仮免試験って?
仮免試験は、路上教習を始めるために必要な試験のことを指します。
学科試験では50問の〇×問題で運転をするための基礎知識が問われます。技能試験では10分~15分ほどの運転し、その技術をみられます。どちらも通っている教習所で実施されます。
学科試験と技能試験の2つを受験して合格基準に満たない場合、路上教習が受けられず免許を取るのに時間がかかってしまうので、しっかり勉強しておきましょう。
以下で詳しい傾向と対策を述べていきます。
■仮免試験 学科試験
問題数:50問
形式:〇×の二者択一問題
配点:1問2点の100点満点
制限時間:30分
合格基準:90点以上
出題範囲:交通法規、運転のルールやマナーについて
〇×なら余裕と思うかもしれませんが、注目すべきは制限時間です。30分で50問解くとなると、1問1分かけられません。そのため、間違えやすい内容やひっかけ問題を素早く見破るコツが必要です。
■仮免試験 技能試験(検定)
運転時間:10~15分
配点:100点満点からの減点方式
合格基準:普通自動車一種免許の場合70点
路上に走っても通用するか、問題ないかを見るための試験です。今までに習ったことをスムーズにこなせるように努めましょう。
5点、10点、20点とものによって減点箇所が異なり、あまりにも大きいミスをした場合一発で試験が不合格になる検定中止も存在します。
免許取得までの流れ
仮免試験は路上に出る手前、公道でも走行できるかを見るための一つの節目です。
仮免許を取得すためには、仮免試験を受験する前に、技能第1段階と学科第1段階を終了する必要があります。技能第1段階はMT車15時限、AT車12時限で、自動二輪免許を持っていると2時間免除されます。学科第1段階は2~10教程を受講し、仮免学科効果測定を受けて修了です。
それから技能試験と学科試験の二つを受験し、それぞれの合格基準を満たせば仮免許交付です。
仮免許が付与されはじめて、路上での練習と学科試験のつづきに入ります。それらを修了し卒業検定や学科試験を受験して合格すれば、免許が交付されます。
【仮免試験】学科試験の対策は?
学科試験は時間の感覚や出題形式に慣れるためにも、何度か過去問題や問題集を解いてみましょう。過去問題で間違えた個所は教習所のテキストでおさらいするようにします。
分かっている個所をおさらいするのは時間の無駄なので、まず自分がわかっていない、理解し切れていない箇所を探しましょう。そのために一度時間を測らずに過去問を解きます。過去問を解いたら答え合わせをして間違った個所をテキストでおさらいします。
回答を暗記するのではなく、テキストでおさらいする理由は、問題に出てくる言葉を間違って覚えている可能性があるからです。
答えのみを暗記すれば、文章や出題方法が変われば間違えてしまう可能性があります。注意深くどこで間違えたか探しましょう。
そのように1周目が終わったら、時間を測って何度も取り組んで答え合わせをして、テキストで確認する作業を繰り返しましょう。
参考書を購入し復習するのももちろんのこと、シカクンというWEBサイトでは、パソコンやスマートフォンアプリで1万を超える問題を練習することもでき、模擬試験にも挑むことができます。正しい答えや解説も載っているので一発合格を目指せるのでおすすめのサイト・アプリです。
また、どうしても勉強する時間がなく、わからない問題が出たときは、文章の表現に注目して選ぶこともできます。
×になることが多いのは、「必ず」「絶対」「全て」という表現で、「~しなければならない」と述べられる場合。臨機応変に対応を行わないといけない運転において、100%こうであると断定できることは少ないので見極めのポイントとなります。
〇になることが多いのは、条件付きで「~する」「してもよい」と書かれている場合。
状況に応じて対応する中身なら〇になることも多くあります。「原則としてと」いうルールに則った書き方はもちろん、「必要に応じて」「危険防止のためやむを得ない場合は」といった表現や「必ずしも~とは限らない」は〇になるケースが多いです。条件付きで「確実に~する」という指示も〇になりやすいです。
本番で解答欄を飛ばしてしまうと解答欄がずれて後ろのほうが得点にならないなんてことも無きにしも非ずです。とりあえず埋める意味でも、どうしてもわからないときは活用しましょう。
【仮免試験】技能検定の減点項目
安全に配慮していない、メリハリのない運転は減点対象です。
中でも検定が中止になるような場合は大きく分けて4つあります。
1.危険行為等
信号無視や一時不停止といった法規ミス、中央線を越えてしまった場合や接触、大きく逆行する、アクセルの踏み間違えなど操作を失敗して危険な状態に陥った場合。
2.検定員補助
危機回避のためにブレーキやハンドルを操作された場合、口頭で運転方法の指示を受けた場合
3.減点超過
何度かミスを繰り返してしまい、合格基準を下回った場合
4.指示違反
検定員の指示を守らなかった場合
重大な事故につながる可能性がある動きや、ミスの繰り返し、そもそも検定員の指示を聞いていなければ試験にならないのでそれらが該当します。
検定員補助について、ブレーキを踏まれて不合格になったことが気に入らないという話が体験談としてよく挙がりますが、そもそも隣に座っている熟練ドライバーが危険だと判断するような状況ですから、傍から見てもかなり危険です。
操作のタイミング僅差だったとすればとても悔しいことですが、文句を言えば言うほど印象が悪くなり、次の試験に悪影響を及ぼす可能性があるのでほどほどで引き下がりましょう。
他の減点項目についても一部を抜粋して確認していきます。
20点減点されるのは「徐行指示無視」、「進入禁止表示無視」、「カーブ内でブレーキをかけた」、「側方等間隔不保持」のように、かなり危険と判断されるような運転です。これをやってしまうとほかのミスがほぼ許されなくなります。
とくに側方等間隔は忘れがちなので気を付けましょう。
10点減点は「速度未達」、「速度超過」、「急ハンドル」、「急ブレーキ」、「泥跳ね運転など周りに配慮が欠けてる」と思われるような動きをした場合が該当します。
もちろん、やむを得ず急ブレーキを踏んでしまうような場合は減点される可能性は低いですが、安全に配慮した動きを心がけましょう。
以下は程度によって5点、10点、20点減点されます。
ふらつき、速度違反、逆行、脱輪、接触、カーブ前制動が早すぎるなどが該当します。例えば、逆行は検定中止と判断される(大)は坂道などで1mほど下がった場合を指します。ちょっと下がったかもしれない程度では大丈夫です。
後ろに下がりすぎてると判断された場合、20点、または10点減点されます。
運転姿勢不良のように運転中ずっとそのままになるようなものは、1回だけ5点減点されます。
コースミスは減点対象ではありませんので、慌てずに戻りましょう。
実際に道を間違うことは日常生活でもあり得る話なので気にする必要はありません。ほかにも、発進の手間取り、エンストのように時々起こるようなことは1回目は減点されず、2回目以降に1回目の分もまとめて減点されるようになっています。
中止になるような違反以外は「ちょっとやっちゃった」程度で心配することはありません。やってしまったことは気にせず、次に迫る状況に対処しましょう。
【仮免試験】技能検定合格のためのポイント
わかりやすく、余裕をもって、親切に動作することがひとつのポイントです。
なぜなら、自分はやっているつもりでも、検定員に伝わらなければ、同じ動作を繰り返してるだけでも減点がかさんでしまう可能性があるからです。
例えば左右の安全確認を行う場合、視線だけで確認を済ませると、検定員が「今確認しただろうか?」と疑問を持ってしまう恐れがあります。視線だけでなく少し体を動かすと、確認したことが伝わりやすくなります。
一時停止も、停止後に周囲を確認すれば数秒は止まることになるはずです。車が完全に止まってすぐ発進しないように気を付けましょう。
黄色信号や歩行者を無視する車が、普段とても多くありますが、本来それらは無視されていいものではありません。隣に乗りたいなと思えるような親切なドライバーになりましょう。
また、挨拶や返事、車に乗る前の安全確認は印象を高めますが、逆に印象を良くしようとおしゃべりをすると厳しい対応をされる恐れがあります。節度や距離感を保ちましょう。
試験に落ちた場合は?
免許を取るのが遅れるだけで、再受験のための費用を支払えば続けて受験が可能です。
費用は学科試験は1700円、技能試験が5400円です。
それに加えて、技能試験に落ちた場合は1時間以上の補習が必要なので、教習所に応じた料金が加算されます。何度か受験するとどうしても高額になるため、費用が心配な場合は教習所に入る段階で、再受験の費用が無料になるプランがあるかを調べておくとよいでしょう。
まとめ
難しいかもしれませんが、一般道で走るための第一歩です。
1回のミスで焦らないように冷静に判断すれば大丈夫です。隣に乗って安心できるドライバーを目指して頑張りましょう。もしも不合格でもその場ですべてが無駄になるわけではありません。落ち着いて受験しましょう。