定番ミニバン「トヨタ ノア」ハイブリッド搭載でさらに選びやすく
トヨタ ノア
5ナンバークラスミニバンといえば、トヨタのノア/ヴォクシー/エスクァイア3兄弟を忘れるわけにはいきません。前身となるタウンエースノア/ライトエースノアは1996年に登場しており、ノアという車名はもう25年も続いていることになります。
タウンエースノア/ライトエースノアの時代は商用バンと設計を共有しており、ミニバンとしては床が高めな後輪駆動だったのですが、ノア/ヴォクシーとして新規登場した2001年からは前輪駆動に転換。乗用車として優れた乗り心地と低床設計による室内ユーティリティの大幅な向上を果たしました。
2014年にデビューした現行型となる3代目モデルは、これまで以上に上質感や高級感を感じさせる大人なデザインに進化しつつ、待望のハイブリッドモデルも登場。強力なライバルたちにもしっかり対抗できる商品性で、人気を維持しています。
そんなノア、特に低燃費なイメージがあるハイブリッド仕様では、実際どの程度の燃費性能が実現されているのか気になったことはありませんか?
お子さまの送り迎えからお買い物と、毎日活躍するミニバンだけに、燃費に優れた車種を選んでガソリン代を少しでも節約したいものですよね。
この記事では、ノア ハイブリッドの燃費性能を、カタログ燃費、実燃費、ライバル車種との比較を通して詳しくご紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。
トヨタ ノアはこんなに魅力満載のミニバンです
■3列すべてでくつろげる、ゆとりの室内空間
《画像提供:Response 》トヨタ ノア 7人乗り仕様 インテリア
市場ではノアのようなMクラスミニバンと呼ばれるものよりも全長を短くした、Sクラスミニバンも人気ではありますが、日常的に3列をガンガン使う機会のある方や、荷室容量を重視したい方にとっては、室内のゆとりが足りないと感じる場合も少なくないようです。
その点ノアは、3列目シートまで大人がゆったりとくつろげるスペースを確保。普段から3列全てを活用できるほどの空間で、ミニバンらしい便利さや余裕を存分に味わうことができます。
■たくさん乗れる8人乗りとゆとりの7人乗り、悩む楽しさ
《画像提供:Response 》(参考)トヨタ ヴォクシー 7人乗り仕様 2列目席ロングスライドを下げた状態
ノアは2列目シートにバリエーションがあり、キャプテンシート仕様とした7人乗り仕様と、ベンチシート仕様とした8人乗り仕様から選ぶことができます。
座面のチップアップが可能で荷室長が広く取れる8人乗り仕様と、810mmものロングスライドが可能な7人乗り仕様。お好みに合わせて選ぶ楽しさがある点も、ノアの魅力でしょう。
残念ながらノア ハイブリッドには8人乗り仕様が設定されておらず、全車で7人乗り仕様となる点には注意が必要です。
■スマートな内外装デザイン、カラバリも豊富
《画像提供:Response 》トヨタ ノア
老若男女を問わず馴染みやすいスマートなエクステリアデザインもノアの魅力。よりアグレッシブな印象のヴォクシー、高級感のあるエスクァイアとはうまく作り分けられたノアのエクステリアは、存在感はありつつも親しみやすい、絶妙なバランス感覚でまとめられています。
また、基本デザインを共有する3兄弟の中でも、ノアのインテリアはシックな印象が際立ちます。ブラック色が基調ではありますが、上級となるGグレードでは明るい印象のフロマージュ&ブラウンも用意されており、オーナーの好みに応じた選択が可能です。
■前後の踏み間違い防止自動ブレーキなど、安全装備も充実
《画像提供:Response 》(参考)トヨタ ヴォクシー インテリジェントクリアランスソナー 作動イメージ
ご家族揃って乗り込むことも多いミニバンだけに重視しておきたい安全性能も、ノアは忘れていません。
予防安全・運転支援技術パッケージの「トヨタセーフティセンス」が全車で標準装備されるだけでなく、廉価グレードのX系を除いた全車で「インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]」を標準装備している点がポイントです。
このインテリジェントクリアランスソナーは、近年の痛ましい事故でもよく目にする、アクセルの踏み間違いや踏みすぎといった操作ミスによって、障害物に衝突してしまうことを軽減してくれる機能。衝突が回避できないと車が判断すると自動ブレーキまで作動させて衝突を防止してくれるので、駐車場などでも安心です。
トヨタ ノアのスペックはこちら
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,695mm×1,695mm×1,825mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,850mm | |
最大乗車定員 | 7名 | |
車両重量 | 1,620kg | |
燃費 | WLTCモード:19.8km/L | |
エンジン種類 | 直列4気筒ガソリンハイブリッド 1,797cc | |
エンジン最高出力 | 73kW(99PS)/5,200rpm | |
エンジン最大トルク | 142N・m(14.5kgf・m)/4,000rpm | |
モーター種類 | 交流同期電動機 | |
モーター最高出力 | 60kW(82PS) | |
モーター最大トルク | 207N・m(21.1kgf・m) | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
トランスミッション | 電気式無段変速機 | |
新車価格 | 2,926,000円(消費税抜) |
トヨタ ノア ハイブリッドの燃費情報を総まとめ!
《画像提供:Response 》トヨタ ノア
ノアの魅力をご紹介してきましたが、やはり実際に購入を検討する際に気になるのは燃費性能ですよね。ここからは、ノア ハイブリッドの燃費性能を詳しく見ていきましょう。
まずは、カタログ燃費値です。新車販売されるすべての乗用車のカタログに表示されている「WLTCモード燃費」を確認することによって、おおよその燃費性能を把握することができます。
ノア ハイブリッドのWLTCモード燃費は、5ナンバー仕様となるXグレードとGグレード、3ナンバー仕様となるSiグレードの2つに分けることができます。最も低燃費なのは5ナンバー仕様で19.8km/Lとなっており、3ナンバー仕様は19.0km/Lとなっています。
詳しい燃費値の内訳を見ていくと、市街地モードでは5ナンバー仕様が19.2km/L、3ナンバー仕様が18.4km/L。郊外モードでは5ナンバー仕様が20.5km/L、3ナンバー仕様が19.7km/L。高速道路モードでは5ナンバー仕様が19.7km/L、3ナンバー仕様が18.8km/Lとなっています。
モード別の違いを見ると、5ナンバークラスとはいえ大柄な箱型ボディを持つミニバンとしては全方位的に低燃費が実現されていることが分かります。
トヨタ ノア ハイブリッドのカタログ燃費まとめ表
5ナンバー仕様 | 3ナンバー仕様 | |
---|---|---|
WLTCモード燃費 | 19.8km/L | 19.0km/L |
市街地モード(WLTC-L) | 19.2km/L | 18.4km/L |
郊外モード(WLTC-M) | 20.5km/L | 19.7km/L |
高速道路モード(WLTC-H) | 19.7km/L | 18.8km/L |
■ノア ハイブリッドでもっとも低燃費なのはどのグレード?
《画像提供:Response 》トヨタ ノア
ノア ハイブリッドには、5ナンバー系(標準系)のXとG、3ナンバー系(エアロ系)のSiの3グレードしかなく、カタログ燃費としては5ナンバー系に軍配が上がります。WLTCモード燃費では、5ナンバー系が19.8km/L、3ナンバー系が19.0km/Lと、小さいとはいえ差があります。
5ナンバーと3ナンバーで違うとはいえ、ボディサイズの差は全長全幅ともに数cm程度、車両重量にいたってはGグレードとSiグレードでは同一なのですが、Siグレードではより幅広でスポーティなタイヤが装着されている点が悪影響を及ぼしているのかも。
しかし、そもそも実燃費としては気にならない程度の差と見ることもできます。ノア ハイブリッドなら、どのグレードを選んでもうれしい低燃費が実現できることでしょう。
■実オーナーが投稿!ノア ハイブリッドの実燃費データまとめ
《画像提供:Response 》トヨタ ノア ハイブリッド専用オプティトロンメーター
カタログ燃費が優秀でも、現実世界における実燃費が伸びなくては意味がないというもの。そこでしっかり確認しておきたいのが、実オーナーが投稿した燃費記録をまとめている情報サイト「e燃費」のデータです。
2021年10月現在、現行モデルのノア ハイブリッドの実燃費平均値を確認してみると、5ナンバー仕様が15.97km/L、3ナンバー仕様が15.34km/Lと、やはり誤差程度の差しか発生していません。
乗り込む乗員の人数や荷物の重さに大きく幅があることが予想されるミニバンだけに、燃費値も非常に幅広いレンジで報告されています。とはいえ、リッターあたり10〜20キロ程度が実燃費の目安となりそうですね。
余裕の室内空間を持つ大柄なミニバンということを考えると、納得のいく燃費性能といえるのではないでしょうか。
■ノア ハイブリッドはガソリン仕様と比べてお買い得なのか?
《画像提供:Response 》トヨタ ノア ハイブリッド(2014年型) エンジンルーム
ノアは、ガソリン仕様とハイブリッド仕様の同等グレード同士で比較すると、ハイブリッド仕様が税抜約30〜50万円ほど高く設定されています。
カタログ燃費やe-燃費による実燃費平均ともに、リッターあたりおよそ5キロほどハイブリッド仕様が低燃費とはいえ、その節約したガソリン代で差額を埋め合わせできるのはかなり長く乗った後といえそうです。
ハイブリッド仕様の実燃費が15km/L、ガソリン仕様の実燃費が10km/Lと仮定し、ハイブリッド仕様とガソリン仕様の差額が40万円、レギュラーガソリン代が145円とすると、差額分を回収できるのは8万キロ以降使用してからという計算になります。
そのため、短期的なお買い得感を求めてハイブリッドを選ぶと、後悔してしまうこともあるかもしれません。
総額を節約するのではなく、ハイブリッドらしいスムーズで高級感のある走りや、日々のガソリンスタンドでの給油頻度を下げることができるという点にお金を払うと考えると、ノア ハイブリッドならではの魅力がより分かりやすくなりそうです。
■ノア ハイブリッドのカタログ燃費、ライバル車と比べるとどうなの?
日産 セレナ e-POWER ハイウェイスター アーバンクロム
5ナンバークラスミニバンは激戦区となっており、強力なライバルもしっかりチェックしておきたいところです。2021年上半期の新車販売台数ランキングで11位と、16位のノアよりも大いに売れているのが日産 セレナです。
セレナには、標準仕様としてマイルドハイブリッドである「スマートシンプルハイブリッド」仕様が用意されるほか、搭載するエンジンは発電に徹し、タイヤの駆動はモーターで行うという特殊なハイブリッド「e-POWER」仕様も用意されています。
WLTCモード燃費をチェックすると、スマートシンプルハイブリッド仕様は2WDで13.2km/L、4WDで11.8km/Lに留まるのに対し、e-POWER仕様で最も低燃費なグレードでは18.0km/Lとなっています。
ホンダ ステップワゴン e:HEV スパーダ
また、同ランキングでノアに続く17位となっているホンダ ステップワゴンも、FFタイプミニバンの先駆けとして人気を確立したモデル。現行型は5代目で、通常通りハッチバックとして開けるだけでなく、左側2/3ほどを横開きすることもできるテールゲート「わくわくゲート」などの独創的な装備でも話題を呼びました。
セレナのe-POWER同様に、低中速域ではモーターのみでタイヤ駆動を行う「e:HEV」ハイブリッドシステムが注目の的となっていますが、標準仕様のエンジンも1.5リッターのダウンサイジングターボエンジンを採用している点も注目ポイントです。
WLTCモード燃費をチェックすると、2WDのみとなるe:HEV仕様が20.0km/L、1.5リッターターボ仕様で最も低燃費なグレードは2WDで13.6km/L、4WDで13.0km/Lとなっています。
まとめ
《画像提供:Response 》トヨタ ノア
ノア ハイブリッドの燃費情報を詳しくご紹介してきました。
幅広いユーザー層から支持を得ている車だけに、ミニバンとして求められる性能や能力を全て備えているように思えるほどの完成度の高さを誇るノアは、幅広いラインナップを持っているトヨタならではの車づくりといえそうです。
そろそろフルモデルチェンジの噂もささやかれている時期ではありますが、熟成が進んだ今こそノア ハイブリッドの魅力も輝きを増した印象もあります。お近くのトヨタの販売店で、ぜひノアをチェックしてみてください。
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よくある質問
■ノアとヴォクシーとエスクァイア、燃費性能に違いはあるの?
基本構造を共有する3兄弟であるトヨタ ノア、ヴォクシー、エスクァイアですが、ガソリン車とハイブリッド車、標準仕様とエアロ仕様などのバリエーションが同等のグレード同士で比較すると、3車種で燃費性能に違いはありません。
■ノアのガソリン車とハイブリッド車で異なる装備はあるの?
トヨタ ノアは、ガソリン仕様とハイブリッド仕様それぞれにX、G、Siという3グレードが設定されるなどラインナップが豊富で、パワートレイン以外の装備内容は基本的に同一です。ただし、ハイブリッド車には8人乗り仕様や開放感あふれるツインムーンルーフなどの設定がないなど、細かな違いには注意が必要です。