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お礼の合図「サンキューハザード」はどんな場面で使う?違反になるって本当?

お礼の合図「サンキューハザード」はどんな場面で使う?違反になるって本当?

車線変更や本線に合流するとき、譲ってくれた車両に感謝を示す「サンキューハザード」は、広く行われている合図です。今回の記事では、サンキューハザードの意味や使うタイミングと、違法なのかについてをまとめています。

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サンキューハザードとは?

《写真提供:response》データシステム・エマージェンシーストップシグナル ESS421

「サンキューハザード」とは、車線変更や本線に合流するとき、道を譲ってくれた後続車に対して感謝の意を示すためにする行為で、ハザードランプをチカチカと2~3回点滅させることをいいます。運転中で直接言葉をかわしにくい状況でも、感謝の気持ちを伝える方法として知られ、一般的に使われている合図です。

ドライバー同士のあいさつとして、比較的定着している印象もあるサンキューハザードですが、反対意見も散見しています。例えば、「ハザードランプは危険や非常事態を知らせるためのものなので、違う目的で使うのは違法では?」「ありがとうを伝えたいのであれば、手をあげるか会釈すれば十分」「これで満足かという感じがしてうざい」などといった意見があります。

一方、肯定派は「会釈や手をあげただけだと見えないかもしれないので、サンキューハザードは便利」「入れてもらったので、礼儀を示したほうがトラブルにつながらない」「自分が譲ったときにサンキューハザードをしてもらったほうが嬉しい」といった意見のようです。

サンキューハザードの意味

「サンキューハザード」はその名のとおり、「ありがとう」という気持ちを伝えるためのものです。

車を運転していると、イライラするシチュエーションは非常に多くあります。前の車がとても遅かったり、渋滞でなかなか進まないといったことに加え、ほかの車からの「割り込み」はイライラさせられる代表事例です。

合流や前方に停車中の車がいるなど、どうしても割り込まなければならない状況を除けば、割り込まれた側からすれば、気分のいいものではありません。もちろん、割り込む側も「強引に割り込んだ」という悪い印象は持たれたくないでしょう。

そこで言葉の代わりに、ハザードランプを点滅させることで「ありがとう」という気持ちを伝える「サンキューハザード」が自然発生的に広まったようです。一説には、トラックなど職業ドライバーのコミュニケーションが一般化したといわれています。

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サンキューハザードのやり方と操作方法は?

《写真提供:response》《写真提供 本田技研工業》 リアコンビネーションランプ ハザードランプ

サンキューハザードは、どのようなシチュエーションでどうやって行うのでしょうか。

操作方法について

合流時のサンキューハザードの手順は以下の通りです。

1.混雑した道で合流するため、ウインカーを出してタイミングを図ります。
2.親切な車(相手車)がスピードを落として合流するスペースを開けてくれたら、まずはスムーズに合流します。
3.無事に合流できたら、ハザードスイッチを押して、譲ってくれた後ろの相手車に「ありがとう」の意思を表示します。
4.ハザードランプは点滅するごとに、カチッカチッといった音がしますので、2~3回音が鳴ったら、再度ハザードスイッチを押して止めます。



なおハザードランプは、赤い三角マークの付いたスイッチでインパネ周りか、エアコン吹き出し口にあるのが一般的です。ただし、トラックなどの業務用車両ではウインカーレバー(ターンシグナルスイッチ)に含まれていることもあります。

どんな場面で使うのか?

サンキューハザードを使うのは、主に以下のようなシチュエーションで道を譲ってもらったときです。
・側道から本線に合流したとき
・車線変更をしたとき
・信号のない交差点で混雑した本線に合流するとき
・店舗や駐車場から渋滞中の道路に入ったとき

車同士がすれ違う状況なら、会釈や手をあげたりして伝わるかもしれませんが、走行中の車線変更などでは会釈や手をあげたりしても相手に見えないことが多いでしょう。

そんな場面で「ありがとう」の意味を伝えられる、サンキューハザードが活躍します。

使う際の注意点

サンキューハザードを出す際に注意したい点は、「点滅させる回数」です。ハザードランプは本来、車を停止させるなど緊急事態を知らせるためのもの。サンキューハザードを長時間点滅させると、周りの車に誤解を与えかねないので注意が必要です。

そもそもサンキューハザードで点滅させる回数に決まりはありません。ネット上の意見では、回数が多くても少なくても「うざい」と感じる方がいるようです。そのため、ハザードランプを点滅させるのは2~3回が妥当でしょう。

ここで注意したいのは、「高速道路での使用」です。高速道路でハザードランプを点滅させるのは、後続車に渋滞が発生していることを知らせ、追突を防止するための合図です。

渋滞後尾におけるハザードランプの点滅は、道路交通法で定められているわけではありませんが、高速道路各社のほか、JAFなども積極的に呼びかけている活用方法です。

そのため高速道路でサンキューハザードを使ってしまうと、周りの車の急ブレーキを誘発し、重大な事故に発展する可能性もあるので、高速道路でのサンキューハザードは控えたほうが安全でしょう。

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サンキューハザードは違反なの?

《写真提供:response》original 【ついに来たぞ改正道交法】ドライバーから見えにくい位置に警察官は立つ

ハザードランプは、正式には「非常点滅表示灯」と呼ばれ、本来、夜間に駐停車や故障などで停車するときに使用するものです。英語の「ハザード」は、危険や危険性を意味する言葉ですから、「非常停止」や「緊急事態」で使うということはイメージしやすいでしょう。

もともと道路交通法では、ハザードランプは2つのケースで使用するよう義務づけられています。ひとつは「夜間に幅員5.5m以上の道路に駐停車するとき」、もうひとつは「通園・通学バスが停車し幼児や小学生が乗降しているとき」です。

さらに、道路交通法には定められてはいませんが、「故障などで道路に停車するとき」「レッカーで車がけん引されるとき」「駐車場で駐車するとき」など、危険回避でもハザードランプの使用が浸透しています。

ですから厳密にいえば、サンキューハザードは本来のハザードランプの使い方から逸脱しており、違反とみなされる可能性もゼロではありません。とはいえ、現行法上、サンキューハザードを違法とする法律もないので、取り締まりを受ける可能性は低いと考えられます。

実際、かなり広く浸透しているコミュニケーションですし、サンキューハザードで取り締まりを受けたといった話は聞きません。また、YouTubeには、パトカーが道を譲ってもらったときにサンキューハザードを出している動画もアップされています。

なお、東京産業新聞社が運営する日本のニュースサイト「ガジェット通信」が、サンキューハザードの是非を山口県警に問い合わせたところ、「とりあえず問題はない」との回答を得ています。

また警察庁交通局は、「弁護士ドットコムニュース」の取材に対して「直ちに違法とは解されません」と回答。サンキューハザードは法令にない使い方とはいえ、必ずしも違法ではないようです。

まとめ

《写真提供:response》想像よりも簡単! ウインカーやポジション球の交換方法~Weeklyメンテナンス~

サンキューハザードは法律で定められたものではなく、ドライバー同士が気持ちよく運転できるよう慣習化したものです。サンキューハザードをやるかやらないかは個人の判断ですが、いずれにしても知っていて損はない知識でしょう。その意味や活用方法を知ったうえで、ぜひ楽しいカーライフをお過ごしください。

よくある質問

サンキューハザードの正式名称は?

サンキューハザードは、法律で定められたものではなく、正式名称はありません。

サンキュハザードは違法ですか?

本来のハザードランプの使い方から逸脱しているため、違反とされる可能性もゼロではありません。とはいえ、現行法上、サンキューハザードを違法とする法律もないので、必ずしも違法とはいえないようです。

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