スライドドアの軽自動車はスーパーハイト・ハイト・キャブワゴンの3タイプ
スライドドアの軽自動車は、背の高さとエンジンの位置で3つのタイプに分かれます。
車種がいちばん多いのは、全高(車の高さ)が1.75〜1.83mほどあるスーパーハイトワゴンです。ハイトワゴンはそれより10cm以上低く、そのぶん見た目がすっきりしています。キャブワゴンはエンジンを前席の下に置いた箱形の車で、軽貨物のバンを乗用車に仕立て直したものです。
| タイプ | 主な車種 | 全高の目安 | 向く使い方 |
|---|---|---|---|
| スーパーハイトワゴン | N-BOX、スペーシア、タント、ルークス、eKスペース、デリカミニ、BYD RACCO | 1.75〜1.83m | 子どもの乗せ降ろし、車内での着替え、ベビーカーの積み込み |
| ハイトワゴン | ムーヴ、ムーヴ キャンバス、ワゴンR スマイル | 1.6m台 | 1〜2人での買い物や通勤、背の高さを抑えたい人 |
| キャブワゴン | エブリイワゴン | 1.9m台 | 自転車やアウトドア用品など大きな荷物の積み込み |
全高はメーカーの主要諸元の値で、2WDと4WD、ルーフレールの有無で少し変わります。
スライドドアの軽自動車の3タイプ
スライドドアの軽自動車はメーカー6社から13車種
新車で買えるスライドドア付きの軽乗用車は、ホンダ、スズキ、ダイハツ、日産、三菱、BYDの6社の13車種です。カスタムなど同じシリーズは1車種として数え、ほかのメーカーが作った車を自社の名前で売る車は含めていません。
電動スライドドアはボタンやリモコンで開け閉めできるドアで、右ハンドルの日本の車では「左」が助手席側になります。ターボはエンジンに空気を多く送り込んで力を高める仕組み、4WDは4つの車輪すべてで走る方式です。燃費は各車種で最も良いグレードの値で、市街地・郊外・高速道路の走り方を組み合わせた国の測り方(WLTC)で測っています。
| メーカー | 車名 | 価格(税込) | 電動スライドドア | ターボ | 4WD | 燃費(WLTC) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ホンダ | N-BOX(CUSTOM・JOYを含む) | 176万8,800〜 | 左は全車、右は上位タイプで標準 | あり | あり | 21.6km/L |
| スズキ | スペーシア(カスタムを含む) | 153万0,100〜 | Gはなし、カスタム GSは左、ほかは両側 | あり | あり | 25.1km/L |
| スズキ | スペーシア ギア | 195万2,500〜 | 全車両側 | あり | あり | 23.9km/L |
| スズキ | ワゴンR スマイル | 148万9,400〜 | Gはなし、HYBRID Sは左、HYBRID Xは両側 | なし | あり | 25.1km/L |
| スズキ | エブリイワゴン | 201万9,600〜 | PZターボは左、PZターボスペシャルは両側 | 全車 | あり | 15.1km/L |
| ダイハツ | タント(カスタムを含む) | 149万6,000〜 | Lはなし、X・Xターボは左(右はオプション)、ほかは両側 | あり | あり | 22.6km/L |
| ダイハツ | タント ファンクロス | 182万0,500〜 | 全車両側 | あり | あり | 21.7km/L |
| ダイハツ | ムーヴ | 136万9,500〜 | Lはなし、G・Xは左(右はオプション)、RSは両側 | RSのみ | あり | 22.6km/L |
| ダイハツ | ムーヴ キャンバス | 164万4,500〜 | 全車両側 | あり | あり | 22.9km/L |
| 日産 | ルークス | 167万2,000〜 | Sはなし、Xは左(両側はオプション)、ハイウェイスター・AUTECH LINEは両側 | あり | あり | 21.0km/L |
| 三菱 | eKスペース | 174万9,000〜 | Mはなし、Gは左 | なし | あり | 21.0km/L |
| 三菱 | デリカミニ | 196万4,600〜 | T・Gは左、Premium系は両側 | あり | あり | 21.0km/L |
| BYD | RACCO(電気自動車) | 214万5,000〜 | 全車両側 | — | なし | 一充電で210〜320km |
※2026年10月調査時点
全グレードで両側が電動なのは、スペーシア ギア、タント ファンクロス、ムーヴ キャンバス、BYD RACCOの4車種です。ほかの車種にも両側が電動のグレードはありますが、左だけのグレードや電動のドアがないグレードもあるので、見積もりの前に装備を確かめましょう。
スライドドアの軽自動車で一番安いのはムーヴとステラの136万9,500円
スライドドアの軽自動車で最も安いのは、ダイハツ ムーヴと、中身が同じスバル ステラの136万9,500円です。150万円前後までなら、ワゴンR スマイル、タント、スペーシアも手が届きます。
表は、OEM車を除く13車種を最も安いグレードの価格順に並べた上位6台です。
| 車名 | 最も安いグレード | 価格(税込) | そのグレードの電動スライドドア |
|---|---|---|---|
| ダイハツ ムーヴ | L(2WD) | 136万9,500円 | なし |
| スズキ ワゴンR スマイル | G(2WD) | 148万9,400円 | なし |
| ダイハツ タント | L(2WD) | 149万6,000円 | なし |
| スズキ スペーシア | HYBRID G(2WD) | 153万0,100円 | なし |
| ダイハツ ムーヴ キャンバス | X(2WD) | 164万4,500円 | 両側 |
| 日産 ルークス | S(2WD) | 167万2,000円 | なし |
※価格は消費税込みのメーカー希望小売価格で、オプションや保険料、消費税以外の税金、登録の費用は含みません。
表の6台のうち、最も安いグレードで電動スライドドアが付くのはムーヴ キャンバスだけです。ほかの5台は手で開け閉めするドアなので、電動のドアが欲しいなら、電動が付くグレードの価格と比べましょう。
スライドドアの軽自動車の主な10車種はドアの装備と燃費が違う
同じスライドドアの軽でも、電動ドアが全車に付く車、柱のない大きな入り口を持つ車、燃費が25km/Lを超える車と、10車種それぞれに強みがあります。
■ホンダ N-BOX|左の電動スライドドアが全車標準
《画像提供:Response》《写真提供 ホンダ》 ホンダ『N-BOX』改良新型
N-BOXは、どのタイプを選んでも左の電動スライドドアが付く軽自動車です。右側は、CUSTOMターボやJOY BLACK STYLEなどの上位タイプで標準になり、N-BOXやCUSTOMなどはメーカーオプションで付けられます。
2023年10月に3代目になり、2026年7月にマイナーモデルチェンジを受けました。アウトドア向けのN-BOX JOYや、車いすのまま乗れるスロープ仕様も選べます。
■スズキ スペーシア|全車マイルドハイブリッドで燃費25.1km/L
《画像提供:Response》《写真提供 スズキ》 スズキ スペーシア ハイブリッドX(オフブルーメタリック ソフトベージュ2トーンルーフ)
スペーシアは全車がマイルドハイブリッドで、発進や加速のときに小さなモーターがエンジンを手伝います。燃費は最も良いグレードで25.1km/Lと、ワゴンR スマイルに並んで一覧のトップです。
最も安いHYBRID Gには電動スライドドアが付きません。HYBRID XとカスタムのXS・XSターボは両側が電動で、カスタム GSは左だけです。
■スズキ スペーシア ギア|アウトドア風の見た目で両側電動が標準
《画像提供:Response》《写真提供 スズキ》 スズキ スペーシアギア 新型
スペーシア ギアは、スペーシアをもとにアウトドア風の外観に仕立てた車種で、2024年9月に新型になりました。両側の電動スライドドアが全車に付くので、ドアの装備でグレードを迷う必要はありません。価格は195万2,500円からで、ターボ付きも選べます。
■ダイハツ タント|柱のない大きな入り口のミラクルオープンドア
《画像提供:Response》《撮影 宮崎壮人》 ダイハツ タント ミラクルオープンドア
タントの特長は、助手席側の前後のドアの間に柱がないミラクルオープンドアです。前のドアとスライドドアを両方開けると入り口が大きく広がり、子どもを抱っこしたまま乗り込みやすくなります。
2026年8月に一部改良を受けました。SUV風の外観にしたタント ファンクロスもあり、こちらは両側の電動スライドドアが付きます。
■ダイハツ ムーヴ|スライドドアになった新型が136万円台から
《画像提供:Response》《写真提供 ダイハツ工業》 ダイハツ ムーヴ 新型(RS)
ムーヴは、2025年6月の新型でシリーズ初のスライドドアになったハイトワゴンです。スライドドアの軽自動車では最も安い136万9,500円から買えます。
全高はタントより10cm低い1,655mmです。G・Xは左の電動スライドドアが標準で、右側も5万5,000円のパックで追加でき、RSなら両側とも電動になります。
■ダイハツ ムーヴ キャンバス|丸みのあるデザインで燃費22.9km/L
《画像提供:Response》《写真提供 ダイハツ工業》 ダイハツ・ムーヴ キャンバスのストライプスG
ムーヴ キャンバスは、丸みのある外観が特長のハイトワゴンで、燃費は最も良いグレードで22.9km/Lです。両側の電動スライドドアはXを含む全グレードに付き、G・Gターボにはキーを持って近づくと予約したドアが自動で開く機能も備わっています。
■日産 ルークス|スライドドアの開口幅は650mm
《画像提供:Response》《写真撮影 宮崎壮人》 日産 ルークス 新型のツートーン仕様(ハイウェイスター)
ルークスは、2025年10月に新型が出たスーパーハイトワゴンで、後ろのスライドドアの開口幅は650mmです。ハイウェイスターとAUTECH LINEは両側が電動で、Xは左が電動、両側はメーカーオプションになります。
最も安いSは電動スライドドアが付かないので、Xとの価格の差を見て選ぶと決めやすいでしょう。
■三菱 デリカミニ|SUV風の外観で室内長は2,315mm
《画像提供:Response》《写真撮影 宮崎壮人》 三菱 デリカミニ 新型
デリカミニは、2025年10月に新型になったSUV風のスーパーハイトワゴンで、室内の長さは2,315mmです。ターボと4WDを組み合わせたグレードも用意されています。
T・Gは左が電動で、Premiumの付くグレードは両側とも電動です。同じ時期に新型になったeKスペースは、デリカミニと室内の長さが同じで、174万9,000円から買えます。
■スズキ エブリイワゴン|全車ターボのキャブワゴン
《画像提供:Response》《写真提供 スズキ》 スズキ エブリイワゴン PZターボスペシャル
エブリイワゴンは、軽バンのエブリイをもとにした乗用車で、全車がターボエンジンです。箱形の車体なので、自転車やキャンプ用品のような大きな荷物も積み込めます。
PZターボスペシャルは両側、PZターボは左の電動スライドドアが標準です。燃費は15.1km/Lで、スーパーハイトワゴンより5〜10km/Lほど低くなります。
■BYD RACCO|両側電動スライドドアの軽の電気自動車
《画像提供:Response》《写真撮影 宮崎壮人》 BYD RACCO(ラッコ)
RACCOは、中国のBYDが日本の軽自動車の規格に合わせて作った電気自動車で、2026年7月28日に発売されました。両側の電動スライドドアが全グレードに付きます。
一充電で走れる距離は、RACCO 200が210km、300 Plusと300 Premiumが320kmです。家で充電できるか、よく走る距離が足りるかを先に確かめましょう。
気になる車種が見つかったら、新車だけでなく中古車も比べると、予算に合う1台を選びやすくなります。
マツダ・スバルなどは同じスライドドア軽を別の名前で6車種販売
マツダ、スバル、日産、三菱は、スズキやダイハツが作ったスライドドアの軽を、自社の名前で6車種売っています。ほかのメーカーが作った車を自社の車として売るこの仕組みがOEMです。
| 販売するメーカー | 車名 | もとになった車 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| マツダ | フレアワゴン(タフスタイル・カスタムスタイルを含む) | スズキ スペーシア/スペーシア ギア | 154万1,100〜240万0,200円 |
| マツダ | スクラムワゴン | スズキ エブリイワゴン | 204万8,200〜227万5,900円 |
| 日産 | クリッパー リオ | スズキ エブリイワゴン | 213万5,100円〜 |
| 三菱 | タウンボックス | スズキ エブリイワゴン | 213万4,000〜236万1,700円 |
| スバル | シフォン(シフォン トライを含む) | ダイハツ タント/タント ファンクロス | 149万6,000〜217万8,000円 |
| スバル | ステラ | ダイハツ ムーヴ | 136万9,500〜207万3,500円 |
もとの車と見た目や中身はほぼ同じでも、グレードの名前や装備の組み合わせ、価格は販売するメーカーで変わります。近くの販売店や、付き合いのあるメーカーで選びたいときの候補にしましょう。
仕事にも使える軽バンもスライドドア付き
荷物を積むための軽バンも、後ろの席はスライドドアです。ホンダ N-VAN、スズキ スペーシア ベース・エブリイ、ダイハツ アトレー・ハイゼット カーゴ、三菱 ミニキャブ バンなどがあり、電気自動車のe-ハイゼット カーゴやN-VAN e:も選べます。
これらの軽バンは軽貨物(商用の軽自動車)で、ナンバープレートの区分が軽乗用車とは別です。軽自動車税は軽乗用車の半分以下ですが、後ろの席が簡素な車や、2人乗りが基本の車もあります。家族を乗せる機会が多いなら、後ろの席の座り心地を実車で確かめておきましょう。
スライドドアの軽自動車は電動ドアの側と4WD・ターボで選ぶ
タイプを決めたら、電動ドアの側、雪道を走るかどうか、高速道路を走る頻度の3つで候補を絞り込みましょう。
■電動スライドドアの側はグレードで確かめる
同じ車種でも、電動のドアが両側か、左だけか、付かないかはグレードで分かれます。子どもを歩道側から乗せるなら左だけでも足りますが、駐車場で運転席側から荷物を出し入れするなら両側が便利です。右側をメーカーオプションで追加できる車種もあるので、見積もりで価格の差を確かめましょう。
■雪の多い地域ではスライドドアの軽も4WDを選ぶ
雪道の坂道で発進しやすいのは4WDです。一覧の車種は、BYD RACCO以外は4WDを選べます。4WDでも止まるまでの距離は短くならないので、冬用タイヤも用意しておきましょう。
■高速道路をよく使う人にはターボ車が向く
軽自動車のエンジンは660ccで、背の高いスライドドアの車は車体も重くなります。高速道路の合流や、家族を乗せた坂道で力強さが欲しいなら、ターボ付きのグレードを試乗で比べてみてください。
■スライドドアの軽の背の高さは荷物と駐車場で決める
ベビーカーを畳まずに積んだり、車内で子どもを着替えさせたりするなら、背の高いスーパーハイトワゴンが向きます。立体駐車場をよく使うなら、全高が駐車場の制限に収まるかを、2WDと4WDの違いも含めて確かめておきましょう。
予算を抑えたいなら、中古のスライドドアの軽自動車も候補になります。
スライドドアの車にこだわらず軽自動車全体から選ぶなら、こちらも参考にしてください。
【2026年】軽自動車おすすめ人気ランキングTOP10!選び方やメリットを徹底解説 | カーナリズム
https://matome.response.jp/articles/6887生活の足としてだけでなく、メインカーとしても十分に使える性能を持った「軽自動車」。「そろそろ車の買い替え時期だけれど、どの車種を選べばいいのかわからない」「維持費を抑えたいけれど、安っぽい車には乗りたくない」このようにお悩みの方も多いのではないでしょうか。この記事では、おすすめの軽自動車をランキング形式で紹介。あわせて、軽自動車を選ぶ際に絶対に押さえておきたいポイントや、知っておくべきメリット・デメリット、そして賢い買い方まで徹底解説します。
スライドドアの軽自動車に関するよくある質問
■一番安いスライドドアの軽自動車は?
ダイハツ ムーヴのL(2WD)で、136万9,500円です。中身が同じスバル ステラも、この価格から選べます。
■両側電動スライドドアが全車に付く軽自動車は?
スズキ スペーシア ギア、ダイハツ タント ファンクロス・ムーヴ キャンバス、BYD RACCOの4車種です。N-BOXやスペーシアなどもグレードによって両側を電動にできますが、eKスペースには両側電動の設定がなく、Gの左だけが電動になります。
■4WDのスライドドア軽自動車は?
一覧の13車種のうち、BYD RACCO以外の12車種で4WDを選べます。雪の多い地域では、4WDと冬用タイヤを組み合わせましょう。
■スライドドアの軽自動車に電気自動車はある?
乗用車ならBYD RACCOで、両側の電動スライドドア付きです。荷物を積む軽バンなら、ダイハツ e-ハイゼット カーゴ・e-アトレーや、ホンダ N-VAN e:、スズキ e エブリイも選べます。
■スライドドアの軽自動車は何人乗れる?
軽自動車の乗車定員は4人までで、スライドドアの軽乗用車も4人乗りです。5人以上で乗る機会があるなら、スライドドアの付いたコンパクトなミニバンも比べてみてください。
まとめ:スライドドアの軽自動車はタイプを決めて電動ドアの側で比べる
スライドドアの軽自動車は、背の高いスーパーハイトワゴン、背を抑えたハイトワゴン、荷物を多く積めるキャブワゴンの3タイプです。最も安いのはムーヴとステラの136万9,500円からで、電動スライドドアが両側か左だけかはグレードで変わります。
子どもの乗せ降ろしが中心ならスーパーハイトワゴン、価格を抑えたいならハイトワゴンから候補を挙げ、見積もりでは電動ドアの側と4WD・ターボの有無まで比べてみてください。
新車の納期や予算が合わないときは、中古車も合わせて探してもらう方法があります。
雨の日の乗せ降ろしも、狭い駐車場での乗り降りも、スライドドアがあるだけでぐっと楽になります。毎日の使い方を思い浮かべながら、気になる車種の電動ドアを販売店で開け閉めしてみてはいかがでしょう。


