【ノスタルジック2デイズ】日本最大のクラシックカーモーターショー!
日本最大級のクラシックカーモーターショー「ノスタルジック2デイズ」。2月23・24日の2日間、パシフィコ横浜(横浜市)で開催されました。あたり一面旧車一色となったこのイベント。改めて振り返りましょう。
■ミケロッティの試作車!レーザーとミザール
ノスタルジック2デイズ2019の目玉の一つはなんと言っても、ミケロッティがデザインした2台の試作車、『レーザー』と『ミザール』が会場に並んだことでしょう。
イタリア人のジョヴァンニ・ミケロッティは自動車およびバイクのデザイナーです。
「今回展示の2台が、日本にあること自体、にわかには信じられなかった」とノスタルジック2デイズを主宰する旧車専門誌『Nostalgic Hero』の関係者の一人は話します。
レーザーとミザールが並ぶこと自体、世界的に見ても前例のないことなんだとか。
ミケロッティは、日野『コンテッサ』やプリンス『スカイライン・スポーツ』など、黎明期の日本車の、いまでも忘れることのできない名車のデザインを手掛け、またい大きな影響を及ぼしたデザイナーだ。彼は世界的にも多くの量産車のデザインを手掛けているが、どちらかというと、それらには瀟洒な印象のものが少なくない。しかしデザインスタディでは、限界や制限を設けず、力強さと、妥協しない「志」のようなものを見て取ることができる。
ノスタルジック2デイズ2019に展示された1台は1971年ジュネーブモーターショーに出展されたレーザー、正式には「ミケロッティ・マトラ・レーザー」だ。フランスのマトラ『M530』をベースに作られたコンセプトカーだ。ガルウィングにはならなかったものの、横一列3人掛けのミッドシップというユニークなレイアウトのクーペ、マトラ・シムカ『バゲーラ』の試作車だ。
もう1台は1974年、トリノモーターショーで発表されたランチア・ミザール。ランチア『ベータ』をベースに作られたコンセプトカーで、4枚のドアが4枚ともガルウィングという乗用車だ。このコンセプトは突飛であるものの、1979年に『デルタ』が登場しているように、当時ランチアは高い志で乗用車の次の一手を模索していた。そんな中での一案であった。
これらの希少性もさることながら、ミケロッティが手掛けた量産車とのイメージのギャップ、あるいは、こういう発想のクルマがどういう形で量産化されたのか、といったことを来場者は不思議がっていた。
■ナローポルシェ
ノスタルジック2デイズの会場に、とてもきれいな、しかしなかなか日本ではお目にかかることのできないコーディネートで仕上げられた、1台のナローポルシェが展示されていました。
クラシック・ポルシェ『911』用のエアコンキットを紹介していたコアスピード。
1970年式911をベースに仕上げたデモカーは一見の価値がありでした。「日本人があまりしないようなモディファイを、ジャパンクオリティで仕上げてみたい、というのがこのクルマの製作動機です」とコアスピードは語ります。
「外装色は赤サンゴをイメージ、内装はグリーンを基調に、バックスキンと本革を編み込んで仕上げました。また、ナローのボディのフェンダーをワイドにしていますが、これは長い時間かけて鍛冶職人がたたき出したもの。別パーツのフェンダーを溶接、パテ盛りで付けたものでは表現できない、自然な曲面が自慢です」
■痒い所に手が届く!パーツ供給
そして、旧車・クラシックカーファンの最近の気になることと言えば、そう、パーツの供給ではないでしょうか。
本イベントではそんなニーズ、ファンの声に応える出展ブースも数多く見受けられました。
レストアパーツ.comは、メーカーですでに廃番になって供給されなくなった外板パーツを中心に、現物をもとに型を起こして、当時の純正品同等以上のクオリティで再生産しています。
営業担当の井上さんは「もともと私たちは、アメリカで古いフォード『マスタング』などのパーツを供給していた会社の、日本の窓口としてスタートしました。どうせならば、ということで日産『スカイライン』、『フェアレディZ』、トヨタ「AE86」など、人気の高そうなモデルから供給をスタートさせています」とのこと。
注文をしてくるのは主に板金工場やボディショップなど、クルマを修復、修理する工場が主だという。ノスタルジック2デイズでは、エンドユーザーも含めて、広く人々に再生産パーツについて知ってもらい、愛車の仕上げ修理に関しても安心してもらうとともに、「あこがれを持っている旧車を、パーツへの不安が理由であきらめないでほしい」と話していました。
最後に
本記事では、クラシックカーの祭典・ノスタルジック2デイズについてまとめてきました。
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