目次へ戻る

【寒冷地仕様とは?】標準仕様との違いやメリット・デメリットを説明

【寒冷地仕様とは?】標準仕様との違いやメリット・デメリットを説明

車を購入する際に設定されている「寒冷地仕様」とは何なのか?標準仕様との違いの説明と、寒冷地仕様車のメリット・デメリットについて説明しています。また、トヨタのランドクルーザープラドを例として、実際の装備や機能の違い、車両価格の違いについて説明しています。

⏳この記事は約3~4分で読めます。


寒冷地仕様とは?標準仕様との違い

車を購入する時に「寒冷地仕様」がオプション欄にあるのを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?寒冷地仕様の車と言うのは、寒い地域で車を使用するために、パーツを強化したり、オプションを装備した特別仕様車の1種です。

暖かい地域に住んでいて、寒冷地で車を購入する時は聞きなれないフレーズでもありますので、どこが違うのか詳しく説明していきます。

装備の違い

標準車との違いとしては、以下の内容が挙げられます。これはどのメーカー、車種にも付いているものではなく、一般的な寒冷地仕様車の装備品です。

■スターターモーターの強化:低温で流動性の低下したエンジンオイルによる抵抗増加への対応

■コンピュータの設定変更:寒い地域では、冷間時に始動性が落ちるため、それらを向上させるための設定変更

■ワイパーモーターの強化:フロントガラスに積もった雪を退けるために、モーターを強化して雪の重みがあっても動作するようにする

■ウインドウォッシャー液の成分割合変更:ウォッシャー液の凍結防止のため

■タンクの大容量化:積雪がある地域、気温が低い地域では、フロントガラスの凍結がおこるため、ウォッシャー液を使用する機会の増加に対応

■エンジンオイルの低粘度化:低温時でもエンジンへのオイルがしっかりと循環するため

■バッテリーの大容量化:低温条件下ではバッテリー性能が低下するため、容量をアップ

■オルタネーターの大容量化:バッテリー容量増加に伴い充電量確保のため

■寒冷地用ロングライフクーラントの使用:凍結対策として-30℃対応のものに変更

■リアデフォッガーの強化:後方視認性の確保のため

■防錆性の強化:雪などの付着に起因する腐食対策

■車内暖房の強化:後席用ヒーターダクト、またはリアヒーターの追加など

寒冷地でも走れるように、それに伴って装備が異なります。フロントガラスに乗った雪を除去するためには、ワイパーを動かさなくてはなりませんが、雪が乗っていると通常の車は思うようにワイパーが動きません。

寒冷地使用の車はワイパーを動かすためのモーターが強化されており、特殊合成ゴムで作られたワイパー、ウィンターブレードを使用しています。

何よりヒーター類の装備が充実していて、フロントウィンドウに積もった雪を溶かすための熱線の装備や、ステアリングヒーター、シートヒーター、ミラーヒーターなど必要な多くの場所にヒーターが搭載されています。

バッテリー・オルタネーターの容量が大きい

バッテリー類は寒さに弱く、状況下によっては著しく機能が低下します。それは車のバッテリーも例外ではありません。車の場合バッテリー残量が0になると、発進出来なくなるため、寒冷地仕様の車は、通常の車よりバッテリー容量が多くなっているのです。

バッテリー容量だけが増加すると、バッテリーに電気を供給するための発電が追いつかなくなるため、充電量確保のために、オルタネーターも強化されています。

凍結しにくい・曇りにくい

寒冷地でなくても、冬場は車内のガラスが曇って前が見えないと言った経験をしたことがある方も多いと思います。それに加えて寒冷地では、窓ガラスが凍ったりサイドミラーが凍ったりすることが多くあるため、ドアミラーにヒーターを内蔵して凍結を防止するという機能がついているものもあります。

凍結する部分はそれだけではありません。エンジンの冷却水も通常の車であればマイナス15度で凍結してしまいますが、寒冷地仕様の車は冷却水濃度を高め、マイナス35度まで耐えられるようになります。

ドアが凍結することもあるため、ドア開閉部分にはスポンジを挟んで凍結を防止しています。

エンジンが温まるまで、車のヒーターは使用出来ないため、フロントに電気式補助ヒーターを追加して乗り込んだと同時にヒーターを起動できる機能がついているものもあります。

寒冷地仕様のメリット・デメリットについて

良いことが多いように思える寒冷地仕様ですが、どのようなメリット・デメリットがあるのか、詳しく説明していきます。

寒冷地仕様のメリット 

寒い地域(氷点下20度以下)でも、快適に車に乗ることができる工夫がなされている点です。通勤や車を使用する業務の場合は、支障をきたすため特に車のトラブルを避けたいところです。そう言った問題を解決してくれます。

また、防錆性の強化がされており、雪の付着による腐食対策がなされています。その他には先ほど説明した、雪でも視界の確保が出来る点や、ヒーター類の充実などがメリットとして挙げられます。

寒冷地仕様のデメリット

寒冷地仕様のデメリットは、車両本体価格が高くなることです。通常の装備に比べてオプションを追加したり、強化したりするので、当然と言えば当然ですが、標準車と比べて10万円ほどの価格差があります。

それ以外のデメリットは特にありません。寒冷地仕様なので、「暑い日もしくは暑い地域で使用するとオーバーヒートするのでは?」などと言った意見も見かけることがありますが、そんなことはありません。日本国内で寒冷地仕様の車を所有していれば、どの季節、どの地域でも対応することが出来ます。

温暖地仕様はある?

温暖地対策仕様の車はなく、日本国内であれば、通常車で十分対応が可能です。それよりも暑い地域であれば、寒冷地仕様と同じく、バッテリー・ラジエーターの強化でクーラーを長時間最大でつけられるような仕様にしている車もあります。

トヨタ ランドクルーザープラドを例に装備の違いを説明

トヨタの人気車種であるランドクルーザープラド(ガソリン車,グレードTX)を例に標準車と寒冷地仕様の違いを説明していきます。

【寒冷地仕様 装備】

■冷却水(LCC):50%(約-35℃まで耐えれる)

■バッテリー容量:85D26Lへ容量アップ

■ウィンドシールドデアイサー:雪だまりや 凍結によりワイパーが動かなくなることの防止を目的にフロントガラスに熱線を配した物

■ウィンドーシールドワイパー:ワイパーモーターが寒冷地用で強力になります。

■リヤフォグランプ:霧・雪・雨などにより視界が悪い時に車の存在を後続 車に知らせるための赤色灯です。

■ウォッシャー液レベルフォーニング:ウォッシャー液が残りわずかになった時、マルチインフォ メーションディスプレイに「ウォッシャー液不足」と、警告 メッセージが表示されます。

■フロントヒーター: エンジン始動直後からエンジンが暖まるまでの間、通常 のヒーターに加え、暖房を補う補助ヒーターが標準で設定されています。

【標準車 装備】

■冷却水(LCC):30%(約-15℃で凍結)

■バッテリー容量:55D23Lから

■ウィンドシールドデアイサー:なし

■ウィンドーシールドワイパー:標準

■リヤフォグランプ:なし

■ウォッシャー液レベルフォーニング:なし

■フロントヒーター: エンジン始動直後からエンジンが暖まるまでの間、通常 のヒーターに加え、暖房を補う補助ヒーターが標準で設定されています。

上記の項目を見て分かる通り、標準車と寒冷地仕様の車には、ほとんどの項目で違いがあります。

価格を見てみると、標準仕様の車両価格3,538,080円(税込)に対し、上記装備がなされた寒冷地仕様の場合は車両価格3,559,680円(税込)になります。

標準車と寒冷地仕様の価格差は税込で2,1000円となりますので、この価格差で装備を考えると、かなりお得な仕様となります。少しでも悩む場合は、寒冷地仕様を選択した方が良いのは間違いありません。

【最後に】車両価格は若干プラスになるが得

以上寒冷地仕様の車に関して詳しく説明しています。寒冷地仕様の車両価格は数万円〜数十万円プラスになりますが、基本的に後付けできない物も多いので、北海道・東北・北陸地方など、積雪が多く寒い地域ではあった方が良い機能ばかりです。

実際ランドクルーザープラド(ガソリン車,グレードTX)では2万円の違いであるため、寒冷地に住んでいなくとも、冬場にスキーやアウトドアを楽しむ方なら、選んでおいて損のない仕様となります。

関連するキーワード


買い方・売り方

関連する投稿


【マイカーローン】車はローンで購入すべき?ローン毎の特徴や金利を解説

【マイカーローン】車はローンで購入すべき?ローン毎の特徴や金利を解説

車が欲しいと思った時、マイカーローンで購入する人は多いですよね。しかしながらローンは価格に金利を上乗せした状態で支払うため損ではないかという意見も。ローンを利用してでも購入すべき時はある?そもそもローンを利用すると、どれくらい余分に支払わなければいけないの?今回は気になるカーローンの特徴と注意事項についても解説します。


【車の売却方法まとめ】初めての方向け!車の売り方

【車の売却方法まとめ】初めての方向け!車の売り方

車を売ろうと思ったとき、どういった方法で車を売ればいいのかわからない人も少なくないでしょう。そこで今回は、初めて車を売る方向けに、車の売り方を解説していきます。売却の流れから必要な書類までご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


車のローン審査は通りやすい?通らない場合にチェックしたいポイント・基準を紹介

車のローン審査は通りやすい?通らない場合にチェックしたいポイント・基準を紹介

憧れの車を手に入れたい!車検や修理にまとまったお金が必要!そんな時に使う自動車ローン審査について分かりやすく解説します。審査基準やローンの種類、審査に通るための工夫や審査申込みでやってはいけない注意点などもご紹介。審査に落ちる原因や審査に通りやすい人の特徴など、初めて自動車ローンの審査に申し込む前に必読!!


【初心者向け】中古車査定のキホン!車の買取・お得に売却する方法は

【初心者向け】中古車査定のキホン!車の買取・お得に売却する方法は

違う車が欲しい、自分の車を売却して別の車が欲しいな。そんなことを思った時、まず初めに考えるのが中古車査定ではないでしょうか。しかし、何からすればいいのかわからない。そもそもどこに行くの?そんな悩みをお持ちの方!本記事では初心者向けに中古車査定のキホンから、車の買取や下取り、より高く、お得に買い取ってもらえる方法をご紹介いたします。


車買取の査定相場を調べる方法&高く買い取ってもらう方法を解説

車買取の査定相場を調べる方法&高く買い取ってもらう方法を解説

愛車を売る時は、出来るだけ高く買い取って欲しいと思う人は多いです。買い取りの際に気になるのが、愛車の相場です。愛車の相場や車の仕様によって高く売ることができる時期などを、把握することで満足した売却を行う事ができます。今回は、車買取の査定相場を調べる方法や、高く買い取ってもらうにはどうしたらいいのか分かりやすくまとめて紹介していきます。


最新の投稿


【2020年お盆休み】渋滞予測、混雑日、ピーク、混雑する道路は?

【2020年お盆休み】渋滞予測、混雑日、ピーク、混雑する道路は?

2020年のお盆休み期間中の高速道路の渋滞予測から、最も渋滞が予測されるピーク日をまとめています。今年は新型コロナウィルスの影響で、例年にも増してどうなるかわからない状況です。そんなお盆休みの渋滞予測に関する情報を随時更新していきます。


【被害多発】リレーアタックとは?対策法を紹介!

【被害多発】リレーアタックとは?対策法を紹介!

最近、被害の増えている自動車盗難の新たな手口、「リレーアタック」。従来の自動車盗難とは違い、現場に痕跡が残りにくいのも特徴の1つです。今回は、リレーアタックの手口と、対策についても詳しくお伝えします。


オービスの仕組みを知ろう!速度や罰金なども詳しく解説

オービスの仕組みを知ろう!速度や罰金なども詳しく解説

高速道路などにある「オービス」というものをご存知でしょうか?ついつい気が緩んでしまい速度が上がってしまって、ピカッと光られてしまった。そんなことがないように、今回はこのオービスのシステムについて詳しく解説します。


【2020年最新】日産のSUV一覧!新型情報もご紹介

【2020年最新】日産のSUV一覧!新型情報もご紹介

日産にはコンパクトSUVから本格的SUV までラインナップされています。人気があるSUVですが、「日産のSUVにはどんな特徴があるのか」と迷う方もいるかもしれません。e-POWERやプロパイロットなど魅力的な機能を備えた日産のSUVをまとめてご紹介します!


【最新情報】トヨタ 新型ヤリスクロス|内装・スペック・口コミ

【最新情報】トヨタ 新型ヤリスクロス|内装・スペック・口コミ

トヨタは2020年4月23日にオンライン上にて「ヤリスクロス」を初公開しました。そして7月中旬より先行予約が開始されるとの情報も。 新型コンパクトSUV市場はまたまた混戦の予感さえしています。「ヤリスクロス」とはどのようなクルマなのでしょうか。コンパクトSUV「ヤリスクロス」を徹底調査してお届けしていきます。