ヤマトの宅急便ドライバー不足で「正午から午後2時」の配達指定廃止
ネット通販の急増などによって宅配便の利用者が増えて、配達するドライバーの人手不足が深刻化しているとニュースでも新聞でも話題になっています。
このため、宅配最大手のヤマト運輸は、正午から午後2時は時間帯指定の配達を中止するなど、宅配サービスを抜本的に見直す方針を固めました。
また、クロネコヤマトの宅急便の急増に伴い、ドライバー不足が深刻化、労働組合は春闘で、現在の人員体制では対応が難しいとしていて、会社側に労働時間の見直しなどを要求しているそうです。
このため、ヤマト運輸では、朝から夜まで6つの時間帯で荷物を受け付けている時間帯指定のサービスについて、利用が比較的少ない「正午から午後2時まで」の時間を指定する配達を廃止、ドライバーなどが昼の休憩時間を取得しやすくすることを決めました。
■2015年度には、37億個を突破って嘘でしょ!?
また、集配業務の終了時間をこれまでよりも早くするために、現在は午後9時までの夜間の配達時間帯の変更を検討する方針。2017年度中の実施を目指します。
この背景に、国内の宅配便の配達数がネット通販の普及で増加したことが挙げられます。なんでも2015年度には37億個を突破したそう…。国民一人が1年間に30個以上利用したことになりますが、しかも、昼間は留守宅が多く再配達するメモをポストなど投函するケースも急増して効率が悪いのがネックに。
クロネコヤマト、基本運賃の引き上げを決定
クロネコヤマトが「9月末までに宅配便の基本運賃を引き上げる方針を固めた」そうです。
宅急便の全面値上げは消費増税時を除くと27年ぶり。すでに、大口顧客のマゾンジャパンなどと値上げ交渉に入ったそうです。
値上げ幅については明らかにしていないが、長尾社長は「ネット通販の急成長と労働需給のひっ迫で、事業の継続性に危機感を覚えるようになった」ことから「コストに見合った料金に改める必要性を強調した」と伝えています。
今年度のヤマトの宅急便取扱個数が、今年2月まで11か月の累計で17億1226万個に達したことを取り上げており、昨年度は17億3000万個だったことから、過去最高を更新することが確実となったそうです。
取扱個数の急増とドライバー不足で音を上げているヤマトの宅急便ですが、配達する基本運賃の値上げは、今後、ネット通販など「送料込み」の商品価格の見直しにも影響を及ぼすと考えられます。
しかしながら、この現状を見ると、やむをえないでしょう。
今後は、配達員の方が配達に来られたら、一言「ありがとう」と言葉を添えたいですね。