自転車事故の確率は低くない!
自転車は車と違って運転免許証を必要としていないため、大人だけでなく子供も運転することが可能な乗り物です。幅広い世代の人々が運転するからか、近年でいうとロードバイクの流行も手助けしてか、自転車事故の「発生率」は決して低くありません。
こちらのグラフは、au自転車向けほけんを提供しているKDDIが、自転車事故を経験した人がどれくらいいるか2017年4月に調査したもの。
調査によると、事故に遭ったことのある人は31.4%、そして遭いそうになったことがある人は57.8%とかなり高い割合。つまり、90%に近い割合で事故にあった、若しくは合いそうになったということになります。
普段、自転車を利用している中で危険な目に遭う可能性はかなり高いことが分かります。
こちらは事故に遭ってしまった時の「原因」を表したグラフです。見ての通り種類は様々存在しますが、主に確率が高いものは運転手の不注意や不適切な行動によって起きているものです。
また、ここに記されていない理由で事故に巻き込まれてしまうこともないとは言い切れません。そんなリスク削減を目的に、JAFは自転車を安全に運転する方法を学ぶことができる360度動画を作成し、YouTube上にて公開しております。今回はそれらの動画について紹介していきます。
車道走行中に前方を塞がれたらどうすればいいのか?
歩道で自転車を運転する人は少なくないと思いますが、実は自転車は本来車道の端を走行するのが基本です。しかし車道で自転車を運転する際、目の前に車が止まっていたり曲がってきたりすることがあります。そんな時どのように車を回避するべきかを動画を観ることで知ることができます。詳細は下記の動画を閲覧ください。
※PC視聴の際は、マウスをドラッグしながら動かすことで視点を変えて視聴することが可能です。
動画内では自転車で車道を走行中、目の前の角で車が左折しようとし、停止してきます。そして自転車の運転手は右側の車道にはみ出して車を避けようとしますが、斜め右後ろに視点を変えると別の車が来ていたことが確認できます。目の前に車が止まってしまったら周囲の安全を確認してから回避するか、あるいは車が曲がり切ることを待つかで危険を免れることができたのではないでしょうか。
カーブミラーのある路地についても解説!
続いての動画は、普段の生活でもよく見かけるカーブミラーが設置されている交差点のケース。自転車の走行映像を通常スピードとスローモーションに分けて再生されます。詳細は下記の動画をご覧下さい。
この動画では、自転車が細い路地を走っているところから始まります。目の前に広めの道路があり、運転手はスピードを緩めず車道へ飛び出して右折。そのまま再び左折していきます。
通常スピードで観るとスピードの出し過ぎと車への注意を怠っているということが分かりますが、スローモーションの動画で右折をする際に右側をよく見ると、自転車の飛び出しに驚かされている人がいます。
このように、例え自転車側が危険だと思っていなくても、スピードを緩めないと一瞬動画でさえ気づかない危険があることが理解できるでしょう。
では危険を回避するための運転とはどういったことなのでしょうか。まず動画の序盤で分かることは、先ほどと違い、路地を出る際横断歩道があることを確認して事前に止まりやすいスピードまで減速するということです。
歩行者と鉢合わせになる前に、前方の歩行者を確認することができ、自転車も歩行者も急な行動を取る必要が全くなくなっています。
※PC視聴の際は、マウスをドラッグしながら動かすことで視点を変えて視聴することが可能です。
そして、道路の反対側にある路地に渡る前に左右の安全確認を再び行ってからゆっくり横断していました。
また道路を横断する際は斜めにではなく、万が一目指している路地から車や歩行者が飛び出して来ても対処できるように垂直に横断し、あらかじめスピードを落とした状態でゴールに向かっていっています。
十字路での交差点。衝突事故を防ぐには?
十字路の交差点は数え切れないほどあります。しかし、実はこの十字路での事故が特に起こりやすいのです。こちらの動画では、見通しの悪い十字路で自転車が十字路を徐行せず猛スピードで通過した際に考えられる危険を確認することができます。
今までの動画と同じく、特に注目して欲しい場面ではスローモーションに切り替えられます。スローモーション時に十字路の左側を見ると、実はスマホを使用しながら歩いてくる男性の存在が確認できます。
歩行者と自転車は衝突することはありませんでしたが、自転車の飛び出しに驚き転んでしまいます。実際に接触事故ではなくても、間接的に他人に怪我を負わせてしまう可能性もあることを説明したかったのでしょう。
2つ目の動画では、どのような行動をすれば危険を防ぐことができるのか説明されています。
交差点に入る前に減速し、「止まれ」の標識付近にある停止線の手前でしっかり一時停止し、左右を確認してから横断しています。
見通しの悪い十字路では、事前に停止できるスピードまで落とし、万が一飛び出してくる歩行者や、自動車があっても対応できるように準備をすることが大切ですね。
連続で曲がり角を通行する際の注意点とは?
最後に複数の道路を連続で走行する際について説明している動画を紹介します。下記の動画を閲覧ください。
まず、1つ目の動画では自転車が何度も不適切な曲がり方を続けながら走行しています。バイクや車などにぶつかりそうになるだけでなく、道路側を大荷物を持っている歩行者を無理やり避けていて運転手だけでなく他の人も危険な目にあっていることが確認できます。
2つ目の動画では道路を曲がる毎にどういった注意が必要だったかを説明しています。右左折する際の左右確認といった基礎的なことだけでなく、歩行者が前方に立っている時どう対応すれば良いのかも解説しています。
自転車事故は誰にでも起こる可能性がある!
JAFが公開していた動画で登場する路地や交差点は、自転車に乗る際よく見かける光景です。事故の経験や、事故に合いそうになったことがない方も、普段どのような運転をしているかを思い出し、安全運転を心がけましょう。