各輪独立の4モーター制御。あえて物理スイッチにこだわった斬新なキャビン
《画像提供:Response》〈Photo by Ferrari〉フェラーリ・ルーチェ
フェラーリは2026年5月25日(現地時間)、イタリア・ローマにてブランド初となるフル電動(EV)モデルの新型車「Luce(ルーチェ)」を世界初公開しました。
「ルーチェ」は、フェラーリの歴史上初めてとなる完全な電気自動車でありながら、4ドア・5シーターという新しいパッケージングを採用した意欲作です。
エクステリアのデザインには、元Apple最高デザイン責任者であるジョナサン(ジョニー)・アイブ氏が率いるデザインファーム「ラブフロム(LoveFrom)」が共同開発として参画。流麗なガラスハウスと前後のエアロダイナミクス・ウイングが浮遊感のあるシルエットを形成し、足元にはフロント23インチ、リア24インチというフェラーリ市販車最大のスタッガードホイールが装着されています。
《画像提供:Response》〈Photo by Ferrari〉フェラーリ・ルーチェ
パワートレインは、各車輪に1基ずつ配置された合計4基の電気モーターから構成されます。システム最高出力は驚異の1,050ps(馬力)に達し、静止状態から100km/hまでの加速をわずか2.5秒でクリア。4つのモーターを瞬時に個別制御することで、まるで車両全体が一つの流体のように動くかつてないコーナリング性能を実現しています。
さらに、「F80」由来のアクティブサスペンションや後輪独立操舵、最新の「サイド・スリップ・コントロールX」といった高度なシャシー技術が惜しみなく投入されました。
《画像提供:Response》〈Photo by Ferrari〉フェラーリ・ルーチェ
フェラーリが開発において最もこだわった要素の一つが、EVにおける「サウンド」です。人工的な電子音をスピーカーから流す手法を採らず、リアアクスル内部の高精度加速度センサーでモーターやギアの実際の機械振動を取得。これをリアルタイムで増幅して車内外に響かせるという、エレキギターのアンプのような生々しいサウンドシステムを構築しました。
《画像提供:Response》〈Photo by Ferrari〉フェラーリ・ルーチェ
インテリアは、近年の自動車業界におけるタッチパネル偏重のトレンドに逆行し、あえてアルミ削り出しの物理スイッチやトグル、ダイヤル類を徹底的に配置。そこにSamsung Display製の有機EL(OLED)画面を融合させ、ドライバーが機械を操作するクリック感やアナログな喜びを色濃く残しています。
内燃機関をただ置き換えるのではなく、「EVだからこそ実現できる新しいフェラーリ像」を大胆に提示した一台として、世界中から熱い視線が注がれています。


