Apple CarPlay(アップル カープレイ)って何?
Apple CarPlay
iPhoneユーザーの方であれば、Apple CarPlayという機能を聞いたことがあるかもしれません。これは自動車に搭載されたiOS対応のディスプレイを使って、運転中にカーナビなどのアプリを使うための機能です。
iOS端末を経由してネットに接続すれば、音楽の再生やメッセージの送受信をすることも出来ます。車の中でナビアプリを使ったり音楽を聴く際に、専用のホルダーを利用してスマホを直接操作する方法があります。
この方法でもアプリを起動することは可能ですが、スマートフォンは運転中に使用するためのものではありません。
このため、運転中にスマートフォンを使用する場合は停車時に操作をする必要があります。Apple CarPlayは音声でアプリを操作するSiri機能に対応しているので、運転中でもタッチパネルに触れずにスマートフォンが使えるようになります。
Apple CarPlay
カーナビ機能についても運転中に確認しやすいように作られているので、iPhone本体でナビを利用する場合よりも使いやすいというメリットがあります。
Apple CarPlayはiPhoneなどのiOS端末を経由してインターネットに接続するので、車用に回線契約をする必要はありません。
CarPlayを使用するために別途月額料金をAppleに支払ったりする必要はなく、対応車種を購入するか機器を後付けすることで利用できます。
【対応車種は?操作は?】CarPlayを使おう!基本情報まとめ
キャデラックCTS-Vにインストールされた「CarPlay」のデモ
■対応車種は?どんどん拡大中!
Apple CarPlayを利用するためには、自動車側に専用の車載器が付いている必要があります。2020年頃に発売された一部のモデルには、オプションで車載器を選択することが可能です。
日本車にも対応車種があるので、Apple CarPlayの利用をお考えの方は事前に調べておくと良いでしょう。日本の自動車メーカーでも、販売中のモデルの一部はApple CarPlayに対応しています。
具体的には、トヨタ(レクサス)・マツダ・三菱・日産・スバル・スズキ、などがあります。いずれも2020年以降に発売された一部の車種が対象で、Appleと各自動車メーカーのサイトで確認出来ます。
CarPlay非対応の車を対応車種にアップグレードできる方法
Apple CarPlayの車載器が付いていない車でも、後付けで機器を装着して対応車種にすることが出来ます。
後付けで機器を装着する場合は、Apple CarPlay対応のカーナビやカーオーディオを使用します。使い方に応じて、カーナビかカーオーディオのどちらかを選ぶと良いでしょう。
車内にスピーカーを取り付けている場合は、カーナビを選択すれば高音質の音楽が聴けます。Apple CarPlay対応のカーナビを選択すれば、高精度でナビ機能が使えるでしょう。
少ない費用でマイカーをApple CarPlay対応車種にしたい方は、4万円前後で販売されているカーオーディオがおすすめです。
iPhoneのナビアプリを使用すれば、少ない費用でカーナビ機能付きのカーオーディオにすることが出来ます。
通話をする機会が多い方も、オーディオ用のスピーカーと連動したカーオーディオを選ぶと良いでしょう。
■どうやってCarPlayを起動する?初期設定は?
Apple CarPlayを使うには、自動車側に対応機器が搭載されていることが必須です。2018年以降に発売された一部の車種は、新車購入時にオプションでApple CarPlay車載器を選択することが可能です。
車載器が搭載されていれば、手持ちのiPhoneやiPadを接続するだけで利用できます。Apple CarPlay使うには、最初に簡単な設定作業をする必要があります。
運転中にアプリを操作する際に音声入力を使用するので、Siriが使えることが必須です。iPhone側でSiriを有効にして、実際に音声入力でアプリを操作して使い方に慣れておきましょう。
Apple CarPlayを快適に利用するためには、iOS端末がネットに接続可能な状態である必要があります。ネットに接続すると通信料金がかかるので、WiFiで音楽をダウンロードしておくと良いでしょう。
ナビアプリを多く使用する場合は、通信量無制限のプランを利用する方法もあります。iPhoneと車載器を接続する場合は、Lightning(USB)ケーブルで接続することが一般的でしたが、最近ではBluetoothによるワイヤレス接続が可能な車載器も増えてきています。
CarPlayのメインメニュー
ケーブルを使用する場合は車に乗る度に接続をしなければなりませんが、面倒な設定が不要で簡単です。
Bluetoothを利用する場合はケーブルを接続する必要がありませんが、最初にペアリングをする必要があります。
Apple CarPlayは有線(USBケーブル)または無線(Bluetooth)のどちらかを使用しますが、有線接続であれば運転中に充電が出来ます。
Bluetoothはコードレスですっきりしていますが、データ通信の速度が遅いというデメリットがあります。
デバイスを車載器に接続した後は、運転中にiPhoneを操作する必要がありません。車載器のディスプレイを操作してアプリを起動したり、Siriに音声入力をします。
最初に車載器を起動するとホーム画面が表示され、使用可能な数種類のアプリのアイコンが表示されます。
Googleマップも使用可能で、使いやすい地図を自由に選べます。メーカーオプションで車載器が搭載されている車であれば、ハンドルに付いているボタンで操作をすることも可能です。
■接続ができたら、CarPlayを満喫しよう!
「CarPlay」「AndroidAuto」に対応した大画面ディスプレイオーディオ。写真は上位機のDMH-SF700
Apple CarPlayの使い方ですが、運転中はSiriを利用して音声入力をします。ただし、一部の機能は停車中にタッチパネルを操作する必要があります。
Siriを使う場合は、ハンドルに付いている音声コントロールボタンを押して起動させます。後付けのナビやオーディオを利用している場合は、タッチスクリーンや「Hey Siri」と話しかけて起動しましょう。
Siriが起動したら、音声入力で音楽の再生やナビアプリの起動をすることが出来ます。
フォルクスワーゲンがアップル「CarPlay」対応車に無料音楽配信サービス
運転中に音楽を聴きたい時は、Apple Musicや他の音楽アプリを起動して再生します。ミュージックアプリはストリーミング再生だけでなく、端末にダウンロードしたデータも利用できます。
iPhoneを操作して設定すれば、CarPlay車載器に表示されるアプリを追加したり削除をすることが可能です。「運転中の通知を停止」に設定すれば、多くの通知を停止して運転に集中することが出来ます。
通信量を節約したい場合は、Apple CarPlayの利用中に特定のアプリのモバイルデータ通信をさせない設定にする方法があります。
Apple CarPlayで出来ること
手持ちのiPhone をLightningケーブルで接続するだけ
Apple CarPlayを活用すれば、運転中にカーナビ・カーオーディオ・ハンズフリー通話・メッセージの確認などが使えます。
複数の機能を利用することが出来るので、個別に機器を購入して装着するよりも安上がりです。Apple CarPlayはカーナビや音声通話などの実用的な機能だけでなく、運転中に音楽や本の朗読を聞いて楽しむ方法もあります。
2020年内の国内発売が予定されているポルシェの最新電気自動車「タイカン」は、Apple Musicが自動車に直に搭載される世界初の車です。これによってタイカンでは、iPhoneを有線または無線で接続することなくApple Musicを利用することができるようになります。
今後もこのような車載器へのApple Music搭載が進んでいくものと思われますが、Apple CarPlayには、Apple Music以外の多数の音楽再生アプリが使用可能というアドバンテージがあります。
■音声入力でタッチレスの操作
siriのコマンド入力モード
Apple CarPlayを利用すると、運転中に音声入力で数種類のスマホアプリの機能が使えるようになります。
利用できる機能は、地図(ナビ)アプリ・音楽の再生・音声通話・メッセージの送受信などです。ちなみにApple CarPlayを使用しても、動画再生機能やゲームアプリなどは使えません。
■地図アプリも使えてナビいらず?!
デフォルトではiOSに標準で搭載されている地図アプリが利用できますが、別途iPhoneにアプリをインストールすればGoogleマップなどの別の地図アプリも利用できます。
データ通信料を節約したい方は、オフラインで使用可能な地図アプリを利用すると良いでしょう。
■ハンズフリー通話やメッセージの確認も
Apple CarPlayを使えば、運転中に電話が着信した時にハンズフリーで通話をすることが出来ます。
着信メールの内容を音声で確認したり、Siriに命令して返信をすることも出来ます。
音声入力で操作 | 地図(ナビ)アプリ・音楽の再生・音声通話・メッセージの送受信などが音声入力で利用可能。 | |
---|---|---|
地図アプリが使える | iPhoneにアプリをインストールすれば、Googleマップなどの地図アプリも利用可能。 | |
ハンズフリー通話やメッセージの確認 | 着信があった際にハンズフリーで通話をすることが可能。 |
Apple CarPlay対応ナビ・ディスプレイオーディオおすすめ3選
■パイオニア DMH-SZ700(6.8インチ)
Apple CarPlayとAndroid Autoに対応した6.8インチのディスプレイオーディオ。Amazon Alexaを搭載しており、さまざまな音声コントロールも可能です。
他にも高解像度のオーディオ再生やHDMI入力など、多様なメディアの再生にも対応。専用アプリ「CarAVAssist」を使用することで、ブックマークやYouTubeなどの無料ビデオ配信サービスを高品質で高音質で再生することができます。
■ATOTO A6G209PF(9インチ)
Android 10.0を搭載した高性能なカーオーディオ。有線のAndroid AutoとCarPlayをサポートし、携帯電話を車内で安全かつ直感的に使用できます。
また、Bluetooth、Wi-Fi、USBの3つの接続方法を提供し、USB接続では最大512GBの外部USBストレージまたは2TBのSSDドライブを読み取ることが可能です。さらに、9インチ 1280×720 IPSの表示画面を備え、操作画面などが鮮明に表示されます。
■Spedal CL796W(7インチ)
吸盤でフロントガラスまたはダッシュボードに取り付けるだけの簡単設置。CarPlayやAndroid Auto、Airplayに対応し、スマートフォンのアプリを大きな画面で使いやすくします。
音声出力はBluetooth、AUX出力、FM送信出力、内蔵スピーカーの4つに対応しています。高画質な録画カメラも付属しており、サイドカメラ、バックカメラ、フロントカメラとしても使用できます。
まとめ
Apple CarPlay
運転中にiPhoneを操作するのは非常に危険なので、ナビや音楽アプリを利用する場合はApple CarPlayを活用するようにしましょう。
iPhoneユーザーの方であれば、車購入時にApple CarPlay対応車種を選ぶことも検討してみてはいかがでしょうか。
よくある質問
■Apple CarPlayはどんな機能なの?
Apple CarPlayは、iPhone上のCarPlayに対応したアプリのみが使用できるようになる車載用モードです。よりシンプルにな画面構成とSiriによる音声操作などが可能で、車載のナビを置き換える・アップグレードするような存在といえるでしょう。
■Apple CarPlayはiPadやiPod touchでも使えるの?
残念ながら、iPadやiPod touchでApple CarPlayを使用することはできません。iPadやiPod touchにはCarPlayの機能が内蔵されていないので、CarPlay対応の車載器に接続しても何も起きません。さらに、iPhoneの中でも、iPhone 5以降にしか対応していないなど、古めの機種ではCarPlayの機能自体が使えないものもあるので注意が必要です。
■Apple CarPlayはケーブル接続が必須なの?
Apple CarPlayを利用するには、当初はLightningケーブルによる車載器への接続が必要でしたが、2017年のBMW 5シリーズへの搭載を皮切りに、最近ではワイヤレス接続に対応した車が徐々に増えてきています。ワイヤレスでCarPlayを利用するには、iPhoneのBluetoothとWi-Fiがオンになっている必要があります。