JAFとは?
JAFは「JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION」の頭文字を取った略称で、日本語での正式名称は「一般社団法人 日本自動車連盟」です。1963年に創立し、故障車への対応を始めとするロードサービス、旅行案内および道路情報の提供などの業務を開始しました。
その後は、ロードサービスを日本全国に広げ「車社会のセーフティネット」としての役割の他に、日常生活のあらゆるシーンで会員へメリットある会員優待サービスとイベントや、国際自動車連盟(FIA)に加盟している日本で唯一の団体としてモータースポーツの振興、ドライバーや社会全体に向けた啓発活動による車社会の課題取り組みを行っています。
創立60周年を迎えた2023年の3月現在、JAFの会員数は約2,000万人以上で、2011年の1,733万人から毎年増え続けています。
JAFの入会金や年会費について
JAFに入会するためには、入会金や年会費は一体いくらなのでしょうか。会員の種類によって金額が違ったり、入会方法によっては割引があったりします。ここでは、JAFの入会金や年会費の金額、割引などについて詳しく解説します。
■会員による金額の違い
JAFには、「個人会員」「家族会員」「法人会員」の3種類があります。今回は、個人を対象とし、法人会員は割愛して解説します。個人会員と家族会員の入会金と年会費は以下になります。
入会金 | 年会費 | 合計 | |
個人会員 | 2,000円 | 4,000円 | 6,000円 |
家族会員 | 0円 | 2,000円 | 2,000円 |
個人会員の入会金は入会する初年度のみ必要なので、2年目以降は年会費の4,000円のみとなります。家族会員は入会金が免除されますので、初年度から年会費の2,000円のみです。家族会員の対象は、個⼈会員と同居または生計を⼀にする親族およびパートナーになります。家族会員は、個人会員1名につき5名まで登録可能です。
家族会員の有効期限は、個⼈会員の有効期限⽉と同じになるため、途中から入会した場合は、初年度の会員有効期限が1年未満になります。その場合でも、年会費は月割り計算などなく2,000円かかりますので、個人会員と同時に入会すると損がありません。
■クレジットカード払いにすると入会金が500円割引
JAFの年会費をクレジットカード払いにすると、入会金が1,500円になるので、500円お得にJAF会員になれます。
■年会費を複数年一括払いにすると入会金が最大2,000円割引
JAFの年会費を複数年一括払いにすると入会金の割引が受けられます。年数が多いほど割引額が大きくなり、最大2,000円割引となります。年数と割引金額は以下の表にまとめました。
入会金+年会費 | 入会金割引額 | |
2年一括払い | 9,500円 | 500円 |
3年一括払い | 13,000円 | 1,000円 |
5年一括払い | 20,000円 | 2,000円 |
■障害者手帳で入会金が無料
身体障害者、精神障害者または知的障害者で当該手帳を持っている方は、JAF入会時に申請すれば入会金が無料となります。申し込み時に障害者手帳の確認があるので、事前に用意しておきましょう。
JAFの各種手続き方法
ここでは、JAFに入会する方法をはじめ、年会費の支払い方法や更新・継続方法、そして退会方法について解説します。
■入会・支払い方法
JAFに入会するには、以下にあげた4つの方法があります。
- JAF公式サイトから申し込む
- 全国各地にあるJAFの支部窓口で手続き
- 全国の自動車販売店やJAF取扱店で手続き
- 払込用紙を使う
もっとも手軽にJAFに入会する方法は、パソコンやスマートフォンを使ってJAF公式サイトから申し込む方法です。ただし、選択できる支払い方法はクレジットカードかd払いのみとなります。
JAFの支部窓口、自動車販売店(一部取扱がない店舗あり)やJAF取扱店(JAFマークが目印)での手続きなら、金融機関の口座振替で支払い可能です。自分のタイミングで支払いたいなら、総合案内サービスセンターへ連絡し、連絡後1週間~10日ほどで届く払込用紙を使って支払いましょう。
入会金や年会費の引落し日ですが、金融機関の口座振替の場合は、会員有効期限月の10日、もしくは18日です。ただし、引落し日は金融機関により異なるため指定はできません。クレジットカードの場合は、カード会社ごとに異なるためカード会社への確認が必要です。ちなみに、JAFはクレジットカード会社に対してJAFは有効期限月の月初に請求しています。
■更新・継続方法
JAF会員を更新・継続する方法は、以下の3つがあります。
- JAFマイページで手続きする
- 払込用紙を利用する
- JAF取扱窓口で手続きする
JAFマイページは、事前に登録が必要ですが無料で利用可能で、住所や電話番号の変更や家族会員の入会などの各種手続きだけでなく、JAF会員の更新・継続手続きもウェブ上で簡単に行えます。クレジットカードで即時決済による更新・継続のほか、クレジットカードを登録して自動振替、自動振替用紙を取り寄せて金融機関の自動振替にして更新・継続もできます。
入会時にクレジットカードもしくは金融機関口座を登録しなかった場合は、送付された振込用紙を使って更新・継続手続きが可能です。JAF支部店頭や自動車販売店、ロードサービス現場等のJAF取扱窓口でも、更新・継続の手続きが行えます。
■退会方法
JAF会員を退会する方法は、以下の2つがあります。
- WEB
- 電話
WEBでの退会手続きでは、JAFマイページに登録していることが条件です。未登録の状態で退会手続きを行うと、先にJAFマイページの新規登録を行う必要があります。WEBでの手続きが難しい方やJAFマイページ登録を行いたくない方は、「総合案内サービスセンター」へ電話して退会手続きが可能です。
総合案内サービスセンターの連絡先は以下になります。
- 0570-00-2811(ナビダイヤル:有料)
※受付時間:9:00~17:30 ※年末年始は休業
※IP電話等で上記電話番号を利用できない場合は「048-840-0036」
JAFのロードサービスについて
JAFは日本全国どこでも24時間365日、さまざまなロードサービスを提供しています。JAF会員はもちろんJAF非会員でも、車がトラブルや故障した時に、これらのロードサービスを受けられますが、JAF会員になった方がお得です。
ここでは、JAFのロードサービスの内容と価格をはじめ、適応車種や断られるケースについて解説します。
■ロードサービス内容と価格
JAFは車とバイクに対して幅広いロードサービスを提供しています。JAFのロードサービスは人に対して行われるので、所有する車やバイクはもちろん、同乗している家族や知人の車にも適用されます。
JAFが提供しているロードサービスの内容をJAF会員と非会員で比較して、以下の一覧表にまとめました。
トラブル | 作業内容 | JAF会員価格 | JAF非会員価格(目安) |
バッテリー上がり | 昼間、一般道での応急始動作業 | 無料 | 21,700円 |
パンク | 夜間、一般道でのスペアタイヤとの交換作業 | 1本無料 | 25,630円 |
キー閉じこみ | 夜間、一般道でのドア開放作業 | 無料 | 25,630円 |
燃料切れ | 昼間、高速道での燃料切れ給油作業(PA、SA以外) | 燃料代 | 32,610円 |
事故車けん引 | 昼間、一般道での故障車けん引 | 20kmまで無料 | 27,770円~ ※けん引料830円(1km毎)別途 |
落輪 | 夜間、一般道での引き出し作業(道路とほぼ平行にタイヤ1輪が落輪した場合) | 無料 | 24,430円 |
雪道でのスタック | 昼間、一般道での引き出し作業(簡易的な作業) | 無料 | 21,700円~ |
異音・異臭 | 昼間、一般道での点検作業 | 無料 | 18,100円 |
JAFの会員になるには、初年度は入会金2,000円+年会費4,000円の合計6,000円、2年目以降は毎年4,000円かかりますが、上記のロードサービスをどれか1つでも利用すれば、5~6年分の年会費の元が取れるので入会しておくと安心です。
■ロードサービス対象車種
JAFのロードサービスが受けられる対象車種は多岐にわたり、個人会員・家族会員はマイカーだけでなくレンタカーや社⽤⾞、バイク、そして同乗中の友人・知人の車も対象になります。
電気自動車・ハイブリッドカー・燃料電池自動車の救援作業にも対応し、電池切れおよび水素切れとなった場合は、充電ステーションまたは水素ステーションまで搬送してくれます。
3,000kgを超えるバスやトラックは「燃料切れ」「キーの閉じこみ」にのみ対応しています。
- 乗用車
- 軽自動車
- ミニカー
- 法人タクシー
- 個人タクシー
- 介護タクシー
- 大型二輪車
- 中型二輪車
- 小型二輪車
- 原動機付自転車
- トラック(2t積以下)
- バン型車(2t積以下)
- 軽トラック
- 軽バン
- キャンピングカー
- 軽トラック(保冷車)
- 大型バス
- スクールバス
- マイクロバス
- 大型トラック
- 大型トレーラー
■ロードサービスが断られるケース
JAFは、ロードサービスの対象車種であったとしても、条件・状況・状態によっては断るケースがあります。具体的なケースは以下になります。
法的な制限
- 違法改造車およびナンバープレートのない車両
- 車検切れの車両
- 自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)切れの車両
- 飲酒運転など法令に違反している場合
※2.車検切れの車両については、放置すると交通の円滑を阻害するなどやむを得ない事情がある場合、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の期間内であればこの限りではありません。
車両状況など
- 特殊構造の鍵および車両の運行に関係ない部分の鍵の開錠
- けん引・搬送が不可能な構造や車両重量が3,000kgを超える車両
- 搬入場所がない車両のけん引・搬送
- 長距離の搬送
- ロードサービスにより高級品/生鮮食料品/危険物などに損害や危険の生じるおそれがある場合
- 危険な作業およびJAFが保有する装備・車両などで作業が困難な場合
天候、災害などの地理状況
- 立入禁止地域および一般車両が通行できない場所
- 未除雪、冠水などにより車両の運行が困難な地域
- 危険が予測される地域
- 一部の離島
※詳細については、JAFの「ロードサービス救援コールセンター」に問い合わせましょう。
JAFの会員特典について
JAFはロードサービスだけではなく、会員優待サービスなど多数の会員特典が用意されています。ここでは、JAFの会員特典を具体的に紹介します。
■会員優待サービス
JAF会員なら全国約48,000ヶ所の会員優待施設で、さまざまな割引や会員優待が受けられます。グルメやショッピングなど暮らしに身近なものから、観光名所や遊園地・テーマパーク、ガソリンスタンドやホテルなどドライブ・旅行に便利なものまで、充実のラインアップです。
会員優待施設はWEBサイトの「JAFナビ」やJAFスマートフォンアプリで簡単に検索でき、限定クーポンも利用できます。
■JAF Mate
「JAF Mate」は、車や交通安全をはじめ、暮らしに役立つ情報が詰まった機関誌。JAF会員には、年4回(春号4月・夏号7月・秋号10月・冬号1月)届きます。
カーライフにまつわる楽しい記事や、その時々のトピックス、JAFからのお知らせ、暮らしにまつわる読みものなどが掲載されており、車やバイクに関する情報や知識だけでなく、今のトレンドや情報も入手できます。
■会員限定イベント
全国各地で活動するJAFは、地域性を活かした多彩な企画のイベントを開催しています。人気のイベントを会員限定で開催したり、会員優待価格でお得に参加できることも。
交通安全クイズに挑戦すると「子ども安全免許証」がもらえたり、「シートベルトコンビンサー」を利用してシートベルトの着用効果を体験できたり、子どもが喜んで学べる交通安全イベントや、いちご狩りや原木しいたけ狩りといった楽しいイベントなどを開催しています。
■会員限定プレゼント
JAFは、自動車レースの観戦チケットや温泉・美術館・博物館などの招待券から、ワインやオリジナルグッズのプレゼントなど、地域で話題のスポットの入場券や商品・グッズが当たる会員限定プレゼントを多数企画しています。
応募はすべて無料なので、気軽に応募できるのは嬉しいポイントです。
■交通安全講習会
JAFは、マイカーを使用した実技講習会や苦手意識の高い車庫入れ、マイカー点検やチャイルドシート取り付け点検にシニア層などのベテランドライバーを対象とした講習会など、多彩な内容の講習会を開催しています。
参加費無料の講習会が多く、参加費が必要な講習会でも会員価格で参加可能なので、気軽に参加してドライビングテクニックや知識を向上させることができます。
■ライセンス講習会
JAFは、四輪モータースポーツの競技ライセンスを取得するための各種講習会を各地で開催しています。
自動車レースへの参加にはJAF会員であることが必須なので、これから自動車レースに参加したいと考えている方は、JAF会員になってJAFのライセンス講習会に参加し、必要なライセンスを取得しましょう。
まとめ
JAF会員になるには、入会金2,000円と年会費4,000円の合計6,000円が必要です。しかし、クレジットカード払いや、複数年一括払いにすれば入会金が500円~2,000円割引され、お得に入会できることがわかりました。
JAF会員になれば、24時間365日対応のロードサービスを無料で受けられるだけでなく、割引やプレゼントがもらえる多くの会員特典も利用できるので、入会金や年会費を支払っても場合によっては得をするケースがあります。
車やバイクを日常で使っている方は、万が一の故障やトラブルに見舞われても安心できるように、JAFへ入会することをオススメします。
JAFの年会費についてよくある質問
■JAFの年会費はいくらですか?
JAFの年会費は4,000円です。ただし、入会する初年度は入会金が2,000円必要となるので合計6,000円となります。ただし、年会費をクレジットカード払いにすれば入会金が500円割引、複数年一括払いにすれば最大2,000円割引されるのでお得です。
■JAFの年会費はいつ引き落とされますか?
金融機関の口座振替を選択した場合は、会員有効期限月の10日もしくは18日です。引落し日は金融機関により異なるため指定はできません。クレジットカードを選択した場合は、カード会社ごとに異なるためカード会社への確認が必要です。