スーパーカーってそもそもどんな車?
フォード GT
スーパーカーと聞くと、多くの方はフェラーリやランボルギーニといったスポーツカーを思い浮かべるかもしれません。
これらのメーカーの自動車は、一般向けの乗用車とは比較にならないほどの高い走行性能を持っています。
サーキットなどで、200km/hや300km/hといった超高速で走行することが可能です。スーパーカーの定義は曖昧で、人によって考え方に違いがあります。
それでも多くの人がスーパーカーと認める車は非常に高い走行性能を持ち、経済性や燃費よりもスピードを重視した車といえます。
マクラーレン・セナ
実用性重視の乗用車は、経済性(価格・燃費など)と性能のバランスが考慮されて設計されています。普通の乗用車は、高速道を100km/hそこそこの速さで安全走行ができる程度の性能に抑えられています。
時速300km/h近い速度で走れるスーパーカーはオーバースペックで、これらは趣味のための車といえるでしょう。
■日本を席巻!70年代のスーパーカーブーム
昔からスポーツカーと呼ばれる乗用車は存在していましたが、実用性を重視して設計されていました。
1970年代にランボルギーニやフェラーリが超高性能の車を発売して、世界的にスーパーカーのブームが起こりました。
日本でも、70~80年代にかけてランボルギーニ・カウンタックやフェラーリ512BBなどのスーパーカーが一大ブームになりました。
80年代のバブル景気が追い風となり、事業で成功した人がスーパーカーを購入するケースもみられました。
スーパーカーの大ブームはありましたが、実際に購入したり運転をすることができるのはごく一部の限られた人だけです。
それでもテレビや雑誌などのメディアで取り上げられることで、スーパーカーは車好きの人が一度は憧れる存在になりました。
世界を代表するスーパーカーのメーカー
ファルコン F7
いくつかの自動車メーカーが、スーパーカーと呼ばれる車を生産しています。世界的に有名なスーパーカーメーカーは、フェラーリ・ランボルギーニ・マクラーレン・アストンマーティン・ケーニグセグ・ブガッティなどです。
これらの自動車メーカーは、販売される車種のほとんどがスーパーカーです。一般向けの大衆車を生産している自動車メーカーでも、スーパーカーを生産している会社があります。
例えば、日産・トヨタ・ホンダ・アウディ・ベンツ・BMWなどがあります。日本車の日産GT-RやホンダNSXは、海外でも高く評価されています。
旬のスーパーカーが勢揃い!話題の最新スーパーカー5選
日産 GT-R 50 by Italdesign
現在生産中のスーパーカーで代表的な車種には、フェラーリ・ローマ、マーティン・ヴァルキリー、マクラーレン・スピードテール、ブガッティ・シロンなどがあります。
日本車では、日産GT-R50も世界的に知られているスーパーカーのひとつです。世界的に有名な5種類のスーパーカーについて、特徴とスペックを紹介します。
■フェラーリ・ローマ
フェラーリ・ローマ
フェラーリはスーパーカーのメーカーとして世界的に有名ですが、最新の車種は2019年11月に発表されたローマです。日本では2020年4月に発表され、2021年頃に納車が開始される予定です。
フェラーリ・ローマはV8気筒ツインターボエンジン(3855cc)を搭載し、最高出力は620馬力です。エンジンの配置はフロントミッドシップで、後輪駆動です。
ローマの特徴は、ウエット・コンフォート・スポーツ・レース・ESCオフの5種類の走行モードを備えていることです。
状況に応じて走行モードを切り替えることで、公道でも安全に走行することができます。ちなみにフェラーリ・ローマの販売予定価格ですが、2682万円からとなっています。
スペック【フェラーリ・フェラーリ・ローマ】
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,656mm×19,74mm×1,301mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,670mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 1,570kg(乾燥重量) | |
燃費 | JC08モード:-km/L | |
エンジン種類 | 90゜ V型8気筒ツインターボ | |
最高出力 | 456kW(620CV)/5,750-7,500rpm | |
最大トルク | 760N・m(-kgf・m)/3,000-5,750rpm | |
後輪駆動(FR) | - | |
トランスミッション | 8速DCT |
■アストンマーティン・ヴァルキリー
アストンマーティン・ヴァルキリー
アストンマーティンは、スーパーカーの中でも高級感あふれるハイパフォーマンスな車を生産しているイギリスの高級自動車メーカーです。
ヴァルキリーは、2016年3月にレッドブル・レーシングと提携する形で開発プロジェクトが始動した最新のスーパーカーです。
2017年11月にはサーキット専用バージョンAMR Proが発表され、2020年3月に公道を走行する様子が公開されました。
ヴァルキリーが搭載する6.5LV12自然吸気エンジンの最高出力は1000馬力を超えていて、電気モーターによるアシストが加わります。
サーキット専用のレース用車両に近い性能を持ち、公道仕様車の最高速度は362km/hに達するとされています。ちなみにレース専用バージョン(AMR Pro)の最高速度は、約400km/hです。
アストンマーティン・ヴァルキリーの公道仕様車は150台の限定生産で、11台が日本で販売されました。価格は1台あたり約3億円で、既に全車完売済みです。
スペック【アストンマーティン・ヴァルキリー】
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | -mm×-mm×-mm | |
---|---|---|
ホイールベース | -mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | -kg | |
燃費 | JC08モード:-km/L | |
エンジン種類 | 6.5リッターV12自然吸気 | |
最高出力 | 1,000hp/10,500rpm | |
最大トルク | 75.5kgm/7,000rpm | |
電動機種類 | - | |
最高出力 | 160hp | |
最大トルク | 28.6kgm | |
システム最高出力 | 1,160hp | |
システム最大トルク | 91.8kgm | |
駆動方式 | MR | |
トランスミッション | 7速シングルクラッチセミAT |
■マクラーレン・スピードテール
マクラーレン・スピードテール
マクラーレンは、F1用のレーシングマシンを基に開発した市販車を販売したイギリスのスーパーカーメーカーです。
スピードテールは同社が生産する乗用車の中で最高性能を持ち、最高速度は403km/hです。パワートレインはガソリンエンジンと電気モーターのハイブリッド機構で、最高出力は1070馬力に達します。
ちなみにスピードテールという名称は、空力特性を考慮して設計された特徴的なテール部分の形状に由来します。
1台あたりの価格は日本円で約2億5千万円で、生産台数は106台です。2020年2月に納車が始まっており、予約注文時に既に全車完売済みです。
スペック【マクラーレン・スピードテール】
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | -mm×-mm×-mm | |
---|---|---|
ホイールベース | -mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | 1,430kg(乾燥重量) | |
燃費 | JC08モード:-km/L | |
エンジン種類 | V型8気筒4.0リッターツインターボ | |
最高出力 | -kW(1,070PS)/-rpm | |
最大トルク | -N・m(-kgf・m)/-rpm | |
システム最大出力 | 1,070PS | |
駆動方式 | - | |
トランスミッション | - |
■ブガッティ・シロン・ピュルスポール
ブガッティ・シロン・ピュルスポールの開発プロトタイプ
ブガッティ・シロンは、2016年に発売が開始されて全世界500台限定生産されたスーパーカーです。W16気筒8Lエンジンを搭載し、最高出力は1500馬力で最高速度は420km/hに達します。
ブガッティ・シロンにはいくつかの種類がありますが、開発中の最新モデルがピュルスポールです。
シロン・ピュルスポールの最高出力は従来モデルと同じですが、コーナリング性能の向上のためにボディの軽量化やシャーシ強化が施されています。
ダウンフォースを発生させる目的で、ピュルスポールは車体前部にカーボン製リップスポイラー、車体後部にカーボン製ウイングが装着されています。
最高速度は350kmにダウンしていますが、加速性能と操舵性能が大幅に向上する見込みです。ちなみに、東北新幹線の「はやぶさ」や「こまち」の最高速度は320km/hです。
ちなみにピュルスポールは限定生産で、全世界で合計60台が製造される予定です。気になる販売価格ですが、300万ユーロ(約3億6千万円)です。
スペック【ブガッティ・シロン・ピュールスポール】
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | -mm×-mm×-mm | |
---|---|---|
ホイールベース | -mm | |
最大乗車定員 | 2名 | |
車両重量 | -kg | |
燃費 | JC08モード:-km/L | |
エンジン種類 | - | |
最高出力 | 1,500hp / 6900rpm | |
最大トルク | 163kgm / 2,000-6,000rpm | |
駆動方式 | 4WD | |
トランスミッション | 7速DSG |
■日産GT-R50 by Italdesign
Nissan GT-R50 by Italdesign
日本車でも世界的に知られているスーパーカーが存在しますが、最も有名といえるかもしれないのが日産GT-Rです。リミッターを解除すれば最高速度は309km/hに達し、ベースモデルは1083万円で販売されています。
日産GT-Rにはいくつかの派生バージョンがあり、最新モデルはイタルデザインと共同開発した「日産GT-R50 by Italdesign」です。
この車両は50台の限定生産で、NISMOでチューンされた3.8LV6ツインターボエンジン(最高出力720馬力)を搭載しています。
販売価格ですが、オプションなしの基本モデルでも90万ユーロ(約1億円)の見込みです。
スペック【日産GT-R50 by Itadesign】
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,784mmx1,992mmx1,316mm | |
---|---|---|
ホイールベース | 2,780mm | |
最大乗車定員 | 4名 | |
車両重量 | -kg | |
燃費 | JC08モード:-km/L | |
エンジン種類 | 3.8リッターV6ツインターボ | |
最高出力 | 720PS / 7,100rpm | |
最大トルク | 720Nm / 3,600-5,600rpm | |
駆動方式 | 4WD | |
トランスミッション | 6速デュアルクラッチシーケンシャル |
まとめ
日産 GT-R 50 by Italdesign の市販モデル
一口にスーパーカーといっても、性能や価格にはメーカーごとに大きな違いがあります。
一般人には手に届かない存在ですが、興味がある方は性能や販売価格を調べてみると良いでしょう。
ちなみに日産GT-Rのベースモデルであれば、レンタカーを利用して公道で運転をすることが可能です。