ドライブレコーダーは危険運転から身を守るためにも必須
2017年6月に神奈川県大井町の東名高速道路上で4人家族のうち、夫婦2人が死亡するという痛ましい事件が起きました。
この死亡事件は高速道路上で車を止めさせるという危険運転から発展しており、事件の真相究明に通行車のドライブレコーダーが役立ちました。
この事件の終了後、ドライブレコーダーの販売台数が前年比の2倍以上まで伸びを見せています。それだけこの事件が社会に与えた影響は大きかったのでしょう。
そして、2018年1月からはいわゆる煽り運転など危険運転に対する罰則が強化されました。この時の法改正では、煽り運転は通報によって処罰が可能になり、しかも罰は最大で免停180日間と厳しくなりました。
今の日本では、東名高速夫婦死亡事故のような状況がいつどこで起こるかわかりません。各自の備えがこれまで以上に必要になってくるでしょう。
また、前述の重大な事件ほどではなくても、自動車任意保険の適用を検討するような軽微な事故でもドライブレコーダーは役に立ちます。ドライブレコーダーによって記録された映像や音声があれば、事故の過失割合が自分に有利に働くかもしれません。
さらに、ドライブレコーダーの中には駐車監視機能が付いているものもあります。駐車監視機能とは、車が駐車しているときの様子を記録する機能のことです。駐車監視機能を使えば、車へのいたずらや停車時の当て逃げなどを記録できるでしょう。
このように、ドライブレコーダーによる記録を行うことで様々なトラブルに対応できるようになります。
いつどんな時に事故にあうかわからない世の中だからこそ、しっかり備えておきたいものです。安全や防犯に気を配りたいという方は購入を検討することをおすすめします。
ドライブレコーダーの取り付け方法【店舗・DIY】
ドライブレコーダーは非常に簡単に取り付けられます。
最も簡単な方法を取れば、特別な自動車の知識もいりません。
機械に弱い方でも大丈夫でしょう。
どうしても苦手であればカー用品店やディーラーで取り付けてもらえるので安心してくださいね。
それぞれ詳しい取り付け方は以下の通りです。
■カー用品店・ディーラーで取り付ける場合
オートバックスやイエローハットなどのカー用品店、またはディーラーに依頼をすれば、ドライブレコーダーを確実に取り付けてもらえます。
詳しい費用や時間はどうなっているのでしょうか。
まず、カー用品店から見ていきましょう。
カー用品店の中でも代表的な店舗であるオートバックスやイエローハットでは、店頭購入した商品と外部から持ち込んだ商品では取り付け価格が違います。
店頭購入した商品の方が安く、工賃は多めに見積もって7,000円弱かかると見て良いでしょう。
また、持ち込んだドライブレコーダーを取り付けてもらう場合は12,000円ほどかかります。
カー用品店でドライブレコーダーを取り付けてもらう場合、時間は1時間~2時間ほどかかるでしょう。
続いて、ディーラーの場合は取り付け費用は多めに見て15000円ほどは必要です。
取り付けに必要な時間は最大で2時間ほどです。
■DIYで取り付ける場合の取り付け方法
では、製品だけを買って自分で取り付けを行う方法はどのようなものになるのでしょうか。
DIYで取り付ける場合のメリットは、取り付け工賃を省き安く済ませられる点にあります。
DIYで取り付けようと思うなら、方法を選ばなければすぐに終わらせられます。
ドライブレコーダーはシガーソケットに差し込んで使う形式が一般的であるため、シガーソケットにそのまま電源プラグを差し込めばOKです。
後は、ドライブレコーダー本体をフロントガラスなどに貼り付けましょう。レコーダーと電源の間のコードはピラーをはわせるようにすれば邪魔になりません。
ただ、ユーザーによってはシガーソケットにプラグを差し込む方法をよしとしない人もいます。その理由として、コードが外側に出てきてしまうためどうしても座席周りが煩雑になってしまうからです。
その他、コードが表側に出ていると見た目が気になるという理由もあります。
もしもDIYでコードを目立たせずにドライブレコーダーを取り付けようと思うなら、車の内部から電源を取る必要があります。
電源を取る場所としては様々な場所がありますが、比較的手間がかからないためヒューズボックスにプラグを取り付ける人が多いようです。
ヒューズボックスとは、車の中の電源を一箇所に集めている部分です。強い電流が流れた時にはヒューズボックス内のヒューズが先に焼き切れることで他の部品を保護します。
ヒューズボックスの位置は車によって異なっているため、説明書などで確認しましょう。ヒューズボックスを確認できたら、「ACC電源」の位置を探します。
ACC電源とはアクセサリー電源の略で、車の走行とあまり関係ない追加装備に使われる電源を意味します。
このACC電源からドライブレコーダー用の電源を取るためには、「ヒューズ電源コネクター」と「増設シガーソケット」、そして配線をつなぐための「ギボシ端子」と「クワ型端子」が必要です。
また、これらの部品があらかじめ組み上げられたヒューズ電源ソケットが販売されてもいます。組み上げられた電源ソケットの方が手間が少ないため、そちらを使っても便利です。
後は、工具としてスパナと電子工作用ペンチを用意しておきます。スパナは車体に取り付けられているネジを緩めるためのものなので、サイズの合うものを用意しましょう。
車のヒューズの端子形状は、「平型」、「ミニ平型」、「低背」の3種類があり、車によって違います。端子形状をよく確認して、自分の車にあったヒューズ電源コネクターを購入しましょう。
■作業方法はこちら
作業の方法を説明します。まず、ヒューズ電源コネクターを増設シガーソケットのプラス側の配線に接続します。同じく、クワ型端子を増設シガーソケットのマイナス側に接続しましょう。
この時、異なる部品同士の配線を接続するためにギボシ端子という接続部品で固定します。
次に、接続した部品を車に取り付けます。前もって探しておいたヒューズボックスのACC電源の位置にヒューズ電源コネクターを差し込みましょう。そして、クワ型端子を自動車車体に取り付けます。クワ型端子は自動車車体に使用されているネジをいったんゆるめ、端子をすべりこませた後ネジをもう一度締めて固定させましょう。
クワ型端子を取り付ける時は、車体に電気が流れる状況にあるか確認しましょう。樹脂部品や塗装部分にクワ型端子を取り付けると電気が遮られ、ドライブレコーダーが作動しなくなります。
ここまでの作業で、ドライブレコーダーの電源プラグを差し込めるようになりました。後は実際にドライブレコーダーの電源プラグを増設シガーソケットに差し込み、動作確認をしてみましょう。無事に動作するようだったら、設置したコードなどを邪魔にならないように収納して、取り付け作業は終了です。
作業は1時間くらいで済むと思います。 かかる費用は、ヒューズ電源コネクター(300円ほど)、増設シガーソケット(600円ほど)、ギボシ端子(200円ほど)、クワ型端子(200円ほど)で1300円程度です。部品代の他に工具を新しく買ったとしても合わせて2000円もかからないでしょう。
結局…ショップとDIYどちらで取り付ける方がオススメ?
では、ショップで取り付ける方法とDIYで取り付ける方法のどちらが良いのでしょうか。重視するメリットによって、取り付け方法は違ってくるはずです。
取り付け工賃を節約したいなら、DIYで取り付けましょう。車のシガーソケットにそのまま差し込む方法ならば、非常に簡単に設置できます。ヒューズボックスを利用して配線を隠す方法は少し時間と手間はかかりますが、それほど専門的な知識はいりません。かかる費用もショップの取り付け工賃に比べれば非常に安く済みます。
一方、時間がない時にはカー用品店やディーラーに依頼したい時もあるでしょう。何事も慣れない作業には時間が取られがちです。多忙な人は少しお金を払ってでも、プロに任せた方がよいのではないでしょうか。加えて、カー用品店やディーラーではプロに作業をしてもらえるため、仕上がりもきれいです。
つまり、お金と手間のどちらをとるかで、2つの方法を使い分けることになるでしょう。作業内容がそれほど複雑で無い点、そして失敗のリスクが低い点もあわせて、どちらかといえばDIYで取り付ける方がおすすめできそうです。
【超大切】おすすめのドライブレコーダー3選
それでは、実際にドライブレコーダーを購入するとして、どのようなものを買えばよいのでしょうか。まず、購入時には以下の点に注意すると、良い買い物ができると思います。
ドライブレコーダーは様々な種類が売り出されており、それぞれ機能の違いがあります。購入にあたっては最低でも、「画質」、「画素数」、「記憶容量」、「LED信号対応」の要素に注意しましょう。
画質は現在のドライブレコーダーでは「Full HD」が一般的で、迷った時はこの画質のものを選びましょう。
これより高い画質として「WQHD」が存在し、こちらはよりクリアな映像を記録できます。ただ、一般的な使い方ならば、Full HDで十分です。
その他、Full HDより低い画質として「HD」が存在します。また、画質に関することとして、「HDR/WDR対応」の機種は、逆光などによる映像への悪影響を回避できるためおすすめです。
画素数はどれだけ精密な映像を記録できるかを表した数値です。近年では200万画素以上の製品が多くなってきており、200万画素から300万画素の商品を選べば間違いありません。
記憶容量は映像記録を保存できる量を表した数値です。すなわち録画時間に直結するため、どのくらいの時間録画したいかで決めると良いでしょう。SDカードに記録を行う機種では、付属品以外のSDカードを使用して録画時間を伸ばせる場合もあります。しかし、動作保証の対象外になるため注意が必要です。
「LED信号対応」とは、LED発光式の信号機を正しく録画できるかを表しています。対応していないドライブレコーダーでは、LED信号機の色が正しく表示されず黒色になることがあります。もっとも、現行のドライブレコーダーでは一般的な機能であるため、大半の機種は対応しているでしょう。
その他、駐車時の記録を残せる「駐車監視機能」、 車の速度や位置情報も記録できる「GPS機能」、車線逸脱などを教えてくれる「安全運転支援機能」などの機能を備えているドライブレコーダーもあります。必要な機能に合わせて購入しましょう。
以上の点を踏まえて、おすすめのドライブレコーダーを3つに絞って紹介します。
■コムテック ドライブレコーダー
商品名:ZDR-015
参考価格:24,621円
メーカー:コムテック
ZDR-015は使いやすい機能を十分備え、しかも手の届きやすい価格帯のスタンダードモデルです。「amazon」で売り上げ一位を記録した商品で、その使いやすさから多くのユーザーに愛されています。
その特徴的な機能として、まず1台で前後の映像を撮影できる点が挙げられます。
また、Full HD画質で200万画素の映像を記録できるため、鮮明な映像を取得できます。
その他、事故など緊急時の映像を記録しやすいことも特徴でしょう。車に衝撃がかかった前後の時間帯の映像を衝撃動画として別に保存し、新たな映像の上書きによる消去を防ぐことができます。
また、手動で録画機能を開始させることもできるため、車のエンジンがかかっていない時でも記録を取れます。
その他、安全運転支援機能、オプションとして駐車監視機能が用意されている点も注目です。
■ユピテル ドライブレコーダー
商品名:Q-01
参考価格:45,754円
メーカー:ユピテル
Q-01はドライブレコーダー販売に大きな実績を持つユピテルが提供する高級機種です。
Q-01の最大の特徴は、全方向の撮影が可能である点です。
全方向とはすなわち前後左右と上下を合わせた全周のことで、水平方向の360°と垂直方向の360°を併せて720°カバーできるというセールスポイントがうたわれています。
全周の映像を記録できることによって、Q-01は高い事故記録性能を持ちました。他機種では、交差点での事故でカメラの撮影範囲が足りず信号機が映像に映っていない状況も存在しました。また、前後だけを映すドライブレコーダーでは側面からの事故に対応しきれない時もあります。
しかし、Q-01は全方向を撮影できることにより、従来のドライブレコーダーではカバーしきれない部分にも対応できます。
もちろん、駐車監視機能や衝撃を感知して録画する機能などドライブレコーダーとして必要な機能も備わっています。さらに、ドライブレコーダーが盗難された時に備えてパスワードを設定できるなどセキュリティ機能も充実しています。
少々値段は張っても、安全なドライブをしたいという方にはユピテルのQ-01がおすすめです。
■ILIHOME ドライブレコーダー
商品名:1080P
参考価格:3,999円
メーカー:ILIHOME
予算に余裕がなくてもドライブレコーダーは買えます。ILIHOMEが販売しているこのドライブレコーダーは、非常に安価でしかも必要な機能を備えています。
この商品の最大の特徴は1200万画素という高い画素数を備えていることでしょう。そのため、画質が悪くて肝心の映像がよくわからないということもありません。
低価格ですが、駐車録画機能、衝撃が感知された動画を別に保存する機能などドライブレコーダーとして一般的な機能も備えています。
この一台からドライブレコーダーに入門するのもありではないでしょうか。
もしも他のドライブレコーダーを知りたいと思った方は、以下の記事を参照してください。
購入するドライブレコーダーが決まったら、ドライブレコーダーの存在を後続車などに示す「ドライブレコーダーステッカー」はいかがでしょうか。他ドライバーのあおり運転などを防止する効果が期待できます。
まとめ
事故や犯罪は起きないことが一番ですが、いつ起きるかわかりません。
起きてから後悔するよりはあらかじめ備えておいた方が良いのではないでしょうか。
絶対事故に遭わないという確信がなければ、ドライバーはドライブレコーダーを所持するべきなのかもしれません。
今回紹介したドライブレコーダーは、いずれも有事の際に降りかかるトラブルを回避してくれるでしょう。
未来の自分のために安全を買ってあげてみてください。