結局コンパクトカーはどれがいいの?! アクアが答えかも
トヨタ アクア
自動車が身近な存在になってからというもの、常に人気車種だったのがコンパクトカーでしょう。使い勝手の良さ、高い小回り性能、優れた経済性と、車の便利さをコスパよく実感するのに、コンパクトカーはもってこいの車種となっていますよね。
しかし、人気がある分、各メーカーからラインナップされるコンパクトカーは車種が多くなっており、1台1台を比較してご自分にぴったりな車を探すのは至難の業かもしれません。
それなら、大ヒットしている車に目を向けてみるのはいかがですか。
トヨタ アクアは、2011年12月に登場したハイブリッド専用のコンパクトハッチバック。入れ替わりの激しいコンパクトカーとしては非常に異例な、そろそろ10年目に突入しようかというほど息の長いモデルとなっていますが、もちろん人気の高さがモデルライフの長さの背景にあります。
直近の販売台数ランキングでこそ順位をやや落としてはいるものの、登場7年目となる2018年では、登録車で年間2位にランクインしており、なんと1年間で12万台以上も販売したという人気車なのです。
魅力的なライバルがどんどん登場してきても、細やかな改良で強みをしっかり伸ばして、数多くのオーナーを幸せにしてきたアクア。もしかすると、2021年のあなたにもぴったりな車かもしれませんよ。
魅力をご紹介していきますので、ぜひ確認してみてください。
トヨタ アクアの魅力、5点にまとめました
■なんといってもその安さ!その上装備も充実
《画像提供:Response 》トヨタ アクア
もしかするとアクア最大の魅力は、その低廉な価格にあるかもしれません。お高めになりがちなハイブリッドカーながら、なんとエントリーグレードでは税抜価格で165.3万円からという大バーゲン価格が設定されています。
もちろん、最も廉価なLグレードであっても、シートやシートベルトは5人分きちんと揃っていますし、オートエアコンに運転席・助手席エアバッグまで完備。
全グレードで共通の1.5リッターハイブリッドによる低燃費に快適性も備わるのに、もはや軽自動車がライバルといった価格設定となっており、ハイブリッドカーをより幅広いユーザー層に広めた立役者となっています。
もちろん、お安いグレードだけでなく、ちょっと贅沢ができる上位グレードや、SUV風のルックスがうれしい「クロスオーバー」を選んでも、まだまだ税抜で200万円以下。我慢しないで満足できる豊かなカーライフを、リーズナブルに実現できそうです。
■意外と乗れる・積める室内は5人乗り
《画像提供:Response 》トヨタ アクア クロスオーバー インテリア
先ほど価格帯がもはや近年ハイグレード化が進む軽自動車に近くなっていることはお伝えしましたが、そんな軽自動車との1番の違いは乗車定員が5人であること。
コンパクトなサイズと、空気抵抗低減のねらいもあって低めに抑えられた全高から、さすがにリムジンのような広々感とまではいきませんが、大人5人がきちんと乗り込めるゆとりと、定員乗車時でもしっかり使える荷室が用意されています。
特に後席の頭上空間は気になるポイントかもしれませんが、ルーフ形状や着座高さを工夫してあるので、非常用と割り切るにはもったいない、きちんと使える後席になっています。
一昔前のハイブリッドカーでは、場所を取るバッテリーのためにトランクが小さい!なんてこともあったりしましたが、リヤシート下にバッテリーを設置しているアクアなら、高さ・奥行き・幅で満足のいく荷室空間があります。
荷室にアクセスしやすいハッチバック車でもありますので、後席を格納して長さのある荷物を積むのも楽々。小型な外観から想像するより、意外と積めるのがアクアの美点です。
■ハイブリッドならではの低燃費とパワフルな加速
《画像提供:Response 》トヨタ アクア メーター表示
低価格さと室内の使い勝手の良さに加えて、その軽量コンパクトさを活かした低燃費もアクアの大きな魅力です。
基本をプリウスと共有するハイブリッドシステムは、アクアのボディサイズに合わせてエンジンをダウンサイズして最適化。それによって、プリウス同様の驚異的な低燃費が実現されています。
ラフに走っても20キロ、エコ運転なら30キロ台も夢ではない実燃費は、家計にも大助かりのエコ性能でしょう。
また、1.5リッターエンジンとモーターの組み合わせで、俊敏なレスポンスと普通車らしい加速力があるのもアクアの美点です。高速での合流や追い越しなど、パワーが欲しい時にしっかり応えてくれるので、リラックスして運転できそう。
このあたりも、価格帯が近いとはいえ軽自動車よりもランクが上であることを実感できるポイントでしょう。
■コンパクトサイズで小回りキビキビ
《画像提供:Response 》トヨタ アクア
アクアのコンパクトなボディは、燃費性能に役立つだけでなく、普段の使い勝手もグンと向上させてくれます。
なんと最小回転半径は4.8mとこちらも軽自動車級の小ささで、狭い駐車場やUターンでも楽々こなせそう。
普段の使い勝手に貢献する最小回転半径は、コンパクトカーの中では意外と忘れられがちな魅力ですが、運転すれば必ずハンドルを切ることになるだけに、日々そのありがたみが実感できる魅力でもあるでしょう。
5ナンバーサイズのアクアは、近年大型化が進んで3ナンバー車が増えてきているコンパクトカーの中でも抜群の扱いやすさ。全長も約4mと短めですので、縦列駐車などでもスイスイと完了できることでしょう。
■安全装備も忘れていません!
《画像提供:Response 》トヨタ アクア パノラミックビューモニター
もちろん2021年の新車ですから、安全装備もしっかりしたものが選択できます。
廉価グレードのLと中間グレードのSではオプション設定とはなるものの、Gグレードなら歩行者の検知に対応したプリクラッシュセーフティ機能や、オートマチックハイビームなどが備わる「トヨタセーフティセンス」だけでなく、踏み間違い事故の防止に役立つであろうインテリジェントクリアランスソナーといた高度な安全機能も標準装備されます。
便利な機能としては、現在設定されている特別仕様車「S“スタイルブラック”」に備わるパノラミックビューモニターに注目。車両を上から見下ろしているかのような視点で周囲の障害物を確認できるので、緊張しがちな駐車や狭い道でのすれ違いでの安心感が違います。
扱いやすさが際立つアクアだけに、毎日の通勤やお買い物にと運転する機会も多くなるはず。だからこそ、安全装備がきちんと選べる点はうれしいですよね。
トヨタ アクアのスペック
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,050mm×1,695mm×1,455mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,550mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 1,090kg | |
燃費 | WLTCモード:27.2km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ガソリンハイブリッド 1,496cc | |
エンジン最高出力 | 54kW(74PS)/4,800rpm | |
エンジン最大トルク | 111N・m(11.3kgf・m)/3,600-4,400rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 45kW(61PS) | |
モーター最大トルク | 169N・m(17.2kgf・m) | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 電気式無段変速機 | |
新車価格 | 1,933,000円(消費税抜) |
お安めハイブリッド増殖中!アクアとライバルを比較してみた
■アクア 対 ヤリス:高性能な強敵!デザインの好みで決めちゃう?
トヨタ ヤリス
2020年2月に発売と、まだまだデビューほやほやの新型車なのがヤリス。ヴィッツの後継車であり、これまではヴィッツの海外向け名だったヤリスが、今回から国内にも導入されることになった点は話題になりました。
ヤリスはアクアよりもほんの少し全長が短く、ほんの少し全高が高くなってはいますが、全体のシルエットとしては滑らかなフォルムで似た印象もあるかも。しかし、1.0リッターガソリンエンジン車も有するヤリスは、税抜価格で約126.8万円からと、アクアを大きく下回るエントリー価格が魅力的です。
ハイブリッド車では最安でも約181.6万円とジャンプアップし、こちらではアクアが逆転勝利。しかしヤリスは標準装備が充実していますし、ヤリスハイブリッドは、実燃費で40キロ台が狙えてしまうという異次元の高効率っぷりが話題になっています。
ヤリスは現在、コンパクトハッチバックとして最も技術的に先進性のある車であることは間違いないでしょう。
価格差と燃費の差をどう見るかということもありますが、何より大きく印象が異なるのはデザイン。柔和な印象もあるアクアに対し、かなりアグレッシブな表情のヤリスと違いがありますので、デザインの好みで選んでしまうと決めやすいかもしれません。
安全装備ではさすがに登場年度が新しいだけあり、ヤリスが圧勝といった印象。交差点での歩行者の検知にも新たに対応するなど、安心感が違いますね。
また、車両外向きに回転させることができる運転席など、普段の使い勝手を向上させる細やかな気遣いの利いた装備も多数用意されており、ヤリスを選びたくなる要素も多くあるので、ご予算が許せばヤリスが優位かもしれませんね。
■アクア 対 スイフト:さらに安いスイフト、燃費性能のアクア
スズキ スイフト
スズキの定番ハッチバック、スイフトもお求めやすい価格とハイブリッドの低燃費で定評があります。
スイフトは、なんと最安仕様では税抜価格で125.2万円と、正々堂々と軽自動車級の低価格が魅力的。こちらはハイブリッド仕様ではないガソリン車とはなりますが、普通車として最もお手頃な車種のひとつです。
ベースモデルからひとつランクアップするとハイブリッド車となるスイフトですが、こちらでもエントリー価格は148.5万円とまだまだアクアを下回る低価格。ただし、この価格にはインパクトがありますが、気にしておく必要があるのはそのハイブリッドシステムです。
1.2リッターの直列4気筒エンジンがベースとなるスイフトのハイブリッドシステムは2種類あり、トップグレードとなるハイブリッドSZではしっかりとした出力のモーターが組み合わされるハイブリッドシステムとなっていますが、それ以外のグレードでは「マイルドハイブリッド」となる点には注意が必要。
これは一般的なガソリン車にも備わっている発電機に、新たにモーター機能を持たせた「ISG」を利用しているハイブリッドであるためで、そのアシスト力はあまり強くありません。もちろん非ハイブリッド車に比べると燃費性能は向上していますが、あまり普段の運転でハイブリッドらしさを感じることはできないかもしれませんね。
逆にいえば、一般的なガソリン車と同様の運転感覚がお好みの方には、マイルドハイブリッドの方が適切かもしれませんね。トヨタのハイブリッドシステムは改良が進んで滑らかさが増していますが、最終的には両車を乗り比べてみないと決めにくい部分かもしれません。
アクアは次期型モデルもそろそろ登場?!
トヨタ アクア 次期型予想CG
かなりモデルライフが長くなっているアクアですので、当然ながらモデルチェンジの噂が数年前から聞かれます。しかし、どの予想も今のところ登場時期を外しており、具体的な次期型のデビュー時期はまだわかっていないのが現状でしょう。
同じメーカー内にヤリスという強力すぎるライバルが出現したことで、アクアはやや大型化し、プリウスとヤリスの間のポジションに移行するのではないかとの予測も見られます。その場合もアクアらしい低燃費性能はしっかり確保されていることでしょう。
【2021年最新】トヨタ アクアの新車・中古車価格まとめ
トヨタ アクア GRスポーツ
2021年3月現在、アクアの税抜新車価格は、Lグレードの165.3万円から、クロスオーバー“グラム”の199.9万円が主なラインナップとなっています。ここまで低価格に抑えてあると、アクセサリー装着にも予算が回せそうですね。
また、一味違うアクアとして、トヨタ ガズーレーシングの知見が活かされたスポーツグレード「GRスポーツ」も用意されており、こちらは特別パーツがふんだんに装備されることもあって221.9万円からとなっています。
トヨタ アクア(改良前モデル)
アクアは、モデルライフが長くなっているだけに中古車でも非常に選びやすい車種のひとつ。2021年3月現在、在庫は7,000台以上が確認できるので、年式や色、グレードなどの希望も通しやすそうです。
税込中古車本体価格平均が86.2万円と安くなっていることからも分かるとおり、安いものでは10万円台から豊富にラインナップされていますので、とにかく安くハイブリッドカーを手に入れたい場合にもぴったりですね。
まとめ
《画像提供:Response 》トヨタ アクア クロスオーバー
トヨタのハイブリッドを一層普及させた立役者、アクアについてご紹介してきました。
価格の安さばかりに注目しそうになりますが、その燃費性能やキビキビとした動力性能もアクアの大きな魅力。
明るいライムグリーンやレッドといった快活なボディカラーも似合うアクアで、新たなハイブリッドカーライフを実現してみては。