ホンダフリードとは
ホンダ・フリード改良新型、クロスター仕様
それまで発売されていたモビリオに代わる新たなコンパクトミニバンとして、2008年にホンダが開発した初代モデルです。
構造は先代となるモビリオで評判なコンパクトサイズと3列シートを踏襲しているので、家族連れのお出かけなど広範囲に対応可能です。
名前の由来はフリーダムがもじられており、自由度の高さを実現できた車種にふさわしいネーミングと言えるでしょう。
2016年度には2代目を導入し、開発時のコンセプトとして1週間をいつでもどこでも、そして誰でも楽しめる移動空間の提供、つまり、どの場面においても目的地のように楽しく移動しながらドライブを満喫してほしい、というメーカーの願いが込められています。
ホンダ フリードの進化について
ホンダ フリード
先代のモビリオ譲りのスタイルとキャパシティは、フリードにまで継承されました。初代のキャッチコピーはちょうどいいと言われていて、5人乗りは2列、8人乗りは3列とシートレイアウトをそれぞれ用意していました。
2,740mmと少し長めのホイールベースのほか最小回転半径5.2mが強みとなり、市街地での取り扱いにも適した車です。
2008年発売の初代モデルですが、ハイブリッド仕様が追加されたのはそれから3年後の2011年で3列シートハイブリッドは本形式が最初です。
そして、2016年にフルモデルチェンジ名目として設計を変更したのが、2代目モデルです。スタイルは初代を踏襲しつつも、サスペンションなど「走り」に必要な個所を見直しました。
ハイブリッドシステムに関してはモーターがデュアルクラッチトランスミッションに内蔵されたスポーツ・ハイブリッドi-DCDが搭載され、燃費面の大幅な改善がされたほか、運転支援システムの追加搭載や衝突被害軽減ブレーキや追従クルーズコントールの体感ができます。
また、乗降部におけるドアを広くし、シートのレイアウトの見直しなどユーザーが後部座席に乗り込めるよう全体的に進化を遂げた車です。
ホンダフリードのグレード
ホンダ フリード クロスター
ガソリン車とハイブリッド車の2種類が設定されていて、両形式共通点を挙げるならば通常型と+の2種類が用意されています。また、タイプについてはB、G、CROSSTAR、Modulo Xの4形式があり、Bタイプだけガソリン車限定となっています。
特筆できる点については、Gタイプ(ガソリン・ハイブリッド)には車いす仕様車も用意されており、後部から電動ウインチで楽々乗り降りができるほか、ディーラーオプションで車両左側に便利な補助ステップを装備できます。
グレードの一つである燃費ですが、ユーザーが実際に気になる個所としてピックアップするならば、通常のガソリン車がWLTCモードで15.6〜17.0km/L、ハイブリッド車が19.8〜20.8km/Lとなっています。
装備に関しては廉価仕様のBタイプでも予防安全・運転支援システム「ホンダセンシング」が標準装備されるほか、上位グレードでは両側パワースライドドアや運転席と助手席のシートヒーターなどが搭載されています。
ホンダフリードの動力性能
ホンダ・フリード改良新型、CROSSTAR(クロスター)
ハイブリッド車に関してはi-DCDを搭載しており、軽快なフットワークの走りに低燃費を兼ね備えた性能に、ギア比に関しては専用の仕様へアップデートしました。
ガソリンエンジンに関しては1.5L直噴式DOHC i--VTECエンジン+CVTのほかアイドリングストップシステムをそれぞれ装備、燃費性能向上と走りにおける力強さの両立に成功しています。
また、下り坂が長い道に対しても、ブレーキ操作ステップダウンシフト制御方式を搭載しているのが特徴です。
それ以外にも、山岳地帯での走行を想定して4WD式までもラインナップに設定しており、上り坂のほか、カーブや冬季における雪道などでも安定した走行を実現するなど、動力性能面においても改良されています。
なお、エンジンの最高出力に関してはガソリン車の最高出力が95KW 129PS/6,600rpm(最大トルクが153N・m 15.6kgf・m/4,600rpm)で、ハイブリッド車のそれが81KW 110PS(最大トルク134N・m 13.7kgf・m/5,000rpm)となっています。
■ホンダフリードのインテリア
ホンダ・フリード CROSSTAR(クロスター)
ユーザーの皆さんが実際に乗る場所となりますが、シートカラーはモカ(ファブリックシート)とブラックの2種類が用意されていますが、インパネ部分に関しては木目調パネルがそれぞれのグレードで標準設定されるのに対し、モデューロXのみ限定でピアノブラック調パネルが設定されています。
また、シートの素材に関してはプライムスムースを採用し、しわ・汚れなどに強いだけでなく見た感じでも上質感を持たせた空間を演出し、実用性と見た目の双方を兼ねています。
ホンダ・フリード CROSSTAR(クロスター)
全般的に広い空間(メカ部分は最小とする代わりに、ユーザースペースはゆったりと)を心がけており、後部座席でも足を組みながら着席し、内部の移動を容易にできるのも特徴です。
それ以外にもオプションパーツも豊富で、シートカバーやカーペットマットのほかナビやETCなどもあるため、後述するエクステリア共々検討してみましょう。
■ホンダフリードのエクステリア(アクセサリー)
純正の物だけでも数多く設定されており、ロアスカートやテールゲートスポイラー、フロントグリルやダークエンブレム、ドア部分のガーニッシュやフォグライトなど各種パーツとなっています。
実際はこれらのオプションパーツを装備していない状態での引き渡しで、実際に車を購入する際にはディーラーに必要な装備のほか、好みの色の設定も各自で行います。
キャリアシステムやナンバープレートの周囲を囲むライセンスフレームなども用意されているため、自分の好みに合った装備と色を設定してから、実際に注文してもらうのも車を選ぶ意味でも一つの楽しみですね。
ホンダ フリードのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,265mm×1,695mm×1,710mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,740mm | |
最大乗車定員 | 6名 | |
車両重量 | 1,340kg | |
燃費 | WLTCモード:17.0km/L | |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒横置 | |
最高出力 | 95kW(129PS)/6,600rpm | |
最大トルク | 153N・m(15.6kgf・m)/4,600rpm | |
駆動方式 | FF | |
トランスミッション | 無段変速オートマチック(トルクコンバーター付) |
ホンダフリード 試乗してみたらどう?
ホンダ フリード
フットワークの良さはミニバンに枠組みするのが難しくなるくらい快適で、山道や高速道路などといったあらゆる場面において余裕を持って走ることができます。
コーナリングやステアリングの場面においてもミニバンの印象がなく、ユーザーフレンドリーな車として昇華、それ相応のコスト・パフォーマンスの良さにも期待できる自動車です。
FFと4WDと比べるのは酷でしょうが、この形式に関しては車が持っている本能の「走る」意味ではそれほど違和感はありません。
リアサスペンションの良さも手伝ってか、ドライブシャフトなどが同居してる関係で窮屈そうに見えても実際はそれほど変わらないのが現状で、安定した走りが約束されているのも乗り心地の改善などに寄与しています。
ホンダフリードの新車価格
それでは、本車種における新車価格について紹介していきましょう。
(ただし、価格については消費税抜きの表示とさせていただきます)
◎Bタイプ
ガソリン車のみ1816000円
◎Gタイプ
●ガソリン車
・FF/6人乗り→1964000円(7人乗り→1984000円)
・4WD/6人乗り→2179000円(7人乗り→2199000円)
●ハイブリッドGタイプ
・FF/6人乗り→2329000円(7人乗りは2349000円)
・4WD/6人乗り→2544000円
◎CROSSTAR
●ガソリン車
・FF/6人乗り→2164000円
・4WD/6人乗り→2379000円
●ハイブリッド車
・FF/6人乗り→2529000円
・4WD/6人乗り→2744000円
◎Modulo Xタイプ
●ガソリン車
・FF/6人乗り→2682000円(7人乗り→2702000円)
●ハイブリッド車
・FF/6人乗り→2960000円(7人乗り→2980000円)
◎+Gタイプ
●ガソリン車
・FF→1984000円
・4WD→2199000円
●ハイブリッド車
・FF→2349000円
・4WD→2564000円
◎+CROSSTAR
●ガソリン車
・FF→2184000円
・4WD→2399000円
●ハイブリッド車
・FF→2549000円
・4WD→2764000円
一部によっては、乗車定員の関係で値段が異なりますがBタイプはガソリン車のみ製造されています。購入の際はキャパシティも見極めながら検討しましょう。
(2020年9月現在ホンダ公式サイトより)
ホンダフリードの中古車価格
では対照的に、中古車市場における平均相場価格を見ていきましょう。
(こちらも税抜きの価格として紹介します)
◎Bタイプ→価格169万円
◎Gタイプ→価格189~259万円
◎CROSSTAR→価格193~295万円
◎Modulo Xタイプ→価格255~335万円
中古市場での価格に関しては、モデルチェンジが比較的早く行われたため新車とそんなに変わらない値段で販売されているのがほとんどで、一部車種に関しては店頭価格よりも少し高めに設定されています。
※情報は車情報サイトresponse中古車価格より(2020年9月現在)
ホンダフリードのライバル
トヨタ シエンタ G
ライバルと言えば、トヨタのシエンタが真っ先に思い浮かびます。
この車種はコンパクトミニバンではほぼ独占状態といっても過言ではないヒット商品とし人気を博し、4.2mの長さに3列シート装備ですが、3列目は収納してから荷室に早変わりできるのが特徴です。
ホンダフリードの評判
ホンダ フリード ハイブリッド
長所は、デザインの良さもさることながらドアの開口部が広くとられているため、乗り降りが楽になった点や自動ブレーキの装備、ドアを開けたくても手がふさがってできないときにやさしい設計のほか、小回りが利くため運転しやすい車としても高く評価されています。
対照的に短所を挙げるならば、シートの硬さには好みがでてくるでしょう。馬力が心許ないと感じる場合やバックミラーの視認性が悪くなるという点です。
まとめ
ホンダ・フリードクロスター
ホンダブリードについて紹介しましたが、モビリオを進化させながらも新たな部分を積極的に取り入れ、これからの時代における新たなコンパクトミニバンとして、勢力を拡大していきます。