交通安全協会の入会は任意?義務?
運転免許の更新時に、更新料金と同時に交通安全協会への入会と会費を求められた方も多いと思います。会費を支払った方は、交通安全協会に入会したことになり、支払った会費は交通安全協会の活動費に充てられます。
果たして、交通安全協会への加入は任意なのでしょうか?義務なのでしょうか?

■交通安全協会の加入は任意!
交通安全協会への協会費は任意加入のため、支払うか支払わないかは個人の判断に委ねられています。そのため、活動に対して賛同ができない場合は会費を支払う必要はありません。
交通安全協会の会費の使いみちは?

交通安全協会には8つの事業があり、
(1) 交通安全国民運動中央大会の開催
(2) 全国交通安全運動の共催
(3) 交通安全年間スローガン、交通安全ポスターデザインの募集と普及
(4) 反射材の普及促進
(5) ハンドルキーパー運動の推進
(6) 交通安全ファミリー作文の募集
(7) 交通安全アクションへの参画
(8) 交通安全広報の推進
などを行っています。
街でみかける交通安全協会の事業として、交通安全の横断幕や交通安全ポスターのデザインなどが代表的です。
また、免許更新時の更新時講習や、講習で手渡される「安全運転のしおり」や「交通教本」といったテキストも交通安全協会が発行しています。
交通安全協会の会費はいくら?

交通安全協会費は、都道府県の交通安全協会によって異なりますが、およそ300円〜500円ほどで更新年数分の費用が必要です。
例えば、有効期間が5年間の免許証をお持ちの方は、会費(300〜500円)×次回更新までの有効期限(5年間)=約1500円〜2500円の会費が必要です。
交通安全協会の入会メリット・特典・割引は?
ここまでは主に交通安全協会の概要についてご紹介してきましたが、交通安全協会に入会することで得られる入会メリット・特典・割引をご紹介します。

■免許証ケース
以前の免許証サイズ(縦6.9cm×横9.7cm)は現行のサイズ(縦5.4×横8.56cm)よりも一回り大きかった為、免許証ケースが重宝していました。
しかし1994年以降、クレジットカードなどと同じサイズになり財布に入るようになってからは免許証ケースの必要性が下がっています。
現在では、免許証ケースを入会の特典として渡していない交通安全協会もあるようです。
■入院時見舞金

交通事故などに遭った際に、一定の日数以上入院するとお見舞い金を貰うことができます。お見舞金の金額と基準となる入院日数は交通安全協会によって異なりますが、
・入院日数は約20日以上
・お見舞金は約3万円
といった交通安全協会が多いようです。
■チャイルドシートの無料レンタル
都道府県によっては交通安全協会で、チャイルドシートを無料でレンタルすることができます。チャイルドシートのレンタルに必要な条件は、「レンタルする人が交通安全協会会員であること」のみです。
レンタル期間は主に1ヶ月ほどで、6ヶ月の長期レンタルが可能な交通安全協会も存在します。レンタルは無料ですが、クリーニング代金は支払いが必要な場合がほとんどです。
事前予約が必要な交通安全協会もあるため、出産前にお住まいの交通安全協会に問い合わせをしておくと良いでしょう。

例えば、茨城県の交通安全協会では下記のような条件でチャイルドシートの無料レンタルを行っています。
《チャイルドシートの無料レンタル 茨城県交通安全協会の場合》
シート対象年齢:0歳〜4歳まで
レンタル期間:6ヶ月までレンタル無料
レンタル費用:返却時に交通安全協会にクリーニング代1000円を支払う、または自分で手配する
事前予約:必須
持ち物:会員証、運転免許証、印鑑、装着する車両の車検証、現金
■協賛店舗の割引

交通安全協会が天下りの受け入れ先として有名になってたことや、架空経費の計上等がニュースになったことで交通安全協会の入会者が激減しました。
そこで2004年から宮城県を皮切りに始まったのが、協賛店舗の割引の付与です。
・ホテルの宿泊割引
・ガソリンスタンドのガソリン割引
・テーマパークの入園料割引
などを受けることができます。
協賛割引を交通安全協会が設けているかはお手数ですがお住まいの交通安全協会にお問い合わせください。
交通安全協会へ入会する方法

交通安全協会に入会したい方は、各都道府県の交通安全協会または支部の窓口で交通安全協会で会費を支払うことで入会が可能です。
持ち物として、有効期間内の免許証を持参してください。
交通安全協会を退会する方法は?

交通安全協会を退会したい方は、既に次回免許更新までの会費を支払っているため退会・キャンセルするのは困難です。
しかし、窓口で交通安全協会への加入、及び会費の徴収が任意であると説明されていない、強制的に加入させられた方は契約無効を求めることができます。消費者センターに相談をして、実際に交通安全協会を退会した方もいらっしゃるようです。
まとめ
以上、本記事では交通安全協会の入会についての基本から、入会した場合の会費やメリットをご紹介しました。本記事で交通安全協会への理解が深まれば幸いです。