が付属する点も良心的ですね。
■槌屋ヤック ハードコートフィルム シルバー FH-15
車内からは外は見えるのに、車外から車内は見えないマジックミラー仕様の商品です。可視光線透過率は16%、紫外線カット率は98%と、日差しの眩しさとともに紫外線も反射してくれます。
高品質なポリエステルフィルムにハードコート加工がされており、傷に強くなっています。ミラー仕上げなだけに追求したい、シワや傷のないスムーズな仕上がりをDIYでも実現しやすくなっています。
フィルムサイズは50cm×1.5m巻となっており、この商品にも施工時に必須のスキージが付属します。
■ミラリード スーパーポリメッシュフィルム MS-452
一般的なフィルムよりも施工が簡単な点がうれしいのがこちらのメッシュフィルムです。水無しで気泡残りのない貼り付けが可能なポリエステルメッシュフィルムで、施工時にシワになりにくく、施工後もほつれにくくなっています。
紫外線や赤外線の大幅なカットは期待できませんが、直射日光を効率的にカットしてくれるので、まぶしさがありません。フィルムサイズは50cm×2m巻となっています。
注意が必要なのは、開閉式のガラスへ貼り付けると、開閉時にめくれたり剥がれたりするおそれがある点です。また、GPS信号などの感度が低下する場合もあるとのこと。これらの点を理解して、上手に活用したいですね。
■Braintec スパッタゴールド80 10-NSN80GD
銀をスパッタコーティングしてあることで遮熱性能に優れた商品です。銀のコーティング面の耐久性が気になるところですが、耐傷ハードコートが表面に施されているので、施工の際も安心ですね。
フィルムの色は「超微淡ゴールド」となっており、光の加減で淡くゴールドに輝くので高級感が感じられます。紫外線遮蔽率99%と日焼け対策にもぴったりで、赤外線カットや遮熱性能も備わっており、カーフィルムとして文句のない商品となっています。
フィルム単体での可視光線透過率は80%となっており、施工するガラスの仕様によっても最終的な透過率が異なるため、「車検対応」と謳われているわけではありませんが、フロントガラスやフロントドアガラスに施工されている例もあるようです。販売は幅1mで長さが1m単位の切り売りとなっており、無駄なく注文できます。
■Braintec IR透明断熱88 10-IR-88CL
クリア仕様ながら紫外線カットと断熱性能を実現した商品です。紫外線遮蔽率は99%、赤外線(2330nm)遮蔽率は66.0%と、施工後も自然な見た目ながら直射日光による日焼け対策に効果的です。
可視光線透過率が88%と高めなので、色付きのフロントガラスなどへの施工にも向いています。透明なので、視界を妨げることもなく、施工後も違和感なく車を運転できる点もポイントですね。
耐傷ハードコートが表面に施されているほか、熱成形にも対応など、高度な貼り付け技術にも対応できるフィルムだけあって、施工はやや難易度が高めという声も聞かれます。販売サイズは、幅1mもしくは50cmで、長さ1m単位の切り売りか、規定長さから選択する形です。
■Braintec ファンキーゴースト プリズム99 10-PR99FUNKY
発色の強さが話題のファンキーゴースト色となるこちらの商品。光の当たる角度に応じて、ブロンズ系からパープル系、ターコイズグリーン系と、色味がどんどん変化していきます。
ミラータイプのスポーツサングラスを思わせるその輝きはインパクト抜群でありつつ、紫外線遮蔽率は99%と、カーフィルムで重視したい性能はしっかり確保されています。
可視光線透過率は非公表となっており、保安基準に適合するかどうかは実車施工後にしっかりと確認が必要です。より多くの車種での保安基準適合が見込める、ブルー系の反射が特徴的なプリズム97もラインナップされていますので、そちらも検討してみると良いでしょう。
■kinder Fluff 車用サンシェード KF2 Car-Shade
こちらは、車の窓へ気軽に取り付け・取り外しができるサンシェードタイプの商品です。フィルム部はメッシュ状になっており、サッと貼り付けて直射日光を遮ることができるだけでなく、UV-AとUV-Bともに99%以上のカット率で紫外線対策にもなります。
静電気力によって窓に取り付けるので、直射日光で劣化しがちな吸盤の寿命を気にしたりすることなく利用が可能。使わない時は折りたたんで収納ポーチにしまえる点も便利です。
透明タイプが2枚と、より遮光性能に優れた半透明タイプが2枚の計4枚セットなので、使いたいところにどんどん使えますね。商品画像ではフロントドアガラスに取り付けていますが、走行中は使用せず、停車中や駐車中に使用するようにしましょう。
まとめ
《画像提供:Response 》カーフィルム施工 イメージ
カーフィルムの効果や使用の際の注意点とおすすめ商品10選を紹介しました。
最高気温が連日更新されたり、猛暑日が続いたりと異常な暑さが続く近年。車内熱中症防止の対策として、プライバシー性の向上策として、カーフィルムの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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よくある質問
■カーフィルムを貼るメリットってなに?
カーフィルムを施工することで得られるメリットとしては、主にスモークフィルムなどでの車内のプライバシーの保護がイメージされやすいですが、紫外線や赤外線カット機能のあるフィルムも多いほか、万が一の事故発生時などにガラス破片の飛散を抑制できるといった効果も期待できます。
■カーフィルムって自分でも貼り付けできるの?
DIY作業としては難易度が高めとなり、うまく貼り付けられなかったという声も聞かれますが、初心者向けに取り付けグッズのセットなども販売されており、ご自分で施工にチャレンジしてみることもできます。作業の際は、保安基準などにしっかり適合するかどうかに注意が必要です。