辛口ホットハッチ「スズキ スイフトスポーツ」の完成度が凄い
スズキ スイフトスポーツ
コンパクトなハッチバック車の中でも、現在のトレンドは背が高めのトールワゴンタイプやSUVタイプ。ベーシックなハッチバック車も一定の人気を維持してはいますが、やや下火といった感覚もあります。
そんなベーシックなハッチバック車を代表する1台であるスズキ スイフトをベースとした「スイフトスポーツ」は、もはや絶滅寸前とも思える国産ホットハッチとして、カーマニアに人気の車です。
スイフトの小粋なスタイルをグッとスポーティに演出しただけではなく、ラリーカーの血筋を感じさせる本格的なスポーツ性能と、それでいてお値段がリーズナブルなスイフトスポーツ。運転がお好きでスポーティなハッチバック車を探しているなら、購入を検討してみたことがある方も少なくないことでしょう。
走りの良さやスタイルのかっこよさでスイフトスポーツに惹かれる方も多いとは思いますが、実際に所有したときに気になってくるのは燃費性能ではないでしょうか。ちょっと遠くまでドライブしたくなるほど魅力的なスイフトスポーツだけに、ガソリン代が節約できるとうれしいですよね。
この記事では、スイフトスポーツのカタログ燃費や実燃費、ライバル車種との比較までチェックしていきますので、スイフトスポーツが気になっている方はぜひチェックしてみてください。
スズキ スイフトスポーツは魅力満載!走りも実用性も両立だ
■リッター100馬力の高性能直噴ターボエンジン
《画像提供:Response 》スズキ スイフトスポーツ カタナ(海外仕様)
スイフトスポーツの大きな魅力となっているのが、現行型の4代目モデルから新たに搭載された1.4リッターの直噴ターボエンジン。先代・先先代では1.6リッターの自然吸気エンジンでしたが、フルモデルチェンジを機にダウンサイズターボ仕様へとスイッチされました。
排気量を小さくしつつも最高出力・最大トルク共に向上させており、特に最大トルクはターボを活かし低回転域からワイドに発生するセッティングとなっており、日常でパンチを感じやすい加速感覚を実現しています。
さらに排気量が先代よりも小さくなったことで、自動車税の区分が先代よりもひとつ下がり、毎年の税負担が先代よりも抑えられるという隠れたメリットも。低廉な価格が魅力なスイフトスポーツだけに、維持費が安くなる点も大きな魅力といえるでしょう。
■ダイレクトな6MTと専用チューニングの6ATから選べる楽しさ
《画像提供:Response 》スズキ スイフトスポーツ 6速MTシフトノブ
近年ではハイエンドスポーツカーなどでも廃止が相次ぐマニュアルトランスミッションがしっかり用意されている点も、スイフトスポーツの大きな魅力のひとつです。ショートストロークなシフトノブは操作感覚が小気味よく、車と一体になってのドライブを演出してくれます。
もちろん、イージードライブを可能にする6速AT仕様も用意されており、先代のCVTと比べてよりスポーティな乗り味が嬉しい専用チューニングや、ハンドル操作に集中できるパドルシフトの装備などで、スイフトスポーツの新たな魅力を生み出しています。
2種類の優れたトランスミッションから選ぶ楽しさを味わうことができる点は、スイフトスポーツの特徴ともいえるでしょう。
■見た目だけじゃない!空力まで味方につけたエクステリア
《画像提供:Response 》スズキ スイフトスポーツ
開口部が大きく攻撃的な印象のフロントマスクや、シンプルな形状ながらアクセントとなっているルーフエンドスポイラーなど、スポーツの名に恥じない仕上がりとなっているエクステリアデザインですが、これらは見た目だけを追求したものではもちろんなく、コンピューターシミュレーションと風洞実験によって機能性が追求された「本物」の仕上がりです。
アンダーカバーの装着などで空気抵抗を低減しつつ、タイヤのグリップ力を最大限に発揮できる空力性能を実現したスイフトスポーツは、サーキット走行のような高速域でも落ち着いた挙動を維持。安心してコーナーを攻められる実力を持っています。
専用の17インチアルミホイールなど、軽量化策もたくさん。なんと6MT仕様では車両重量が970kgと、かなりの軽量っぷりも注目ポイントです。
■MTでも選べる充実の先進安全装備にも注目
《画像提供:Response 》スズキ スイフトスポーツ ステアリングホイール
近年では軽自動車でも採用が進む予防安全機能や運転支援機能ですが、スイフトスポーツではなんと6MT車でもアダプティブクルーズコントロールが標準装備される点がうれしいポイントです。車線逸脱抑制機能と合わせ、ロングドライブの疲労感を大幅に軽減してくれることでしょう。
また6AT車では、アダプティブクルーズコントロールが全車速追従機能付にグレードアップされ、ますますロングドライブ性能が向上します。
高級車であってもオプション設定にとどまることも多いブラインドスポットモニターやリヤクロストラフィックアラートといった先進機能まで含めて、安全機能や運転支援機能が丸ごと標準装備されている点も、スイフトスポーツの魅力ですね。
スズキ スイフトスポーツのスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,890mm×1,735mm×1,500mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,450mm | |
最大乗車定員 | 5名 | |
車両重量 | 970kg | |
燃費 | WLTCモード:17.6km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ガソリンターボ 1,371cc | |
エンジン最高出力 | 103kW(140PS)/5,500rpm | |
エンジン最大トルク | 230N・m(23.4kg・m)/2,500-3,500rpm | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 6速MT | |
新車価格 | 1,834,000円(消費税抜) |
スズキ スイフトスポーツの燃費情報を総まとめ!
《画像提供:Response 》スズキ スイフトスポーツ
スイフトスポーツの魅力をご紹介してきましたが、やはり実際に購入を検討する際に気になるのは燃費性能ですよね。ここからは、スイフトスポーツの燃費性能を詳しく見ていきましょう。
まずは、カタログ燃費値です。新車販売されるすべての乗用車のカタログに表示されている「WLTCモード燃費」を確認することによって、おおよその燃費性能を把握することができます。
現行モデルのスイフトスポーツのWLTCモード燃費は、モノグレード販売ということもあって6MT仕様と6AT仕様の違いのみ。より低燃費なのは6MTモデルで17.6km/Lとなっており、6ATモデルは16.6km/Lとなっています。
詳しい燃費値の内訳を見ていくと、市街地モードでは6MTモデルが13.8km/Lで6ATモデルが11.9km/L。郊外モードでは6MTモデルが18.8km/Lで6ATモデルが17.6km/L。高速道路モードでは6MTモデルが19.2km/Lで6ATモデルが19.1km/Lとなっています。
モード別の違いを見ると、市街地モードで伸び悩む6AT仕様に対し、6MT仕様は全体的により高効率であることがうかがえますね。
スズキ スイフトスポーツのカタログ燃費まとめ表
6MT | 6AT | |
---|---|---|
WLTCモード燃費 | 17.6km/L | 16.6km/L |
市街地モード(WLTC-L) | 13.8km/L | 11.9km/L |
郊外モード(WLTC-M) | 18.8km/L | 17.6km/L |
高速道路モード(WLTC-H) | 19.2km/L | 19.1km/L |
(2021年10月現在 スズキ公式サイトより)
■スイフトスポーツ、燃費重視ならMTとATどっちがおすすめ?
《画像提供:Response 》スズキ スイフトスポーツ 6速ATシフトノブ
カタログ燃費ではWLTCモードで1.0km/Lの差しかない6MTと6AT。MTの伝達効率の高さやダイレクトな変速フィーリングは捨て難いですが、6AT仕様では運転支援機能がさらに向上するなどの差もありますので、選び分けるのが難しいポイントとなっています。
燃費を最優先してスイフトスポーツを選ばれるという方は少ないとは思いますが、スイフトスポーツの運転感覚を味わいつつ燃費もできるだけ伸ばしたいという方なら、やはり6MT仕様がおすすめ。ストップ&ゴーが多い使い方をされる方や、マニュアルが運転できないご家族も使うといった場合なら、6ATでも十分に満足できることでしょう。
■実オーナーが投稿!スイフトスポーツの実燃費データまとめ
《画像提供:Response 》スズキ スイフトスポーツ メーターパネル
カタログ燃費が優秀でも、現実世界における実燃費が伸びなくては意味がないというもの。そこでしっかり確認しておきたいのが、実オーナーが投稿した燃費記録をまとめている情報サイト「e燃費」のデータです。
2021年10月現在、現行モデルのスイフトスポーツの実燃費平均値を確認してみると、もっとも低燃費なのはやはり6MT仕様で15.20km/L。6AT仕様は13.75km/Lと、やや伸び悩む印象ですね。
実燃費でリッター20キロ超えを記録しているオーナーもおり、運転シーンによってはこの平均値以上の実燃費も期待できそう。性能を考えれば、かなりの経済性といえそうです。
■スイフトスポーツのカタログ燃費、ライバル車と比べるとどうなの?
トヨタ GRヤリス
スイフトスポーツのライバルといえば、ややボディサイズ的に格上のトヨタ ヴィッツ RSやホンダ フィット RSなどが筆頭格でしたが、現在では価格帯の近い直接のライバルが不在ともいえそうです。
2020年のデビューから国産ホットハッチとしての注目を一気に集めている感もあるトヨタ GRヤリスは、1.6リッターターボエンジンと四輪駆動を組み合わせたグレードに注目が集まりがちですが、実は1.5リッター自然吸気エンジンと前輪駆動のベーシックな「RS」グレードもあり、こちらは意外とスイフトスポーツとも競合する印象。
GRヤリスのRSグレードはトランスミッションをCVTのみと割り切っていることもあってか、WLTCモードは18.2km/Lと、スイフトスポーツよりも健闘しています。また、スイフトスポーツがハイオクガソリン指定なのに対し、GRヤリスのRSグレードはレギュラーガソリンを使用する点も、コスパ目線では要チェックなポイントですね。
まとめ
《画像提供:Response 》スズキ スイフトスポーツ
スイフトスポーツの燃費情報を余すところなくご紹介してきました。
燃費は二の次、走りが第一!というオーナーも多いキャラクターの車種ではありますが、普段のガソリン代を節約できるに越したことはありませんよね。
貴重すぎる国産ホットハッチとして、スポーツの魅力を高めているだけでなく、環境性能も同時に追求しているスイフトスポーツ。電動化の波が激しく押し寄せている現代だけに次期モデルが存在するのかどうかも不明瞭といえそうですので、気になった方はお早めに手に入れておくことをおすすめします。
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よくある質問
■スイフトスポーツは全車ターボエンジンなの?
現行型となる4代目スイフトスポーツでは、全車で1.4リッターのターボエンジン仕様となっており、2代目・3代目で採用されていた1.6リッターの自然吸気エンジンよりもダウンサイズされた格好となっています。ターボの特性を活かし、排気量は縮小しつつも出力を向上、大幅に強化された最大トルクを低回転域から発生させるなど、新時代のスポーツエンジンとなっています。
■スイフトスポーツにオートマはあるの?
初代スイフトスポーツでは5速MTしか設定のないスパルタンさも話題を呼びましたが、2代目以降のモデルではAT仕様も追加されており、現行型となる4代目モデルでは6速MTだけでなく、パドルシフト付きの6速AT仕様も設定があります。6速AT仕様ではアダプティブクルーズコントロールが全車速追従タイプになるなど、独自の魅力にも注目です。