液体金属を思わせる造形と、運転に集中する室内。次世代のアルファらしさを凝縮
《画像提供:Response》《photo by Alfa Romeo》 アルファロメオ クオーレロッソ(Cuorerosso)
アルファロメオは2026年10月12日、パリモーターショーでコンセプトカー「クオーレロッソ」を世界初公開しました。全長4.7mの2+2クーペに、ブランドを象徴する赤とスポーティな造形を凝縮した一台です。
これは特定の市販車を先行公開するものではなく、ブランドがこれから大切にする価値を示す提案。アルファロメオは、余分なものを取り去って美しさと機能を結びつけるという考え方を、車体全体へ落とし込んでいます。
外観は、ひとつの塊から削り出したような連続した面が特徴です。光によって赤から黒に近い濃淡へ変わる「リキッド・インク・レッド」が、液体金属を思わせる表情を生み出しました。細かな線を増やすのではなく、面そのものの張りで存在感を見せています。
《画像提供:Response》《photo by Alfa Romeo》 アルファロメオ クオーレロッソ(Cuorerosso)
フロントには、盾形グリル「スクデット」と伝統的な3分割の構成を現代的に解釈したデザインを採用。後方は、すっぱりと切り落としたような「コーダ・トロンカ」の形状で引き締めています。
低く流れるクーペの姿に対し、ドアは前後が向かい合って開く観音開き式。リアウインドウにもスクデットの形を取り入れ、ホイールでは往年の電話のダイヤルを思わせるモチーフを再解釈しました。歴史的な意匠をそのまま貼り付けず、各部の形として組み直しているのが見どころです。
《画像提供:Response》《photo by Alfa Romeo》 アルファロメオ クオーレロッソ(Cuorerosso)
インテリアは、1967年の「33ストラダーレ」などに着想を得た軽やかなダッシュボードが軸。メーターは運転への集中度に応じて表示を絞り込む構想で、中央の操作系はデジタルと物理的な操作を組み合わせています。画面の数を競うよりも、ドライバーとクルマの関係を中心に据えた設計です。
素材にはポルトローナ・フラウのヌバックや再生レザーを使用。ヨットレースのルナ・ロッサとの協業から着想した軽量素材も取り入れ、伝統的な仕立てと新たな素材づかいを重ねました。
パワートレインについては、EVや複数のハイブリッド方式に対応する将来の方向性を示しています。2.9リッターV6フルハイブリッドとQ4四輪駆動の組み合わせも構想されていますが、市販仕様が決まったという発表ではありません。
時代とともに動力源や素材が変わっても、中心にあるのは運転する人の感情。クオーレロッソに込められた考え方が次のモデルへどう受け継がれるのか、今後の展開に注目したいところです。


