【今さら聞きにくい…】カーシェアリングとは?
カーシェアリングとは事業者がサービスに登録した会員に車を貸し出す仕組みです。レンタカーでは事業所があり、店舗スタッフと対面で車を貸し借りします。
カーシェアリングでは車はステーションと呼ばれる駐車場などにあり、スマホやPCを通じて予約を行いICカードを車にかざすことで貸し借りが可能です。
いつでも好きなタイミングで、短時間から気軽に借りられることから特に車の維持費が高い首都圏を中心にサービスが発展しています。
昨年2017年5月8日に交通エコロジーモビリティ財団によって発表された、「わが国のカーシェアリング車両台数と会員数の推移」では2017年3月の調査で国内のカーシェアリングサービスの会員数が100万人を超えています。
カーシェアリング 主要5社の料金/時間、車種を一覧で紹介
まずはじめに、カーシェアリング主要5社「タイムズ」「カレコ」「オリックス」「カリテコ」「アースカー」の会員数やステーション数(駐車場)、利用ができる車種をご紹介します。
※情報は2018年4月13日日現在の情報です。利用ができる車種は最寄りのステーションによって異なるためご注意ください。
■タイムズカープラス
サービス | 車両ステーション | 車両台数 | 会員数 |
---|---|---|---|
タイムズカープラス | 9,091 | 17,492 | 783,282 |
タイムズカープラスは、パーク24グループのタイムズ24株式会社が運営するカーシェアリングサービスです。昨年2017年3月時点の会員は783,282人を越え、車両ステーションも全国に展開しています。
タイムズカープラス 車種
タイムズカープラスは車種を「ベーシッククラス」「プレミアムクラス」の2種類に分けており、ちょい乗りに使いやすいコンパクトな車が多いのが特徴です。
【ベーシッククラス】
・ホンダ/フィット、N-BOX、フリード ・トヨタ/プリウス、アクア ヴィッツ、パッソ、シエンタ、カローラフィールダー ・日産/ノート、NV350キャラバン ・マツダ/デミオ、プレマシー ・スバル/インプレッサ ・ダイハツ/ウェイク ・スズキ/ハスラー、スイフト、ソリオ
【プレミアムクラス】
・トヨタ/ノア、VOXY ・マツダ/CX-5 ・日産/リーフ セレナ ・スバル/スバルXV ・Audi/A1 Mini One
■オリックスカーシェア
サービス | 車両ステーション | 車両台数 | 会員数 |
---|---|---|---|
オリックスカーシェア | 1,531 | 2,600 | 170,050 |
オリックスカーシェアはオリックス自動車が運営するカーシェアリングサービスです。昨年2017年3月時点の会員は170,050人で、車両ステーションは東京・埼玉・神奈川・千葉・茨城・愛知・静岡・岐阜・三重・大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良にて展開しています。
オリックスカーシェアに用意されている車種
オリックスカーシェアは車種ごとに、スタンダードクラス、デラックスクラス、EVクラスとクラスを3つに分けており、スタンダードクラスに車種が充実しています。
【スタンダードクラス】
・ホンダ/フィット、フィットハイブリッド、インサイト、ヴェゼル、フリード ・トヨタ/プリウス、アクア ヴィッツ、カローラアクシア ・日産/ノート、マーチ、ティーダラティオ ・マツダ/デミオ ・スズキ/スプラッシュ、スイフト
【デラックスクラス】
・ホンダ/ステップワゴン ・日産/エクストレイル、セレナハイブリッド
【EVクラス】
・日産/リーフ
■カレコ
サービス | 車両ステーション | 車両台数 | 会員数 |
---|---|---|---|
カレコ | 1,159 | 1,761 | 57,058 |
カレコは三井不動産リアルティが運営するカーシェアリングサービスです。昨年2017年3月時点の会員は、57,058人を越え、車両ステーションは東京・埼玉・神奈川・愛知・大阪・京都・兵庫・岡山・沖縄にて展開しています。
カレコ 車種
カレコは、車種によってクラスをコンパクト、ミドル、ベンツ、プレミアムの4種類に分けています。カレコのプレミアムクラスには他のカーシェアリングにはない高級車種がラインナップされています。
【コンパクト】
・トヨタ/C-HR、ヴィッツ、タンク ・ホンダ/ヴェゼル、N-BOX、フィット ・スズキ/スイフト ・日産/ノート ・三菱/iMiev・メルセデスベンツ/スマートフォーフォ−プライム、フォーフォーターボ、フォーフォーブラバス、フォーツーカブリオ、フォーツーターボ
【ミドル】
・トヨタ/プリウス、ハリアー、エスクァイア、ヴォクシー、シエンタ ・ホンダ/フリード スバル/XV、XVハイブリッド、レヴォーグ ・日産/エクストレイル、リーフ ・マツダ/CX-5、アクセラ
【ベンツ】
メルセデス・ベンツ/A250スポーツ、A180(スポーツ、スタイル、AMGスタイル) B180(スポーツ、クーペ、クーペスポーツ、AMGスタイル) CLA220(クーペ)、GLA220、GLA180
【プレミアム】
・Audi/A3スポーツバック・マツダ/ロードスター ・レクサスレクサスCT、NX、IS・トヨタ/アルファード・メルセデス・ベンツ/GLC220d(スポーツ、クーペスポーツ)、GLC220スポーツ、C180カブリオレスポーツ、V220d
■アースカー
サービス | 車両ステーション | 車両台数 | 会員数 |
---|---|---|---|
アースカー | 257 | 257 | 24,584 |
アースカーは、株式会社アースカーが運営するカーシェアリングサービスです。昨年2017年3月時点の会員は24,584人で、北海道、宮城、東京、埼玉、千葉、神奈川、茨城、愛知、静岡、三重、大阪、京都、滋賀、兵庫、奈良、福岡、広島にて展開しています。
アースカーは車種によってクラスを分けておらず、車種によって利用料金が異なりますが、コンパクトカーから高級車までを取り揃えています。
アースカーのカーシェアリングは入会金・月額基本料金無料!時間料金15分100円~カーシェアリングの料金や使い方、利用可能エリアやメリットをご紹介。プレミアムカー等の豊富なカーラインナップ70車種を日本中の都道府県でカーシェアリング出来ます。
■カリテコ
サービス | 車両ステーション | 車両台数 | 会員数 |
---|---|---|---|
カリテコ | 304 | 386 | 20,150 |
カリテコは名鉄協商が運営するカーシェアリングサービスです。昨年2017年3月時点の会員数は20,150人で、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県と中部エリアを中心に展開しています。
カリテコ 車種
カリテコでは車種によってミニクラス、コンパクトクラス、ミドルクラス、BMWクラスに分けています。他のシェアリングサービスがベンツクラスをラインナップするのに対して、BMWクラスをラインナップしているのが特徴です。
【ミニクラス】
・日産/デイズ スズキ/ハスラー、ワゴンR、パレット ・スバル/ステラ ダイハツ/タント、ウェイク、ムーヴ ・三菱/ekワゴン
【コンパクトクラス】
・トヨタ/アクア、ヴィッツ ・ホンダ/フィット・BMW/MINI ONE、Mini Cooper ・日産/ノート、マーチ ・スズキ/イグニス、スイフト、ソリオ
・マツダ/デミオ ・三菱/ミラージュ
【ミドルクラス】トヨタ/プリウス、カローラフィールダー ・ホンダ/ヴェゼル、フリードハイブリッド ・日産/ジューク ・スバル/インプレッサ ・マツダ/プレマシー
【BMWクラス】
BMW/118i、118iStyle、218i Active Tourer
名古屋・愛知・岐阜・三重のカーシェアリング【名鉄協商カーシェア カリテコ - cariteco -】
https://www.cariteco.com/名古屋市を中心に愛知・岐阜・三重でご利用いただける名鉄協商のカーシェアリング「カリテコ(cariteco)」。
カーシェアリング大手5社の料金比較!
今回の料金比較の条件は下記の通りです。
・調査対象は大手5社
・利用頻度が多いと考えられるコンパクトカーサイズの車種を借りる
・普通会員が利用する場合
サービス名(プラン) | 基本料金 | ショート料金 | 6時間パック | 12時間パック | 24時間パック |
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タイムズカーレンタル(ベーシック) | 980円(実質無料) | 206円/15分 | 4,020円 | 6,690円+距離料金(16円/km) | 8,230+距離料金(16円/km) |
オリックスカーシェア(個人Aプラン/一般会員/スタンダードクラス) | 980円(実質無料) | 200円/15分+距離料金(15円/km) | 3,500円+距離料金(15円/km) | 4,500円+距離料金(15円/km) | 6,000+距離料金(16円/km) |
カレコ(コンパクトクラス) | 980円(実質無料) | 130円/10分 | 3,800円 | 5,300円+距離料金(16円/km) | 6,800+距離料金(16円/km) |
アースカー(コンパクトクラス) | 0円 | 80円/15分+距離料金(6円/km) | |||
カリテコ(デラ乗りプラン コンパクト) | 1030円(実質無料) | 206円/15分+距離料金(16円/km) | 4,110円+距離料金(16円/km) | 6,170円+距離料金(16円/km) | 8,230円+距離料金(16円/km) |
■買い物やちょい乗りはアースカー、カレコ、タイムズカープラスが安い
例えば、買い物に行く際に各サービスを2時間、往復で30km走行した場合、金額はどのように違うか比べてみました。※月額料金は全ての会社が実質無料または無料のため、計算には含まれていません。
サービス名(プラン) | 時間料金 | 距離料金 | 2時間利用 | 往復30km | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
タイムズカーレンタル(ベーシック) | 206円/15分 | 0円 | 206円×8=1,648円 | 0円 | 1,648円 |
オリックスカーシェア(個人Aプラン/一般会員/スタンダードクラス) | 200円/15分 | 15円/km | 200円×8=1,600円 | 15円×30km=450円 | 2,050円 |
カレコ(コンパクトクラス) | 130円/10分 | 0円 | 130円×12=1560円 | 0円 | 1,490円 |
アースカー(コンパクトクラス) | 80円/15分 | 6円/km | 80円×8=640円 | 6円×30km=180円 | 820円 |
カリテコ(デラ乗りプラン コンパクト) | 206円/15分 | 16円/km | 206円×8=1648円 | 16円×30=480円 | 2,128円 |
その結果、圧倒的に時間料金が安いアースカーが最も安く、距離料金のないカレコ、タイムズカープラスの順に合計金額が安い結果となりました。
■6時間パックはアースカー、カレコが安い
6時間パックであれば、時間料金の安いアースカーに次いで、6時間パックが3,800円で距離料金がないカレコが最も安くなります。
■12時間パック、24時間パックはオリックスカーシェアが安い
12時間パックと24時間パックは、時間料金の安いアースカーに次いで、12時間パック・24時間パックの時間料金が安いオリックスカーシェアが安い結果になりました。
カーシェアリング、便利だけどデメリットは?
スマホで簡単に予約ができて、借りたいときに自由に借りられるカーシェアリングですが、デメリットはないのでしょうか?考えられるデメリットを挙げてみました。
■デメリット1. 車両の清掃が行き届いていない
カーシェアリングでは、無人のステーションで複数人が同じ車両を利用します。レンタカーとは違い返却時に清掃がないため、車両の中にゴミなどがあり清掃が行き届いていない場合があります。
■デメリット2. ガソリンが入っていない
レンタカーは利用者がガソリンの給油を行わずに返却しても、給油は行われます。しかしカーシェアリングではステーション(駐車場)にガソリンの給油を行う機能はありません。
■デメリット3. 返却時間になっても返却されない
カーシェアリングもレンタカーも同様ですが、前の利用者が返却時間に間に合わず、返却がされない場合があります。
■デメリットに対する対策 タイムズカープラスポイント制度
こうしたカーシェアリングのデメリットに対して、各社は特典やペナルティをつけることで対応しています。代表的なタイムズカープラスのデメリットに対する対策をご紹介します。
タイムズカープラスでは、タイムズカープラスポイント(TCP)制度をつかってデメリットを解決しています。TCP制度ではカーシェアリングの利用などでポイントが貯まり、特典を受けることができます。
・キレイ度チェックアンケート
前の利用者の車の清掃状態を評価する仕組みで、前の利用者の評価が悪い場合はポイントが引かれます。
・給油
20リットル以上の給油を行うと、ポイントが加算されます。
・返却時間の遅れ
返却時間に遅れるとポイントがマイナスされます。
※同時にタイムズカープラス側では次の利用者に確認を取り了承を得るか、次の利用者に他の代車を提案します。
カーシェアリングで乗り捨ては可能?
レンタカーでは可能な乗り捨てですが、カーシェアリングでは乗り捨て可能なのでしょうか?
■カーシェアリングは基本乗り捨てはできない
残念ながら、カーシェアリングサービスで乗り捨てができるサービスはほとんどありません。
代表的な例として、タイムズカープラスでは関西国際空港から大阪国際空港(伊丹空港)間でのみ乗り捨てサービスを行っています。
なぜ、乗り捨てサービスは普及しないのか?
実は、2014年にオリックスカーシェアリングが、メルセデス・ベンツ日本とアマノの3社で「smaco(スマコ)」という乗り捨て可能なカーシェアリングサービスを展開していました。しかし、2015年9月の返却分を持って「smaco」のサービスを終了しています。
カーシェアリングで乗り捨てが実現しない理由は、乗り捨てに多くのステーション(駐車場)が必要になるからです。
レンタカーでは乗り捨て地にスタッフが車を取りに行くことで乗り捨てが成立します。しかし、カーシェアリングでは余分に乗り捨て用のスペースを確保しなければいけません。通常利用されるステーションに乗り捨て用のスペースを確保するには、2倍の面積が必要になります。
また、利用者の乗り捨てが続くことで1つのステーションに車が集中してしまうため、サービスの利便性が下がってしまいまう可能性もあります。
こうした理由から乗り捨てサービスは定着が難しいのです。