宿泊費高騰の実感、主要都市で7割超 夜行バスを"ホテル代わり"に選ぶ人が増加
「直近2年で宿泊料金が高くなったと感じるか」と質問したところ、「非常に感じる」と回答した人が70.2%にのぼり、同社が実施した前回調査(2025年3月)比で5.9ポイント、同じく同社が実施した前々回調査(2024年10月)比では10.5ポイント上昇する結果となりました。宿泊料金の高騰を感じる都市は東京(71.7%)、大阪(73.1%)、新潟(78.0%)、神戸(77.1%)、札幌(77.0%)など、全国の主要都市に及んでおり、宿泊料金の高騰や空室不足が全国的な課題となっていることがわかります。
さらに、「宿泊料金の高さを理由に夜行バスを利用したことがあるか」という設問においては、約7割が「ある」と回答。前回比で4.1ポイント、前々回比で6.2ポイントの増加となり、代替手段として拡大傾向にあることがわかりました。
図1 主観的な宿泊料金の高騰の受け止め
図2 訪問経験都市別 主観的な宿泊料金の高騰の受け止め (直近2年で訪問した経験のある都市別に集計)
図3 宿泊料金の高さを理由に夜行バスを利用した経験の割合<n=1,098>
万博効果と宿泊難が夜行バス利用を後押し 大阪への訪問者が増加
「直近2年以内に訪問した都市」について質問したところ、大阪が61.7%と最も高く、同社前回調査(2025年3月)比で11.6ポイント増加しており、万博の開幕により大阪への訪問ニーズが高まったことが考えられます。
また、「目的地周辺で宿泊施設が満室で予約できなかった経験があるか」という設問では、45%が「ある」と回答。満室だった都市としては、東京(28.9%)、大阪(23.4%)、福岡(20.9%)が挙げられました。そのうち、「目的地周辺のホテルが満室だったことを理由に夜行バスを利用した経験があるか」という設問では、約4割が「ある」と回答しており、大阪をはじめとする都市部での空室不足が夜行バスの選択につながっている実態が明らかとなりました。
これにより、今後も大規模イベントや観光ピークシーズンにおいては、宿泊の選択肢のひとつとして夜行バスの需要が一層高まると考えられます。
図4 直近2年間の都市別訪問率 2025年3月/2025年6月比較
図5 ホテルが満室だった経験の割合
図6 目的地周辺のホテルが満室だった経験をした都市
(直近2年の旅行でホテルが満室だった経験をした都市の回答数÷直近2年の旅行で訪問した都市の回答数)
出典元:WILLER株式会社