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【違反走行をしないために】知っておくべき道路の路肩に関する規制

【違反走行をしないために】知っておくべき道路の路肩に関する規制

車を運転する人も自転車に乗る人も。みなさんの身近にある道路のすぐ傍にある路肩。実は知らないと警察に捕まってしまうかもしれない規制があることをご存知でしょうか。本記事では改めて、知らないと損するかもしれない、路肩に関連した規制と豆知識についてご紹介しています。

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⏳この記事は約3~4分で読めます。


路肩とは

路肩とは、道路の主要構造部を保護し、又は車道の効用を保つために設置された、道路部分の事を指します。車道と歩道の間に位置しているもので、通常車両が通ることのない道です。

(路肩)
第八条 道路には、車道に接続して、路肩を設けるものとする。ただし、中央帯又は停車帯を設ける場合においては、この限りでない。
2 車道の左側に設ける路肩の幅員は、道路の区分に応じ、次の表の車道の左側に設ける路肩の幅員の欄の上欄に掲げる値以上とするものとする。ただし、付加追越車線、登坂車線若しくは変速車線を設ける箇所、長さ五十メートル以上の橋若しくは高架の道路又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない箇所については、同表の車道の左側に設ける路肩の幅員の欄の下欄に掲げる値まで縮小することができる。(電子政府利用支援センター)

路肩が設置された理由とは

路肩が設置された理由を簡単に説明すると、車が故障したときに一時停止したり、警察車両や救急車といった緊急自動車に限りやむを得ず走行できるスペースを作るためです。

全ての道路に全く路肩が無くなると、1つのトラブルや故障、事故でしばらくの間道路が機能しなくなってしまいます。

それらを防ぐため、最低限の路肩の幅を決め設置するようにされているのです。

路肩が右側ではなく左側に作られた理由は?

日本の車道は、左側通行のため、路肩を右に作ってしまうと、道路中央のスペースが開くこととなります。例えば車が故障した場合、路肩が右であると、道路中央に停車しなくてはならなくなり、両側は車が走った状態になります。

また通常の駐停車時にも、車から降りるのが困難であるため、利便性も踏まえて、車道の効用を保つために左側に設置されています。

路肩と路側帯の違いは何?

■路肩は道路構造令(道路を作る際の一般的な基準)によって定められたもの

第二条十二 路肩 道路の主要構造部を保護し、又は車道の効用を保つために、車道、歩道、自転車道又は自転車歩行者道に接続して設けられる帯状の道路の部分をいう。(電子政府利用支援センター)

■路側帯は道路交通法という法律で定められたもの

第二条三の四 路側帯 歩行者の通行の用に供し、又は車道の効用を保つため、歩道の設けられていない道路又は道路の歩道の設けられていない側の路端寄りに設けられた帯状の道路の部分で、道路標示によつて区画されたものをいう。(電子政府利用支援センター)

位置は車道の左側なので、どちらも同じに捉えられることが多いです。しかし、路側帯には「歩行者の通行に供し」と歩行者に対する記載がありますが、路肩には、歩行者や他の車両に対する内容の条文がありません。

何れにせよ、路肩も路側帯も、そもそも定められている出典が異なるため、定義が同じであるとか違うということを言いきることがはばかれます。

とはいえ、歩道のあるものが路肩、ないものが路側帯と覚えて良いかもしれません。

路肩と路側帯を見分けることは誰にでもできるの?

定められている法律が違うことは分かっていただけたと思いますが、具体的にどうやって路肩と路側帯を見分ければ良いのか、分からない方も多いかもしれません。

100%ではありませんが、高確率で見分けられる簡単な方法を説明します。

■路肩は外側に歩道があり、路側帯は歩道がない

路肩は外側に歩道があり、路側帯は歩道がありません。

ここで言う歩道とは、人が歩けるように車道とガードレールなどで区別されてあるものです。

路側帯には様々な役割がある

また、路側帯には引かれている線の数やパターンによって、異なる役割があります。

■1本の実線が引かれている路側帯は普通の路側帯です。
■2本の実線が引かれている路側帯は歩行者用路側帯です。
■実線1本と破線1本が引かれている路側帯は駐停車禁止路側帯です。

このように、線の種類によって役割が違うので、よく見ないと対処できないような区別の方法になっているので、気をつけましょう。

路肩は車での通行禁止なの?

「路肩を走ってはいけない」と教習問題などで、出てきますが、これは道路交通法での基準ではなく、道路の保全等を目的とした「車両制限令」という法令による規制になります。では車で路肩を走っても良いのか?と言う話になりますが。やはり路肩を車で走ることは規制されています。

規制対象は「自動車(二輪のものを除く)」となっているので、車以外の車両は路肩を走行する事に関して問題はありません。ちなみに、路側帯走行は軽車両等の例外を除いて禁止です。

駐車や停車はしても違反にならないの?

路肩に駐車する場合、路側帯の有無によって規定が異なったりするため、一括りにどこに駐車・停車しても違反にならないと言うことはありません。では詳しく説明していきます。

路側帯のない道路 :左側端に寄せていれば駐停車可能

路側帯がない道路では、左端に寄せて駐車と停車することが出来ます。しかしできる限り道路の左側端に沿って駐停車しなければならず、他の交通の妨害とならないようにしなければなりません。

これら上記の条件を満たせば、駐停車が可能です。

路側帯のある道路:路側帯が1本で道路の端から75センチメートル離れたところであれば駐停車可能

路側帯がある道路への駐停車に対しては、規定が細かく設けられているため注意が必要です。

判断すべきポイントは、「路側帯の位置」「路側帯の本数」の2つです。

■路側帯が75センチメートル以上の幅があるとき
→路側帯の中に入り、道路の端から75センチメートルを空けて駐停車可能です。

■路側帯に車両が全て入り、道路の端から75センチメートルを空けて駐停車できるとき
→路側帯の道路標示に従い駐停車可能です。

■路側帯が2本線(実線2本もしくは実線と破線の合計2本)のとき
→路側帯に入って駐停車すると違反行為です。

違反になった場合の罰則はどうなっているの?

違反になった場合は、反則金と交通違反点数が加算されます。

駐停車違反の反則金はおおよそ以下の金額になります。(2019年4月現在)
■普通車:10,000円
■二輪車:6,000円
■大型車:12,000円

交通違反点数は以下の通りです。
■交通違反点数…1点
■駐停車禁止場所等…2点
■駐車禁止場所等…1点
■保管場所法違反(道路使用)…3点
■保管場所法違反(長時間駐車)…2点

2006年6月に法律が変更となり、駐車違反による、警察署への出頭の必要がなくなりました。出頭しなければ違反切符を切られたり違反点数を登録されることがないため、駐停車違反に対する罰則は現在のところ反則金のみの支払いとなります。反則金の納付書類は後日違反駐停車した車両が登録されている自宅へ届きます。

高速道路の路肩は一般道と違うの?

高速道路にも路肩はありますが、一般道と比べてどう違うのか詳しく説明していきます。

高速道路の路肩はほとんどが「全路肩」に分類されます。これは、2.5メートル以上の幅が確保されており、交通安全が考慮されている広いスペースです。非常時のみ駐停車することができます。

高速道路では路肩は関係なく駐車禁止

高速道路の路肩は、幅などに関係なく駐車禁止となっています。

万が一違反した場合は、罰金と点数加算の罰則を受けることとなります。反則金と違反点数は以下の通りです。(2019年4月現在)

 
違反名点数反則金(普通車)
駐停車違反2点12,000円
放置駐車違反3点18,000円

高速道路で駐車していいケースとは

■自然災害など、危険を回避するための一時停止
■事故・故障・落下物などによる、止むを得ない場合の駐停車

高速道路では、緊急時以外の路肩での駐停車は禁止されています。例えば電話のために路肩に停車する行為なども、禁止事項にあたります。

また高速道路で緊急時に、幅のある路肩に手順通り停車したとしても、車が追突してくると言った事故も増えています。これはスピードを出しての運転になるため、前方の車が路肩に止まっていると認識出来ないことがあるためだと言われています。

このように命の危険もあるため、十分に注意して駐停車を行いましょう。

その他、路肩に関する豆知識

一般道であれば、トラブルが起きた際には、路肩に寄せれば他の車もあまりスピードが出ていないため、スムーズに対処できる方が多いのですが、高速道路でのトラブルは焦ってしまう方が多くなります。そこで、高速道路で路肩に寄せる際の手順や豆知識をご紹介したいと思います。

1. 最も左側の車線に移り、ハザードランプを点灯させながら路側帯へ!
2. 非常駐車帯やバス停など最も追突リスクが低い場所へ車を停める
3. 停めた車のハンドルを左側に回しておく
4. 左側のドアから車を降り、三角停止板・発煙筒を適切に設置する
5. 必ずガードレールの外側へ避難する
6. 停めた車の進行方向と逆方向に歩く
7. 安全な場所に避難したら非常電話・携帯電話で救援を呼ぶ

高速道路では必ず路肩内や車内に止まらず、ガードレールの外側で待機しなくてはなりません。路肩側に非常駐車のスペースがないこともありますので、その場合はなるべく左側に寄せて、本線にはみ出ないようにしましょう。

三角停止板や発煙筒を設置する場合は、まず車の後方から降りて設置するようにしましょう。これは、停車後すぐの二次災害を防ぐために、人がいることを知らせる意味もあります。

まとめ

以上路肩・そして路側帯について詳しく説明しました。いかがでしたでしょうか?

車道の左側には、路肩だけではなく路側帯がある場合もあり、この2つは定められた法律が異なります。

簡単な見分け方としては、歩道があるかどうかで、路側帯と路肩は区別出来ます。歩道がある場合は路肩であり、歩道がない場合は路側帯です。路側帯の特徴を見分ける場合は線に注目して、何本の線であるか、破線か実線かを確認すると区別することが出来ます。

高速道路の路肩では、止む終えない場合以外の駐停車を禁止しており、携帯電話の使用などは、SA・PAで行う必要があります。

これらの知識を知っているのと、知らないのでは、駐停車を行う際なども違反であるか明確に分かるようになり、運転がしやすくなります。

是非参考にしてください。

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