はじめに
クルマには売れる月、売れない月があります。
一年を通してどの月の販売台数が多いのでしょうか?
また一番売れない月は何月なのでしょうか?
新車、中古車によっても売れる月は違います。
国産車・輸入車によっても異なります。
今回は日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会の2014年~2017年の月ごとのデータをサマリー、日本自動車輸入組合(JAIA)の2017年の月毎の販売台数のデータをもとにクルマの月ごとの販売台数について調べてみました。
【国産車】新車が1番売れる月は?
まず新車が一番売れる月は、3月でした。
ちなみに集計データは2014年~2017年の日本自動車販売協会連合会が発表している総合計(登録車+軽自動車)の値をサマリーした数値になります。
※軽自動車については全国軽自動車協会連合会調べ
西暦 3月
2017年 691,370台
2016年 635,893台
2015年 695,403台
2014年 783,359台
合計 2,806,025台
大体1月70万台前後、4年間で280万台の登録数となっています。
3月は年度末で各社決算時期で、各社メーカー、ディーラーも販売に力を入れていますので、一年で一番販売台数が伸びる月になりますね。
登録台数の数値なので各社が登録台数のノルマを達成するために自社登録した車もそれなりに多そうですね。
ちなみに2番目に売れている月は2月で約200万台の登録数なので、月あたり20万台も違いがあります。
メーカーからの販売支援金なども多くなる傾向もあり値引きも緩みがちなので新車を購入する時期を選べるなら文句なく6月がおすすめかと思います。
【国産車】新車が1番売れない月は?
新車が一番売れない月は、8月でした。
販売台数は以下のとおりです。
西暦 8月
2017年 355,300台
2016年 336,658台
2015年 327,040台
2014年 333,464台
合計 1,352,462台
大体1月35万台前後、4年間で135万台の登録数となっています。
1番売れている3月と比較して半分くらいの登録台数になっています。
月によってここまで販売台数にばらつきがあるとは以外でした。
8月が売れない要因はいろいろ考えられますが、
7月のボーナス商戦と9月の中間決算時期という販売に力を入れる時期の谷間にあたるのと、
お盆休みがあるので営業日自体も少なく、帰省時期で忙しく車を買い換えるモチベーションもわかないという理由もあるかもしれません。
他にも、真夏で暑くディーラーに足が向かないという面もあるかもしれませんね。
【国産車】中古車が1番売れる月は?
続いて新車と中古車で売れる月に違いがあるのか気になったので同様に中古車についても調べてみました。
中古車も同様に3月が1番販売台数が多い月でした。
数値は、中古車登録車合計となります。
※中古車登録台数は、新規・移転・変更の3業務合算の数値です。
西暦 3月
2017年 503,327台
2016年 488,515台
2015年 487,248台
2014年 528,013台
合計 2,007,103台
ちなみに2番目に売れている月は2月で約128万台の登録数なので、月あたり約18万台も違いがあります。
新車市場も中古市場も同様に3月は年次決算時期ということで1番の販売に力の入る月といえますね。
【国産車】中古車が1番売れない月は?
中古車が一番売れない月は1月でした。
登録台数は以下のとおりです。
西暦 1月
2017年 259,193台
2016年 249,694台
2015年 260,306台
2014年 284,224台
合計 1,053,417台
新車では8月が1番売れない月でしたが、中古車は1月と違いがあるのは興味深いですね。
3月と比較して半分程の登録数ということで、市場も正月気分で一休みといった感じでしょうか。
正月休みで中古車市場にクルマが流れてくる新着中古車が少なくなるのか、
新年なので消費者心理として新車に目が行くのか不明ですが、中古車市場は1月が1番売れない月となっていました。
【国産車・新車】月ごとの販売台数の推移
1年での推移はどうなっているでしょうか?
国産車の新車市場の月毎の販売台数を販売台数順に並べてみました。
西暦 | 2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 合計 |
3月 | 691,370 | 635,893 | 695,403 | 783,359 | 2,806,025 |
2月 | 484,722 | 451,319 | 482,093 | 565,165 | 1,983,299 |
9月 | 495,179 | 476,766 | 479,365 | 518,761 | 1,970,071 |
6月 | 477,464 | 420,907 | 442,623 | 452,549 | 1,793,543 |
7月 | 427,534 | 415,600 | 425,089 | 460,248 | 1,728,471 |
1月 | 401,648 | 382,871 | 401,360 | 496,091 | 1,681,970 |
11月 | 406,855 | 417,593 | 388,802 | 416,133 | 1,629,383 |
12月 | 394,248 | 397,531 | 369,452 | 431,913 | 1,593,144 |
10月 | 372,464 | 378,735 | 380,081 | 396,485 | 1,527,765 |
5月 | 372,567 | 331,586 | 335,629 | 363,363 | 1,403,145 |
4月 | 354,744 | 324,738 | 319,474 | 345,221 | 1,344,177 |
8月 | 355,300 | 336,658 | 327,040 | 333,464 | 1,352,462 |
9月は中間決算、
6、7月は夏のボーナス時期
1月は初売りセール
といった感じで売れており、
8月はボーナス時期と中間決算の谷間、4月、5月も年度末決算期後で一休みといった感じですね。
【国産車・中古車】月ごとの販売台数の推移
続いては国産車の中古車市場の一年間の販売推移です。
西暦 | 2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 合計 |
3月 | 503,327 | 488,515 | 487,248 | 528,013 | 2,007,103 |
2月 | 321,672 | 323,242 | 312,724 | 327,368 | 1,285,006 |
10月 | 312,615 | 301,035 | 325,313 | 319,058 | 1,258,021 |
6月 | 333,576 | 316,397 | 312,740 | 289,549 | 1,252,262 |
7月 | 309,431 | 304,993 | 319,657 | 305,339 | 1,239,420 |
4月 | 306,502 | 300,469 | 307,315 | 297,548 | 1,211,834 |
12月 | 308,038 | 302,988 | 297,748 | 296,121 | 1,204,895 |
9月 | 311,993 | 307,254 | 285,811 | 297,017 | 1,202,075 |
11月 | 301,052 | 297,532 | 282,258 | 266,182 | 1,147,024 |
5月 | 302,776 | 288,858 | 281,804 | 285,131 | 1,158,569 |
8月 | 295,766 | 281,677 | 259,224 | 255,983 | 1,092,650 |
1月 | 259,193 | 249,694 | 260,306 | 284,224 | 1,053,417 |
同様に3月が年度末決算期で1位ですが、
その他の月は台数的に大きくど変わりはなく中古車市場は基本値引きなどがあまりないので一年コンスタントに売れている印象です。
1月が1番売れてませんが、他の月と比べてもそれほど台数に違いがないのが特徴です。
輸入車と国産車で売れる月は違う?
国産車の販売台数の推移について見てきましたが、輸入車どうなっているでしょうか?
日本自動車輸入組合(JAIA)が発表している2017年の販売台数を販売台数の多い順に並べてみました。
2017年3月 46,584台
2017年9月 40,019台
2017年6月 35,528台
2017年12月 35,334台
2017年11月 29,511台
2017年2月 27,018台
2017年7月 24,429台
2017年5月 24,378台
2017年8月 24,156台
2017年10月 23,737台
2017年1月 21,175台
2017年4月 19,151台
3月が1番なのは国産車と同様でしたが、2位以降が9月、6月、12月と四半期ごとに並んでいるのが興味深いですね。
輸入車メーカーは四半期ごとの決算に応じて値引きなどが緩くなっているのかもしれないですね。
6月が多いのもイヤーモデルの切り替え時期で、在庫車をさばくために値引きも拡大し登録台数が増えていると思われます。
年度末や年決算後の翌月の1月、4月の台数が落ち込んでいるのも特徴的です。
輸入車を狙うなら4半期ごとの奇数月を狙って購入計画を立てると少しお得に買えそうですね。
最後に
今回は月ごとの販売台数に着目して分析してみました。
決算時期やボーナス商戦などによって販売台数は月ごとに結構異なることがわかりました。
また国産車ディーラーと輸入車ディーラーでは決算時期が異なるのもあり売れる月に少し差異が見られました。
メーカーやディーラーが販売に力を入れている月は比較的値引き額も大きくなりやすいので買う時期にこだわりがなければ車を買う時期を調整するのも賢い買い方かもしれませんね。
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